澪(ほ、ほっぺたのつもりが…口いぃいぃぃ)
唯「み、澪…ちゃん…?今のはいったい…どういう…こと、ですか…?」
澪「ご、ごめん唯!そんなつもりじゃ…」
澪「あの、これは…その、事故で…」
唯「…もう一回」
澪「えっ?」
唯「もう一回、して?」
澪「………」
唯「澪ちゃん?」
澪「は、恥ずかしいよ…」
唯「でも、そういうプランなんでしょ?」
澪「う、うん…」
澪(うぅ…ほっぺたって言えばよかった)
唯「じゃあもう一回」
澪「………」
唯「澪ちゃん」
澪「へっ?」
唯「ちゃんと私の顔、見て」
澪「………」
唯「………」
澪(目を閉じてる、私のこと待ってるんだ…)
澪(唯…)
澪「………」すっ
ちゅっ
澪「…ぷはっ」
唯「えへへ…ありがと」
澪「う、うん…///」
澪(唯の唇、すごくやわらかかった…)
唯「…にしても」
澪「?」
唯「いきなり私の唇を奪うだなんて、澪ちゃん意外と大胆なんだね!」
澪「………!!」ぼんっ
唯「あ、顔真っ赤!」
澪「う、うるさい//」
唯「さっき私のことを笑ったお返しだよ~っ」
澪(えっ?じゃ、じゃあもしかしてさっきの唯は演技…?)
澪「~~~!!////」
澪「か…かか、帰るぞっ馬鹿っ!」すたすた
唯「あ、待ってよ澪ちゃ~ん」
――――――
――――
―――
――
…
【律×梓ペア】
律「ほいっ、到着~」
梓「は、速すぎです…。何度落ちると思ったことか」
律「ごめんごめん」
梓「それにしても賑わってますね」
律「年に一度のお祭りだからな」
梓「行きましょう!」ぎゅっ
律「おう!」
【夏祭り】
「お、りっちゃんじゃねーか!」
律「あ、おっちゃん!今年も来たよー」
「今年は澪ちゃんと一緒じゃないんか?」
律「澪は別んとこいってるよ。今年は後輩と一緒に来たんだ」
「ほぉ、かわいい嬢ちゃんだ。こいつはサービスだ!持ってきな!」
梓「あ、ありがとうございます…」
律「さっすがおっちゃん!太っ腹だねぃ」
「またよろしく頼むよ!」
律「おう、じゃねー!」
「あら、りっちゃんじゃない?」
律「おばちゃーん!」
梓(すごい人気…)
律「いやーすまん梓、おいてけぼりだったな」
梓「いえ、大丈夫です。律先輩、このお祭りの常連なんですね」
律「まぁー毎年行ってるからな。梓は行かないのか?」
梓「私はちょっと人混みが苦手なんで…」
律「そっか。ま、せっかく来たんだし遊ぼうぜ」
梓「あ、かわいい…」
律「ん?金魚すくいか。定番だな、やってみるか?」
梓「じゃ、じゃあ一回だけ…」
梓「ぜ、全然とれなかった…」
律「なんだよ梓へったくそだなぁ。よし、よぉく見とけよ」
律「おっちゃん、もう一回ね」
律「金魚すくいのコツはな、ためらわず一気にすくうことだぜ。…ほれっ!」ピシャ
律「ほれ!こいつも、こいつも!」ピシャピシャ
梓「す、すごい…」
律「へっへーん、どんなもんよ!」
律「たくさん取れました!」どーん
梓「すごい数ですね…」
律「ま、私にかかればこれぐらいどうってことないのさ。あっ!」
梓「何かあったんですか?」
律「りんご飴だ!これ私好きなんだよ、食べようぜ!」ぐいっ
梓「うわっとと…。はい」
梓(先輩、子どもみたい)ふふっ
律「なぁにニヤニヤしてんだよー」
梓「いえ、別に。行きましょ?」
【公園】
梓「静かでいいですね」
律「ここの公園は穴場なんだ。祭り会場の抜け道にあるからな」
律「いやー楽しかった。何か色々振り回しちゃってごめんな?」
梓「いえ、楽しかったです!私お祭りのことよくわかんなかったし…」
梓「あ、そういえばハニカミプランの方は…」
律「おっと、すっかり忘れてた」
『祭りも楽しみいよいよデートも終わりです!
