• 唯憂「晩御飯!」


唯「疲れたー!ちょっと休憩だね」

憂「それがいいね、もうご飯の時間だし…あっ」

唯「どうしたの憂ー?」

憂「晩御飯の買い物するの、すっかり忘れてた…」

唯「しょうがないなあ憂はー。じゃあ一緒に買い物行こうよ!」

憂「珍しいね?お姉ちゃんも買い物行きたいなんて」

唯「さすがに休憩したいしねー」

唯(それに…)

憂「じゃあ行こっか」


唯「おーーい憂ー!!」

憂「あ、お姉ちゃん!どこ行ってたの?もう買い物終わっちゃったよ」

唯「えへへーごめんごめん。実はー、ちょっと気になるものがあったのでー…」

唯「これです!」ズイッ

憂「あ、またゲーム…?だから一緒に買い物に行こうなんて…」

唯「近所のゲームショップで買いました!」フンス

唯「5本で1000円なんだよ?無造作に選ばれてるから掘り出し物もあるかもって!」

憂(お姉ちゃん、騙されてるよ…)

憂「もう、明日起きられなくなっても知らないよ?」

唯「別にいいよお、明日も休みだし」

憂「…まあいっか。でもご飯食べてからだよ!」

唯「はーい」



  • 唯憂「ハイパーオリンピック!」


唯「では一本目!唯一パッケージが見えていたこのソフトです!」

憂「あ、これ知ってるかも。ボタンを連打すればいいんだよね?」

唯「二人プレイも出来るみたいだし、やっちゃいますか?」

憂「やっちゃいます!!」

唯憂「……」

プッ プッ ピーン

ダカダカダカダカダカダカ!!!!

憂「っふ…ってあれ?お姉ちゃん」

唯「ふうぅぅぅぅぅ」ダカダカダカダカダカダカ

憂「動いてないよ!動いてないから止まってお姉ちゃん!!」

唯「ふぅ、ふぅ…ほへ?」


憂「うーん、設定があるのかなー?それともコントローラの接触が悪いとか」

唯「バグだよバグー」

憂「もう10分はいじってる気がするんだけど、原因がわからない…」

唯「憂、ちょっと待っててね」ピッピッ プルルルルルル

唯「あ、あずにゃーん?今ねー、ファミコンやってるんだあ」

憂(困ったときの梓ちゃん!いっつもこんな無茶振りされてるんだ…)

唯「…え?あはは、ごめんねー?そんなことよりさー、ちょっと聞きたいことがあるんだあ」

唯「ハイパーオリンピック?やってるんだけど、いくらボタン押しても動かないんだよね」

唯「他のゲームでは動くのにね……え?うん、そうだけど?」

唯「…えっ……うん、うん。そうなんだ…ありがと。…うん、またね」ピッ

憂「お姉ちゃん、なにかわかった?」

唯「…憂ー。専用のコントローラがいるんだってさ」

憂「そんな…(ていうか梓ちゃんわかったんだ)」

唯「こんなのソフトだけ売るなんて酷いよ…」

憂「幸先悪いね…」



  • 唯「キョロちゃんランド!」


唯「気を取り直して二本目です!」

憂「その意気だよお姉ちゃん!」

唯「でわでわー、お姿をお拝見ー…あー!チョコボールのゲームだーっ♪」

憂「きっと可愛いゲームだよ、お姉ちゃん。楽しみだね!」


STAGE1 デロロローン

憂(なんかホラーな効果音だなあ)

トトトトトト ポロッ ムヲヲヲン

唯「BGMがないよ…」

憂「紫一色の塔って、なんだかシュールだね…」

唯「敵も無機質だし、なんか不気味だよこのゲーム」

唯「って落ちた!何で!?」

唯「階段で後ろにすべるよ!チョコボール役に立たないよ!この敵動きおかしい!」

唯「意味わかんないよこのゲーム!!」

憂「お姉ちゃん落ち着いて!とりあえず設定でBGMつくみたいだからやり直そう?」

唯「デフォルトでつけてよ!!」


デーンデレーン デーンデレーン デーンデレーン デーンデデ↑ーン

唯「…タイトルの明るくて不気味なBGMが流用されてるだけだね…」

憂「しかも効果音が全部消えたね…」



  • 唯「マインドシーカー!」


唯「なんだか宇宙なロムですなー…」

憂「とりあえずやってみようよ」


唯「ふむふむ、超能力を開発するのかあ。ファミコンってそんなこともできるんだねー」

唯「息を吸ってー、とめて、…っ吐くー」

唯「ほー…なんだか体の底からパワーが湧いてくる!憂もやりなよ?」

憂「えっ、私は遠慮しとく…あはは(怪しい…このゲーム怪しすぎる!)」

ププププププ

唯「エスパーキヨタ、なんかイケメンだね、この人」

憂「でもこの人、少し前に逮捕されたって聞いたことがあるけど…」

唯「へえ、実在する人なんだ?…とりあえず、トレーニングっと」

ピッピッ   ピッ

唯「うーん、サイパワーが足りないのかなあ?うまくいかない…」

憂(サイパワーて…)


唯「…ほっ!」ピッ

唯「また点いた!憂、私サイパワー溜まってきたかも!?」

憂「そ、そうかな?あんまり変わらないような…」

唯「次はリズムに乗せてやってみる!うんたんうんたん」タン タン タン タン

憂(お姉ちゃんはまっちゃった!)

