膝を震わせながら、自分が快楽を求め始めていることに気付く

(梓…)

自分が梓を責めていたときと同じように、梓の動きに合わせて心の中で名前を呼んだ

「はん…あ…」

もはや漏れる声を隠そうともせず、私は梓を抱きしめた

自分よりも年下で、さらに自分よりも小さな少女が、いまは主導権を握っていた

いや、おそらく…

この先ずっと…

自分が変わっていくのを意識しながら、私は梓を抱きしめ続けた

「澪先輩、苦しいです」

「あ、ごめん…」

素直に謝ってしまう私

「ふふ。許してあげます」

そう言って再び乳首をつっつく

「ん…」

しっかり反対してしまう身体が恥ずかしかった

「もう一度目を閉じて下さい」

「え?」

「早く」

もはや命令口調を隠そうともせず、梓が告げる

そして何も言わずに従う私

目が閉じられたのを確認すると、梓はジーンズのベルトを外し始めた

「それはダメ!」

慌てて梓の手を振り払う

でも梓は笑顔のままで言う

「目を閉じてて下さい」

何も言い返せず、再び目を閉じる私

だけど両手はベルトのバックルを掴んだままだった

梓はゆっくりと、その両手を引き剥がした

一連の動作が終わるまでの間、私は何を考えていただろう

脚に冷えた空気が当たる

それを温めるように、梓が両手でさする

それだけで脚の力が抜けていくのがわかった

梓は立ち上がると、再び私の乳首を口に含んだ

反射的に梓を抱きしめる

左の乳首が濡れていくのがわかった

それに乗じて自分の股関が熱くなっていくのも…

それはまるで、触れられるのを待ちわびているように思えた

左脚の太腿を撫でていた梓の右手が、ゆっくりと位置を上げる

そして下着の上からそこに触れた

「あ…!」

自分の意志とは無関係に爪先が反る

梓の右手が細かく動くたびに、温もりを含んだ感覚が身体を貫いていく

「く…はぁ…」

自分がどんな声を出しているか何て気にする余裕は無かった

ただただ自分を貫いてゆくものに身を任せていた

もう何も考えたくなかった

梓が下着を脱がしていることに気付いたときも、もう抵抗しなかった

自分の身体から発せられる匂いが鼻を突く

「澪先輩、すごい濡れてます」

梓が囁く

「自分でわかりますか?」

私は首を横に振る
その嘘は最後の羞恥心だった

「自分で触ってみて下さい」

私の答えなど聞く気はなかったのだろう

梓を抱きしめる私の右手を掴むと、そこへ誘導した

「わかりますか?」

「うん…」

その2文字とともに、最後の羞恥心は崩れ去っていった

「気持ちいいですか?」
「うん…」

2回目の返事をしたと同時に、涙が零れた

梓は背伸びをすると、その涙を舐め取った

「しょっぱいです」

「うん…」

零れ続ける涙

梓は優しくキスをした

頭を撫でながら

「もっとして欲しいですか?」

しばらくの沈黙…

梓の瞳を見つめる

そして

「うん…」

ハッキリと自分の意志で頷いた


もう一度キス

今度は激しいキスだった
梓の小さな舌が私の舌を弄ぶ

そして右手は濡れた部分を弄び始めた

最後の羞恥心を捨て去り、代わりにさらなる快楽を得たようだった

梓を強く抱きしめる

「もっと…」

という言葉の代わりに

梓の動きが徐々に早くなる

絶頂を迎えようとしているのは自分でもよくわかった

でも

梓は動きを止めた

「なんで…?」

目で訴えかける

たぶん哀願するような表情だったのだろう

梓は笑顔を作り、優しくキスをした

そして言った

「指、入れてもいいですか?」

その言葉に抗うことは、もう私にはできなかった

「うん…」

梓の頬を撫でる

「いいよ…」

再び唇を重ね合わせる

そして私は梓を抱きしめ、目を閉じた

激しい痛み

思わず呻き声が漏れる

でも梓は動きを止めてはくれない

今度は痛みで涙が零れる

その涙が梓の髪の毛を濡らす

何故だかわからないけど舐めてみたくなった

実際に舐めてみるとやっぱりしょっぱかったけど、仄かにシャンプーの香りがした

(血が出てないかな?)
少し痛みに馴れてくると、そんなことを考えた

(これも処女喪失なのかな?)

他にもいくつか疑問が浮かんだけど、すぐに消えていった

快楽が痛みを掻き消し始めたがら…

自分の中で動く梓の指

(男の人のアソコはもっと大きいんだろうな…)

一瞬だけそんなことを考えたけど、梓が悲しむ気がしたから止めた

指が奥の方に当たる

内臓を触られているような変な感覚

でもすぐに心地よさへと転化した

「ん…はぁ…ぅん…」

声が大きくなる

せれに合わせて梓の息づかいも激しくなっていく

(私を気持ちよくしてくれてる…)

そう思うと愛おしくてたまらなくなる

何度か意識が飛びそうになりながら、懸命にこらえる

そんな私を見上げながら梓が聞く

「澪先輩は誰のものですか?」

「あ、梓…」

「全部ですか?」

「うん…」

「何しても良いんですか?」

「うん…」

「じゃあ今から」

悪魔の笑み

「あずにゃん3号にしてあげますね」

私の返事など待たず、今までで一番激しく右手を動かす

「梓…だめ……い…く…」

「イきたいんですか?」

「イき…たい…お願い梓…」

梓のシャツをキツく握りしめる

「他の人とはしないって約束しますか?」

「うん…」

「男の人とも女の人ともですよ?」

「うん…約束…する…」

満足したように微笑むと右手を激しくスライドさせながら、左手でクリトリスを撫でる

「イく…イくぅ…」

身体が弾け飛ぶような感覚

「あっ…!」

そして次に真っ白な世界に放り出され、上下も左右もわからずに漂うような感覚

「はぁ…はぁ…」

余韻に浸りながら呼吸を整える

冷たい空気はどこかに飛んでいってしまったかのように思えたけど、それは身体中が熱を帯びてるからだった

「澪先輩」

梓の声に我に帰る

「あ、えっと…」

途端に気恥ずかしさが込み上げてくる

「澪先輩、可愛かったです」

満足そうに言う

その額には汗が滲んでいた

袖口でそれを拭ってやる

(ちょっとは先輩らしいかな?)

軽く自嘲する

そんな自問を見通したように梓が言う

「さっき言ったこと覚えてますか?」

いろいろ約束してしまったことを思い出しながら、分からないという表情を作る

「澪先輩はあずにゃん3号なんですよ?」

「あ…」

「ずっと私のあずにゃん3号ですからね」

やっぱり否定しなきゃ、と思いながらもその笑顔に抗えずにいると

「言ってみて下さい。私はあずにゃん3号です、って」

「えっと…」

思わず目を逸らす

梓は私に抱きつくと、まだ濡れたままの部分に手を当てた

「ん…」

「澪先輩?」

促す声

「私は…あずにゃん3号…です」

その返答に満足すると、再び手を動かし始める

そういえばトイレに籠もりっぱなしだな、アイツらになんて言い訳しよう…

そんな考えが浮かんだけど、今はあずにゃん3号に成りきることにした

1号と目が合う

抱きしめるとやっぱりシャンプーの匂いがした


おわり



3 ※続き
最終更新:2010年10月30日 02:13