梓「うう…澪先輩、私の周りをぐるぐる回らないでください」

澪「しょうがないだろ、私は衛星なんだから…」

梓「律先輩おデコまぶしいです、前髪おろしてください!」

律「恒星が光るのをやめたら、宇宙の終わりだぞ!」

梓「ああああ、わけわかんないです!」


唯「ありゃりゃー、なんだか地球が騒がしいよ、憂」

憂「噴火だよ、お姉ちゃん」

憂「噴火が起こる惑星っていうのは生きてる証拠なんだよ」

唯「そっかー、じゃあこれは地球が活発に活動してるってことなんだね」



生まれたちの地球は衝突エネルギーの宇宙放出をする
唯達もいまはただ、地球の経過を見守るしかない


梓「ぅぅ…」グスッ

エネルギーの放出が終わると
地球の温度は下がった。
そのため水蒸気が凝縮して雨が流れる

梓「わけがわかんないよう…」ポロポロ

そして海が形成されるというわけだ!


憂「お姉ちゃん、凄いね」

憂「私達のコタツから宇宙ができていく…」

唯「うん、凄いね!」



唯「でも、何かを忘れているような…」

・・・

紬「唯ちゃん私を忘れてるわー」

唯「ああぁぁっ!そうだよ、ムギちゃんを忘れてた!」

憂「えぇ!?でも紬さんのポジションは何にするの?」

唯「考えてないけど、とりあえず連れてくる!仲間はずれはかわいそうだもんね」

憂「うん、それじゃ私も紬さんをどうするか考えておくね」

憂(お姉ちゃんはやさしいなあ…)




澪「梓、お前も地球なら律の周りをぐるぐるしなくちゃだめだ!」ぐるぐる

律「そうだ!!地球は太陽の周りを回るんだ!!」

梓「なにをいってるんですか!!めんどうくさいです、そんなに回ってほしければ、相対的に律先輩が私の周りを回るべきです!」

澪「地球が宇宙の中心だなんておかしいだろ!!」ぐるぐる

梓「しらないですよ!っていうか、澪先輩うっとおしい!」

憂「ああっ、地球の愚かな民が、地球こそが宇宙の中心だと主張し始めたよおお!」

地球に育った人類は過信し始めていた
己の力を…

憂「いま留守のお姉ちゃんに代わって、私が何とかしないと!!」


しかし、憂は愚かな人類をどう抑えればいいのかわからない


梓「もういいです、私軽音部やめます!!」

律「えええ!?」

澪「さすがに突飛過ぎるだろ…」

このままじゃ地球は暴走し、世界大戦を起こし死の星になってしまう!


憂「どどどどどどどどどうしよおおお!」

憂「梓ちゃん、地球がなくなっちゃったら宇宙は寂しくなっちゃうよお…」

澪「そ、そうだぞ…梓がいなくなったら私達は寂しい…」ぐるぐる

律「ああ、太陽も月も地球も…それぞれがあってはじめて人類という存在が成り立つんだ」

律「お前がいなくなったら、人類は消えちゃうんだ、放課後ティータイムは消えちゃうんだ!」

梓「…」

梓「残念ですけど、もう私はついていけません…」

澪「そんな!!」ぐるぐる


いよいよ、地球は最後の時を迎えようとしていた

人類は自分勝手になり、他者の事を顧みなくなる

自ら破滅を選ぼうというのだ…

梓「それじゃ、私は帰ります!」

憂「あ…あ…」

これまでなのか…

待った!!

律「!」

澪「!」

憂「!」

梓「!」

憂「あ…」

唯「にこっ」ジャーン


憂「お姉ちゃん!!!」

紬「わたしもいるのー!」

律「ムギいいい!」

澪「それに私達の楽器も!」

紬「皆が集まってるって聞いて、せっかくだから楽器も持ってきたの!」

律「な、なんでこんなに到着が早かったんだよ」

紬「みんなに埋め込んでおいた発信機がここに集まってるから、あらかじめ私もここに向かってたのよ!」


そう、ムギが普段飲ませているお茶やお菓子には発信機が仕組まれていた
4人がムギ抜きに集合して遊ぼうとすると、仲間はずれにされたくないムギが勝手に来るという仕組みだったのである


紬「そして、この険悪ムード!銀河の危機だとお見受けしたわ」

梓「ふん、いまさら先輩達が止めても無駄ですy」

唯「あずにゃんぎゅーっ」

梓「ふにゃあああ…」


憂「お姉ちゃん凄い!!」


地球を救うのは愛であった!!

