憂『あれからお姉ちゃん、変な触り方しなくなったなー』
憂『やっぱり気のせいだったんだね』
憂『ちょっと残念、なーんてねっ!?』
唯「憂ー、ご飯まだーっ?」
憂「ちょっとまってー、もうすぐだからっ」
唯「うー、お腹と背中がくっついちゃうよー」
唯「じゃあ、アイス食べていい?」
憂「えー、ダメだよー」
唯「じゃあ、お菓子食べる!」
憂「ダメだってー」
唯「お腹すいたよー」
憂「でも後十分くらいで…」
唯「もう食べたい!?」フンス
憂『今日のお姉ちゃん何時にもまして食いしん坊さんだなー』
唯「じゃあ、憂を食べちゃうぞー!」ダキッ
憂「もうお姉ちゃん、料理中は危ないよ」
憂『こまったなぁ、でも、ちゃんと叱ってあげるのがお姉ちゃんの為だよね』
憂「お姉ちゃん、めっ☆」
唯「うーっ、ごめんなさい」
憂「うふふっ」『お姉ちゃんかわいいな』
唯「でもね憂、私もう我慢できないんだよ」スクッ
憂「えっ?お姉ちゃん???」
唯「もう憂を食べたくて食べたくて我慢ならないんだよっ!!!」ガバッ
憂「きゃっ!!!」
唯「さっきからずっと好い匂いをさせて、私を誘ってたくせにっ!!!」ビリビリ
憂「それは、晩ごはんの…、だめ、お姉ちゃん脱がさないでっ!!!」
唯「憂が悪いんだよっ!私がこんなにお腹が空くのは」
唯「憂がとっても美味しそうなせいなんだよっ」チュパッ
憂「お姉ちゃん、ダメ、そんなとこ舐めないでぇー!!!!」
唯「やっぱり美味しいよ憂、今日はもうお腹いっぱいになるまで、絶対に許さないんだからねっ!!!」
憂「あぁ、お姉ちゃん、もう止めてぇ、そんなにされると、私…」
唯「」クチュクチュチュパッ
憂「あ、んっ、なんだか体がおかしいよ、じんじんして…んっ」
唯「」チュイッ
憂「あんっ、そんな、軽くかんだりしちゃ痛いよぉ…あ、あ、はぁん」
憂『このままじゃダメだ、私おかしくなっちゃう、誰か、助け…』
律「そこまでだっ!!!」
唯憂「!!?」
律「またせたなっ悪霊めっ」
憂「律先輩っ!」
律「さあ憂ちゃん、こっちへ、君のお姉さんは今悪霊に取り付かれているんだ」
律「そうだよな、餓鬼魔っ!」
唯「」
餓鬼魔唯「ばれたなら仕方ねえな…」
餓鬼魔唯「二人ともここで死んでもらうぜっ!!!」
律「愚かな…死ぬのはお前だっ!消えうせろっ!破ぁー!!!」
憂「待ってっ!」バッ
律「!!?」
律「そこを退くんだ憂いちゃん、悪霊を倒せないよ」
憂「お姉ちゃんを消さないでっ!!!」
律「消すのはお姉さんじゃない、悪霊だっ!!!」
律「早くしないと魂が悪霊と同化し、引き剥がせなくなる」
律「今のうちに悪霊を退治しないとお姉さんが危ないんだっ!!!」
餓鬼魔唯「馬鹿な女で助かったぜっ!コイツを人質にとらせてもらうっ!!!」ガバッ
餓鬼魔唯「少しでも動くとこいつが死ぬことになるぜっ!!!」
律「くそっ、なんてことだっ!!!」
憂「律さん、そんなことわかってました」
律「憂ちゃん?」
憂「それでも、この悪霊も消して欲しくないんです」
律「馬鹿な憂ちゃん、君は悪霊に心奪われてしまったのか!?」
餓鬼魔唯「はっはー、こりゃいいぜ!ご褒美にまたナメナメしてやろう」
律「止めろ餓鬼魔っ、その汚い手を憂ちゃんからはなせっ!!!」
憂「違うんです律さんっ!」
