唯『ムギちゃんが風邪引いちゃった』


唯(ムギちゃん大丈夫かなー )

ガチャ

唯「ただいまー!」

唯「ムギちゃーん大丈夫~?」

紬「けほ、けほ…」

紬「唯ちゃんおかえり~…」フラフラ

唯「ああっ!ダメだよ寝てなきゃ!」

紬「でも食器洗わないと…」

唯「だーめ!ほら、ベッドで横になって!」

紬「けほ、けほ」

紬「…」ゴロン

唯「うむ!」ふんす

紬「ごめんね…ベッド占領しちゃって…」

唯「いいよいいよ~」

唯「それより、ムギちゃんのためにお菓子いっぱい買ってきたんだよ~。ほら!」ガサ

紬「ありがと~……」

唯「えっとねー、ゼリーと、チョコレートと、ポテチと、タマゴボーロと……どれから食べる?あ、ポカリも買ってきたよ!」

紬「唯ちゃんが食べたいのでいいよ~…」

紬「けほ、けほ…」

唯「じゃあタマゴボーロにしよっか!」

紬「うん。私それ初めて食べる…」

唯「これオススメだよ~。おいしいよ~」ペリペリ

唯「はい、あーん」

紬「え?」

唯「あーんして、ムギちゃん」

紬「……」

唯「ほら早く~」

紬「…あーん」

パク

紬「……」ゴクン

唯「おいしいでしょ~?」

紬「うん、おいしいわ~……」

唯「えへへ」

紬「けほ、けほけほけほ!」ズズッ

唯「わわっ!ムギちゃん鼻水!はい、ちーんして」

紬「んっ…」チーン

紬「けほ、けほけほえほ!」

唯「こりゃあ重症ですなぁ」

紬「うぅ……」

唯「寝ましょうかムギちゃん」

紬「うん……」

唯「子守唄、どんなのがいい?」

紬「えっ?」

唯「ふふふ、リクエストにお答えしますよ!」ふんす

紬「う、うーん……」

紬「じゃあふわふわでお願いしま~す……」

唯「ほいほい」

唯「きみをみてると~いつもハートドキドキ~♪」ポン ポン

紬「ちょっとスローテンポね……?」

唯「子守唄バージョンだからね~」

唯「揺れる思いはマシュマロみたいに、ふーわふわ♪」ポン ポン

紬「……けほけほ」


子守唄終了

紬「ありがとう、唯ちゃん」ズズッ

唯「あれ~?眠れなかった?」

紬「え?あ、う、うん!眠くなってきたわ~…」

唯「子守唄作戦は失敗かぁ」

紬「…けほっ」

唯「なんか私が眠くなってきちゃったよ」

紬「けほ、けほ…」

唯「よいしょっと」ゴロン

紬「え、ゆ、唯ちゃん…?」

唯「えへへ、一回ムギちゃんを抱き枕にして寝てみたかったんだ~」

紬「けほ、けほ…。風邪伝染っちゃうよ……」

唯「平気平気~。はー、あったかあったか」ギュム

紬「熱あるからかなぁ…」

唯「えへへ~」

紬「ていうか、唯ちゃん今日バイトあるんじゃ……」

唯「時間になったらちゃんと起きるよ~」

紬「時間になったら起こしてあげるね…」

唯「だめだめ!ムギちゃんは寝なきゃダメだよ!」

紬「…けほ、けほ」

唯「じゃ、おやすみ~」ギュム

紬「うん。おやすみ……」

唯「……」スゥスゥ

紬「……」

紬「けほ、けほっ…」

紬「……」スヤスヤ

おしまい




紬『私の風邪がなかなか治らないの』


紬「ん……」パチッ

紬「……」ボー

紬「……けほ」

紬(頭がぼーっとする……)

紬「……」

紬「…あっ!?唯ちゃん、時間……」


コッチ コッチ コッチ
ザアアアアアアア


紬「……」

紬(…ちゃんと起きて行ったみたいね)

紬「…ん?なんだろうこれ」カサ



ムギちゃんへ

冷蔵庫にゼリー入れておいたよ!
着替えもタンスの中のテキトーに着ていいからね!
おくすり飲んでみんなが帰ってくるまでおとなしくしてるんだよ~!
あと助っ人呼んでおいたから♪

PS
ムギちゃんの寝顔かわいーね!

