紬「日直の仕事で遅くなっちゃった」

紬「早く部室に行かなきゃ」

紬「遅れてごめんなさい、すぐお茶の用意するわね」ガチャ

唯「りっちゃんのばーか!もう知らないっ」プンスカ

律「なんだとー!唯のアホー!」プンプン

唯「ジオンが好きなんてどうかしてるよ!ガンダムって言ったら連邦軍だよ!」

律「連邦のどこがいいんだよ!あんなろくでもない連中なんて粛清されるべきなんだ!」

唯「コロニー落としとか水爆とか卑怯技ばっかりつかってるくせに!そんなこと言われたくないよ!」

律「それも愛する祖国のためなんだよ!国力が連邦の30分の1以下のジオンが連邦と戦うには仕方ないじゃないか!」

唯「だからってそんなことしていいわけないもん!」

律「うっさい!もとは連邦がスペースノイドを弾圧したのが悪いんじゃないか!」

唯「なんだとー!」

律「やるかー!」

紬「ふ、二人ともどうしたの?」

唯・律「ムギ(ちゃん)はどっち派?」ズイッ

紬「ほおえっ???」ビクッ

唯「ガンダムっていったら連邦軍だよね?」ズイッ

律「いやいやジオンだよな?」ズイッ

紬「え?え?」オロオロ

紬(がんだむ?れんぽうぐん?じおん?なんのことかさっぱりだわ・・・)

唯・律「ねえねえ、どっち?」グイグイ

紬「えーと・・・」オロオロ

澪「二人ともやめろよ。ムギが困ってるだろ」

律「スパロボ厨は黙ってろ!」

澪「スパロボを馬鹿にするなよ!」

律「馬鹿にしてはないよ!スパロボはおもしろい。それは認める」

澪「じゃあ何が嫌なんだよ。さっきからつっかかってくるけどさ」

唯「原作を見てないのに作品を語るのはどうかと思うよ、澪ちゃん」

澪「いいじゃないか!大体合ってるんだから!間違ったことは言ってないだろ」

律「ゲームでちょっと齧ったくらいのニワカにあーだこーだ言われる古参のファンの気持ちを察しろって言いたいんだよ!」

唯「そーだそーだ!」

澪「うるさい!おまえらだってスパロボに関してはニワカじゃないか!第二次からやってる私に対して好き勝手言いやがって!」

唯「第二次からやってるならせめてファーストくらい見ようよ・・・」

唯・律・澪「ぎゃあぎゃあぎゃあ」バチバチバチ


紬(なんだか嫌な空気だわ、止めなきゃ)

紬「あの

梓「遅れてすいません」ガチャ

梓「ってなにやってるんですか?」

紬「それがよくわからないんだけど、三人が喧嘩してて・・・」オロオロ

梓「なにやってるんですか。練習しましょう!」

唯「あっ、あずにゃん!あずにゃんはガンダムって知ってる?」

梓「知ってますよ。かっこいいですよね、フリーダム」

唯「えっ」

律「えっ」

澪(また面倒なことになりそうだな)

唯「あずにゃん。フリーダムって聞こえたけど気のせいだよね?」

律「フリーダムファイターガンボーイのことだよな?」

澪(間違いなく種のことだろうな)

