純「じゃね」
梓「うん」
憂「また明日」
純(梓はちっちゃくてかわいい…)
純「私が男だったら…どうだったんだろうな…」
「あれっ確か…」
純「ぅぉ!?」ドキン
澪「梓の友達の…えっとぉ」
純「鈴木です!」
澪「そうそう!鈴木じゅんちゃん!」
純(名前…覚えてくれてた!)
純「律先輩は一緒じゃないんですか?」
澪「うん、なんか買うとか言って先に行っちゃって…」
ブロロロ
純「ぁ」
澪「ん?」
純「あの…」
澪「バス来たよ?」
純「あの…もう少しお話…したいです…!」ドキドキ
澪「…フフ、私はいいけど…時間は大丈夫?」
純「はい!」
純(くぅ~!思いがけないラッキーイベントやっふぅー!!)
純「あ、あの…もうすぐ夏ですね!」
澪「そうだなあ…でも今年は私達みんな受験生だから…あまり遊べないかもな」
純「そっか…大変ですね」
澪「鈴木さんたちも来年は受験なんだから…今年はめいっぱい遊んどいたほうがいいぞ!」
純「はい!もー遊び倒してやりますよ!」
澪「あはは」
純「えへへ」
純(…あれ)
純(今…私が悦んでるのはなんだろう)
純「…」
純(先輩と話せて嬉しい…笑った顔が見れて嬉しい……これって…)
澪「?」
純(そう言えば…一番"そんなこと"言ってたのは…私だったんだよなぁ)
純「…」ジーッ
澪「?す、鈴木さん??」アセアセ
純「澪先輩はとってもカッコいいです」キリッ
澪「ぇ…あ、ありがとう…///」
純「私のこの気持ちはいったいなんなんでしょうか」
澪「へ?」
純(この気持ちはいったい)
純「澪先輩は…好きな人っていますか?」
澪「え!?」
純「いますか?好きな人」
澪「ど、どうしたんだ?急に…!」
純「あ、あの…私の友達に………女の子の事、好きな娘がいるんです!!」
澪「!!」ドキン
純「と、友達が…その、すごく悩んでて…」
澪「……」ドキドキ
純「どう…思いますか?」
澪「どう…って?」ビクビク
純「そ、そういう娘って、どうなんでしょう…私はその娘の気持ちがよくわからなくて」
澪「…わ………私は、……いいと思う…」ボソッ
純「ぇ?」
澪「女の子が女の子をって事だろ…?」
純「は、はい」
澪「おかしくない…おかしくないよ」
純「そう…ですかね…」
澪「そういうのって理屈じゃないだろ…?いつの間にか好きになってしまってて…」
純「…」
澪「その娘も悩んだんじゃないかな…自分はおかしいんじゃないかって…でも自分じゃどうする事もできなくって…」
澪「しょうがないんだ!好きにやっちゃったら!止められないんだよ…!!」
純「み、澪先輩…?」ビクビク
澪「あ!ご、ゴメン…」
純「…」
澪「わ、私…そろそろ!」
純「あ、はい!今日はありがとうございました!」
澪「う、うん!また!」タッ
純「………ハァ…」
澪「つい熱くなってしまった…!恥ずかしい…!」ドキドキ
純「ふわあああぁ~…眠たい…」
純(考えすぎてあんまり寝れなかったな)
憂「どうしたの?寝不足?」
純「うーん、ちょっとね…」
梓「まったく、だらしないよ…
憂「寝ちゃってるの?」
梓「うん…」
憂「純ちゃん!純ちゃんっ次移動だよー」
純「むにゃ」
梓「もう、みんな行っちゃったよ?」
純「すぴー」
憂「ぁ…私ちょっとおトイレに」
梓「わかった、起こしておくから」
シーン…
純「すぴー」
梓「…」ドキドキ
チュッ
純「んぁ」ピクッ
梓「!」ビクン
純(あれ…寝てた…?)