梓「部活をやめるって言うのは言い過ぎました…すまんです」

唯「よかった、これで安心だね」

憂「うん、私達の宇宙も完成だよ!」

紬「そうね、お茶も用意してるし、スペースティータイムとシャレこみましょう!」

梓「あ、ちょうどお腹がすいてたんです」

唯「ムギちゃんは宇宙における女神…ヴィーナスだよ!」

紬「ふふ、照れるわ」



ヴィーナス、それは金星
たしかに太陽や月と比べると観測しにくく存在感はないかもしれない

しかし、明け方と夕方にはきちんと地球からも見える
まるでこっそりと地球を見守るかのように


唯「ふーっ、それじゃお茶によっかー」

律「お邪魔しまーす」

梓「失礼するです」

澪「ぐるぐるし疲れたからな、休みたかったんだ」ぐるぐる

紬「それじゃさっそくお茶をいれるわねー」

狭いコタツを囲むように座る軽音部

一応律の足が宇宙に面しているので、宇宙は暖かかった


唯「あったかあったか」

憂「ふふ、お姉ちゃん」

唯「んー」

憂「軽音部の皆さんって、まるで1つの宇宙だね…」

唯「どういうこと?」

憂「それぞれがうまい具合に引力を引き付けあって、ちょうどいい距離を保ってみんな仲良くしてる」

憂「羨ましいなあ…」

唯「なにいってるの」

憂「え?」

唯「軽音部だけじゃない、憂も純ちゃんも和ちゃんも…ほかのみんなも」

唯「私達と交わってくれる、かけがえのない宇宙の一部なんだよ」

憂「えへへ、そっかー私達も宇宙の一部なんだね」

唯「そーだよー」


そう、コタツが宇宙になったこと

それは偶然じゃない、唯達にこのことを教えるために神様がくれたドリームタイムだったのさ


律「そうだ、ムギが楽器を持ってきてくれたんだろ?ならせっかくだし後で宇宙で演奏しようぜー」

澪「真空状態なのに音が聞こえるのは不思議だけどな」

唯「わあーい」

梓「そうですね!」

紬「わたし、宇宙空間で金星をやりながらキーボードをするのが夢だったのー」

宇宙の共鳴…ハーモニー
そうだ、音楽は宇宙なんだ

憂「えへへ、ふたりっきりのコタツがいつのまにか賑やかになっちゃったねー」

唯「ぬくぬくだねー」

ピトッ

唯「わっ、憂と足がぶつかった」

憂「えへへー」ぎゅっ

唯「わあっ、憂の足が絡まってくる」

憂「逃がさないよー」

唯「もうっ憂ったらー」




その時、悲劇は起きた

76年後に帰ってくると思われていたハレー彗星アイスが
宇宙の寒冷地域でさらに堆積を増やして驚異的な速度でカムバックしたのだ



唯「わーいアイスが大きくなって戻ってきたよー!!」

律「ひいい…アイスに挟まれて身動きが…」ガクガクブルブル

澪「ちべたい…」ガクガクブルブル

梓「あ…氷河期が着たんですね…」ガクガクブルブル

紬「寒いわ…」ガクガクブルブル




ビッグフリーズ

宇宙終焉説の一つである
宇宙が絶対零度に近い温度になり、永遠に生命が維持できなくなる状態をさす

そう、宇宙もいつかは生き物同様、生まれては無に帰すのである

解説、真鍋和



憂「えへへ、私はおねえちゃんと一緒ならどこだってぬくぬくだよー!!」




おしまい



最終更新:2011年07月31日 01:40