澪「いいか梓。真面目ということは不正ができないってことだ」
梓「はあ。ていうかかわいい関係ないですよね」
澪「まあな。さてこの場合不正とは、インモラルのことを指す」
澪「そして、今一度唯と憂ちゃんの関係を見直してみよう」
澪「ちょっとだらしないけどそこがまた可愛いというかもう何やっても全部可愛い姉の
平沢唯」
澪「そして姉に似てかわいいけど姉ほどじゃない、けど姉想いで可愛い妹の
平沢憂」
澪「姉と妹……そんな二人が恋人になるなんて!」
律「おおー! 近親相姦×同性愛のダブルインモラル!!」
澪「そんなのに真面目な憂ちゃんが耐えられるかな?」
律「耐えられませーん!」
律「『お姉ちゃん……私お姉ちゃんのこと好きだけど……やっぱりこんなのおかしいよ!』」
梓「じゃあ最初から襲わないんじゃ……」
澪「梓ー……いいか? 恋愛においてレイプなんてのは体験版に過ぎないんだよ」
梓「『恋愛においてレイプ』の時点で意味分かんないんですけど。普通そこは交際じゃないですか?」
澪「だから、レイプしてちょっと付き合うとするだろ?」
梓(やっぱり交際でいいんじゃないですか。ていうかそれはインモラルじゃないんですか)
澪「でもやっぱりよく考えたら、私たちが付き合うのはおかしいわ。別れましょう!」
澪「ってなるんだよ」
梓「ものすごく要領を得ない説明でした」
律「だからさ、実際付き合ってみて後からいろいろ考えたりするじゃん? だからこそ別れってモンがあるわけだし」
梓「憂も唯先輩と付き合った後で、ダブル……いやトリプルインモラルに気付いて別れると?」
律「もう一個どこから来たの? ねえもう一個どこ!?」
梓「不条理ギャグ漫画のツッコミみたいな言い方はやめてください! ズレてるのはそっちなんですから!」
澪律(興奮してきたな)
梓「あれ……どこまで話しましたっけ」
律「だからもう一個が……」
梓「本筋のことですよ。蹴りました律先輩」ガスッ
律「そういう言い方も近頃ベタだからな」
澪「とにかく、憂ちゃんはインモラルに耐えられないんだよ」
梓「そうは思えませんが……」
澪「ああ、もし周囲が理解を示したりすれば、憂ちゃんはきっと自分は正しいと思える。そして唯と付き合い続けるだろう」
澪「しかし逆に……私たちが近親相姦や同性愛を徹底的に否定しまくれば、憂ちゃんは良心の呵責に耐えきれない!」
梓「襲ったこともですね」
澪「そうそう、それも。つまり憂ちゃんに対して精神攻撃を仕掛けていくんだ」
澪「やがて憂ちゃんはごく自然にかわいい姉のカワ唯と付き合っていることを疑問に思い、自ら別れる」
律「その時は唯も悲しむだろうな……」
澪「悲しむ顔は見たくないな……かわいいんだけどさ。さて、ここで梓の出番だ」
梓「憂にフラれて落ち込んでる唯先輩に告白するんですか?」
澪「察しが良いな。その通りだ!」
梓「最低の役割だ……」ガックリ
律「我慢しろ梓。唯を手に入れるにはこれしかない」
梓「くっ……もう覚悟はできてますよ。いくらでもこの手を汚してやるです」
澪「決まったな。……明日から、さっそく作戦開始だ」
澪「近親相姦の否定は律、頼んだ」
律「えっ……あたしが? なんでだよ」
澪「話を切りだしやすいだろ。最近聡が私の洗濯物を……って感じで」
律「うちの弟をなんだと……いや、でも唯を手に入れるためか」
梓(ご愁傷さまだなあ)
澪「レイプについては梓が頼む。なんか、本気で忌んでるみたいだし」
梓「やってやるです」
澪「じゃあ同性愛の否定は私がやろう。みんな、自然なタイミングを心がけてくれよ」
律「おっす!」
梓「ラジャーです!」
澪律「ブラジャーです!」
梓「おらっしゃあああ!!」ドゴシャ
律「……何で……私だけ」
――――
同時刻、唯の部屋
唯「はあっ、はぁ……」
グッタリ
憂「ほら、お姉ちゃん……」グイ
唯「あっ、う……ういー」ゼエゼエ
憂「……」ジッ
唯「ん……ふぅ」チュッ
憂「ふふ♪」
唯「……えへへ」
唯「うい、大好き……」ハァハァ
憂「お姉ちゃん、大好き」
ハァハァ
唯「夢みたいだよ。憂が受け入れてくれるなんて」
憂「だって私、お姉ちゃんのこと大好きだもん」
唯「えへへ……嬉しいな」
憂「ねえ、お姉ちゃん……」
唯「ん……?」
憂「どうしてこうなったのかな?」
唯「そ、それは……私が憂を押し倒しちゃったから……」ヘヘ
憂「ううん、そうじゃなくて……」
憂「なんか、ね。今日になってから私……おかしいんだ」
唯「おかしい?」
憂「うん……なんだか、お姉ちゃんのことが好きすぎるの」
唯「照れますなあ……」エヘ
憂「あ、えっと……そうでもなくて。今までは、お姉ちゃんに対してこんな……エッチなことはしようと思ってなかったのに」
憂「今日、梓ちゃんの家で目が覚めてから、自分でもバカじゃないかって思うくらいお姉ちゃんのことが好きで好きでたまらなくなって」
唯(……?)
