昼休み!
紬「それにしても律ちゃんと澪ちゃんはホントに仲が良くてうらやましいわー」
澪「そうか?私はいつもからかわれて、もう呆れてるんだけど…」
和「端からみたら本当の姉妹みたいに息があってるわよ?」
律「まぁ小学から一緒だしなー、家族ぐるみの付き合いもあるし、ほとんど姉妹みたいなもんだなー」
唯「……姉妹かぁ……」
唯「……どっちがお姉さんなのかな?」ニコ
律澪「!!!」
律「なに言ってんだ唯ー、見てれば解るだろ?私がお姉様だってことは、な?澪」
澪「いや、どう考えても私のほうが姉っぽいだろ?律はしっかりしてないし…」
律「澪ちゅわんったらまたまたご冗談をー!小さい頃は私に金魚のフンみたいにくっついてきてたこと忘れたのかしらー?」
澪「昔の話だろ、それより今、試験前になると澪、澪って泣きつくのはどこのどいつだ?」
律「むー!」
澪「ぬー!」
紬「唯ちゃんと和ちゃんも姉妹みたいよね」
唯「うん!和お姉ちゃんだよ!」ダキッ
和「あら、唯は私が姉だーって主張しないのね?」
唯「えへー、だって和ちゃんには昔からお世話になりっぱなしだもん!」ギュ
和「ふふ、悪い気はしないわね」
律澪「どっちが姉か!」
律澪「放課後決着だ!」
唯「あれ、まだ続いてたんだ」
放課後!
律「ほら澪、素直に律お姉ちゃん、って呼べよー」
澪「調子に乗るな!」ゴチ
梓「……なんだか澪先輩と律先輩の様子がおかしくないですか?」
唯「実は…カクガクシカジカ」
梓「あぁ、またしょうもないことで……」
律「梓ぁ!しょうもないとはなんだ!」
澪「これは私達にとって大事な問題だぞ!」
梓「はぁ……すみません…」
紬「まぁ落ち着いて、とりあえずお茶にしましょう?」
唯「わーい!今日のお菓子はなにー?」
梓「そもそも、どちらが姉か、なんて決めようがないじゃないですか、実の姉妹でもないわけですし」
梓「平沢姉妹を見てください、実の姉妹でもどちらが姉なのか…と思うことがあるでしょう?」
唯「あずにゃんそれどういうこと?」ムッ
律澪「たしかに」
唯「たしかに、とかいわれたームギちゃーん!」ビエエ
紬「よしよし、唯ちゃん泣かないで」
梓「まぁどうしてもはっきりさせたいなら、今までのことを良く思い出して、徹底的に討論すれば良いんじゃないですか?」
律「今までのことか……」
澪「今までのこと…」
律「叩かれた思い出が…」
澪「私はおどかされた思い出が…」
律澪「……ふぬー!」モガモガ
唯「ほっぺの引っ張り合い…!ムギちゃん!」
紬「ええ!」
唯紬「ふぬー!」モガモガ
梓「もう何やってるんですか!醜い争いはやめてください!」
唯紬「楽しそうだったからつい…」テヘペロ
律「……ちなみにみんなはどっちがお姉さんだと思う?」ハァハァ…
澪「うん、客観的な意見を聞きたいな」ゼエゼエ…
梓「…私は澪先輩がお姉さんだと思います。…これはごく個人的に姉にしたいほうを選んだ結果ですけど」
澪「うんうん。梓は分かってるな、やっぱ年下の意見は参考になるな、律?」
律「梓ェ……、ムギはどうだ!?」
紬「私は律ちゃんだと思うわ、行動力あるし、頼りになるから」
律「ムギィ……!……今度また一緒に駄菓子屋行こうな……!うまい棒何本欲しい…?」
澪「しかしこれで1対1か……唯は?」
唯「うーん………、律ちゃんかな?……澪ちゃんかな?……」
唯「……ごめん、難しくて決められないや」
律「……そっか、結局決着はつかなかったな…」
澪「そうだな……」
帰り道!
