澪「でも電車くるし…」

「間もなく一番線にー」

澪(うん、まあいいか、一駅だしすぐ家つくし)

ガタンガタン

澪(今日も講義つまんなかったなぁ…律のやつはサボってこないし唯とムギは違う講義だし…)

澪(ふあぁ…眠いなぁ…レポート三つもあったから夜遅かったもんなぁ)

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唯「うーるららららぱふんぱふう」

律「エスキモーエスキモー」

紬「奈良漬け奈良漬け~」

唯「バブリーラブリーハングリー★」

律「ナチナチナチ~」

紬「松前漬け松前漬け~」

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「もなく~終~点の

澪「…はっ!?(寝過ごした!……そして何か得たいの知れない夢を見た気が…)」

澪(…仕方ない、それじゃ引き返して…)


またまた電車
ガタンガタン

澪(ううしまった…駅のトイレ入ってくればよかった)

澪(でもまあ大丈夫か。特快だからすぐにつくもんね)

ガタンガタン

澪(うう…電車の振動ってトイレ行きたいときほど感じるよなぁ……)

プシュー

「緊急停止ボタンが押されましたため、停車いたします」

澪(!?)

「お客様にお知らせいたします。ただ今入った情報によりますと次の駅にてお客様が電車と接触されたとのことで」

澪(そそそそんな!!??早く帰りたいのに!!)

澪(どうしよう!?ああなんか意識した途端に尿意が……)

澪(う……こんなところで……がっ我慢してたら今度は違う方まで……お腹イタイ…)

「えー安全の確認が取れましたため、間もなく発車いたします」

澪(よっよかったぁ……着いたら駅のトイレに入ろう……)


「ご乗車ありがとうございましたー」

澪(早く早く早く)

清掃中。しばらくお待ち下さい。

澪(……。家!家に帰ろう!!いや、駅前のコンビニ…は汚いから嫌だ!!やっぱり帰ろう!!)

澪(ああお腹イタイよ…。お昼に食べた冷やしラーメンがいけなかったかなぁ)

澪(もう辛い……お腹をさするのもかっこ悪いし……)

澪(ええ!!??工事中で通行禁止!?遠回りになっちゃう!こんな時に限って……)

澪(これはまずい…そうだ!昔律が教えてくれたトイレが我慢できる方法を…)

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律「トリビアの泉で見たんだけどさー!チョー笑っちゃったぜー!だってよー『ウンコは腸に留まるぞ!』って言うんだぜ!!」

澪「おっ女の子がそっそんな汚い言葉言うなよ!!」

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澪(言えない…とても言えないよ……って変なことに気を回したら)

ギュルルル

澪(ぐ…本当に危ない…。お腹なってるよ……脂汗も出てる気がするし…きっと顔がテカってる…恥ずかしいよお)

澪(はあはあ…なんとかここまできた)

梓「あ!澪先輩!澪先輩じゃないですか!!!」

澪「ふえええ!!??あああ梓!?」

澪(なんでこのタイミングで!!てか大きな声出さないで!!お腹に響く…)

梓「うわーお久しぶりです!!こんな街中で先輩に会えるなんて…」

澪「そっそうだなぁハハハ」

梓「先輩達が卒業してから…やっぱり淋しくて…えへへ」

澪「うっうん。そうかそうか」(梓思い出に浸るのは今度にしてくれ!頼むから早く帰ってくれ!!)

澪「じゃっじゃあ私はこれで」

梓「え?せっ先輩!!もう少しお話しませんか?私…嬉しくて」

澪「いやそのあのさ、嬉しいんだけど」

梓「ホントですか!?先輩にそう言ってもらえると私…」

澪(梓話最後まで聞いて!!)

澪「梓ホントごめん、私いま急いでるから」

梓「え…」

澪「じゃじゃああとでメールするから!ごめんな!(早歩き早歩き!!)」

梓「」しょぼーん



澪(危なかった。梓には悪いことしちゃったけど…)

ぐるぐるきゅー

澪(はうっ!落ち着いていたのにここにきて最大級の波が……もう家はそこなのに)

澪(だいじょうぶ、きっとだいじょうぶ、留まる、留まるぞ。……あううう……)

ぷすぷす

澪(!!???おっおっおな!?!??・・・よかった、周りに人いない……出したくないのにどうして出てくるの…)

ヴーヴー

澪(何何々!?!?!?ケッケータイか……バイブ止めなきゃ。この振動は危険すぎるよ!!)