ゆい




紬「……けほ」

紬(…助っ人?)

紬「……」

紬「うっ……!?」

紬「うっ…ぷ……」

紬(~っ!)

ガチャ バタン


おしまい




梓『ムギ先輩が風邪を引きました』


ザアアアアアアア

梓(ムギ先輩が風邪なんて珍しいな……)

梓(私看病なんてした事ないけど……大丈夫かな)

ピーンポーン

ガチャ

梓「お邪魔します」

梓「……ムギ先輩、いますか?」

シーン

梓「……」

げ、げほっ、ごほ

梓(ん?トイレかな?)スタスタ

紬「げほ…お、おえぇ……」

梓「うわっ!だ、大丈夫ですかムギ先輩!?」

紬「あ、梓ちゃ……っぷ……げほ、げぇぇ……」

梓「背中さすりますね!」スリスリ

紬「げほ、げほ……」

紬「……はぁ…はぁ…」グスッ

梓「もう、びっくりしましたよ。はい、口拭いて下さい」

紬「……」フキフキ

梓(ん?なんでトイレの中にテレビのリモコンが…)


梓「大丈夫ですか?」

紬「うん。ありがとう。助っ人って梓ちゃんだったんだね」

梓「服汚れちゃいましたね。着替えましょうか」

紬「……うん」

梓「着替えあります?」

紬「ないけど……唯ちゃんの使っていいって」

梓「唯先輩の……」

梓(あの変なTシャツをムギ先輩が…。見たいような見たくないような…)

梓「えーっと、じゃあとりあえず上着脱いでください」

紬「え?ここで?」

梓「はい」

紬「……」

梓(あれ?だって看護師さんって服脱がせて身体拭くよね?間違ってないよね?)

紬「……けほ」

梓「塗れタオルで身体拭くから早くしてください」

紬「えっ……」

紬「あ、あの……」

梓「なんですか?」

紬「梓ちゃんが拭くの?」

梓「はい。そうですけど」

紬「え、えーっと……」

梓(…もしかして何か間違ってる?)

紬「…じ、自分で拭けるから大丈夫だよ…」

梓「あ…はい。そうですか…」

梓「じゃあムギ先輩が身体拭いてる間、着替えとってきますね」

紬「うん、ありがとう」ズズッ

梓(うぅ~…どうしよう…すごく恥ずかしい間違いをしてしまった気がする…)

梓(と、とりあえず着替えを持っていかないと!)

梓(えーと、タンスタンス…)キョロキョロ

梓(あった!)

ススス

梓「って、ここ下着入れるところ!?」バタン

梓「……」ドキドキドキ

梓「こ、この段かな……」ススス

梓「ここも違う…」ススス

梓「ここかな?」ススス

梓「…あった!」

梓「どれにしようかな」


ナイロン
オーシャン
ハネムーン

梓(ホントに唯先輩のセンスはよくわからないなぁ…)ゴソゴソ

梓(ていうか人んちのタンスの中漁るのって変な感じ…)ゴソゴソ

梓「…これでいいや」

おやつ


着替え終了

紬「どうかな?」おやつ

梓「はい、似合ってます…って言っていいんでしょうか?」

紬「えへへ…」

紬「ん…」ズズッ

梓「はい、ムギ先輩」

紬「ん~…」チーン

梓「何か前にもこんなのありましたね」

紬「そうね~」

梓「いつでしたっけ」

紬「高校の学祭ライブの後だよ」

梓「あぁ」

紬「ふぅ」ゴロン

梓「ちょっとお熱計りましょうか」

紬「はーい」スポ

紬「梓ちゃん、今日は部活いいの?」

梓「一日くらい平気です。それより今はこっちの方が一大事ですから」

紬「ありがとう……」

ピピピピ

梓「38度6分…」

紬「ちょっと下がったわ~」

梓「下がってこれですか!?…けっこう重症だったんですね…」

梓「とりあえず、みなさんが帰ってくるまで寝てましょうね」

紬「うん」ズズッ

梓「はい、どうぞ」

紬「んっ…」チーン

梓(……かわいい)

梓「…」

紬「…けほ、けほ」

梓「あ、そうだ。お菓子とか飲み物とか買ってきましたよ」ゴソゴソ

梓「アイスとクッキーとプリンと、あ、ポカリも」ガサゴソ

紬「ありがとう~…」

梓「他にも必要なものがあったら言ってください。すぐ買ってきますから」

紬「はーい…」

梓「とりあえずポカリは冷蔵庫に入れておきますね」

ガチャ

梓(…って冷蔵庫の中、ポカリだらけ?!違うの買ってくればよかった…)

梓「…」グゥゥ

梓「…あっ…」

紬「梓ちゃん、お腹空いたの?」

梓「……ちょっとだけ」

紬「冷蔵庫にゼリー入ってるから、それ食べていいよ」

梓「え?……じゃ、じゃあお言葉に甘えて…」スッ

梓(あ、これかな?)