梓「全く律先輩も澪先輩まで、変なことで揉めないで欲しいです。結局今日も練習できなかったし……」
梓「そういえば唯先輩、なんでどっちが姉っぽいか決められなかったんですか?テキトーに答えておけば丸く治まったんじゃ…」
唯「…うん、でもね、私が言い出したことだし、テキトーで終わらせたくないんだ」
唯「少し考えたんだけど、律ちゃんと澪ちゃんの関係ってすごく良いと思わない?」
梓「まぁ、あれだけ仲が良いコンビは滅多にいませんね……」
唯「仲が良いだけじゃなくて、互いに支え合ってるというか……」
唯「ねぇあずにゃん、今日部室で私達姉妹のことを言ってたでしょ?」
梓「あ、あぁ、ごめんなさい、決して唯先輩がどうとかいう話じゃないんです。ですからその……」
唯「良いんだよあずにゃん、その通りなんだから」
唯「憂と私も、どっちがお姉さんかわからないようなときがあるけど、」
唯「それで良いんだよ、どっちが上とかじゃない信頼関係が大事だと思うんだ」
梓「……」
唯「?どうしたのあずにゃん?」
梓「唯先輩もときどき良いこと言いますよね…」
唯「うふふ、だからあずにゃんも先輩、なんて付けずにゆい、って呼んでみてー?」ダキ
梓「へ!?ちょっと道の真ん中で……せめて人のいないとこで……!」
唯「ダメー、ゆい、って呼ぶまで離さないよ!」ギュ-
梓「あ、あぅ……!……ゆ、ゆぃ………離れて……////」
唯「わー!照れてるあずにゃん可愛いよう!」スリスリ
梓「…結局離れてくれないじゃないですか…//」
平沢家!
憂「へー、律さんと澪さんが……はい、ご飯出来たよ」
唯「そうなんだよー、まぁ元はと言えば私のせいなんだけど、…いただきます」
憂「あの二人の内どっちがお姉さんっぽいか、かぁ…」
憂「律さんは澪さんに宿題見せてもらったりしてるし、澪さんは律さんに引っ張ってもらってる感じだし…難しいね」
唯「私も良く考えずにどっちが姉か、なんていっちゃったけど、二人とも、もうそんな関係じゃないと思うんだよね。あ、これおいしいよ憂!」
憂「ありがとうお姉ちゃん。そうだね、私もそんなことにあまりこだわらなくてもいいと思うよ」
唯「ねぇ憂、憂は私のことどう思ってる?」
憂「え?」
唯「私、ちっともお姉ちゃんらしくないけど、…お姉ちゃんは、憂のことを誰よりも愛して、大切に思ってるからね」
憂「えへー、お姉ちゃんはお姉ちゃんだよう、お姉ちゃんがいるから私も頑張れるんだよ、これからもよろしくね、お姉ちゃん」
唯「……いっつもおいしいご飯をありがとね」
憂「お姉ちゃんこそ、元気をくれてありがとう!」
唯「お洗濯とかお掃除とか、私お世話になってばっかりだよう…」
憂「好きでやってるんだよ、お姉ちゃん」
唯「ふふっ…。憂、今日は一緒に寝よっか!久しぶりに」
憂「うん!私もそれ言おうとしてた」
唯「以心伝心だね!」ニコ
憂「そうだね!」ニコ
唯憂「大好きだよ!」ギュッ
秋山家!
澪「はぁ…、喧嘩ってほどじゃないけど、律と揉めてしまった……」
澪「明日顔合わすの嫌だな……」
澪「今考えればどっちが姉かなんて…どうでもいいじゃないか」
澪「律お姉ちゃん……か、やっぱり似合わない……けど」
澪「律には昔から、助けてもらってるんだよな」
澪「内気な私が今、こんなに楽しい日々を送れているのは、……」ウトウト
澪「律の…おかげだよな……」zzz…
田井中家!
律「なー聡ー。」ピコピコ
聡「なんだよねーちゃん、話し掛けて隙を作るつもりか?」ピコピコ
律「違うよ、……もし澪と私が本当の姉妹だとしたら、どっちがお姉さんだと思う?」ピコピコ
聡「?なに言ってんだよ、そんなことあるはずないじゃん」ピコピコ
律「例えの話だよ、どっちがお姉さんっぽいかっていう」ピコピコ
聡「……俺のねーちゃんはねーちゃんだけだよ、ねーちゃんにとって澪さんは澪さんだろ?」ピコピコ
律「……そっか、そうだな、ところで聡、隙あり!」ファルコンパーンチ!
