ゲームセット!

唯1-0澪

澪「ば、馬鹿な……」ガーン

律「唯が二回にムギとトンちゃんの連打で入れた一点が大きかったな」

紬「唯ちゃんすご~い!」

唯「えっへん!」

梓「おめでとうございます、唯先輩」

唯「ありがとうあずにゃ~ん♪」

梓(唯先輩が上がって来たのは予想外だったけど、これで優勝への道は楽になったかな。というか澪先輩は打撃下手すぎ……)

律「澪~、やっぱパワーC以上の選手も入れたほうがいいって」

澪「う、うるさい!私はコツンと当ててヒットを狙うんだ!」

律「でかいミートの端っこに当たっての打ち損じばっかだったじゃん……」

澪「くうう……」

梓「唯先輩が作ったさわ子先生は、速球にカットボールとチェンジアップを織り交ぜてましたね」

律「あれは打ちにくいよなあ。唯にしては本格的な投手だったな!」

唯「えへへ~」

梓(まあ継投なしで抑え込まれる澪先輩もどうかと思うけど)

紬「じゃあ次はりっちゃんと梓ちゃんね♪」

律「ふっふっふ、真打ち登場だな!見よ、我がチームを!」

唯「おお~!」

梓「一番センター最強、二番ショート龍神皇、三番ライト破壊神、四番キャッチャー阿修羅……」

梓(うわあ……澪先輩とは別の意味でうわあ……)

澪「何だよこの選手名……」

律「へっへ~ん、強そうだろ?」

紬「……?」

唯「か、かっこいいよりっちゃん……!私感動した!」

澪「何いっ!?」

律「だろ~?唯は分かってるな!」

梓(ムギ先輩はよく分かってないみたいだなあ。それにしても唯先輩って……)

律「調子はみんな悪くないな……先発も魔王だし、これでよし!」

唯「あっ、ずる~い。選手の能力まだ見てないよ?」

律「へっへ~ん、出来るだけ隠すのも作戦のうちさ!」

澪「どうせ野手全員パワーAなんだろ?」

律「あっ、ばらすなよ澪!」

澪「守備力FやEの選手がいるチームなんて信じられないよ」

紬「りっちゃんのチームはみんな力持ちなのね~」

梓(予想通りすぎる)

律「さ、梓ちゃんの選手をじっくりと見させて頂こうかしらん?」

澪「こいつ、自分のは見せないくせに梓のは見る気なのか……」

唯「卑怯だね、りっちゃん!」

律「うるせー!勝てばいいのよ!」

紬「まあまあ♪」

梓「……」

澪「梓、無理して見せなくてもいいんだぞ?」

梓「いえいえ、構いませんよ。どうぞご覧になって下さい」ニヤッ

律「ほほう、いい心がけだな梓。どれどれ」

唯「えっと……」

紬「一番サードあずにゃん5号、二番セカンドあずにゃん4号……」

澪「三番センターあずにゃん8号、四番ファーストあずにゃん3号……」

唯「ピッチャー……あずにゃん1号……」

梓「どうですか、私のチームは」エッヘン

律「うわあ……」


澪「……」

紬「……」

梓「ちょっ何か言って下さいよ!?」

律「え~と……ギャグか?」

梓「違いますよ!」

唯「あずにゃん……何か悩み事があるなら、いつでも相談に乗るからね……?」

梓「唯先輩まで!?」ガーン

澪「梓……」ポンッ

紬「梓ちゃん……」ニコッ

梓「そ、そんな生暖かい笑顔で私を見ないで下さい!」

律「しかし凄いな……スタメン全員あずにゃん~号かよ」

澪「番号も守備位置と対応させてるんだな」

唯「パワプロ9のあかつき大付属みたいだね!」

紬「能力はどうなのかしら?」

梓「そうです、能力を見て下さい」

律「こんなふざけた名前の連中、どうせ大したことない……って何いっ!?」

唯「おおお~っ!」

澪「あずにゃん5号……ミートA・パワーC・走力A・肩力B・守力A・エラー回避A!?」

紬「こっちのあずにゃん3号って子は、パワーが250を超えてるわ!」

唯「ほわあ~、このあずにゃんはパワー以外全部Aだよ~」

律(な、何だこのチーム……まさか梓の奴!)クルッ

梓「……♪」フフンッ

律(くっ、こいつかなりパワプロをやり込んでやがる!)

