律「ほげぇ……」

律「もう十時か」

律「今日はもう寝ようかなぁ」

律「……歯みがこっと」


律「……」

シャコシャコ

律「んべっ」

律「いー」

律「ぃよっし、寝よう」

律「お母さぁん、私もう寝るねー!」

シーン

律「……反応がない」

律「まぁ、いいか」

律「あ、聡に漫画借りようかな」

律「さーとしー」

ガチャッ

律「漫画貸し……あり、真っ暗。もう寝たのか?」

律「うーん、起こすの可哀想だし漫画は諦めるかぁ」

律「私も寝ちゃおっと」


律「電気は……つけなくていいか」

律「ベッドはここらへんだよな」

ムニュ

律「うん?抱き枕か?」

ムニュムニュ

律「こんな触り心地よかったっけ……」

律「……まぁいいや。おやすみなさいーっと」

ゴチン

「痛っ」

律「いてっ」

律「……」

律「……」

律「今、何か声聞こえたよね!?なに!?なに!?」

「……にゃあぁ」

律「なんだ猫か」



パチ

唯「うお、まぶし!」

澪「唯が声だすからばれたじゃないかぁ!」

唯「あずにゃんが猫の鳴き真似するからだよぉ!」

梓「私のせいにしないでください!」

紬「りっちゃんたら私のおしりを鷲掴みして……お盛んねぇ」

律「よーしちょっと待てツッコミきれないぞコレは」

紬「でもりっちゃんがその気なら私……」

律「黙れ」


律「とりあえず!なんでお前らがウチに!私の部屋にいるんだ!だ!」

律「しかも四人そろって!」

唯「はい!」

律「はい唯選手」

唯「このベッドちっちゃいです!」

律「ボッシュート」

唯「あぁん」

梓「はい」

律「はい梓選手」

梓「実は私たち、今日恋バナをしたんですよ」

律「なんで私ハブかれた」

唯「りっちゃんの辞書に恋なんてなさそうだからでーす」

律「もう唯はしゃべるなぁ!」

唯「あぁん」

律「……で?」

梓「その結果四人全員が律先輩だいすきちゅっちゅっだということが判明しました」

律「そうか」

澪「そのあとは大変だったんだぞ」

澪「梓がウルヴァリンよろしくかぎ爪で引っ掻いてきたり、ムギが銃を持った集団を部室に連れてきたり」

紬「私ドロドロした女の争いが夢だったのー」

律「残念ながらすっごいサバサバした漢の争いだなソレは」

紬「あれ?」

律「で、それがなんでこんな状況になったんだ?うん?」

紬「どうしても決着がつかないからそれならみんなでりっちゃんを共用」

紬「つまり一夫多妻制にしようという結論になったの」

律「私、夫かよ」

律「……っておい、私の家族はもしかして!?」

唯「くっくっくっくっ」

梓「ほひひっほひひっ」

澪「うふふふふ」

律「返せ!私の家族を返せぇ!うわぁぁぁぁ」

唯「ムギちゃんがハワイの別荘をプレゼントしたからそこでサマーバケイションしてるよぉ」

紬「いぇーい」

律「ちくしょう思ったより待遇が良かった」

澪「ま、そんなところだ。そろそろ寝るぞ律」

律「いや待てって」

澪「え?あぁ、私としたことが腕枕をしてあげるのを忘れてたな。いやぁうっかりうっかり」

律「ちげぇ!私はお前らの夫になるなんて言ってないし!認めてない!でてけ!」

梓「あれぇ、いいんですかぁ?家族がどうなっても知りませんよぉ」

律「ひでぇ」

梓「それに水道代や電気代、ガス代その他もろもろ払えるんですかねぇ?」

唯「ふははははは1」

律「ぐぁぁぁぁ現実的な問題を突きつけられたぁ!」

澪「ま、そういうことだ。おいで律」

律「お前ら床で寝ろよ……」

紬「じゃあ私の太もも枕で寝ましょう」

澪「いや私の腕……胸枕で!」

唯「私はえーと、えーと……顔枕!」

律「ゴツゴツするわ」

梓「私のツインテール枕で」

律「だぁぁぁぁ!普通に寝させろぉぉぉ!」

澪「……じゃあしょうがない、床で寝よう」

唯「うぅ、寒いよぅ……寒いよぅ」

律「今夏だけど」

紬「けほっけほっ!」

梓「あぁおっかさん!大丈夫かい!?」

律「ぐー、ぐー」


チュンチュン

律「んん……朝か」

唯澪紬梓「んー」

律「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ!」

唯「あ、りっちゃん起きちゃった」

紬「おはようのチューで起こそうとおもったのにぃ」

澪「ぎゃーはひどいだろ」

律「朝目が冷めたら四人の顔が目の前にあるとかホラーだよ!」

