唯「ねぇねぇ」

律「んー?」

唯「りっちゃんさ、犬派?猫派?」

律「え?いやー、私は」

唯「だよねー、やっぱり犬派だよねー!」

律「いや、まだ何も言ってないけど」

唯「間違ってた?」

律「合ってるけど・・・」

唯「やったぁ!」

律「唯は?どっち?」

唯「私?両方!」

律「あってめ!ずるい!」

唯「りっちゃんも両方好き?」

律「うーん、猫も嫌いじゃないぞ?人懐っこい猫は可愛くて好きだ」

唯「わかってないなー。猫はあの素っ気ない感じがいいんだよー」

律「あー、うん。梓とのコミュニケーション見てたらなんとなくわかる」

唯「りっちゃんも人のこと言えないよ?」

律「え?澪が犬っぽいか?」

唯「そうじゃなくて、りっちゃんが犬っぽい」

律「んなっ、なんだとー!?」

唯「よーしよしよし」ナデナデ

律「なでんなぁ!」

唯「いーこいーこ」

律「やめろってば」

唯「・・・」スッ

律「あ、あれ?」

唯「うん?」

律「も、もう撫でないのか?」

唯「え?やめろって言ったよね?」

律「うん、いや、まぁ・・・そうなんだけど・・・」

唯「?」

律「あまり撫でられたりしないからさ、実はちょっと気持よかったり・・・///」

唯「そうなの?」

律「お、おう」

唯「もっと撫でてあげようか?」

律「えっと・・・その、やっぱいい///」

唯「遠慮しなくていいんだよ?」

律「い、いいって」

唯「?」

律「・・・」

唯「・・・澪ちゃん達遅いねー」

律「・・・」

唯「りっちゃん?」

律「やっぱり・・・もうちょっと撫でてくれ」

唯「へ?う、うん。いいよ!」マカセテ!

律「へへ///」

唯「よーしよしよし」ワシワシワシ

律「うおー」

唯「痒いところございませんかー?」ワシャワシャ

律「右の耳の後ろが・・・って、おい!美容院になってるぞー」

唯「つい、ねー」

律「ついねー」

唯「りっちゃん真似っこだー」アハハ

律「まねっこまねっこ」キャハハ

唯「りっちゃんわんこー!」

律「わんこー!」

唯「わんわん!」ナデナデ

律「わんわん!」

唯「今日りっちゃんずっとわんこね!」

律「え、えー?」

唯「お手ー!」スッ

律「がうっ♪」ソッ

唯「・・・」ニコニコ

律(し、しまった・・・つい・・・)

唯「今のお手は『OK!』っていうことでいいんだよね?」ニコニコ

律「」

唯「ね?」

律「い、いや、それは」

唯「ん?何?聞こえないよ」

律「だから、犬になりきr」

唯「聞こえないなー」

律「は、はずk」

唯「 聞 こ え な い な ー 」ニコニコ

律「・・・」

唯「りっちゃん?」

律「・・・わふっ」

唯「わぁ!えへへー、私わんこ飼いたかったんだよねー」ギュー

律「わうわう」

唯「うんうん、やっぱり似合ってるよ!りっちゃん!」

律「がるるる・・・」

唯「なんか早速嫌われた!?」

律「ばふっ」ダッ

唯「本当にわんこみたい!可愛い!」タッタッタッ

律「がるるる・・・!」

唯「でも近寄れない・・・」

ガチャ

律「?」

梓「遅くなりましたっ!」

唯「あずにゃん遅いよー」ムー

律「・・・」

梓「え、えっと、律先輩?」

唯「あ、いいの。今日りっちゃんはわんこだから」

梓「は、はい?」

唯「わんこが飼えない私のために今日一日はりっちゃんがわんこになってるれてるんだよ!」

梓「あ、そうなんですか。全く意味がわからないですね」

梓「り、律せんぱーい?」

律「・・・わふっ」

梓「」

唯「ね?」

梓「え、ちょ、ちょっと律先輩?」

律「・・・がうがう」

梓「いや、がうがうじゃないから」

唯「言ったでしょ?私のお願い聞いてくれたんだよーありがとうりっちゃん!」ギュー

律「がるるる・・・」

梓「唯先輩嫌われてますよ?」

唯「きっと私が素っ気無い子が好きって言ったからそれに合わせてくれてるんだよ!」

梓「いや、律先輩の目がマジなんですけど」

唯「そんなことないもんねー?」

律「・・・」プイッ

梓「そんなことありそうですよ?唯先輩」

唯「えー?やっぱりそうかなー」

梓「ですよ。ほら、律先輩も唯先輩に付き合わなくていいですよ、普通に喋ってください」

律「わん!」

梓「この駄犬は人の話を聞かないみたいですね」ニコッ

唯「やめて!りっちゃんをいじめないで!」ギュー

律「もふっ」

梓「くっ、唯先輩の腕の中で偉そうに・・・!!」

唯「りっちゃんよしよーし」

律「がるる・・・わん♪」

梓「寝返った!?」

唯「わかった、あずにゃん!りっちゃんのせいで構ってもらえなくて寂しいんだね!?」

梓「違いますもん」フンッ

唯「私は猫派だから大丈夫だよ!安心して!」

律「わ、わふ・・・」キュゥゥン・・・

梓「あ、なんかちょっと可哀想かも」ナデナデ

律「・・・」

梓「なんか、本気で犬になりきっちゃってますね、この人」

律「わふっ」

梓「あー、よしよし(なんか可愛いからいっか)」ナデナデ

唯「そうだ!棚にクッキー入ってなかった?」

梓「ありますね。昨日ムギ先輩がそこにしまってるの見ました!でも、つまみ食いはよくないですよ」

唯「違うよ!私じゃなくてりっちゃんにあげるんだよ!」

梓「あ、そういうことですか」チラッ

律「?」ソワソワ

梓(か、可愛い)