澪「凄いなあ、特殊能力も豊富だ」

唯「アベレージヒッター、パワーヒッター、守備職人、威圧感、キャッチャー◎、広角打法、守備信頼感……色々あるね~」

梓「ええ、それぞれの役割を考えて特殊能力を持たせてあります」

澪「私や唯の選手たちより数段上だな……律、勝てるのか?」ニヤニヤ

律「う、うるせー!パワプロは操作能力で決まるんだよ!」

梓「じゃあ始めましょうか」


プレイボール!

紬「梓ちゃんが先に打つのね?」

唯「頑張れあずにゃ~ん♪」

澪「手加減しなくていいからな」

律「ちくしょうお前らみんな敵か!」

梓「いいから早く投げて下さいよ」

律「くそっ、生意気な後輩め……私のエース・魔王の力を思い知らせてやる!」

律(本当は聡が作ったんだけど)

律「行くぜぇ!」ビュッ

ボール!

唯「おおっ!?」

澪「外れたけどこれは……」

紬「150km/hのボール……しかも、少し浮いてたわ!」

律「へっへ~ん、どうよ!これが魔王の決め球……ライジングショットだ!」バーン

梓(ライジングか……)

紬「らいじんぐ……って何?」

澪「サクセス中のイベントで教えてもらえる、オリジナルのストレートだよ。猪狩守ってキャラの球だな」

紬「へ~」

律「どんどん行くぜ~!オラオラオラアッ!」ストライク、ボール、ストライク!

梓「結構散らしてきますね……!」

澪「コントロールは良くないみたいだけど、逆にそれがいい感じに荒れ球になってるな」

律「ツーツーだな……まずは先頭打者、これで三振だ!」ビュッ

梓(高めのボール……いや、遅い。落ちる変化球だ!)

梓「貰いましたよ!」ブンッ

律「ふっ」ニヤッ

ググッ

梓「なっ!?」ストラーイク、バッターアウッ!

唯「す、凄い!揺れながら斜め下に落ちたよ!?」

澪「ああ、今のは……」

梓「ナックル、ですか」ギリッ

律「ああ、それも変化量7だ!」

梓(律先輩に不覚を取るなんて……)

紬「ナックルって凄いの?」

澪「ああ、現代の魔球って言われてる変化球だよ。パワプロではさっきみたいに揺れながら色々な方向に落ちてくるから、打つのが難しいんだ」

唯「ライジングショット&ナックルかあ。りっちゃんもやりますなあ」

律「へへん、見たか梓!」

梓「……」

梓(ええ、よーく見せてもらいましたよ)ニヤリ

律「よっしゃ~、どんどん行くぜ~!」


……

一回表終了
梓4-0律

律「」

唯「うわあ、一気に4点差だよお」

澪「あと1点でコールドだな」

紬「梓ちゃんすご~い!」

梓「ふう……最後は当たりが良すぎましたね。抜けていればあと2点は取れたのに……残念です」

律「こ、こら梓!どんな卑怯な手を使ったんだ!?」

梓「……?何がですか?」

律「とぼけるな!何であんなにパコパコ打てるんだよ!」

唯「確かにあずにゃん凄かったねえ」

澪「ああ、ロックオンしてるのかと思ったよ」

紬「まるでりっちゃんがどの球種で来るのか分かっているようだったわ」

律「本当なのか梓!?どんなチートを使っているんだ!」

梓「別に大したことではありませんよ。ただ、ナックルは変化始めが早い上、最近のパワプロでは真下に落ちてくることが多いので……」

澪「なるほど、着弾点の真下で構えて飛び込んでくるのを待てばいいのか」

梓「そうです。変化量7ならボールの見極めもやりやすいです。さらにナックルはかなり軽い球なので……対人戦にはあまり向きませんよ?」

律「ぐぐ……」

唯「でも、あずにゃんライジングショットも打ってたよね?」

紬「割合的にはそっちのほうが多かったかも」

梓「ああ、ライジングショットは正直棒球ですよ」

澪「そこまで言うか……」

梓「強芯で叩けば軽くホームラン打てますし。だいたいサクセスで散々見慣れてますからね」

律「そ、そんなあ」

梓「あともう一球種……シュートはミート打ちなら問題ない程度にしか曲がりませんし、律先輩はスローボールは使いませんからね」

唯「え~、私もスローボールはあんまり使わないなあ」

澪「私も……」

梓「まあストライクゾーンに投げ込むのは多少勇気が要りますね。でも上手く使えば結構役に立ちますよ?」

紬「梓ちゃんは詳しいのね!」

梓「いえ、それほどでも」

律「くっそ~、いつまで話してるんだ!試合中だぞ!」

梓「おっとすみません。では投げますね」

律「よし来い!取られたら取り返す!」

唯「あずにゃん1号はどんなピッチャーなのかな?」

澪「そういえば詳しい能力は見てないな」

梓「行きますよ律先輩!」ビュッ

律(一球目はとにかく見る!)