梓「ほら、だから私だけでいいって言ったじゃないですか」

唯「抜け駆けは許さないよあずにゃん!」

律「もう頼むから君たち帰ってください……」

律「朝ごはんはバナナでいいか」

梓「え、バナナ?」

紬「琴吹グループの技術力でも女の子にバナ」

律「朝からそういうのやめろぉ!」


律「ったく……あむ」

澪「シャッターチャンス!」

パシャ

律「むぐ!?」

紬「細く長い物を頬張るりっちゃん!頬張るりっちゃん!」

パシャパシャパシャ

梓「むふー!むふー!」

ハイ、チーズ

律「やめろってのもぉぉぉぉ!」

梓「律先輩、磨いてあげますよ」

律「え、あ……うん」

梓「はいあーん」

律「あーん」

シャコシャコ


紬「りっちゃん髪にアイロンかけてあげる」

律「お、おぉ……」


唯「はいりっちゃんばんざーい」

律「ん」


澪「ほら律、ネクタイ曲がってるぞ」

律「んー」


律「……やばい、ちょっと嬉しい」


律「あ、もうこんな時間」

律「……あいつらどこいった?」


唯「あ、りっちゃん来た」

律「皆揃って玄関で何してんのさ」

梓「もちろん」

紬「お約束の」

唯「いってらっしゃいの」

澪「ちゅー!」

律「お前らも学校だろ」

梓「ちょっと唯先輩!律先輩の右手は私が握るんです!」

唯「いーやーだー!」

ギュウゥ

律「いたいいたい」

澪「ムギ、左手は私が握るの!」

紬「いーやーだー!」

メキメキ

律「いだだだだだだだ!折れる折れる!」

和「あら、皆揃っておはよう」

唯「あ、和ちゃん」

和「唯、律に迷惑かけちゃダメよ?」

唯「田井中唯と呼んでください!」

和「はいはい」

梓「ちょっと唯先輩!律先輩の右手は私が握るんです!」

唯「いーやーだー!」

ギュウゥ

律「いたいいたい」

澪「ムギ、左手は私が握るの!」

紬「いーやーだー!」

メキメキ

律「いだだだだだだだ!折れる折れる!」

和「あら、皆揃っておはよう」

唯「あ、和ちゃん」

和「唯、律に迷惑かけちゃダメよ?」

唯「田井中唯と呼んでください!」

和「はいはい」

律「和、見てないで助けてくれよ……」

和「うふふ、両手に花ね。うらやましいわ」

律「よかったらあげるよ全部」

和「ふふ、遠慮するわ」

律「うぐぐ」

憂「おはようございます」

律「あ、憂ちゃんもいたのか」

憂「お姉ちゃん、律さんに迷惑かけてない?」

唯「うん!そりゃもうラブラブだよー!」

憂「そっかー、じゃあ律先輩お姉ちゃんをよろしくお願いしますー」

律「あ、え……」

憂「うふふー」

律「目が濁ってたのは私の目の錯覚だろうか……」

律「まぁ色々あってお弁当の時間になったわけだけれど」

唯澪紬梓「ふふふ」

律「なんで囲まれてるんだよーもうやだよーめんどくさいよー」

梓「律先輩のためにお弁当作りました!」

唯「愛妻弁当!」

律「いやいらな」

紬「はいこれ私の!」

ドンッ

律「もう効果音がお弁当を置く音じゃねーし。何段重ねの重箱だよこれ」

紬「めしあがれー」

律「わぁ伊勢エビ霜降り和牛だすごーい」

律「って全部なーまー!レアってレベルじゃないー!素材そのままー!」

紬「料理の仕方がわからなくて……」

唯「わたしのはこれ!」

律「何これ」

唯「保温ポット!」

律「そうか」

唯「そしてこれ!」

コトン

律「……カップラーメン」

唯「出来立ての美味しさを意識してみました!」

律「そうそう、この中にお湯をいれるといつでも出来立てラーメンがってバカ」

唯「あははおもしろーい」

律「やかましいわ!」

唯「ひーん……」

梓「私はこれです」

律「おー高級感漂う入れ物だ。中身はジューシーなお魚さんが」

律「猫缶だな」

梓「どうぞ」

律「食えるか!」

梓「美味しいのに……」

モグモグ

律「食うなよ」

律「はぁ、もうパン買ってこよう」

澪「あの、律これ……」

律「んー……お、見た目は普通だ」

澪「一生懸命作ったんだ……」

律「きゅん」

律「いただきまーす!」

カツン

律「……」

カツンカツン

律「カツンて」

澪「私ったら間違えて合成樹脂で食品サンプルつくっちゃった☆てへ☆」


律「カップラーメンおいしいなぁ」

唯「でしょー」



未完



最終更新:2010年09月09日 23:52