憂「私、梓ちゃんの家を飛び出してきて、お姉ちゃんのとこに来てた……」
唯「うん……あずにゃん心配してたね。悪いことしたかな」
憂「大丈夫だよ。梓ちゃんはちゃんと分かってくれたみたいだし」
唯「あ、えっとね憂。憂はおかしくなんかないよ」
憂「お姉ちゃん……?」
唯「その……私も憂のこと、好きで好きでたまらなかったから」
憂「……かわいいお姉ちゃん。大好き!」チュッ
憂「ね、お姉ちゃん。もっかいしよ?」
唯「やだよ、うい」
憂「え……?」
唯「あと十回するー」ガバッ
憂「あっ……お姉ちゃんたら、もう……んっ」
唯(違う)
唯「ういってばもう固くしてるー」コリコリ
憂「やあんっ……お姉ちゃんだって!」コリッ
唯「ひゃあっ! やったなー!」チュパ
唯(違うったら違う! 違うんだもん!)
憂「おねえ、ちゃ……吸いながら舐めるの、だめ……っ!」ピクンッ
唯「かわいい、うい……いっぱい濡れてる」サワッ
憂「……そこはダメっ!」ドンッ
唯(おかしくなんか、ないのに)
憂「あ……」ハァハァ
唯「……うい?」
唯(憂はどうして……)
憂「ご、ごめんお姉ちゃん……な何やってんだろ、私……」アセアセ
唯「ううん、いいよ。いきなり触っちゃったからびっくりしたんだよね?」
憂「うん! そうそう、そうだよ! ほら、来てお姉ちゃん!」
唯「じゃ、こうやって……」アーン
憂「ひっ……」ビク
唯「ゆっくり……んむ、舐めてあげるね」ピチャ
憂「――っ!」ビクビク
唯(こんなに震えてるんだろう)
唯(わかってるくせに)
唯(……私の、バカ)
唯(さいてー)
唯(なのに……)
憂「んっ……くうぅっ!!」ビクビクッ
唯(憂が可愛くて)
唯(しあわせ)
唯(……だから)
唯「うい、毎日しよーね」
憂「……」ハァハァ
憂「やだ……よ……」
唯「……うい」
憂「……」ハァハァ
唯「……ねぇ、憂。お願いがあるの」
唯「私が……『憂は私が好き』って言ったら」
唯「憂は私のことを好きって言って?」
憂「……そしたら、やめてくれる?」
唯「うん、約束する」
唯「じゃあ……憂は私が好き」
憂「私はお姉ちゃんが好き」
唯「憂は私が好き」
憂「私はお姉ちゃんが好き」
唯「憂は私が好き」
憂「私はお姉ちゃんが大好き」
唯「憂は私が好き」
憂「私はお姉ちゃんが大好き」ポー
唯「憂は私が好き」
憂「……大好き」
唯「……私も」チュッ
憂「あン……ねえ、お姉ちゃん」
唯「どうしたの、憂?」
憂「さっきの続き……していいよ」
唯「いやじゃなかったの?」
憂「ちょっと抵抗あるけど……お姉ちゃんのこと、大好きだから」
唯「……憂は私が好き」
憂「私はお姉ちゃんが好き……」
唯「憂は私が好き」
憂「私はお姉ちゃんが大好き……」
唯「憂は私が好き」
憂「私はお姉ちゃんが大好き……」
憂「お姉ちゃんのこと、大好きなの……」
唯「憂、私のこと好き?」
憂「うん、大好き……」
唯「お姉ちゃんとエッチしたい?」
憂「……したいよ、いっぱいしたい。させて、お姉ちゃあん……」
唯「えへへ……かわいいなあ、憂」ナデナデ
憂「……してくれないの?」ドキドキ
唯「憂がちゅーしてくれたらするよ……おわっ!」ドサッ
唯「う、うい……んむぐっ!?」
憂「んふー……ふー……」ニュル
唯(憂の舌……)
憂「ちゅ、ちゅ……ん、ずずっ……んくっ」
唯(す、吸われて……憂が私の唾飲んでる……)
ちゅぽんっ
唯「は、はたまが……とろけちゃう」ポワポワ
憂「お姉ちゃん……しよ?」
唯「よ、よーし! お姉ちゃんがんばっちゃうぞ!」
フンス
――――
翌日、けいおん部にて
律「……」イライラ
澪「……」
梓「……」
紬「……」
律「……唯が来ない学校とか何の意味があんだよ」
梓(言いやがったこいつ)
澪「全くだな。憂ちゃんもいなかったし……地獄だ」
紬「あら? 二人とも、梓ちゃんの前でそんな話をしていいの?」
