唯「ごちそうさまぁ」
憂「はい、おそまつさま」
唯「ふぃー、食べ過ぎた。お腹ぽんぽん」
ゴロンネ
憂「食べてすぐ横になったら牛になっちゃうよー」
唯「牛さんかわいいから別にいいモー」
憂「お姉ちゃんったらぁ」
憂「……さてと、お皿洗おうっと」
カサカサ
憂「……!」
憂「きゃあぁぁぁぁぁぁ!」
唯「ひっ!?」
憂「お姉ちゃあぁん!」
ギュム
唯「ぐぇ」
憂「うぅぅぅ!」
唯「ちょ、憂くるし……」
憂「キッチンにぃ!キッチンにぃ!」
唯「わかった……わかったから離し、て」
憂「ごごごごごおおききごこききごごぉぶっぶっぶ」
唯「ご、ごおきごぃぶ?」
憂「ご、ごきぶりぃ!」
唯「なんだゴキブリかぁ……」
憂「なんだじゃないよぉぉぉぉ!」
唯「えー、だってゴキブリでしょ?」
憂「じゃあお姉ちゃん退治してぇ!」
唯「え、えー……私はそんなゴキブリ気にならないしぃ」
憂「そんなこといってこわいだけでしょ!」
唯「う……」
憂「じぃぃ……」
唯「そ、そりゃ私だって女の子だもん!」
憂「もぉー……」
唯「あ、憂も牛さんになった」
唯「そのうちいなくなるよ!大丈夫だって」
憂「だといいけど……」
唯「よし、お風呂入って寝よっと」
唯「ふぁぁ……ねむし」
ガチャ
憂「あのぉ……」
唯「ん、どったの」
憂「一緒に……寝てほしい、なんて……」
唯「ゴキブリがこわいの?」
憂「うん……」
唯「三階だし大丈夫だと思うけどなぁ」
憂「でもぉ……」
唯「今夏だし暑いよ?」
憂「お姉ちゃあん……」
唯「うーん、まぁどしてもっていうなら」
憂「やったぁ」
憂「へへ、おじゃまします」
唯「じゃあ電気消すね」
憂「んー」
パチッ
唯「おやすみぃ」
憂「おやすみなさい」
憂「……」
カサッ
憂「今音がしたような……」
唯「風で木が揺れたんでしょ」
憂「そうかな……」
唯「気にしすぎだって……」
憂「……」
唯「……ぐぅ」
カタッ
憂「お姉ちゃん……今何か音しなかった?」
唯「うーいー」
憂「だってぇ……」
唯「ふむぅ」
唯「じゃあお姉ちゃんが憂が寝るまで子守唄を歌ってあげよー」
憂「い、いいよそんなの」
唯「ねーんねんころーりーよー、ねんねーしーなー」
ナデナデ
憂「ん……」
唯「うーいーはーいい子だー、ねんねーしーなー」
憂「お姉ちゃんありがと……」
唯「大丈夫大丈夫。お姉ちゃんが見張ってるからねぇ」
憂「うん……」
唯「よしよし」
【数分後】
憂「すー……」
唯「寝てくれたのはいいけど…‥」
ギュウ
唯「抱きつかれると暑いよぉ」
唯「ちょっとおトイレいこうっと」
グイ
唯「ん?」
グイグイ
唯「おや?」
グイグイグイグイ
唯「お……おぉふ。憂さん力がお強いようで」
憂「すー……すー……」
……
律「……で、寝不足なのね」
唯「いえーす……」
律「あはは、お姉ちゃんお疲れ様」
唯「どうもどうも……」
律「でも憂ちゃんってそんなにゴキブリ苦手だったのか」
唯「私もはじめて知ったよぉ」
律「え、まじで?」
唯「今まで家にゴキブリでたことなかったから」
律「それはそれは……」
唯「今日の朝も憂ずっとソワソワしてたなぁ……ちょっとかわいそう」
律「そうだなぁ」
唯「そこでりっちゃんにお願いがあります!」
律「やだ!」
唯「えぇ!?まだ何も言ってないよ!」
律「どうせゴキブリ退治してって言うんだろ」
唯「でへへ、りっちゃんゴキブリとかへっちゃらでしょ?」
律「勝手に決めるなぁ!」
唯「えー?違うの?」
律「私だってゴキブリ苦手だっつーの」
唯「女々しいやつめ……」
律「私は女の子だ!」
唯「むぅ、役立たずめぇ」
