律「梓はなんか良いのある?」

梓「ユイ、なんてどうでしょう」

梓「なんだか、この子を見てると唯先輩と居るみたいな暖かい気持ちにさせてくれるんです。だから…」

澪「言われて見れば似てる!」

紬「ふわふわの毛並みの感触も、皆を癒してくれる暖かさも…」

律「後よく食べるところとかなw」

律「どうだ?ユイ、名前は気に入ったかー」

ユイ「わんわん!」パタパタ

律「お、気に入ったみたいだな!」


梓「えへへ、ユイ…」ギュ

ユイ「きゅぅん」


律「しかし唯似の犬が来たなんて言ったら唯はどんな顔するだろうなー」

紬「残念ね。こんな時に風邪だなんて」

梓(そう言えば唯先輩は病欠って事になってるんだった…)


梓(今日はユイが一緒に居てくれたから寂しさが紛れたけど、やっぱり早く唯先輩に会いたいな…)

ユイ「くぅん」ペロペロ


律「ほらほら、梓が寂しそうな顔するからユイが心配してるぞー」

梓「あ…(顔に出てたんだ)」

梓「大丈夫だよ、ありがとう」ナデナデ

ユイ「わんっ」


澪「あっ」

律「ん、どしたー?」

澪「もうこんな時間。下校しなきゃ」


紬「これからどうする?皆で唯ちゃんの家にお見舞いに行く?」

梓(ハッ!この流れはもしやマズイのでは!)

律「お、それいいな。ユイも一緒に連れて行って驚かせてやろうぜ!」

澪「唯は病人だから動物触らせたら駄目なんじゃないのか?」

梓「あの!風邪を皆に遷したくないので家には来ないでって言ってました!唯先輩がメールで!」

紬「そうなんだ」シュン

梓(うわ何この罪悪感…ムギ先輩ごめんなさい)

律「なんだよー、私のとこにはメール来なかったぞー」

梓「それは、そう!1通出して力尽きたみたいです!」

澪「仕方無いな。今日はこれで解散するか」


梓(ふぅ、なんとか乗り切った)

ユイ「わん」


紬「あ、そうだ!」

梓「」ビクッ

梓(まだ何かあるのー!?)

紬「良かったらコレ使って?」

梓「首輪…」

紬「ワンちゃんは首輪に繋いでおくものだからね」

梓「あ、ありがとうございます…」

紬「それじゃあね~」

梓「はい、また明日です」


梓(きっとまたヤフー知恵遅れの知識なんだろうな……)


梓「ユイ、着けてみよっか」

カチャカチャ

ユイ「くぅん…」

梓(なんだろう、この背徳感」

梓(それにしても憂は大丈夫なのかな。唯先輩は見付かったのかな……)

梓「憂にもあんまり無理しない様に言わなくちゃ。憂がボロボロになってたら唯先輩が帰ってきた時に悲しんじゃう」

ユイ「わんわん!」

梓「だよね。よしメール送ろ」

メルメルピッピ

梓「送信…っと」

ユイ「わん」


梓(……やっぱり心配だから平沢家に行こ)



平沢家

梓(結局憂には会わなかったな)

ガチャガチャ

梓「あ、やっぱり鍵は開いてないか」

ユイ「わんわん!」

梓「ん、わかってるって。こんな時の為に唯先輩から貰った合鍵があるんだから」

カチャッ

梓「おじゃましまーす」


すん すん すん

梓「……」

梓(何これ、誰かのすすり泣く声が聞こえる」

すん すん すん

ユイ「ぅぅ…」プルプル

梓「大丈夫だよ、私が付いてるから」

梓(とは言え、私も怖い…鍵も閉まってたし人が居る筈ないのに)



すん すん すん

梓(リビングからか…)

梓(よーし)


梓(いくぞ!)

ガチャ!

憂「すんすんすん」

梓「って憂!」

梓「どうしたの!?こんな明かりも付けずに1人すすり泣いてるなんて!」

憂「説明ありがとう…」

憂「私、町中探し回ったのに何一つ手掛かりを見付けられなくて……うぅ…」

憂「自分だけじゃなんにも出来なくって…ごめんね、おねえちゃん。こんな時にも役に立たない妹でごめんね」

梓「そんな事無いよ!憂は唯先輩の為に…

ユイ「わんわん!」ガバッ

憂「犬ちゃん…」

ユイ「くぅん」スリスリ

憂「あはは、くすぐったいよ」

ユイ「わんっ」

憂「…また慰められちゃったね」ギュ

梓「憂、その子暖かいでしょ」

憂「うん。あったかあったか…」

ユイ「ぅぅん」ギュ

憂「本当、あったかあったか。だね。なんだかお姉ちゃんとこうしてるみたい」


梓(憂が元気になってくれて良かった。これもユイのおかげだね)

