憂「えっ?」
唯「私だって高校生だよ!恋の一つや二つしてみたいんだよ!」
憂「こ、恋って!おねえちゃん!」
唯「ラブラブしてみたいの!こう、いちゃいちゃって!」
憂(い、いちゃいちゃ!?おねえちゃんがいちゃいちゃ……いちゃいちゃ……)
憂「……あ、相手は誰ッッッ!!!!」 クワッ
唯「これから探すんだよ~♪」
唯「憂はそういうのないの?いちゃいちゃしたーいみたいな」
憂「わ、私は……」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
唯「うーいー」 だきっ
憂「わ!おねえちゃん」
唯「えへへー、憂だーいすきっ♪」 なでなで
憂「えへへ、私もおねえちゃんだーいすきっ♪」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
憂「……うん、いいよね!いちゃいちゃ」
唯「でしょー?」
唯「だからいちゃいちゃしたいのー!いちゃいちゃしてドキドキしたい!」
憂「うん!そうだね、おねえちゃん!」 ムフー
唯「でも具体的にどうすればいいんだろう……」
憂(そんなの簡単だよ!私といちゃいちゃすればいいんだよおねえちゃん!!)
唯「うーん」
憂「なんて言えねえええええ!!!」
唯「わっ!どうしたの?憂」
憂「な、なんでもないよおねえちゃん!!」
唯「うーん」
憂「うーんうーん」
憂(来たるべき日のために私といちゃいちゃする練習しない?…いや、これじゃあからさますぎる)
唯「うーん」
憂「うーんうーんうーん」
憂(妹をぎゅってすると彼氏ができるって雑誌で見たよ!……いや、彼氏できちゃまずいし)
唯「うーん」
憂「うーんうーんうーんうーん」
憂(おねえちゃん結婚して!!!!!!!……いや、落ち着け私)
唯(……すごい一生懸命考えてくれてるなあ。ありがとう、憂!) ジーン
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
けいおんぶ!
唯「二人で考えたけど、特に何も思い浮かばなかったんだよー」
澪「こ、恋……か //// 」
紬「すてき!」 キラキラ
唯「みんなはしたことないの?燃えるような恋!」
澪「そ、そんなこと言われても! //// 」
律「女子校だしなぁー」
唯「そこなんだよねぇ~」 ハフー
唯「ていうかさ」
唯「恋ってなに」
律「うお、これまた答えにくい質問を」
紬「うふふ♪」
澪「恋……か。そうだな……」
唯「おお、澪ちゃん!」
律「そういやこういうのは澪の専売特許だったな!」
紬「教えて澪ちゃん!恋ってなんなの?」
澪「……灰色熊さんが持ってきたクラッシュゼリー」
唯「え?」
律「へ?」
澪「甘くて冷たくて柔らかくて……」
唯「う、うん」
澪「気がつけば私の後ろにくまさんが」
律「……」
澪「いまはだめ。食べおわるまでまって……」
唯「えーと……恋?」
律「……だめだ。あたしらみたいな素人じゃ解読できん」
澪「……よだれを垂らして見てるのはゼリー?それとも……」
唯「恋ってなんだろうねー」
律「なー」
紬「そんなに難しく考える必要ないと思うけど」
唯「ムギちゃん!何か知ってるの?」
紬「人を好きと思う気持ちに理屈なんて必要ないのよ、唯ちゃん」
律「うおお!なんか大人の意見だ!」
紬「唯ちゃんは、いちゃいちゃ……ぎゅって抱き合ったり、ちゅっちゅってキスしたら楽しいだろうな、って思う人はいる?」
唯「ぎゅってしたり、ちゅっちゅってしたり……あっ!あずにゃん!」
紬「ふふっ、もしかしたらその気持ちが恋なのかも♪」
唯「そっか!わたし、あずにゃんに恋してたんだね!」
律「いやいや」
紬「うふふ♪」 キラキラ
ガチャ
梓「おくれましたー」
唯「あーずにゃーーーーん!」 ガバッ
梓「にゃー!!」
唯「あずにゃん、だいすきー!ちゅっちゅー!」 ムチュー
梓「ふぎゃあ!なにするんですかーっ!」
唯「愛してるよあずにゃーん!つきあってー♪」 ギュウギュウ
梓「にゃーっ!いつも以上に、しつこっ……澪先輩、助け」
澪「……その時私はこう言うの。くまさん?まだ満足してないんでしょう……」
梓(あ、だめだこれ)
ギュウギュウナデナデチュッチュッチュ
唯「ぷはー」 ツヤツヤ
梓「ううう……」 げっそり
律「おつかれー」
梓「助けてくださいよ!」
律「いやー、他人の恋路を邪魔しちゃアレだしー?」 ニヤニヤ
梓「恋路じゃないですっ!」
唯「恋路だよ、あずにゃん!」
梓「えっ」
唯「わたし、ついさっき気づいたの!」
唯「あずにゃんのことが好きです!つきあってください!!」
梓「は?」
唯「愛の告白だよ!あずにゃん!」
梓「いや、ごめんなさい」
唯「即答!?」 ガーン
