ふと唯がレーンを見る。
レーンにはデザートが流れていた。
お喋りに集中しすぎて気づいてなかったらしい。
唯「ねーねーケーキ流れてるよ」
律「おいおい今更気づくか?」
澪「唯はおしゃべりの執着すごかったからな」
紬「次は何にしようかな~」
澪「ムギはまだ食べるんかい」
唯「私メロン!」
律「私はもう腹いっぱいだからいいや~澪と梓はどうする?」
梓「私はいいです」
澪「私ももういいや。太るといやだし」
律「澪しゃん最近ウエスト成長しまちたしn…ぐぼぉ!?」ゴスッ
澪「」
梓「食べたばかりなんだから気をつけてくださいよ」
澪「ドウセワタシナンテドウセワタシナンテ…」ドヨーン
律「み…お、私が……悪かった……バタリ」チーン
梓(なにしてんだろうこの人たち)
唯(なんか楽しそう)
紬(律澪キマタシワ~~)ポワポワ
唯「……というわけで注文は私のメロンとムギちゃんのチョコケーキでいい?」
紬「あ~私が押すわっ」
唯「ほいほい」
律「――はっ!ちょっと待て!ムギに渡したら」
唯「あ」
ピッピッピッピッピ
紬「これだわぁ~♪♪」キラキラキラキラ
律「おい止めろ!澪も手伝えっt」
澪「ワタシナンテドウセフトッテテドウシヨウモナイ…」
律「みおぉぉ~~~帰ってこーーい!」
梓(これ収拾つくのかな……)
-----------------
-----------------
律「……なんとか食い止めたはずだったんだが」
唯「ちょっと手遅れだったね~」
澪「また太る」泣
紬「ご、ごめんなさい!つい無意識になってしまって」
梓「またちょうど良くメロンもケーキも5人分あるんですよね」
唯「デザートは別バラだよ!あずにゃん」
紬「食べられなかったら私が食べるわ♪」
律「いや、いいから早く片付けようぜ」
澪「はぁ~」
紬「じゃあいただきますっ」パクッ
紬はモシャモシャとケーキを食べ始めた。
他の4人もつづけてメロンとケーキを食す。
唯「ん~ケーキは微妙だなぁ」
梓「部室でいつも食べてますしね」
律「なんか刺激がなくなっちゃったんだな」
紬「……」
唯「?どうしたのムギちゃん」
紬「これ……」
紬「普通のケーキじゃないの!!!」プンスカ
「「「「えっ」」」」
唯「普通のケーキだよねコレ」
澪「変な味でもするのか?」
律「そんなことは無いと思うけど、無理はしない方がいいぞ」
紬「違うの」
律「え?」
紬「なんでケーキに寿司ネタが使われてないの!?」プンスカ
梓「」
律(さあこの展開を誰が予想できたであろうか)
澪(お嬢様すげぇ……)
唯「ケーキとお寿司って合うの?」
梓「唯先輩はこれ以上ややこしくしないでください」
唯「ほぇ?」
紬「お寿司屋さんならお寿司屋さんらしくお寿司で染めるべきよ!」
澪「まあ、たこ焼きとかは少しおかしいと思ったな~」
紬「そうよ!お寿司のケーキかと思ったのに!」
唯「でもおいしければ何でも良いと思うよ」
紬「甘いわよ唯ちゃん!だってここは」
紬「お寿司の聖域ですもの!!」バスン!!