聡「うわ!キタネー!」
律「ふははー!姉より優れた弟などいないのだよ!」ショイヤムー!ショイヤムー!
聡「ちくしょー、もう一回!」
律「また今度なー、やらなきゃいけないことが出来ちまったからさ」
聡「勝ち逃げかよー!ずりー」
律「……ありがとな、聡」ボソッ
聡「ん?なんか言った?」
律「な、なんでもねーし!//」
律「(私にとって、澪は澪、そうだな、澪は私の幼なじみで親友だ。姉妹、と私たちを例えるとしても、)」テクテク
律「(どっちがお姉さんか、なんてどうでもいい、きっと私たちは平沢姉妹のような仲良し姉妹みたいなもんなんだから)」テクテク
律「(今日のこと、澪に謝ろう。変な意地張って悪かった、って…)」prrrrrr prrrrr
律「(あれ?私まだ電話かけてないぞ?……澪からだ)」テクテク
律「はいはい澪ー、あのー、今日のことだけど、」テクテク
澪『律!今日はホンットーにごめん!』
律「!………」
律「(なんだ、澪も同じことを……)」
澪『律?……怒ってるのか?なんか言ってよぅ…』
律「……っぷ!」
律「あははははははは!」
澪『り、律ぅ……?なんで笑うの……?』
律「あははは……!ゴメンゴメン、いやさすが姉妹だな!私も今、電話して謝ろうと思ってたんだ」テクテク
律「今日はごめんな……澪、変な意地張って…澪にはいつも助けてもらってるのに」テクテク
澪『ううん、私こそムキになってごめん、律……いつもありがとうぅ…!』グスグス
律「……どうした澪ー、……もしかして泣いてたとかー…?」テクテク
澪『!……だって……律がいなくなる夢を見ちゃって、それで…///』グスッ
律「なんだ、そんなことか。澪、窓開けて外見て」
ガチャ
律「こんばんは、みーおちゃん!」
澪「!律ぅ!!!」
律「私はいなくなったりしないよ。澪、私たちはいっつも一緒だっただろ?」
律「澪が不安なとき、寂しいときは私がそばにいてやるよ、」
律「だからこれからも、私が困ったときは、助けてくれるか?」
澪「……うん!」
翌日通学路!
紬「律ちゃん、澪ちゃん、おはよう」テクテク
律「お、ムギー、おはよー!」
澪「おはよう、ムギ」
紬「あら、すっかり仲直りしたみたいだけど、どうしたのかしら?」ニコニコ
律「そりゃあ、まぁ…」
澪「…うん」
律澪「仲良し姉妹だから!」
紬「あらあらまあまあ」ニコニコ
和「おはよう…みんな」フラフラ
唯「おはよー!」ギュ-
憂「おはようございます!」ギュ-
澪「和……両サイドから平沢姉妹に抱き着かれてる…」
唯憂「和ちゃん大好きー!」ギュ-
和「やれやれ……いいけどね」
律「みーおちゃん!私達もやろうぜー」ダキッ
紬「私も!」ダキッ
澪「…歩きづらい……」フラフラ
律「…あれ?……叩かれない?」
紬「……ちょっと残念…」
澪「今日は特別だからな……////」
梓「(なんだあの雰囲気……まずい、声かけるタイミングを完全に逃した……)」コソコソ
純「あれ?梓じゃん、どうしたのコソコソして」
梓「し、しー!純のばか!」
唯「あー、あずにゃんだー!」
憂「純ちゃんも!おはよう!」
純「憂おはよー!先輩方もおはようございます!」
梓「…おはようございます、今日はなんだか皆さん良い雰囲気ですね…。」
唯「ふっふっふ、それはねー………あずにゃん」ジリ
梓「う、やなよかん…」
唯「愛だよ!」ダキッ
梓「わー!///」
終わり
最終更新:2010年09月13日 20:09