唯「面白いねーこれ。ランプとかリンゴとか噴水とかいっぱいあるのが面白い!」

憂「お姉ちゃんって音が鳴るおもちゃ好きだもんね」

唯「あはは、会話繋がってないよ憂ー」

唯「…にしても、私もしかしたら超能力の才能あるかも!?」

唯「その時は憂をいっぱい助けてあげるからねっ!」フンス

憂「ありがとう、お姉ちゃん。まったく期待しないで待ってるね」

唯「あ、サイマスターのおじいちゃんだ。ふふふ、私の成長を見せてあげよう!」


唯「まさか失敗なんて…!いけない、瞑想しなくちゃ」

デーデーレーデーデーデーデデレー


憂(宗教にはまる人ってこんなんだろうなあ)

憂「あのさ、お姉ちゃん。さっきからずっと思ってたんだけど」

唯「…」

憂「これ、完全に運ゲーだよ」

唯「えっ」



  • 唯「未来神話ジャーバス!」


唯「テンション下がってきた!」

憂「まあまあ、次のゲームにはお父さんノートがあるんだし、楽しめるかも知れないよ?」

唯「…ねえ憂。それって、もう一本このゲームが家にあるってことだよね?」

憂「あっ…」

唯「…」

唯「それにしてもこのカセットの人、カラフルだね」

憂「未来を演出したかったんじゃないかな?(センスがありえないけど)」

唯「今度の文化祭、この衣装にしてもらおうかな?」

憂「やめといたほうがいいと思うよ。間違いなく怪しいバンドだから」


トゥトゥートゥートゥートゥートゥートゥートゥー(ry

唯「突然放り出されました!もうこの展開は驚かないけど、どこに行けばいいんだろ…」

憂「説明一切なしの不親切設計、粗いグラ、これも古そうだね」

唯「ループが早いことに目をつぶれば、音楽はいいんだけどねー」

憂「ちょっと待っててお姉ちゃん、ノート見てみる」ペラペラ

憂「海岸に一番近い…ダメ。よくわからない情報しか書いてない。歩くしかないよ」

唯「最近のは画面の端っことかに全体マップあるのに…」グチグチ

憂「マップ広そうだし、私ノートに書き足しておくね!」カリカリ


ブブッブシャー

唯「これ、他の敵と比べてずいぶん弱いね。ていうか触っても食らわない…?」

憂「もしかして、話しかけるんじゃないかな?人間的な見た目だし」

唯「それだよ憂!町にしかいないと勝手に思ってたよー」

唯「ではっ」カチカチ


「こっちに くるな」


唯「」

ブブッブシャー

唯「町に着きました!って、音楽変わらないんだね。このBGM飽きてきた…」

憂「お姉ちゃーん、説明書見つけてきたよ!」

憂「まずは、ギルドに入るといいみたい。無職のままじゃレベルも上がらないようだし」

唯「ギルド入ってないだけで無職!?」

憂「だって、もう宇宙飛行士じゃないし…」


唯「とりあえず、魔術師ギルドってとこに入ってみました!」

憂「次は装備やアイテムをそろえたらどうかな?お店があるみたい」ペラリ

唯「敵をたくさんやっつけたからお金も溜まってるよね?お店へゴーゴー!」

テロンテローン

唯「0…だと…」

憂「働かなきゃ稼げないみたい。まずは仕事あっ旋してもらおうよ」

テロンテローン

唯「結局無職じゃん…ふんふん、じゃあこのどくろばな、ってのにしてみようかな」

憂「簡単そうなつぼの方がいいと思うけど…」


唯「まったく見つからないので、やり直してつぼを集めることにしました」

唯「つぼを集めること30分…」

唯「お金も装備も準備出来たし、名声上げに挑戦ですっ!」

憂「お姉ちゃん頑張って!」

デーデレレーデーデーデレレ デーデレレーデーデーデレレ

唯「おおっ、視点と音楽が変わったよ憂ー!こいつを倒せばいいんだね」ブブブブブ

唯「って、この敵硬いよお!」ブブブテーレーレーレー

唯「」

憂「こっちは一発で!?」

憂「お金ためて、手形買って、関所通って…結構進んだね?」

憂(私のノートもなかなかの充実具合です♪)

唯「やっと町を見つけたよお…かなり歩き回ったからもう道がわからない…」

憂「ノートとってるから大丈夫!とにかく情報集めよ?」

唯「その前に薬買わなきゃ。少なくなってきたからね」

テロンテローン


「まと゛いのやと゛へ ようこそ あなたか゛ めさ゛めたとき せかいは かわる」


唯「あれ、なんだろここ?」

憂「テキスト的に嫌な予感がするんだけど…」

テロンテローン

唯憂「」


唯「も、戻ってこれた…もう薬完全に切れちゃったから早く買わなきゃ」

憂「さっきの所には入っちゃダメだからね!」

唯「わかってるよ、憂。じゃあ…ここだ!」

テロンテローン


「おまえは た゛らく しておる しょしんにかえって もういちと゛ やりなおせ」


唯憂「」

唯「……」ブブブブシャー

憂(お姉ちゃんが静かに怒ってる!?)

トゥトゥートゥートゥートゥートゥー(ry

唯「ねえ、憂」

憂「何?お姉ちゃん」カリカリ

唯「さんざんやっといてなんだけどさ」

唯「これ。つまんないね」

憂「えっ?…そ、そうだね!あはは」


憂(…今度一人でやってみよっと)



  • 憂「結局」


憂「なんていうか…その、ハズレ、だったね?」

唯「うん…じゃあ最後の一本…あ、マリオだ」

憂「違うよお姉ちゃんマルオだよ、MARUO」

唯「とうとうパクリきちゃったかー…はぁ」

憂「まあまあ、意外と面白いかもしれないよ?やってみようよ」

唯「そうだね、期待しないでやってみるよ」

唯「では、スイッチ、オン」


end



最終更新:2010年09月05日 23:02