唯「失恋したー」 メソメソ
律「おーよしよし」
紬「元気出して唯ちゃん。次はきっとうまくいくわ!」 ふんす
梓「なんなんですか。いったい」
律「んー、なんか唯が恋をしてみたいらしくてな」
梓「はぁ。……それでなんで私なんですか」
唯「だってあずにゃんのことぎゅーってしたりなでなでしたりするの好きだし……」
梓「そういうことなら憂にしてください」
唯「うえーん……え、憂に?」
梓「憂に言えば喜ぶと思いますよ」
律「そりゃ確かになぁ」 ニシシ
紬「うふふ♪」 ツヤツヤ
唯「憂かぁ……」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ひらさわけ!
唯「でね、ムギちゃんが難しく考えちゃだめだよって教えてくれてね」
憂「うんうん(おねえちゃんかわいい♪)」
唯「それでね、あずにゃんに告白したんだー」
憂「ブーーーーッ!?」
唯「う、うい?大丈夫!?」
憂「げほっげほっ、うん、大丈夫……」
憂(あんのドロボウ猫が!) ギリッ
唯「でね、そういうのは憂にしてくださいって」
憂(あの幸福の招き猫が!) ニヘラッ
唯「でも憂じゃそんな感じしないんだよねー」
憂「ええっ!?」 ガーン
唯「ほら、家族だし」
憂「そう……だよね」 ズーン
唯「生まれた時から籍も入ってるしさ」
憂「えっ」
唯「恋人っていうよりは、夫婦って感じじゃない?」
憂「おねえ……ちゃん!」 ジーン
憂「おねえちゃーん!」 がばっ
唯「わわっ」
憂「おねえちゃんだいすきー!夫婦としてすきー!」 ぎゅう
唯「あはは、わたしも憂のこと大好きだよー♪」 なでなで
憂「はうぅ……♪」 ポワワン
ギュウギュウナデナデチュッチュッチュ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
つぎのひ!
紬「あらあらまあまあ♪」ツヤツヤ
律「それで昨日は憂ちゃんとイチャイチャしてたわけだ」
唯「うん、でも憂は家族だから、ちゃんと恋人見つけないと」
律「……それは不倫というものじゃないのかしらん」
唯「夫婦ってのはたとえ話だよー」
紬(憂ちゃんはそうは思ってないと思うけど……)
唯「うーん、あずにゃんには振られちゃったから、あとは……」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ガラガラ
澪「あっ、唯」
唯「のどかちゃーん」
和「あら、唯?どうしたの」
澪(あ、私に会いにきてくれたんじゃないんだ) シュン
澪(べ、べつに寂しいわけじゃないぞ)
唯「あのね!……」
和「そうね……ね…」
澪(……なんかきまずい)
澪(トイレにでもいってこよう……)
ガラガラ
和「そうなんだ」
唯「あははは!けっさくだよねー」
和「ねえ唯、何か用があって来たんじゃないの?」
唯「はっ、そうだった!」
和「もう、しょうがない子ね」
唯「あのねあのね」
唯「和ちゃん、私とつきあって!」
和「いいわよ?」
ざわ……
ざわ……
唯「ほんと?やったー!」
和「別にいいけど、生徒会終わってからでいい?」
唯「えっ?」
和「?」
唯「ちっがーう!そういう放課後にどこかつきあってーみたいな感じじゃなくってー!」
和「どういうことよ」
唯「だからつきあってほしいの!愛の告白なのっ!」
ザワザワ
和「はぁ。あなたねえ。そういうのは冗談で口に出すものじゃないのよ」
唯「本気なのー。本気の恋愛がしたいのにー。」
和「……なるほど、そういうことね」
和「恋愛がしてみたいのが第一で、今は適当な相手を探してる最中ってところ?」
唯「えっ、なんでわかったの?和ちゃんすごい!」
和「……愛の形としては間違ってはいないと思うわ」
唯「おおっ」 フンス
和「ええ。付き合ってから愛が芽生えるって人も多いから」
唯「そうなんだ!」
和「でも私は忙しいから付き合うのはちょっと無理だわ。他の人を探しなさい」
唯「ちぇー。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
澪「ふう、すっきりした。心はすっきりしないまま…」
ガラガラ
澪「あ、唯」
唯「ぶつぶつ」 スイー
澪(……スルーされた) ズーン
唯「あずにゃんと和ちゃんには振られちゃったし、あとは……」
唯「りっちゃん相手にはなんかそんな気しないから、あとは澪ちゃんとムギちゃんだよね」
唯「うーん、いちゃいちゃちゅっちゅして楽しそうなのは……」
唯「……どっちもいいなあ」 テヘヘ
唯「でも、どっちかっていえば……うーん」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
けいおんぶ!
