純「本当ですか!?ついに私のキャラソンが発売って本当ですか!?」


プロデューサー「あぁ!純ちゃんは二期で頑張ってくれたからね。社長たっての希望だ。」


純「やったああああああ!!!!なんだか夢みたい!!夢みたい!!・・・みたい・・・
たい・・・たい・・・」


純「zzz・・・」


キーンコーンカーンコーン


純「・・・うぁ?」


英語の先生「はい、じゃあ今日はここまで。ちゃんと宿題やってきてね。」




純「よくねた~」のび~


憂「つかれた~」のび~


憂「(あ、そうだ・・・今日の夕飯なんにしようかな・・・)」


憂「(お姉ちゃん何食べたいかな・・・から揚げかな・・・?・・・煮物とか?・・・そうだ!)」


純「うい~今の授業の宿題なんだっけ?いやーちょっとうっかり寝ちゃってさ~」



憂「カレーらいす!!」くわっ!


純「!?」びくっ


憂「(決めた!今夜はカレーだ!)」


純「(え、うそでしょ!?・・・いや・・・でも・・・憂の言ったことだし・・・)」


純「そっか・・・そうなんだ・・・ありがと・・・」


憂「・・・ん?純ちゃん呼んだ?」


純「・・・憂、あたし頑張るよ!」


憂「え?う・・・うん。純ちゃんファイト!」


純「(まさか英語の先生からカレーライスがオーダーされるとは・・・さすが名門、桜ケ丘・・・一味違うじゃない!)」


純「(これは勉強だけ出来ても料理のひとつも作れなければ立派な女になれないという世の学歴至上主義に対するアンチテーゼなんだわ!きっと!!)」

梓「純~!あんたまた寝てたでしょ?だめだよちゃんと授業聞かないと!宿題何か覚えてる?」


純「いや~ご飯食べた後はいつも眠くって・・・でも宿題は憂に聞いたから大丈夫!久しぶりに歯ごたえのある宿題ね!」


梓「そっか、珍しいね。純がそんなにやる気出すなんて。」


純「こういう宿題を私は望んでいたのよ!見てて!!みんなをあっと言わせる模範解答を明日持ってくるから!!」


梓「ふ~ん?」



ーーーーーーー
ほうかご!ジャズけん!


純「(ただ普通のカレーを作るだけじゃだめ・・・あっと驚く奇抜なアイディアを組み込まなければ・・・それがオリジナリティってものよ!おそらく!)」


純「う~ん・・・オリジナリティ・・・オリジナリティ・・・」ぶつぶつ


後輩A「あの~せんぱ~い!純せんぱ~い!」


後輩B「ちょっと練習見ていただきたいんですが・・・」


純「オリジナリテイィィィッッッ!!!」くわっ!


後輩AB「(えぇっ!?・・・・ええぇぇっ!?)」


後輩A「(・・・そうか!そうなんだわ!今の先輩の発言を要約するならば、先輩に与えられた既存の練習メニューに満足背す、自ら進んで目標を設定し、私だけのオリジナルなメニューを作り上げなさい・・・ということをおっしゃっているんだわ!たぶん!!)」


後輩B「(生まれて間もない仔馬や子牛は、自らの力で大地に立とうと懸命にもがくという・・・先輩が伝えたかったことってつまりはそういうことなんだわ!十中八九!!)」

後輩AB「あ、ありがとうございました!!」

純「え!?なに?なにが!?」びくっ



ーーーーーー
かえりみち!