澪(なん…とか家に着いた)

澪(ああ、長い、長い時間だった。だけどようや)

グブギュウウウ

澪(!!!!!  すぐそこだと気が弛んだらさらに波が!!??もうギリギリだ)

ガチャ

澪(さあ玄関開けてトイレに)

律「おー澪~おかえり~~そしてお邪魔しマース」

澪「いい!?律!?」

律「いやー偶然通りかかったらお前が家に入るトコだったからさー明日のレポート参考にさせてよー」

澪「あのいやその」グキュー

律「ああわりーわりー。とりあえずトイレ貸してくれー。お邪魔しまーす」

バタン。

澪「」



後日

紬「もう我慢できないの。……こんなにあなたが恋しいなんて」

唯「いつもすぐそばに、すぐに行けると思っていたのに」

梓「どうしてこんな大事な日に……」

紬「切ない歌詞ね~」

唯「うん!すっごく恋しいって気持ちが伝わってくる!!」

梓「そうですね。リアルさがあります」

澪「そっそうかな…あっあははは」

紬「それに最後の『ああ、漏れ出す私のすべて……あなたに受け止めて欲しかった』が心に響くわ!」

唯「叶わなかったんだねー」

梓「そうですよね。澪先輩すごいです!こんな歌詞を思いつくなんて!!」

澪「まっまあな!!やっぱりそこはほら!実体験とかをうまく文字にしてさ!!」

律「……」


おしまい。……かも。




平沢家で練習中

梓「あ、唯先輩、そこはもっと音小さめで。せっかく澪先輩のベースソロなんですから」

唯「えーー目立たないじゃーん」

梓「いや…ですから…」

唯「ぶーっちぇえ。まあいいや」

梓「…先輩それじゃあ少し休みましょう。あの、お手洗いお借りしてもいいですか?」

唯「うんいいよー返してねー」

梓「いや、それは返しますけど・・・」

唯「それじゃあお菓子用意しようっと!昨日憂が作ってくれたシュークリームを~」

梓「きゃーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

唯「ふみゅ!?どっどうしたのあずにゃーーーーーん!!」

ドタドタドタドタドタ

バタン!!

梓「唯先輩!!なんですかあれは!!!」

唯「え?なんですかってなんでしょう?」

梓「トイレですよトイレ!!」

唯「?」

梓「……ですから……あの変な機械はなんですか!!」

唯「…ああ!ウォシュレットのこと?うん!こないだ新しくしたんだー」

梓「違います!!ていうかウォシュレットがあったところで驚きません!!」

唯「ええ?じゃあどうしたの!?」

梓「……もうきてください!!」

ドテドテ

唯「うわあずにゃん引っ張らないで!!」

ずるずる



おといれ

ドン!!

梓「これですよ!!!」

唯「え?こけしさんがどうかしたの?」

梓「どうかしてます!!どうかしすぎですよ!!!だって…だってこれって…」

唯「ほらほら~、これ面白いんだよ~スイッチ入れるとブーンってうご

梓「ななな何やってるんですか先輩!!!///」

唯「何って?わたし昔はこれでよく遊んでもらったんだー」

梓「……あの……それ、何に使うか知ってますか?」

唯「何って?こうやってくねくね動くのをみてるものじゃないの?」

梓「…………誰のですか、それ」

唯「おとーさん!でもね、お父さんが『使うのはお父さんだけど楽しむのはお母さんだよ』って」

梓「…………もういいです」

唯「ほえ?」

おはり




ビシッ!

唯「やっぱり大学生になったからには文学にたしなむべきだと思うのです!!」

律「珍しく唯がまともなことを言ってるな」

澪「たしかに」

紬「二人とも……」

唯「というわけで本を買いに行ってきます!!」

律「おおいってこーい。ああ、唯さー漫画はなしだぞー」

唯「ドキ!」

澪「雑誌もな」

唯「ドドキ!!そっそれだとわたしの読むものの全てが封じられたといっても過言では…」

律「ま、とにかく見てこいよ」

澪「太宰治なんかいいんじゃないか?」

紬「女の子のファンが多いそうよね」

唯「ふーん。とりあえずいってきまーす」

唯「買ってきました!!」

律「どれどれー?お、ちゃんと文庫じゃん!カバーまでしてもらって。タイトルは」

『涼宮ハルヒの溜息』

唯「この表紙の子可愛いでしょ~~~」

律「……まあ、確かに小説っちゃあ小説か…」

紬「そうねぇ挿絵は入っているけど」

律「なあ澪こういうの」

澪「唯!!お前な!!これじゃ駄目だろ!!!」

律「だよなーやっぱり」

澪「買うんなら『涼宮ハルヒの憂鬱』からにしなくちゃ!!」

律「そうそう買うならって…へ?」

澪「憂鬱⇒退屈⇒消失……これこそビギナーがハルヒを楽しむための常套なんだぞ!!」

律「みおしゃん・・・」


そんな大学風景。ほんとにおしまい



最終更新:2010年09月18日 00:12