澪「いや、昨日梓も唯中毒だって分かったんだ」
梓「中毒じゃありません。好きなだけです」
紬「あらあら、末期ね」
梓「な、なんで末期なんですか?」
紬「だって『可愛い』とか『抱きたい』じゃなくて『好き』だなんて……よっぽどきてるわよ」
梓「……もうどうでもいいです。それより、そういうムギ先輩も唯先輩中毒なんですよね」
紬「そうよ。でも、私は協力しないわ」
律「ムギには昨日のうちに話したよ」
梓「そうでしたか……でも、どうして協力してくれないんですか?」
紬「そりゃあ、百合を否定するなんて演技でも嫌だもの。そんな同盟は組みたくないわ」
澪「まあ、憂ちゃんを肯定するのがムギだけなら、それはそれで問題ない」
紬「あら、私と憂ちゃんをくっつける気?」
澪「場合によってはな。嫌か?」
紬「ふふ、私も唯ちゃんと憂ちゃんって組み合わせは納得がいってないところだったの」
紬「百合を否定する手段を取らないなら、いくらでも協力するわ」
律「唯憂が納得いかない……?」
律「ちょっと待てよムギ、そりゃどういうことだ?」
紬「そりゃあだって、憂ちゃんはよくできた子だもの」
紬「実の姉と女同士で愛し合うなんて、背徳的過ぎて憂ちゃんにはできないと思うわ。きっと、考えもしないと思う」
梓「ですが、昨日実際……その」
紬「ええ、そのようね。なんでかしらね?」
澪「梓。昨日は憂を家に泊めてたんだろう? その時におかしいことはなかったのか?」
梓「いえ、特には……私たち、8時くらいにはもう寝たんですけど」
律「早っ。6歳かお前ら」
梓「憂が、唯先輩が心配だから朝早くに帰りたいというので……早めに寝ることにしたんです。蹴りませんよ」ガスッ
律「蹴ってきた!? このあじゃ……あまず……あまのじゃく!」
澪「『あずさ』と『あまのじゃく』を混ぜようとして失敗したな」ニヤニヤ
律「うるせー! 『あ』が被ってるからいけそうな気がしたの!」
紬「まあとにかく、おかしいところはなかったわけね」
梓「はい。起きた途端に挨拶もせず出て行ってしまって……どうやら直行で唯先輩の家に行ったみたいでしたが」
紬「とすると、憂ちゃんが寝てる間に何かあったということね」
律「……ってことは、コラ梓!」ペシン
梓「にゃっ! 何しやがりますか! 殴りますよ!」ガスッ
律「ちくしょう蹴りだった! ってそうじゃねえ! 寝てる間に何かあったって事は……なぁ澪?」
澪「梓……気持ちは分かるが、妥協の対象にされた憂ちゃんが可哀想だろう!」
梓「なんもしてないんですけど!」
紬「梓ちゃん、あなたのその態度が憂ちゃんを傷つけ、そういう行動へと駆り立てたんだわ」
梓「どうしても私を悪者にしたいんですか!? 出るとこ出てやりますよ!?」
律澪紬(盛りあがってきたわー)
同時刻、唯の部屋
唯「おなか減ったー」バタリ
憂「そういえば、お昼ご飯も食べてなかったね」
唯「憂がすごいから……あうー、立てないよー」
憂「うふふ……お姉ちゃん、私たち学校さぼっちゃったね」
唯「うん……学校サボってこんなことしてるんだね」
唯「他のみんなに悪いなあ。みんなだってきもちい事したいのに」
憂「いけない子だね、私たち……それじゃあ私、ご飯作ってくるよ」
唯「よろしくー。一晩中もつようにたっぷり頼むよー」
憂「うん、わかったよお姉ちゃん」トトッ
ガチャ バタン
憂『ふぅ~……』
唯「憂は私が好き」ボソ
唯「憂は……ふあ」
唯(……眠いや。ほとんど寝ずだったもんなあ)
唯「でも……言わないと」
唯「憂は私が好き」
唯「憂は私が好き」
唯「憂は私が好き……んー」
唯「はぁ……憂は私が好き……」
唯「ういは……わたしがしゅき……」カクン
唯(もう十分言ったかなあ)
唯「ういはわたしがしゅき……」トロン
唯「ういー……zzz」
最終更新:2010年09月12日 22:40