憂「私…わかるんです、この悪霊は寂しかったんです」
律「憂ちゃん?」
憂「だから、このまま、悪霊さんにも」
憂「お姉ちゃんと一緒に私の作ったご飯食べてもらいたいんです」
餓鬼魔唯「……」
憂「さあどうぞ、ちょっと冷めちゃったけど」コトッ
律『どうする?今なら簡単に倒せるが、何故だ?何故餓鬼魔は邪念を発していないんだ?』
餓鬼魔唯「」パクパク
餓鬼魔唯「」ポロポロ
憂「お姉ちゃんったらこんなにこぼしちゃって」フキフキ
餓鬼魔唯「」ポロポロ
律「どうやらこぼしているのは、ご飯だけじゃ無い様だな…」
餓鬼魔唯「うわーん」ダキッ
憂「よしよし」ヒシッ
律「これは…」
憂「私はお姉ちゃんが大好きで、お姉ちゃんと一緒にいる毎日が楽しいんです」
憂「お姉ちゃんが修学旅行でいない間、梓ちゃんや純ちゃんが来てくれたけど」
憂「考えてみたんです、お姉ちゃんがもしいなかったら、とっても寂しいだろうなって」
憂「きっとこの子も、寂しいんですよ、だから私達の所に来たんです、消したりしたらかわいそうです」
律「だが、悪霊を消さなければっお姉さんがっ!!!」
餓鬼魔唯「憂ちゃん」
憂「なぁに?」
餓鬼魔唯「ありがとう…」シュイーン
律「馬鹿なっ!?成仏しただと!?」
唯「はっ、?憂ー、ご飯まだーって、あれ?、もう食べてる」
憂「うふふ、もう大丈夫だよお姉ちゃん」
唯「あっ!律ちゃんも来てくれたんだ!」
律「そうだぞー、遊びに来たよんっ!」
憂「律さんもご飯食べてってくださいっ」
律「いやー、悪いね」
律『今回は教えられたぜ、悪霊を倒す方法は一つじゃないんだな』
律『憂いちゃんみたいな優しい心をみんなが持っていれば、俺のような存在は不要なのかもしてない…』
律『そしてこれこそがあいつを救い出す唯一の方法なのかもしれない』
律「それにしても憂ちゃんの作る料理は格別だなー」
憂「えー、そんなぁ」
唯「そうだよね、毎日こんな美味しいものが食べられるなんてお姉ちゃんは幸せだよー」
憂「もー、お姉ちゃんまでぇ、誉めたってもう一品出てこないよ」
唯「ありゃーばれちゃった?」
唯律憂「あはははっ」
???「もう一品出てこなくて安心したぜ」バンッ
唯律憂「えっ?」
???「煮物は火が通り過ぎていて味が混ざりすぎ、素材の味が殺されている」
???「それに焼き魚に残ったこの臭みは何だ?」
???「大根おろしでごまかさなけりゃ食えない生ゴミを客に食わせるのかこの店は?」
律「店って…」
???「大体冷めた状態で人様に出す、あんた料理人として失格だねっ!!!」
憂「うっ、ひどい…せっかくお姉ちゃんに喜んでもらおうと作ったご飯なのに」シクシク
???「泣きたいのはこっちだよ、こんなんじゃ、あんたの言う」
???「お姉ちゃんへの愛情ってのもたかが知れてるな」
憂「うわーん」
唯「ちょっと酷いよっ!!!なんでそんなこと言うのっ…澪ちゃん」
澪「俺は本当のことを言ったまでさ」
律「ばっさりだー」
律「って、澪!そんなこと言うくらいなら、お前は美味い飯作れるんだろうな?」
澪「いいでしょう、来週の同じ時間にここに集まって下さい」
澪「本当にうまい家庭料理と言う奴を皆さんに食べていただきます」
最終更新:2010年10月15日 16:07