梓「…!」ドキドキ
純(ぇ…今の何…あずさ…顔近かったよ…なに)
梓「…」ビクビク
純「ぇ…」
憂「お待たせー急ご――」
梓「…」
純「…」
憂「ぇ」
純「今の…」
梓「…」ビク
憂「…?」
純「はは……な、何してたの?」
梓「…」ビクビク
純「あずさ…」
憂「………!」
梓「わ、私…」カタカタ
純「……………い…意味わかんない」
梓「…!」ビクッ
梓「ご、ごめ…」カタカタ
憂「純ちゃ…」
純「………ふ、ふざけてたんだよね…あはは」
純(今までは、どこか他人事のような気でいた…)
純「まぁ!よくするよねー女の子同士でもさ!」
純(けど、こうなってしまうと…)
純「…………………………なんかいってよ…」
純(もう何も知らないフリなんて…出来ない…)
純「あずさ…」
梓「…」ガクガク
梓「…ッ!!」ダッ
ガラッ
憂「梓ちゃん!!」タッ
純「…」
純(唇…濡れてる……)
純(ぁぁ…私、これファーストキスか…)
梓「ハァ…!ハァ…!ハァ!」タッタッタッ
梓(やっちゃった……どうしてこうなの私ッ)
梓「もう顔見れないッ…」ポロポロ
憂(梓ちゃん…どこいったんだろ…結局戻ってこなかった)
純「…」
憂「純ちゃん…あの…」
純「…」
憂「ぁの…」
純「…ごめん今日はもう帰るから」ガタッ
憂「…ぁ…ぅん」
中野宅!
ピンポーン
梓「…」
ブーッブーッブーッ
梓「…」パカッ ポチッ
憂『ぁ』
梓「…」
憂『…カバン、教室に置きっ放しだったから…』
梓「……………ごめん」
憂『………玄関に置いとくね?』
梓「………………………自分が嫌になるよ…」
憂『梓ちゃん…』
梓「…」ポチッ
憂「ぁ」ツーツー
翌日!HR!
先生「中野ー中野は休みか」
憂「…」
純「…」
昼休み!
律「おっいたぞ唯」
唯「ぁ、憂ー!」
純「…」チラッ
憂「あ、お姉ちゃん…」
唯「あずにゃんいる?」
憂「今日はお休みみたい…」
唯「…そっか」
律「昨日メールしたけど返事がないんだよなぁ…」
純「…」
律「また…なんかあった?」
憂「…」
律「ここ数日また元気にやってたから、もう大丈夫かと思ってたんだけど」
唯「けんかでもした?」
憂「ううん…してないよ?」
唯律「…」チラッ
純「…」チラッ
唯「じゅんちゃん…」
純「…私にはわかりません、ごめんなさい」ガタッ
ガラッ
律「うーん…」
憂(ケンカのほうが簡単だったよ…お姉ちゃん…)
一週間後!
紬「もう一週間ね…」
律「私と澪も何回か家に行ったけど…出てきてくれなくてさ」
澪「…」
唯「私も…('・ω・)」
律「……と、言うわけで」
憂「…」アセアセ
憂「あ、あの…」アセアセ
唯「憂、お願い…本当は何があったか知ってるんでしょ?教えて?」
憂「…お姉ちゃん」
紬「みんな梓ちゃんが心配なの…お願い、憂ちゃん」
澪律「憂ちゃんっ」
憂「………………梓ちゃんの事…何があったかは知ってます」
唯「教えて、憂」
憂「だめだよ」
律「…どうして!」
憂「これは梓ちゃんにとって、とても大切な事だから…梓ちゃんの気持ちを無視して私が皆さんに勝手に話す訳にはいきません」
律「…」
唯「でもそれじゃああずにゃんはずっとひとりで悩んじゃうよ…」
憂「それでも…」
紬「憂ちゃんの言うとおりね…」
澪「ムギ…」
紬「信じて待つしかないのよ…」
唯「そんなぁ」
澪「……鈴木さんも…」チラッ
憂「!」ドキン
律紬「?」
唯「じゅんちゃん?」
澪「…あ、いや…」
律「そういえばこの前も…ふたりで話してたっけ…」
憂「……」
ガチャッ
純「あの…」
憂「あ!」
唯「じゅんちゃん!」
純「おじゃま…しても、いいですか?」
律「いいよ。入って?」
紬「お茶…入れるわね」
純「すみません…」
憂「…」
紬「どうぞ」カチャリ
純「ありがとうござます…」カチャリ
純「あの…梓の事で…ぁ――」チラッ
憂「…」
純「…皆さんには…話した?」
憂「話してないよ」
純「そっか…」
最終更新:2010年10月20日 22:15