律「なにこれ?私怒っていいよね?もう右手が震えてるんだけど」
唯「きゃー!和ちゃん助けてー!」
和「どうしたの?」
唯「りっちゃんにぶたれるぅ!」
和「……律」
律「はひ」
和「唯が迷惑かけてごめんね」
ペコリ
律「あ、いやいや」
唯「ちょっと和ちゃん!?」
和「なに?」
唯「私が被害者だよ!」
和「どうせ唯が失礼なこと言ったんでしょ」
律「仰せの通りです」
唯「うぅ、和ちゃんの裏切り者めぇ」
和「私は何も約束してないわ」
律「くっくっく、貴様は孤独の中で死ぬのだ」
唯「もうこのクラスに私の味方はいないのか……」
和「そうね。授業はじまるから席に座りなさい」
唯律「はぁい」
【お昼休み】
律「唯ー、一緒にお弁当食べようぜ」
唯「いいよー」
律「よいしょっと。澪とムギは?」
唯「えーとね、なんか進路のことで相談あるから職員室にいったよ」
律「そか。じゃあ二人じゃ寂しいし……」
律「和!和ぁ!」
和「なぁに?」
唯「和ちゃんも一緒に食べよー」
和「あら今日は二人だけ?いいわよ」
律「どうぞおかけくださいまし」
和「ありがと」
唯「あ、りっちゃんその肉団子おいしそー」
律「お、そうか?私が作ったんだー」
唯「おぉ、りっちゃんやるぅ」
和「律もお弁当自分で作るのね」
律「まぁね。お弁当は私の係なんだよ」
和「じゃあ他の人のも作ってるの?」
律「うん。弟のと、お父さんのも」
唯「……りっちゃんちょっと背中見せて」
律「ん?ほい」
クルリ
唯「むー」
サワサワ
律「な、なんだよ……」
唯「チャックがついてるのかなーって」
律「どういう意味だ。おい」
唯「だってお弁当作るなんてりっちゃんじゃないもん!キモい!」
律「おい和、この失礼な娘の再教育を頼む」
和「私はこんな子知らないわ」
唯「和ちゃんひどい!あの時約束したじゃん!二人は永遠の愛を」
和「でも本当その肉団子美味しそうね」
律「ん、じゃあひとつ食べていいぞ」
和「あら本当?じゃあお言葉に甘えて……あむ」
和「わぁ、美味しい」
律「そうかそうか、わっはっは」
唯「じゃあ私もー!」
律「お前はだめだ!」
唯「えぇなんで!?」
律「人のことをキモいといっておいてもらえると思ってるのか」
唯「りっちゃんかわいい……髪型かえた?」
律「かえてねーよ」
唯「ちょーだいぃぃぃ!」
グイグイ
律「いたたた!わかった!明日また入れてくるから!明日!」
唯「やひー!」
和「まったくこの子は……」
【二年教室】
憂「はぁ……」
梓「どうしたの憂?朝から暗い顔してたけど」
憂「昨日の夜、ウチにゴキブリがでたの」
梓「なんだ……」
憂「ゴキブリだよ!?」
梓「うん」
憂「黒くてテカテカしたやつだよ!?」
梓「次の授業は体育かぁ」
憂「梓ちゃあぁぁん!」
グイグイ
梓「いたいいたい髪をひっぱらないで」
憂「うー!」
梓「いーたーいー」
純「……なにやってんの?」
純「ゴキブリ、ねぇ」
憂「うー……」
梓「憂、おおげさだよ」
憂「だって嫌いなものは嫌いなんだもん」
純「でも憂の足元にいるじゃん」
憂「きゃあぁぁぁぁぁ!」
純「なーんちゃって」
憂「……!……!」
ポカポカ
純「いたたたた!」
純「髪型がくずれた……」
憂「純ちゃんが変なこと言うからぁ」
梓「純ったら律先輩みたいなことしないでよ」
純「だって憂っていつも笑顔だからこういう時ついいじめたくなるんだもん」
憂「純ちゃん嫌い……」
梓「よしよし」
ナデナデ
憂「梓ちゃあん!」
純「梓ちゃーん!」
梓「ちょ、なんで純まで!」
純「ぐへへへ」
梓「わぁぁぁ!どこ触ってるのぉ!」
純「おっぱい!」
最終更新:2010年10月14日 22:39