律「……お嬢様の考えってすげーな」ボソッ
紬「ええ、それほどでも!♪」フンス
律(褒めたつもりじゃなかったんだけどな……)
梓「っていうか普通見た目で分かりません?普通のケーキだって」
紬「人間は錯覚に流されやすいのよ!梓ちゃん!」
梓(そういう問題じゃないような)
澪「……とりあえず食べないと」
唯「ケーキゴチでした!」
律澪「「早っ!」」
唯「へへへ、メロンちゃんや……ついに食される時が来たね」ゴクリ
律「分かったから早く食えー」
唯「それは私のセリフだよ~」
律「ムッ何をー!よし見てろよ」フン
澪「何故そこで対抗心が沸くんだ」
律はケーキをフォークで刺すと、大きく口を開けてケーキを入れた。
頬が膨らんで、向日葵の種を食べるハムスターのようになっている。
律「ぉおあ~ぉい!(どうだ~ゆい!)」モゴモゴ
唯「あははは~りっちゃんカバみたいに食べた~」
律(殴って良いかな?……殴って良いよね)モゴモゴ
梓(あーデコの面積が増えそうだ……)プッ
律「」ゴクンッ
律「こら中野、何がおかしいんだ」
梓「なんでもないです」プッ
澪「いや、あの顔は面白かったよな」ハハハ
唯「写メ取り忘れた……」
律「オイコラ撮ってどうする気だ」オチャズズー
紬「ぅん……」
澪「ってかあの興奮から黙ってるけど、どうしたムギ」
紬「え?今度斉藤に頼んで寿司ケーキ作ってもらおうと思ってね」
紬「どんなネタが良いかイメージしてたの♪」
唯「私サーモン殿で」
梓(ティータイムに寿司持って来る気か)
律(止めないと……!)
澪(確実に部室に持ってくるだろこれ)
紬「ケーキ出来たら部室にもっていk」
律「えっと澪~寿司はもう食べたからしばらくは良いよな~」
澪「お、おうそうだな~梓もそうだろ?」
梓「そうですよ~今日沢山食べましたしね」
唯「えー私は食べてみたーい」
紬「そう?じゃあ今度持ってくわね~」フワフワ
律「」
梓「oh……」
澪「」
唯「え?皆どうしたの」
律「天然はやっぱ鮮度が違うわ」
唯「そうそうお寿司は鮮度が一番だよね」
律「」
紬「まあ楽しみに待っててね~」
澪「……そうだ!ケーキっていってもよくクリスマスや誕生日に注文したりするあれだろ?」
律「そんなケーキみたいな甘い寿司があんのか」
澪「いや、普通の寿司をケーキに型取っただけのやつだけど」
澪「今猛暑が続いてるだろ。だから生物は食中毒になりかねないから辞めた方がいいよ」
紬「……じゃあタルトとかにして持ってこうかしら」
澪律梓(悪化したっ!?)
紬「それならいつもと同じようにすれば大丈夫だわ」
梓「寿司タルト……」
唯「もちろんサーm」
律「オイコラお前はサーモンしか食えんのか」
どうしよう。先輩達はあんな調子だし。
この危機的状態から脱出できる方法はあるのか。
何とかして食べないで済むには……
唯「サーモンなら何にしても食べられるもんね」
そうだ!!何で気づかなかったんだろう。
どうしたら食べずに済むかとかじゃない。
どうしたら安全な方向へ誘導できるかだ!!
澪「でもタルトにしても寿司ネタそのままだと生臭くならないか」
紬「大丈夫よっ部活が終わるまで斉藤に預かっててもらうし」
梓「……じゃ、じゃあ私は玉子のお寿司のタルトがいいです!」
澪律「何ッ!」
律(あのやろ~諦めやがったか)
澪「でも梓、それだと普通のタルトにもありそうn……」
律澪
そういうことか。
梓はうまく良いほうに誘導してこの危機的状態から脱出しようって言うのか。
なるほど。律、この作戦に乗るぞ!
紬「そうよ梓ちゃん。玉子だとちょっと普通すg」
澪「私も梓と同じが良いな~なんて」アセアセ
律「わ、私も玉子が良いな~」アハハハ
紬「え、本当にいいの2人とも」
律澪「「いいんです」」ズバッ
紬「唯ちゃんはサーモンでいいの?」
唯「もちです」フンス
律(もうコイツしーらねっと)
数分後、5人はなんとかケーキとメロンを食した。
帰り道、店で話し足りなかったことを話した。
彼女達には笑顔と笑いが溢れていた。
いつまでもバンドを続けようねっと誰かが言った。
こんな日がいつまでも続けば良いのに。
空は晴れ、星々は輝いていた。
---------------
---------------
――ごじつ!