ユイ「わん!わん!」

梓(ユイ、なんだか不思議な子……)


憂「よし!」 梓「わっ」

梓「何、どうしたのいきなり」

憂「犬ちゃんに励まされてなんだか元気が出てきた!」

憂「何時までもメソメソしてたらお姉ちゃんに笑われちゃう!私の出来る事を精一杯やらなきゃ!」

梓「私にも協力させてね」

憂「うん!一緒にお姉ちゃんを見付けようね!」


ごはん 済

お風呂 済



唯の部屋

梓「ふぅ、さっぱりした」

梓「ユイ、ここが唯先輩のお部屋だよ。おいで」

ユイ「わんわんっ」ガバッ

梓「わぷ」

ユイ「わん」スリスリ

梓「本当に唯先輩と行動パターン同じなんだから」

梓「今日はこのベッド使っていいって憂も言ってたから一緒に寝ようね」

ユイ「わん!」

梓「えへへ、唯先輩のベッド。唯先輩の匂い…」


ユイ(ちょっとそれはいくらなんでも引くよ…)

梓「……」ギュ

ユイ「?」

梓「ねぇ、ユイ。このまま唯先輩が帰って来ないなんて事ないよね…?」

梓「私も憂も待ってるんだから。何がなんでも探し出して帰ってきてもらうんだから」

ユイ(あずにゃん……)

ユイ「ペロペロ^ω^)」

梓「ユイ、ありがとう。ユイが居てくれて本当に良かった」

梓「すぅすぅ…zzz」

ユイ「…ペロペロ^ω^)」


ユイ「私も、あずにゃんが傍に居てくれて本当に良かったよ。おやすみ、あずにゃん……」



翌朝

目覚し時計「ピッピピッ、ピッピピッ、ピッピピッ、ピッピピッ、

梓「うーん…」ポチっとな

目覚し時計「ピッ


梓「朝……か」

ゴロン

梓「ユイー、起き…って、ええええええええ!!!!」


唯「んー、あずにゃんうるさいー」

梓「唯先輩!なんで唯先輩がここに!?」

唯「うん…?あっ、すごい!戻ってる!やった、人間に戻れたよあずにゃーん!」ガバッ

梓「にゃっ!」

唯「この抱き心地、久しぶりの感触だよー」

梓「まだ1日ぶりなんですけどね」

唯「やーん、いけずー。私が犬の時はあんなに優しく話し掛けてくれてたのに!」

梓「え、もしかしてユイの正体って……」

唯「私です!」フンス

梓「」

唯「もちろん、服を剥ぎ取られたりおトイレのお世話をされたりした事もちゃんと覚えているよ!」

梓「」

唯「もう、恥ずかしかったんだから!」

梓「あの」

唯「なぁに?」

梓「唯先輩が戻ってきてくれて良かったです。嬉しいです」

唯「お、今日はなんだか素直だねぇ」

梓「でも恥ずかしついでに1つ言わせて頂くと、気になる事もあります」

唯「どうぞ」

梓「あの、ずっと裸でいるのもどうかと……」

唯「えっ、あっ、あわわ……///」

梓「ふむ」

唯「あ、あんまりじろじろ見ないで」

梓「それにしても裸に首輪とはまたマニアックな恰好ですね…」ポタポタ

唯「それは寝る前に犬だったし……って、あずにゃん!鼻血出てる!布団に垂れてる!」

唯「はい、ティッシュ!」

梓「ありがとうございます」ホジホジ


梓(ああ、たった今分かりました。今までなんで犬なんかに興奮してたんだろうと思ってたけど、中身が唯先輩だったからだったんですね)


唯(話題を変えなきゃ。なんか微妙にいやな予感がする…)

唯「時にあずにゃんや、生き物を飼うのは苦手だって言ってたみたいだったけど、犬になった私をお世話してるうちに考えが変わったりしたんじゃない?」

梓「そうですね」


梓「犬みたいな唯先輩なら飼いたいかな」


唯 え、それってどういう

梓「もう我慢出来ません、にゃーん!」ガバッ

唯「きゃーー!!!」



憂「え、何コレ」



おしまい



最終更新:2010年10月05日 20:31