~~~~~

唯「ふーぅふっふ!もう完璧だよあずにゃん!」

唯「さあ、合わせよう!そして私の上達ぶりにびっくりぎょうてんするがいい!」


唯「いっくよー!いち、に」コッ、コッ

~~~~~

唯「いちに、さんしごーっはっん!」ジャーン

唯「ふっ、決まった……」

ぐぅ~……

唯「…………決まったの!」

唯「………」


唯「えへへ……お腹空いたね……」

唯「ごはんにしよっか?」

唯「あ、憂なら気にしなくていいよ、純ちゃん家にお泊りだってさ」


唯「………あれ?あずにゃんもしかしてそっちの方に行きたかった……?」

唯「………」


唯「ありがと」ギュッ


唯「ねぇ、あずにゃんもお泊り………してく?」

唯「……おねがぁい………」


唯「……やたー!!」

唯「あずにゃんがお泊り♪あずにゃんにゃん!あずにゃんにゃん!」

唯「はっ、喜びのあまり危うく本物のヘンタイになるとこだったよっ!」


唯「よーし!一緒に晩ごはん作ろー!」

唯「………あずにゃんって料理できる?」


唯「………ほー、期待しちゃうね」

唯「私、憂に任せっきりで、家事とかだめだから……」


唯「……えっ?教えてくれるの?」

唯「私がんばるよ!目指せ三ツ星シェフ!」フンスッ


唯「くすっ………なんかツッコんでよ……」


唯「あーっ!いま「やれやれ」って!むきーっ!」プンスッ

唯「あん、おいてかないでぇ~!」トコトコ


~~~~~

唯「さぁ!あずにゃんシェフ!今日の晩ごはんはなんでしょうか!」


唯「おやおや、あずにゃんシェフ?他人の家の冷蔵庫を開けるのは無礼じゃありませんかな?」


唯「ああシェフ!ごめんなさい!機嫌を損ねないでください!」

唯「ほう、なるほどオムライスですか」

唯「はいなんでしょうかシェフ」

唯「………」

唯「えっ?グルメリポーターのまねだよっ?」


唯「………わかったよお、あずにゃーん」

唯「あ、ご飯は先に昨日の残り使わなきゃ」

唯「じゃあ私ケチャップライス作っておくね」


唯「ご飯をボウルにあけて……と」

唯「ケチャップ爆撃ー!」ビチビチ


唯「入れすぎ?………そうかな……」

唯「あはは、ごめんごめん」

唯「でも心配ご無用!こんなときはお砂糖で中和すればいいのです!」シュガッ

唯「きっと甘くておいしくなるよ………あっ!」

唯「あずにゃん!お砂糖返しなさい!」

唯「むっ!ぬっ!」シバッシバッ

唯「あうっ」

唯「うー…………」サスサス


唯「…………」

唯「はっ!あずにゃん天才!?」

唯「ご飯足せば良かったんだねー!」

唯「まさにたったひとつの冴えたやり方だね!」

唯「えいえいっ」ドボドボ

唯「なんか我ながらうまくいきそうだよ……!」マゼマゼ


唯「よし!」

唯「あずにゃん、これでどうかなっ?」


唯「えへへ………」

唯「って、あれ?あずにゃん泣いてる?」

唯「あ、あああ、どうしたの?ほ、包丁で指切ったの?」オロオロ


唯「あっ………」

唯「玉ねぎじゃん………」

唯「でも、なんともなくてよかったぁ……」



唯「よーし!後は卵で包むだけだね!」

唯「ということで、あずにゃん!あとは任せたよ……!」

唯「頑張ってねっ!……」

唯「えっ?わ、私もやるのっ?」

唯「だって難しそう……」

唯「…………」

唯「そうだね……!なにごとも挑戦だね……!」


唯「卵掻き混ぜてー……」カチャカチャ

唯「いくよっ」ジュウゥ…

唯「ケチャップライス投入!」

唯「あっ、あっ、うまく包めない!」アセアセ

唯「あっ!あぁぁあっ………」

唯「破けちゃった………」シュン

唯「ぐすっ………」


唯「あ、あずにゃん?」

唯「そんなぐしゃぐしゃになったの………どうするつもり……?」

唯「……………」

唯「………おぉっ」

唯「おぉー!」パチパチ

唯「あずにゃんシェフ!じょうずー!!」

唯「あの状態から卵を足して整えるとは………!」


唯「おみそれしました………あずにゃんシェフ……」

唯「あずにゃんはいいお嫁さんになるよー」


唯「えー、私がもらったげるよー……?」

唯「……またあかにゃんになっちゃったね……」ニヤニヤ


唯「ふふっ、ごめんごめん………」

唯「………だってあずにゃんからかうと楽しいんだもーん」



唯「とにかく、晩ごはん完成だねっ!」

唯「さて……」

唯「ここからがオムライスの見せ所だよ………!」


唯「なんてかこーかなー♪」

唯「そうだ!」

唯「今日という日を記して「ゆいあず おとまり」……って書こうよ!」


唯「えへへ、任せて。ケチャップで文字書くのだけはいつもやらせてもらってたからね、プロ級だよ!」

唯「んしょ、んしょ」

唯「うん、上出来!」フンスッ


唯「どーお?」


唯「…うん、うん………!」


唯「いやー、それほどでもあるよーっ!」ドヤッ


唯「あ、記念撮影しようよっ!」

唯「ほら、もっとよって……」


唯「ぴーっす!」

パシャッ

唯「わー、あずにゃん写真写りいいねえ………」

唯「ね、お揃いの待受にしよー………?」


唯「そんなこと言わないでさぁ……ね?」

唯「…………」

唯「うわーい!うれしい!」


唯「うふふふ………今日はうれしいこといっぱいだよ………」ホクホク


唯「あ、冷めちゃわないうちに食べないとね」

唯「いただきまーすっ!」

唯「もぐもぐ……」

唯「うめー!」

唯「おいしいね!あずにゃん」


唯「あずにゃんのおかげだよお……」



唯「はぁ………幸せ……」

唯「明日も明後日も、こんな感じだったらいいのにね……」