唯「あ~ずにゃ~ん」ダキッ
梓「唯先輩またですか~もう」
律「……ってわけでこの前言った玉子タルトがあるわけだが」
梓「強引に流しますね」
律「梓は抱きつかれるのもう慣れたもんだな」
梓「にゃっ!?そ、そんなことないです!」
唯「ほら~あずにゃんゴロゴロ~」ナデナデ
梓「ゴロゴロ-」ポワワワー
紬(ああこの展開幸せだわぁ~~)ポワワワー
律「ああ、頼むから外ではやらないでくれよ……」
律は頭をかかえた。
澪「まあしかし見た目は普通だなこれ」
紬「今日は紅茶じゃなくて緑茶よ」
唯「部室でサーモンってすごいね」
梓「唯先輩のは変にオレンジっぽい色ですね」
澪「ムギのはすごく赤いんだけど」
唯「ほんとだー」
律「じゃあ頂きますか!」
「「「「「いただきまーす」」」」」
唯「」モシャモシャ
律「……!?」モグモグ
律「……うめぇ!!」
澪「ホントだ。うまいな!」モグモグ
梓「おいしいです!」ハムハム
紬「そう?良かった」
紬「唯ちゃんはどう?」ニコッ
唯「サーモンの油分とタルトのシットリ感とパサパサ感が積乱雲のように回ってしぇいきんぐ」
梓「お口の中で回転寿司……」ボソッ
律「なんかよく分からんがすごいことになるのは伝わった」
紬「良かった~」
澪「恐らくそういう意味じゃないと思うけどな」
梓(スルーされた)
唯「」プシュー
律「ついに止まっちまったな」
紬「私のはマグロタルトよ♪」
澪「oh……やっぱり赤いわけだ」
律「本当にマグロだったとは」
梓「この期に及んでまたマグロですか!?」
紬「」モグモグ
紬「……」モグモグ
律澪梓「」
紬「……!?」
律「ど、どうだムギ?」
紬「美味しいわ~」ポワポワー
律「マジかよ」
梓「ほんとですか……」
澪「美味しいんだ」
唯「今日が緑茶で助かった」ズズー
梓「唯先輩復活しましたね」
5分後。
澪「さて、ライブに向けて練習しますか」
律「え~もうちょっと休憩~」
澪「グーとチョキとパーどれがいい?」パキパキ
律「じゃんけんでもするのかな澪しゃん」
澪「じゃあチョキで良いな?」パキポキ
律「いやチョキはまずいだろって」
澪「じゃあさっさと練習する!」
ガタンッ
梓「……おっと、ムギ先輩立ちましたね」
スタスタ
梓「ムギ先輩歩きますね」
スタスタ、ダッ!バタン!!
梓「見事なロケットダッシュですね」
律「実況してないで心配してやれよ……」
澪「こんなんでライブは大丈夫だろうか」
唯「しばらくお寿司は控えよう……」
結局、キーボード担当が居ないまま練習を終えたのだった。
梓「大丈夫ですかねムギ先輩」
澪「大丈夫だろ。なんせムギのバックには琴吹財閥がついてるからな」
梓「医者とかたくさんいそうですね」
唯「……そういえばこの近くにうまいって評判のラーメン屋さんがあるんだけど」
澪「お金大丈夫か?」
唯「入荷したんで大丈夫です」
梓「入荷って……」
紬「今の話、本当!?」ヒョッコリ
律「うおっ!?ムギいつの間に」
唯「そうです!お金があれば美味しいものが食べられる!」
澪「ラーメンの話の事じゃ」
紬「こんどこそ失敗しないようによく観察しなくちゃ!」
澪「観察……?」
律「まさか……」
梓「えっ」
紬「ラーメンゼリー化計画よ!」バスン
唯「おおー!」
澪「ああ脂肪が、体重が、体が重くなる……」シュルルルー
唯「りっちゃん隊員!澪ちゃんから魂が抜けました!」
梓「腹壊して逆に減るかもですね……」
律「――皆も食べ物は適した調理、食べ方で味わおうぜっ!」
おしまい!!
最終更新:2011年04月26日 00:08