番外編!

おん子「梓先輩遅いね」

ぶー子「遅れるってメール来てたけど…そろそろ」

けい子「二人ともグチグチ言ってないで練習しようよ」

おん子「えー。もうちょっと休憩ー」

ぶー子「まだ梓先輩も来てないし!」

けい子「まったく」

ぶー子「さわ子先生来ないかな」

けい子「ぶー子はさわ子先生好きだね」

ぶー子「だって美人だし大人の魅力ぷんぷんだし」

おん子「私はあの黒髪のショートの先輩みたいな人がタイプ」

けい子「美人だよね。あの先輩」

ぶー子「ええー。さわ子先生のがいいって!熟女って感じが!」

おん子「うわっ。それ先生の前で言わないでよ!?」

けい子「居ないよね!?今居ないよね!?」キョロキョロ

おん子「さわ子先生ってここの軽音部のOGって知ってた?」

けい子「あ、知ってる知ってる」

ぶー子「何それ!初耳!」

おん子「あー?こんなところにアルバムが?」

けい子「わざとらしい」

ぶー子「見せて見せて!」

おん子「どうしようかなー」

けい子「見せてやりなよ」

おん子「はいはい…ってあれ?」

ぶー子「どうしたの?」

けい子「これ梓先輩?」

おん子「さわ子先生のアルバム出そうと思ったんだけど…去年のかな」

けい子「梓先輩若いな」

ぶー子「小さいところは変わってないけどね」

おん子「うわっ。それ梓先輩の前で言わないでよ!?」

けい子「居ないよね!?今居ないよね!?」キョロキョロ

ぶー子「激しくでじゃぶー」

けい子「学園祭の写真だ」

ぶー子「皆同じTシャツ着てるね」

おん子「いいなー。楽しそう」

ぶー子「今年は私たちが主役!」

けい子「頑張ろうね!」

おん子「…あのさー」

けい子「何?」

おん子「このアルバムが一番上にあったってことは…」

けい子「そんなの見てないで早く練習。学園祭頑張るんでしょ?」

おん子「梓先輩、やっぱり…」

けい子「おん子!」

おん子「約束したでしょ、けい子も」

けい子「…したけど」

ぶー子「ほ、ほら、辛気臭いのやめー!」

おん子「うん。ごめん」

けい子「私もごめん」

梓「遅くなってごめんね」ガチャ

おん子「梓先輩!」

梓「話したいことあるからホワイトボードに…って落書きだらけ…」

けい子「すみません、今消します!」

おん子「けい子!」

『秋山アメリカ』

『目指せ武道館!』

『チョコやるよ』

『バイーン』

『ヤッテヤルデス』

梓「何これ…」

ぶー子「梓先輩…」

『新入部員はいってよかったな』

『大学は楽しいぜー。梓も楽しんでるかー?』

『学園祭見に行くからね!楽しみ!』

『頑張れ!!あずにゃん部長!』

梓「謎のバンドマンよりって…これ書いたの…」

おん子「さっきOGの先輩方が…」

ぶー子「言っちゃ駄目って言われたんですけど…」

梓「あの人たちは…変わらないなぁ」

おん子「ついさっきまでいたんですけど、見つからないうちに帰らなきゃって」

ぶー子「職員室にも寄るって言ってましたし、追いかければまだ間に合うんじゃないですか?」

梓「…いいよ。今から部活でしょ?」

けい子「じゃぁ練習しましょう!」

ぶー子「駄目だよ。けいちゃん」

おん子「そうだよ」

けい子「でも梓先輩が言うから!」

梓「どうしたの?」

おん子「梓先輩、去年の話する時いつも楽しそうじゃないですか」

ぶー子「だから、今日は我慢しようねって」

梓「…」

ぶー子「本当にさっきだったんです!まだ間に合います!」

梓「行かないって言ったでしょ?」

おん子「でも梓先輩悲しそうな顔してるじゃないですか」

梓「私にとって放課後ティータイムは何よりも大切なものだよ」

ぶー子「それなら早く!」

梓「でも、それよりも大切なもの見つけちゃったんだ」

けい子「それは…?」

梓「今の軽音部だよ」

3人「…」

梓「先輩方といると楽しかった。毎日部活に行きたくてうずうずしてた」

梓「一人でも軽音部に残ったのは、先輩方との思い出に浸るためじゃない」

梓「新しく入ってくる子に、皆に、同じように楽しんでもらいたかったんだよ」

梓「確かに私ずっと先輩の事引き摺ってた」

梓「先輩がいてくれたらって何度も思った」

梓「でもね、皆に会えた」

梓「皆が私に笑顔をくれたんだよ。ありがとう」

梓「去年は新入生が入ってくれなかったから、皆が私にとって初めての後輩なの」

梓「すごい、すごい嬉しかった」

梓「こんなに後輩が可愛く感じるなんて、初めて知ったよ」

梓「きっと先輩も同じ気持ちだったんだろうな」

梓「私は、軽音部が、皆がいる軽音部が好きなんだと思う」

梓「悲しかったのは…皆にその気持ちが伝わってなかった事かな」

梓「私は皆が大好きで…皆となら良い演奏が出来る気がするんだよ」

梓「さぁっ一緒にやろう、皆!」

梓「あぁもう…泣かないでよ」

けい子「梓せんぱーい…」

おん子「すびばせん…そんなこと思ってるなんて知らなくて…」

梓「私も皆に嫌な思いさせてごめんね」

ぶー子「嫌じゃないです…嬉しかったです…」

梓「ふふっ。私も皆が私の事思ってくれてて嬉しかったよ」

けい子「梓先輩…」

おん子「あ、けい子違うよぉ…」

ぶー子「そうだった…」

けい子「あぁ…」

梓「ん?」

3人「あずにゃん先輩!」

梓「な、何よその呼び方は!」

おん子「金髪の先輩が、そう言うと喜ぶって言ってました」

梓「ムギ先輩がー?」

けい子「『調子に乗るな!』って黒髪のショートカットの先輩が叩いて」

梓「澪先輩髪切ったの!?じゃぁ金髪って律先輩!?似合わない!!」

おん子「すごい楽しい方たちですね!」

梓「…確かに。あの人たちはいつも楽しそうだったよ」

ぶー子「あずにゃん先輩も人の事言えないですけどねー」

梓「何だと?ってその呼び方また?」


けい子「そう言えば話したい事ってなんですか?」

梓「もう、話しすり替えて…今日は部長会議だったんだけどね」

おん子「何話したんですか?」

梓「部費の申請。何か欲しいものある?」

ぶー子「うーん?私のギターは部費で…」

梓「落ちません」ニコ

ぶー子「ですよねー」ニコ

けい子「あずにゃん先輩は何かあります?」

梓「呼び方定着してるし…まぁとりあえずー…」

3人「何ですか?」

梓「ティーセットかな?」



おわり



最終更新:2010年09月22日 03:11