お互いに愛の告白をしてください』
律「うむ、最後だけあってハードルが高いな」
梓「本当ですね…」
律「こういうのは私が先にすべきなんだろうな」
律「………」
梓(………)どきどき
律「んーっと、梓」
梓「は、はい!」
律「私はその…そういうのうまく言葉に出来るタイプじゃないからさ」ぽりぽり
律「簡潔に済ませるから」
律「梓」
梓「はい…」
律「………」ずいっ
梓「………」どくんどくん
律「梓。お前のことが好きだ、誰よりもな」
梓「………!!!」どきん
梓「………」ぎゅっ
律「お、おいおい」
律「どうしたんだよ。お前の番だぞ、梓」
梓「わ…私も、律先輩のことが好きですっ!」
律「へへへ、ありがと」
梓「………」ぎゅううぅ
律「…梓?」
梓「……は、恥ずかしいから顔は見ないで///もう少しこのままいさせてくださいっ」
律「ったく、仕方ないなぁ」
ガシャン
律「ほら、乗れよ。送るよ」
梓「あ、ありがとうございます」
きーこきーこ
律「なぁ、梓」
きーこきーこ
梓「はい?」
律「楽しかったか?」
梓「…はい」ぎゅっ
律「おいおい、もうプランは終わってるぞ?」
梓「これは私が勝手にやってるだけです」
律「…そっか」
律「でも梓。最後顔真っ赤だったよな!ぷっ」
梓「んなっ!!り、律先輩だってそうでしたよ!」
律「私はそんなことないもーん、だってそういうプランだし」
梓「ぬぬぬ…」ぎゅうう
律「い、痛い痛い!締めつけるなって苦しい!」
梓「…ふんっ!」
梓「………律先輩の、馬鹿」ぼそっ
律「ん?なんか言ったか?」
梓「何でもないですー」
律「変な奴」
梓「先輩こそ」
律「はいはい」
――――――
――――
―――
――
…
【紬×憂ペア】
憂「紬さん、大丈夫ですか?」
紬「へ、平気よ…。ごめんね憂ちゃん」
憂「それで、次のプランは…」
『遊園地デートもこれで最後!
観覧車に乗って夜景を楽しみましょう!』
憂「観覧車ですって」
紬「観覧車?!」ぴくっ
紬「憂ちゃん、行きましょう!」ぐいっ
憂「へっ?あ、はい!」
憂(一瞬で元気になった…)
【観覧車】
『頂上に着くまで今日一日を振り返りましょう。
そして頂上に着いた時、手を取り合って愛の告白をしてください!』
紬「まぁ!」
憂「そ、それじゃあ私から…」
憂「今日はすっごい楽しかったです」
憂「紬さんとペアになった時最初うまく過ごせるかすごい不安だったんです」
憂「でも、紬さんはそんな私の手を取ってたくさん楽しませてくれました」
憂「本当に感謝してます。その、ほ…本当のカップルみたいで…//」
憂「あの、その…。ほ、本当にありがとうございましたっ」
紬「私も憂ちゃんと今日一日過ごせて楽しかったわ」
紬「唯ちゃんたちとはいつも一緒だから、憂ちゃんとデートしたのはすごく新鮮だった」
紬「色んな一面が見れたし、あっという間に時間が過ぎたわ」
紬「私の方こそありがとう」
憂「い、いえ。そんな…」
紬「わぁ…。憂ちゃん見て!夜景がすごくきれいよ」
憂「本当ですね、もう頂上近くまで上がってるみたいです」
紬「憂ちゃん」にぎっ
憂「は、はい」
紬「私ね、憂ちゃんのこと好きよ」
憂「っ////」
紬「憂ちゃんのことが、とってもとっても好き」
憂「わ、私も…。その…紬さんのことが…好きです……」ごにょごにょ
憂「す…すごくすごく、好き…でしゅ…」
紬「最後の方が言葉になってないわよ、憂ちゃん」
憂「だ、だだだって…恥ずかしいじゃないですか…///」
ぎゅっ
なでなで
憂「えっ…?」
紬「こうした方が、より雰囲気が出ると思わない?」
憂「…///」
【電車】
紬「今日はありがとうね、憂ちゃん」
憂「………」
紬「憂ちゃん?」
憂「すーっ…すーっ…」
紬(寝ちゃってるわ)
こつん
紬「あら?」
紬(私の肩に…)
紬(よっぽど疲れたのね。みんなはどうだったかしら。楽しめたのかな?)
紬「ふわ~ぁ…」
紬(私も疲れちゃった。久々にこんなはしゃいじゃったから)
紬(駅までもう少し時間あるし、私もちょっとだけ…)
こつん
紬(憂ちゃんの頭をお借りして、寝ようかしら)
――――――
――――
―――
――
…
【明くる日】
唯「この前は楽しかったね」
律「たまにはあぁいうのもいいかもな」
澪「わ、私はもう無理…。心臓が…」
紬「みんな、ちょっといい?」
梓「ムギ先輩、どうしたんですか?」
紬「『あいのり』って知ってる?」
律「あいのりってあの男と女が旅するやつか?」
紬「実はお父様がそのラブワゴンをもらってきたんだけど…」
唯律澪梓「………」
唯律澪梓「えぇぇぇーっ?!!」
おしまい
最終更新:2010年10月23日 21:35