梓「何言ってるんですか?フリーダムガンダムですよ。ガンダム知らないんですか」プッ

唯・律「」


澪「ムギ、ちょっとコッチへ来るんだ。部室から出るぞ」グイ

紬「えっ?」

澪「これからガノタどもの不毛な争いが始まるから巻き込まれるぞ」

紬「う、うん」バタン



音楽室の外

紬「澪ちゃん、さっきは何を言い争ってたの?」

澪「ガンダムっていうアニメの話だよ」

紬「がんだむ?」

澪「なんだ、ムギ知らないのか?」

紬「ごめんなさい」シュン

澪「いや、昔のアニメだし知らなくて当たり前か」

紬「さっき唯ちゃんとりっちゃんが「れんぽうぐん」とか「じおん」とか言ってたけどどういうことかしら?」

澪「ガンダムは連邦軍とジオン軍が戦争するアニメなんだ。」

澪「唯は連邦軍が好きで律は根っからのジオン派だから揉めてたんだよ」

紬「ふーん。じゃあ、さっき梓ちゃんが言ってたフリーダムっていうのは?」

澪「順序良く説明すると、ガンダムっていってもたくさんシリーズが出ていて唯と律が言ってたのは一番最初に放映された機動戦士ガンダムっていうアニメのことなんだ。」

紬「うんうん。それで?」

澪「それで梓の言っていたフリーダムって言うのはガンダムSEEDっていう結構最近のガンダムのことなんだ」

紬「全く別のお話ってこと?」

澪「そういうこと。ただ・・・・」

紬「ただ?」

澪「昔のガンダムのファンとSEEDのファンは仲が良くないんだ。まぁ一部の人間のことだけどな」

紬「えーと、つまり?」

澪「今、部室では三人が大いに言い争ってるってこと」

紬「大変!とめないと」

澪「無理だよ。私もムギが来る前に唯と律を止めようとしたけど、火に油を注ぐ結果になってしまった」

澪「へたに関わると逆に面倒になるからやめたほうがいい」

澪「それにこのままじゃ練習になりそうにないから、今日は解散だな」

紬「じゃあ、私ガンダム見てみるわ」

澪「いいんじゃないか?だいたいどこのお店にも置いてるだろうからすぐ買えると思うし」

紬「澪ちゃん、バイバーイ」タッタッタッ

澪(どっぷりハマらなければいいけど・・・)



