純「はぁー…車乗ってどこか遠くに行きたいな」

梓「車乗れるの?」

純「乗れないけど…いつか乗る」

純「そのときは梓もどこか連れてってあげるよ」

梓「えー…純が運転するんじゃ不安だな」

純「言うね」

純「梓じゃペダルに足とどかないよ」

梓「なぐるよ」ゲシッ

純「今けった」

梓「軽くじゃん」


純「う~ん…」キョロキョロ

梓「なに探してるの?」

純「あそこの物陰からさ、ポケモンが出てきたら面白そうじゃない?」

梓「ゲームのやりすぎ」

ガサッ

純梓「!?」

猫「にゃー」

梓「な、なんだ…猫か」

純「びっくりした~、ほんとにポケモン出たかと思ったよ」

梓「だからそれはないって」

猫「にゃー」

純「あっ、こっちに来た」


純「おいでおいでー」

猫「にゃー」

純「おーよしよし」

純「野良猫ゲットだぜ」

梓「捕まえちゃだめだよ」

猫「にゃー」

純「よしよし、良い子良い子」

梓「なんか手慣れてるね」

純「だってうち猫飼ってるし」


猫「にゃー」

梓「……」

純「梓も触ってみなよ」

梓「え?」

純「ほら」

梓「じゃあ…」

猫「ふしゃー!!」

梓「にゃっ!?」

猫「……」タタタッ

梓「あっ…」

純「逃げちゃった」


梓「……」

純「……」

梓「私…動物に嫌われてるのかな」

純「そんなことないでしょ」

梓「だって…」

純「ちょっと驚いちゃっただけだよ」

梓「だったらいいけど」

純「それか梓の対して同族嫌悪とか」

梓「同族嫌悪?」

純「ほら、梓って猫っぽいじゃん?」

梓「猫っぽくない」


純「そうかな」

梓「そうだよ、失礼」

純「でも猫っぽい梓はかわいいよ?」

梓「…っ!」

純「あ…」

梓「な、なに…?」

純「…お腹すいたね」

梓「…なんだ」

純「なんか食べに行く?」

純「…って、私今月は節約してるんだった」

梓「じゃあどうするの?」

純「うーん…そうだ!」

純「うちでなんか作って食べようよ」


梓「結局戻って来ちゃったね」

純「さて…なに作ろうかな」

梓「作れるの?」

純「そんなわけないじゃん、梓も手伝って」

梓「だと思った…」

純「こういうときに憂がいればよかったなー」

梓「…憂はいないから二人でがんばろ」

純「はーい」


梓「で、なにつくる?」

純「ハンバーグでいいや、基本だし」

梓「ハンバーグか…」

純「ねぇ梓」

梓「なに?」

純「ハンバーグってどうやって作るの?」

梓「基本とか言ってたのに…」

純「基本なんて私が知るわけないじゃん」

梓「ダメじゃん」


梓「まず玉ねぎをみじん切りにするんだよ」

梓「…たぶん」

純「へぇー…」

純「私みじん切りできないよ?」

梓「私だって」

純「……」

梓「……」

純梓「じゃんけんぽんっ!!」


梓「勝った!」

純「うわぁ…最悪」

梓「じゃあ純、よろしく」

純「……玉ねぎってさぁ、切ってると涙出てくるじゃん?」

梓「うん、知ってる」

純「……はぁ」

純「それじゃ、切ります」

ザクッザクッ

純「うぅ…目がしみるっ!」

梓「全然みじん切りになってないよ、それ」


純「う゛~…」ポロポロ

梓「純、もうちょっと細かく切って」

純「私の苦労も知らないで~!」

ザクッザクッ

純「そうだ」

梓「どうしたの?」

純「目とじて切ればいいんだ。私冴えてる」

梓「いや、それじゃ指切っちゃ…」

ザクッ

純「いだっ!!?」

梓「ほらぁ…」ハァ


純「指切っちゃった…」

梓「傷はそんな深くないんだし、絆創膏はっておきなよ」

純「うん、じゃあその間に玉ねぎお願いね」

梓「えっ」

純「だって私、指切っちゃったし」

梓「……まさか最初からそれが狙いで?」

純「いやいや、さすがにそれは」

梓「もう…しょうがないなぁ」


トントントン

梓「…~~っ」ポロポロ

純「梓泣きすぎ」

梓「うぅ…できたよ…」ポロポロ

純「よし、次はひき肉と混ぜるのかな?」

梓「はぁ~…目がいたい」

純「ねー、ひき肉と玉ねぎの他になに混ぜるっけ?」

梓「え…たまごとか?」

純「あぁそっか、たまごたまご…」

純「あった、これを割って…」
グシャッ

純「……」

梓「へたくそ」


コネコネ

純「うん、できた」

梓「ふぅ…」

純「あとは焼くだけだね」

梓「焼きすぎないでよ」

純「はいはい」

ジュージュー

純「なんかハンバーグっぽくなってきた」

梓「ハンバーグだし」

純「私たちもやればできるね」

梓「そうだね」


純「できた!」

梓「…ちょっと崩れちゃってる」

純「いいじゃん、これくらい」

純「それより早く食べようよ。お腹すいたし」

梓「うん」

純梓「いただきまーす」

梓「……」モグモグ

純「……」モグモグ

梓「……」

純「……」

梓「20点」

純「同意」


純「あんま美味しくなかったけど…お腹いっぱい」

梓「なんであんな不味かったんだろう」

純「あ~憂がいればなぁ。やっぱ憂がいないと私ダメかも」

梓「……」

梓「そんな憂に会いたかったら憂の家に行けばいいじゃん」

純「あっ、今からうちに呼ぶ?」

梓「……いい」

純「なんで?」

梓「なんでも!!」


純「……変な梓」

梓「変じゃない」

純「まぁいいけど…」

純「ポケモンでもやろーっと」

梓「……」

純「……」ピコピコ

梓「……」

純「……」ピコピコ

梓「…ねぇ純」


純「んー?」

梓「……大声出してごめん」

純「いいよ、別に」

梓「……」

純「……」ピコピコ

梓「それ楽しい?」

純「楽しいよー」

梓「………より?」

純「え?なに?」

純「聞こえないよ」

梓「…なんでもない」


純「……」ピコピコ

梓「……」

純「……」ピコピコ

梓「……」

純「……」ピコピコ

梓「私そろそろ…」

純「ねぇ梓、今日泊まってく?」

梓「え…」

純「せっかくだし」


梓「…いいの?」

純「うん、いいよ」

梓「……」

純「……」ピコピコ

梓「じゃあ…泊まる」

純「はい、了解ー」

梓「……」

純「…それとさ」

梓「なに?」

純「私はポケモンやってるより梓と一緒のほうが楽しいよ」


梓「い、いきなりなに!?」

純「だってさっきなんか言おうとしてたじゃん」

純「そういうことでしょ?」

梓「うっ…」

純「梓のことだったら、だいたい分かるよ」

梓「…じゃあポケモンやめてよ」

純「しょうがないなー…梓は」

純「はい、やめたよ」


梓「……」

純「えへへ」

梓「ねぇ純」

純「なに?」

梓「呼んだだけ」

純「なんじゃそりゃ」

梓「…ねぇ純」

純「今度はなに?」

梓「目つむって」

純「え?なんで?」

梓「いいから!」

純「はいはい…」

純(ま、なにされるか分かってるけど……いっか)




おわり



最終更新:2010年10月03日 00:47