梓(でも一個しかない…)

梓「いいんですか?ムギ先輩は食べなくて」

紬「平気よ~」ズズッ

梓「じゃあすいません。いただきます」

梓「…」パク

梓「おいしい…」

紬「ふふっ」

梓「すみません、看病しにきたのに何もできなくて…」

紬「ううん、そんな事ないよ。来てくれてありがとう、梓ちゃん」

紬「……けほ、けほ」

梓「ほら、暖かくしてなきゃダメです」

紬「うん」

梓「もうすぐ他の先輩方も戻ってくるみたいですし、騒がしくなる前に寝ておいたほうがいいですよ」

紬「うん……。じゃあ、ちょっと寝るね」

梓「はい。おやすみなさい」

紬「……」スゥスゥ


おしまい




紬『私の風邪が治りかけてきたの』



紬「……」

紬「……ん」ムクリ

律「あ、起きた」

澪「律がでかい声で喋るからだぞ」

律「えー?けっこう小さい声で喋ってたんだけどなぁ」

紬「今何時…?」

梓「十時半ですよ」

紬「外は…?」

澪「雨ならもう止んでるよ」

唯「ムギちゃん、具合どう?」

紬「うーん……」

紬「ちょっと良くなってきたかも」

律「私の看病のおかげだな!」

澪「テレビつけっぱなしで出ていったくせによくそんな事が言えるな」

梓「そう言えばトイレにリモコンありましたけど、なんでですか?」

律「へ?あ、やべ。それ私だ」

澪「全く…」

梓「ていうかずっと思ってたんですけど、なんで病院連れてかなかったんですか?」

律「だって雨降ってたし」

梓「ムギ先輩の家に電話して車出してもらえば良かったんじゃ…」

紬律澪「……」

唯「まあまあ、ムギちゃんも起きたんだし、早速鍋しよーよー」

紬「あ、ごめんね。起きるの待っててくれたんだね…」

梓「先に始めたら唯先輩と律先輩が全部食べちゃいそうですから」

律「ちゃんとムギのぶんも残すっつーの」

唯「そ、そうだよー」

律「つーか梓こそムギのゼリー食べちゃってんじゃん」

梓「だ、だからあれはムギ先輩が食べていいっていうから…!」

律「ほんとかなー?ムギが病に苦しんでるのをいい事に…」

律「このゼリーは私のもんです!食べてやるからよこしやがれです!いやっ、梓ちゃんやめて~!…みたいな」

梓「そ、そんなことしてないもん!」

紬(でも、鍋なんてやったら……)

紬「…みんなに風邪伝染っちゃうよ」

唯「えー?大丈夫だよー」

律「大丈夫だろ」

澪「そんな簡単に伝染らないって」

梓「はい。大丈夫ですよ」

紬(……)

紬「えへへ…」

唯「ムギちゃん、大分良くなったみたいだね~。咳も止まったし」

紬(……)

紬「け、けほん!」

律「って今の嘘だろ」

紬「えへへ、つい…」

唯「とりあえず今日も泊まっていきなよ~」

紬「うん、ありがとう」

律「二日も帰らなかったらムギの家は大騒ぎだな」

紬「ふふ、そうかも~」

梓「じゃあそろそろ鍋始めましょうか」

律「よしムギ!私が食べさせてやるからな!」

唯「私もムギちゃんに食べさせたい!」

澪「わ、私も…」

梓「動物園のヤギですか…」

紬「えへへ」

律「ところで、なに鍋にすんのー?」

唯「ふっふっふ、今日はみんなが買ってきたこの…」

唯「じゃーん!ポカリ鍋だよ~!」

律澪梓「え」

唯「ふんす!」ドボドボ

紬律澪梓「オーマイガー」


Fin



最終更新:2010年10月23日 02:32