純「はぁ・・・突然後輩Aがギターを燃やしだすし・・・後輩Bにいたっては生まれたての小鹿のモノマネを練習しだすし・・・あれか・・・下剋上ってやつか・・・」


純「結局アイディアも練習も上手く出来なかった・・・二兎を追うものなんとやらね・・・」


純「(・・・二人は宿題はかどってるかな・・・?)」


純「ちょっと電話してみよう」ピッピッ


prrr


梓「もしもーし?」


純「あ、梓?あのさ、宿題どう?はかどってる?」


梓「宿題?あぁ、英語の?あれならさっき部室で終わらせちゃった。」


純「ぶっぶぶぶbbbb部室で(カレーライスを?)!!!???」


梓「そんなに驚くことじゃないよ・・・わかんないことがあったら先輩達が教えてくれるから早く終わるんだ。あ!練習もちゃんとマジメにやってるんだからね!」


純「そっか・・・はは・・・やっぱ軽音部ってすごいわ・・・」


梓「エヘヘ、そうかな?・・・純も入る?・・・なんちゃって・・・じゃあ、また明日ね」ぴっ


純「うん、じゃね・・・」ぴっ

ーーー
澪「ともだち?」


梓「はい、純と話してました」


澪「あぁーあの子か・・・」


梓「なんか今日の英語の宿題はりきってるんですよ」


澪「へぇ~意外と真面目な子なんだな」


梓「(いつもの教科書の和訳なのに・・・なんで今日に限って・・・?)」


純「・・・なんてこった・・・先輩方のバックアップはもちろん・・・部室で調理までするなんて・・・」ほわほわほわ~ん

~~~~
澪さん「梓、野菜はこれくらいでいいか?」


あずさ「はい!ありがとうございます!」


紬さん「梓ちゃん!携帯簡易HIクッキングヒーターが届いたわ!これで部室でも調理できるわ!」


あずさ「はい!ありがとうございます!」


律さん「よおおぉぉっしぃ!!梓!味見ならこの、りっちゃん先輩にまかせてくれたまえ!!」


あずさ「あ・・・どうも・・・はい・・・どうも」


唯さん「あずにゃああああああん!!!せっかくだから~カレーにマシュマロも入れてみようよ~?ぜぇったいおいしいよ~!!」


あずさ「唯先輩は座っててください。あとよかったら律先輩も・・・」

唯さん「えへぇー!?けちけちー!!」
律さん「ぶーぶーぶー!!」

~~~~

純「やばいよ・・・このままじゃあずさに勝つことなんてできないよ・・・」


純「・・・しょうがない・・・憂に電話して、アドバイスをもらおう!!」ぴっぴっぴ


憂「はーい、もしもし?純ちゃん?」


純「あ、憂?あのさ・・・ちょっと聞きたいことがあってさ・・・」


憂「え?・・・うん。私でよければ何でも聞くよ?」


純「ありがと・・・その・・・憂はさ・・・カレーライスどんなふうに作ってるの?」


憂「かれー?・・・あぁ~!!今日は夏野菜カレーだよ!」


純「な・・・夏野菜・・・カレー!!?」


純「(負けた・・・完敗だ・・・シンプルながら夏という季節にマッチしたチョイス・・・そこに憂の腕前が加われば・・・おいしくないわけがないよ・・・)」


憂「お姉ちゃんカレー大好きだからね!・・・純ちゃん?」


純「あ・・・あぁ!ゴメンゴメン!・・・参考になったよ・・・それじゃ、また明日・・・」ぴっ


憂「う、うん・・・またね!」ぴっ


憂「純ちゃん、どうしたんだろ・・・?」


がちゃ

唯「ただいまー!・・・おぉ!?こ、このスパイシーな香りはもしやー!!??」


憂「あ!お姉ちゃん帰ってきた!」タタタ


憂「おかえりお姉ちゃん!今日は夏野菜カレーだよ!」


唯「やったー!!」


ーーーーー
純「こんなんじゃ・・・二人に笑われちゃうよ・・・」


純「・・・」


あずさ「先輩達が手伝ってくれたんだ・・・」


うい「お姉ちゃんカレー大好きだから・・・」


純「・・・ちがう・・・そうだ、ちがうよ!・・・これは勝ち負けなんかじゃない!この宿題は、カレーというルールの中でいかに自分を表現できるかを聞いているんだ!!」カッ!


純「私らしいカレー・・・私らしいカレー・・・考えろ!純!!・・・私らしさって何かを!!」ぽわんぽわんぽわ~ん


~~~~
梓「お風呂の時とか、演奏前にやってると、だんだんと指が動くようになってくるから」


後輩AB「はいっ!」


純「・・・うっ!・・・うぅぐぅ・・・!?」


憂「純ちゃん?」


純「・・・ど、どうしよ!?・・・指が動かなくなってぇ・・・」


梓 後輩AB「えぇっ!?」


純「うぅ・・・ぐ・・・うぅー・・・・・・・・・ブタッッ!!」カッ!


梓 憂 後輩AB「・・・」


純「はずした・・・」

~~~~


純「そうだ・・・私の持ち味・・・それは一発ギャグッッッ!!」


ーーーー
鈴木家!

純「・・・できた!試行錯誤の末、ついに至高の一発ギャグ料理ができたわ!!」


純「ふふふ・・・憂や梓のがどんなに素晴らしい出来でも、結局のところただカレーライスを作っただけ・・・」


純「でも私は違う!カレーはカレーでも・・・カレエ!!そう魚のほう!!このカレエの煮付けをご飯の上に乗せると・・・」


純「完成だわ!!カレーライスはカレーライスでも、これカレエにライスやん!!・・・くくく・・・傑作、傑作よ!!これで明日のクラスは私の話題でもちきり確定!!ワッハッハッハッハッハ!!!」


純母「純!いつまで起きてるつもり!?明日も学校なんだから、早く寝なさい!」


純「お母さん!私は明日、学校で伝説の女になってくるよ!」


純母「なに起きたまま寝言言ってんの・・・早く寝なさい・・・」


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最終更新:2010年09月08日 03:33