その頃、音楽室

律「中野ォォォォ!!」

唯「見損なったよ!あずにゃん!」

梓「なんですか急に?」

律「ガンダムって言ったらファーストだろうが!」

梓「これだから懐古厨は・・・」ハァ

唯「」ブチッ

律「腐のくせにガンダム語ってんじゃねーぞ!」

梓「腐って言うなぁぁぁぁ!」

唯「腐は腐だろうが!キラ様、キラ様うぜぇんだよ!」

梓「キラとアスランは最高です!異論は認めません!」

律「それがうざいって言ってるんだよ!」

梓「確かに私は腐です。でもそうやって腐のせいにしてSEEDをこき下ろすのはやめてください!」

律「内容もカスだろうが!ほぼパクリじゃねーか!」

梓「パクリじゃないですよ!オマージュです!」

律「それをパクリって言うんだよ!唯、お前もなんか言ってやれ!」

唯「いや、私は腐オタは嫌いだけどSEED自体はそんなに嫌いじゃないよ?」

律「なん・・・だと・・・?」

唯「確かに真似て作ってあるけど、話はちゃんとしてるし面白いよ」

梓「ほら、わかる人にはわかるんですよ」

律「どこがだよ!前半パクリで、後半は主人公のひとりよがりじゃんか!」

梓「律先輩はちゃんと見てたんですか?あの後半の盛り上がりがわからないなんてどうかしてます」

唯「そーだそーだ」

梓「そしてDESTINYです!最高ですよ!」

唯「ごめん、種死はないわ」

梓「なん・・・だと・・・?」

唯「あれを面白いって言う感覚がわかんないよ」

律「てかいつの間に主人公入れ替わってんだよ」

梓「うるせぇ!屋上に行こうぜ。切れちまったよ、久しぶりに」

唯「なにをー!」

律「やるかー!」

唯・律・梓「ぎゃあぎゃあぎゃあ」


和「律、例のプリント提出今日までよ。ってなにやってるの?」

唯「和ちゃん!ガンダムって知ってるよね?ガンダムって言ったら」

和「ナイドガンダムかわいいわよね」

唯「」

律「」

梓「」

和「なんで黙るの?」

律「なんでSDが一番なんだよ・・・」

和「かわいいじゃない。小さくて。話も単純でわかりやすいし」

唯「私もSDは好きだけど、あれはガンダムとは別次元で楽しいって言うか・・・」

梓「ナイトガンダムってなんですか?」

律「これだからゆとりは・・・」チッ

梓「おい、デコ!今、なんつったよ?オイ」

和「こら、喧嘩しないの。律、プリント今日中に生徒会まで持って来てね」ガチャバタン


梓「ゆとりって言いましたよね?言いましたよね?」

律「イッテナイヨ。キノセイダヨ」

純「あっずさー、遊びに来たよー。ってどうしたんですか?」

梓「純はガンダムで何が好き?」ズイッ

純「うーん、ターンエーが一番好きかな。かっこいいじゃん」

梓「あのヒゲのどこがいいの?」

唯「純ちゃん!」ダキッッスリスリ

律「私もターンエーは面白いと思うぞ。見た目で判断するのはいくない」

唯「人の作ったものなら、人を救って見せろー」

純「僕はムーンレイスなんです!」

唯・純「ワイワイガヤガヤ」

律「やっぱいいよなぁ、ターンエーは」ドヤッ

梓「ぐぬぬ」


憂「お姉ちゃーん、迎えに来たよー。って何やってるの?」

梓「う、憂はガンダムって知ってる?」

憂「ガンダムは知ってるよ。Vガンダム面白いよね」

梓(うっ、Vガンは見たことない)

梓(でもこのままじゃ、律先輩にバカにされてるみたいでなんかイヤ)

梓(なんとか憂を見方に付けたい・・・)

梓「お、面白いよね。Vガンダム」

憂「梓ちゃんもVガンダム好きなんだ。誰が一番好き?」

梓「えっ?」

梓(マズイ・・・キャラクターの名前なんてわからない・・・)ダラダラ

憂「???梓ちゃん、どうしたの?」

律(ははーん、梓のやつ・・・・)ニヤッ

律「タシロ・ヴァゴ」ボソッ

梓「!!!タ、タシロ・ヴァゴってかっこいいよね!」

憂「えっ」

梓「えっ」

憂「ごめん、梓ちゃんそれはないわ」

梓「」グサッ


唯「うーいー、どうしたのー?」

憂「お姉ちゃん、梓ちゃんはVガンでタシロが好きなんだって」

唯「あずにゃん、それはないわ」

梓「」グサグサッ

純「憂、どうしたの?」

憂「純ちゃん、梓ちゃんはVガンでタシロが好きなんだって」

純「梓、それはないわ」

梓「」グサグサグサッ

律「タシロはないわ」プッ

梓「もとはお前がいったんだろぉぉぉ!うわぁぁぁぁぁぁぁん!」ガチャバタン

憂「行っちゃった・・・。梓ちゃんどうしたんだろ」

純「さぁ?見たい腐アニでもあったんじゃない?」

律「」ニヤニヤ


さわこ「話は聞かせえてもらったわ」

唯「うわっ、さわちゃんいつの間に」

さわこ「てめーら、ガチ党ディスるなんていい度胸だ!全員ギロチンにかけてやる!屋上に来い!」ブチィ

律「うわっ、さわちゃんがキレた、みんな逃げろ!」

唯・律・憂・純・さわこ「ぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあ」



翌日

唯「結局、昨日は練習しなかったね」

梓「今日は練習しましょう」

律「お茶飲んでからにしよーぜ」

澪「今日はムギ休みだからお茶はなしだ。練習するぞ」

唯・律「えー」ブーブー

梓「ほら、はやく練習するです」

唯「ムギちゃんどうしたんだろうね?」

律「さぁ?風邪じゃないか?」

ズシン

澪「な、何の音?」

ズシン

梓「外から聞こえてきますよ?」

ズシン

唯「ってあれは!?」

律「ガンダム!?」

澪「こっちにくるぞ?!」



ガンダムのコクピット

紬「琴吹財閥の科学力があればガンダムの一機くらい作れて当然よね」

紬「私、MSを操縦するのがゆめだったのー」

紬「紬、行きまーす!!」

グワシャアア ドゴーン

唯「ひいい」

律「あわわ」

澪「」ガクブル

梓「」バタンキュー

紬「やりすぎちゃった・・・。学校が・・・・・」

紬「逃げよっと」

おわり



最終更新:2010年09月15日 00:51