~~~~~

唯「ぷぅっ、ごちそうさまー」

唯「途中でごはん足したから、ちょっと多かったね……」


唯「でもおいしかった!」


唯「うーんっ………お風呂も入ったし、あとは寝るだけ……だね」

唯「あ、あずにゃんの寝床用意してくるね!」

唯「くふふふふっ♪」


~~~~~

唯「準備できたよー!」

唯「あ、食器洗っててくれたんだ。気が利くねぇ……」


唯「さ、歯磨きして今日はもう寝ちゃお?」

唯「ほらほら、洗面所へごー!」

唯「………そういえばあずにゃんの歯ブラシないね……」

唯「うーん………」

唯「私の一緒に使おっか!」


唯「んふふ……どっち先に使う?」


唯「照れないでよー、唾液交換くらいもう済んでるじゃん」ニヤニヤ


唯「じゃ、私から磨くね………」

唯「」シャコシャコ……

唯「」シャコシャコ……

唯「」シャコシャコ……

唯「」シャコシャコ……

唯「んべっ」

唯「がらがらがら~」

唯「んべっ」

唯「ふー」フキフキ


唯「歯、つるつるだよー」レロ

唯「ほら、次はあずにゃんだよ!」


唯「ちゃんと磨けてるか見てあげようっ!」

唯「それとも私が磨いてあげよっか?」


唯「えっ、いいの?………」

唯「まさかのってくるとは……」

唯「じゃ、じゃあ、いーってして?」


唯「そのままだよー………」シャコシャコ…

唯「……痛くない?」シャコシャコ…

唯「あ、しゃべれないか。でも大丈夫そうだね」シャコシャコ…

唯「今度はあーってしてー……」


唯「そうそう、そのまま……」シャコシャコ…

唯「んー、あずにゃんの舌って赤くて綺麗だねっ」シャコシャコ…

唯「かわいい」シャコシャコ…


唯「はい、終わりだよ!」

唯「口ゆすぐのは自分でやってね!」

唯「…………うふふ…」

唯「あずにゃんはなにしててもかわいいや……」ニコー


唯「………もうツッコむ気力もないって感じだね……」シュン

唯「じゃ、気をとりなおして、私の部屋に行きますか!」


~~~~~

唯「さぁおいで、子猫ちゃんっ」キリッ


唯「ああっ待って!黙ってでてくのは地味に傷つくよう!」

唯「せっかくのお泊りなんだから一緒のベッドで寝ようよー……!」

唯「だって私、もう卒業だよ?」

唯「お泊りなんてもう気軽に出来ないよ?」

唯「寂しいんだよー……」

唯「…………」チラッチラッ

唯「…………」


唯「……………」シュン


唯「……こうなったら実力行使しかないね……」ジリッ

唯「おりゃー!あずにゃん捕まえたーっ!」ダキッ


唯「えー、本日21時22分、あずにゃん捕獲しましたっ!このままベッドまで連行しますっ……」グイグイ


唯「こらっ!おとなしくしなさいっ!」

唯「さあ、今日は冷え込むから、ちゃんと布団かぶりましょーねー?」モゾモゾ


唯「だめ、離しません」

唯「別にやらしいことなんてしないよう………」

唯「あ、もしかしてそういうこと考えてたの?」ニヤニヤ


唯「あずにゃんってばえっちだねー」ウリウリ

唯「……あれ?抵抗しないね……もう観念したのかな……?」


唯「うふふ、じゃ、電気消すよー……」

カチッ、カチッ

唯「ふー、あずにゃんあったかいねー」ギュー

唯「あったかあったか」ナデナデ

唯「ねえ、明日起きたら何する?」

唯「いっしょにごはん作ってー、食べてー、ちょっとそこまで出かけよっか」


唯「……ん?行きたいとこがある?」

唯「あずにゃんが行きたいとこならどこでも行くよー」


唯「楽しみだねー……」

唯「ふふ……」

唯「おやすみ………あずにゃん………」スヤスヤ



終わる



最終更新:2010年10月13日 21:11