唯「りっちゃん?ちょっと待っててね、今おやつあげるからね」テクテク

律「ふっ!」

梓「『ふっ』ってなんですか。まぁ、いいや。私はギターの準備でもしようっと」

律「・・・」ゴソゴソ

梓「クッキーありました?」

唯「うーん、今探してるー」

梓「昨日、たしかに入れてましたよね??」

唯「うん、間違いないと思うよ。・・・あっ!」

梓「どうしたんですか、って、えええぇぇぇ?」

唯「犬耳発見!」

梓「クッキーは!?」

律「がうがう」ゴソゴソ

唯「りっちゃんは今、鞄を漁るのに一生懸命・・・つまり!」

梓「後ろから犬耳をつけてやろうってことですか?」

唯「そうだよ!」

梓「私、ちょっとクッキー探してきますね」

唯「うん!」

唯「そーっと・・・そーっと・・・」ソーッ・・・

律「わうわう♪」

唯(りっちゃんなんか一人で楽しそうだな・・・)

律「ふんっふんっ」

唯(今だっ!)スポッ

律「!?」

唯「りっちゃんのカチューシャとった!次はこの犬耳カチューシャを・・・!」

律「がうがう!がうがう!!」

唯「ご、ごめんね?今すぐカチューシャつけてあげるからね?」

律「・・・」プンプン

唯「はい、動かないよー?」スッ

律「・・・おんっ」

唯「~~~!!!」

律「?」

唯「か、可愛い!!!」

律「?」

唯「ありだよ!りっちゃん!」

律「わ、わふ・・・?」

唯「あずにゃーん!見てー!りっちゃんが可愛いよー!」

梓「・・・」

唯「あ、あずにゃん?どうしたの?」

梓「わ、私も唯先輩に見てもらいたいものが・・・」

唯「ん?なぁに?」

梓「こ、これ・・・」スッ

唯「」

律「わうわう」クシクシ

唯「こ、これは・・・わんこの尻尾!?」

梓「はい、何故か棚に入ってました・・・恐らくさわ子先生の仕業かと」

唯「さわちゃんナイス!」

梓「え、つけるんですか?」

唯「もちろん!見て!あのりっちゃんを!」

梓「・・・うわ」

唯「あれ?駄目だった?」

梓「いや、可愛すぎてヤバイです」

唯「でしょ!?」

梓「唯先輩、これどうぞ」スッ

唯「確かに受け取ったよ!」ガシッ

梓「その部分をスカートの中に入れるような感じで装着するんだと思います」

唯「おっけー!任せて!」

律「ばうわう」コロコロ

唯「りっちゃーん?」

律「う?」ピタッ

唯「ちょっとたっちしてみようかー」


律「?」スクッ

唯「それで、ちょっとあっち見ててくれるかな?」

律「・・・っふ」クルッ

梓(やばい可愛いどうしよう)

唯「動かないでねー?」

律「・・・」ソワソワ

梓(撫でたい、猛烈に撫でたい)

唯「・・・っと」ゴソゴソ

律「わう?」

唯「はい、できたー」

梓「律先輩、こっち向いてください」

律「うー」クルッ

唯梓「可愛いー!!」

唯「あり!ありだよ!りっちゃん!」ガシッ


律「わん?」

梓「よしよし」ナデナデ

カランッ・・・

唯「わっ、なんか蹴っちゃった」ビックリシター

梓「それ、スティックじゃないですか?」

唯「りっちゃん、私達が棚の中探してる間にドラムの準備してたの?」

律「がう・・・」

梓「偉いです!」

律「わぁ・・・!」パァァァァ!

唯「うん!りっちゃんはお利口さんだね!」ナデナデ

律「わぁふ」テレテレ

唯「そんないい子にはお菓子を!・・・あ」

梓「そういえばまだ見つけてなかったですね、クッキー」

律「うぅ」シュン・・・

唯「ちょっと待っててね!今探すから!」

梓「私も一緒に探します!」

律「・・・」ジー

唯「えーと、ここはさっき見たでしょー?」

梓「この引き出しはチェック済みです」

律「・・・」コロコロ

唯「ここかなぁ?・・・あれ、ないや」

梓「先輩、ここは見ましたか?」

律「・・・」カランッ

唯「あ、そこまだ見てないかも」

梓「ちょっと開けましょうか」ガラッ

律「・・・」ハムハム

唯梓「あ、あったぁ!!」

唯「りっちゃん!あったよ!」クルッ

律「わうわう」ハムハム

唯梓「」

唯「っわぁぁ!!?!?りっちゃん!何食べてるの!こら!めっ!」

梓「ちょっと目を離した隙に!スティックは食べ物じゃないですよ!?」

律「うーうー!」

梓「うーじゃないから!咥えないの!離しなさい!」

律「がるるるる・・・!!!」

唯「ちょっと、駄目だってばー!」

梓「(そ、そうだ!)ほーら、美味しい美味しいクッキーですよー?」サッ

律「」ピタッ

唯梓「と、止まった・・・」

梓「ほ、ほーら」

律「・・・」ジー

梓「・・・」サッ

律「・・・」ジー

梓「・・・」サッ

律「・・・」ジー

唯「すごいね、目で追ってるね」

梓「欲しい?」

律「わん!」

唯「あずにゃんが敬語を忘れて楽しんでるよ」

梓「お手はー?」

律「わうっ!」スッ

梓「私、まだ手出してないのに」アハハ

律「うー」

唯「この二人家に連れて帰りたい」


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最終更新:2010年09月10日 01:30