ズバーン!ストラーイク!

律「っ!?」

澪「速い……けど」

紬「148km/hしか出ていない……?」

唯「今までの投手より断然速く見えたのに」

律「こ、これはまさか……」

梓「ふっ……そう、ジャイロボールですよ」ニヤッ

澪「そうか、ジャイロボーラーだったのか!」

唯「ふえ~、初めて見たかも」

梓「それも球持ちと重い球も取得させてます。140台だと思ってると痛い目を見ますよ?」

律「くっそ……」

律(いや、でも速球派なら大丈夫。打てる!)

梓「どんどん行きますよ!」ビュッ

ボール、ストライク!

澪「コーナーを丁寧に突いてるな……ボール球もボール半個分くらいしか外れてないし……」

紬「すごいコントロールね!」

唯「私なら振っちゃいそうだよ~」

律(追い込まれたか。ここまで全て直球……変化球も見たかったが仕方ない。次は打つ!)

梓「……」シュッ

律「真ん中!?よし、もらった!」ブンッ

グググッ

律「何っ!?」ストライク、バッターアウッ

唯「おお~!」

澪「スローカーブか」

紬「真ん中から一気に曲がって右下へ外れたわね!」

律「スロカか……くっそ!」

梓「真ん中になんて不用意に投げませんよ」ププッ

律「中野おおおおぉっ!」

梓「あと、予め言っておきますがあずにゃん1号は速球派ではありませんよ?スライダー、スローカーブ、SFFを操る本格派です」

澪「つ、強い……」

唯「むむむ……」

梓「さあ続けましょうか」ニヤリ

律「お、おのれえ……」


……

紬「回は進んで4回裏。りっちゃんチームはあずにゃん1号の前にソロホームラン一本に抑え込まれてます」

紬「対する梓ちゃんは2回表に1点を追加したものの、3回4回は無得点。ランナーは出し続けてますがホームが遠い状況です」

紬「その辺は打たれる度に投手を代えるりっちゃんの継投策が効いているのでしょう」

紬「では1-5、りっちゃんの4点ビハインドの攻撃から再開で~す♪」

澪「ムギ、さっきから誰と話してるんだ?」

紬「うふふ、内緒よ♪」

律(4回か……そろそろ点を取らないとまずい)

律(しかし未だにヒット一本、それも失投を叩いたソロだけってのもキツイな……)

梓(意外と粘るな律先輩)

梓(でも投手もいなくなってきたみたいだし、次の回には決める)

律「うっしゃー、来い!」

梓「行きますよ律先輩!」

唯「おおう、俄然盛り上がって来たね二人とも!」

澪「押してるのは梓だけどな」

ストラーイク!

律(来た球を打つだけじゃダメだ。もっと、もっと考えるんだ)

ボール!

紬「りっちゃん考え込んでるわね」

唯「りっちゃんのキャラじゃないよ……」

澪「律はかなりの負けず嫌いだからなあ」

律「!」ピクッ

ボール!

律(あっぶねえ、振っちまうところだった。でも今のは……)

梓(ちっ、外れたか。あそこは微妙なんだよなあ……それなら)ビュッ

律「ストレートだっ!」キンッ

唯「打ったあ!」

紬「センター前、綺麗に運んだわね~」

律(何か……掴みそうだ!次も見るぞ)

梓(ノーアウトのランナーを出しちゃったか。でも律先輩はバントは仕掛けてこないだろうし、バッター勝負で十分かな)

ストライク、ボール、ストライク!

梓「よし、追い込んだ!」

律(追い込まれたか……だが、私の読みが正しければ)

梓「ふっ!」ビュッ

律「……!」ボール!

唯「りっちゃんやるう!」

澪「今のSFFは絶妙だったな……よく見たよ、律は」

律(よっし、分かった!くっくっく、覚悟しろよ梓~?)

梓「ふむ、今ので決めようと思ったのですが……ならばこうです!」シュッ

律「ふんっ」キンッ

紬「ショートフライね」アウトー

梓(これで一死一塁。いつも通りに行けば余裕だね)

律「ふふふ……」

澪(律の奴、何か掴んだな)


3
最終更新:2010年09月09日 21:34