唯「ということで、澪ちゃん私とつきあってー!」
澪「ええっ?」
梓「えええっ!?」
紬「アハーーーン♪」 キラキラキラキラ
澪「な、なんで私なんだ?唯…」
唯「だって澪ちゃんかわいいもん!」
澪「かわいい…って、そ、そんな //// 」
唯「だからつきあって!」
澪「う……うん //// 」
律「あ、おちた」
梓「だめですーっ!!」 ドカーン
唯「わっ!びっくりした」
梓「ふ、不順異性交遊は認められません!風紀が乱れますっ!」
律「同性だけどな」
唯「ぶーぶー。あずにゃんのいけずー」
澪「そ、そうだぞ梓。今まで何も言わなかったのになんでいきなり」
梓「そ、それは…… //// 」
紬「!」 ピキーン
紬「きっと梓ちゃんも澪ちゃんのことが好きなのねー♪」
梓「ムギ先輩!?」
律「三角関係か……なるほど」
梓「律先輩まで!」
澪「あ、梓…… //// 」
梓「あう…… //// 」
唯「そうだったんだ!知らなかったよー」
梓「ゆ、唯先輩っ!」
唯「あずにゃんも澪ちゃんのこと好きだったんだね!」
梓「……そ、そうですよっ!」
梓「新歓ライブで澪先輩のこと見てからずっと憧れてたんです!」
梓「それから軽音部に入って、外から見てるだけじゃわからない澪先輩の魅力をたくさん知って…」
梓「いつからか、憧れだったのが好きって気持ちに変わってたんです!」
梓「でも、でも、口に出すのは怖くて、気持ちを伝えて、拒絶されるのが怖くて!」
梓「……それでも、ずっと!ずっと想って来たんです!この気持ちは誰にも負けませんっ!!」
梓「だから、だから遊び半分の唯先輩に持ってかれるなんて許せないんですっ!!!」
澪「梓……」 ジーン
梓「ですから、唯先輩!澪先輩は渡しませんからっ!」 キッ
澪(私を巡って二人が……) ドキドキ
唯「じゃあいいよ。澪ちゃんあげる」
澪「え」
梓「へっ?」
唯「ムギちゃーん、つきあってー♪」 ムギュ
紬「あらあら♪よろこんで♪」 ナデナデ
梓「……」
澪「……」
梓「……はっ!あ、あの」
澪「え、あ。うん」
梓「あの!さっきのは……その、じょうだん、っていうか」 モゴモゴ
澪「じょうだん……」
梓「だ、だからその、忘れてくださいっ!」 ダダッ
澪「いやだ!」
梓「えっ」
澪「……忘れるなんて、いやだ。……やだよ」 ポロッ
梓「澪……先輩」
澪「さっきの、ちょっと……嬉しかったんだぞ」 グスッ
梓「澪せんぱぁい!」 タタッ
唯「ムギちゃん!一緒に燃えるような恋しようね!」 ギュー
紬「うん♪がんばろうね、唯ちゃん!」 スリスリナデナデ
梓「み、澪先輩……私も、その…… ////」
澪「あ、ああ //// こんな感じか?」 ナデナデ
梓「はぅ…… //// 澪先輩、大好きです //// 」
澪「梓…… //// 」
律「……」
律「燃えるような恋がしたい」
End.
最終更新:2010年10月19日 23:06