教室!!
憂 「思わず逃げてきてしまった・・・・」
憂 「せっかく私のために皆さんいろいろ用意してくれたのに、悪いことしちゃった・・・」
憂 「でも・・・」
(へへっ。これなら一人暮らしでも大丈夫だよねー。しっかりした唯の誕生です!)
憂 「もう私なんか、必要ないのかな。なんて・・・ 考えちゃう私って嫌な子だ」
その頃の音楽準備室では・・・
唯 「え!?う、憂ー!ど、どうしたんだろう!?」
澪 「いったいどうしたんだ、急に走って出て行って・・・・」
律 「よーわからんが、とにかく追いかけよう。考えるのは後だ!」
紬 「よしきt
純 「待ってください!」
純 「追いかけるのは唯先輩だけにして下さい。あと、その前に唯先輩にお話が・・・」
唯 「ほ・・え・・??」
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
? 「憂、みっけ」
・・・・ぎゅっ
憂 「・・・! お姉ちゃん?」
唯 「やっぱりここにいた。もう、いきなり逃げ出して、びっくりしちゃったよー」
憂 「ごめんなさい、お姉ちゃん・・・」
唯 「いいよ。あのね、純ちゃんからみんな聞いたよ」
憂 「純ちゃんが・・・?」
唯 「うん。良い子だね、純ちゃん。憂は素敵な友達を持ったねぇ」
憂 「うん。大切な・・・ 大好きな友達・・・・」
唯 「(にこっ)憂を大事にしてくれる純ちゃん、私も大好きになっちゃった」
唯 「良い友達を持てて、幸せ幸せだね、憂」
憂 「うん・・・!」
唯 「えへ・・・・ね、憂。聞いてくれるかな、私の決意と気持ちを」
本当はね、憂と離れちゃうのがすごく不安だよ。
今まではすぐそばに憂がいてくれた。
困ったときも悲しいときも、嬉しいときもどんなときも、いつでも隣には憂がいてくれたね。
どんな気持ちだって半分こ。だから、私はいつでも安心していられたよ。
だけどこれからは違う。
どんなときも一人でなんとかしなきゃいけない。憂にはもう頼れない。
だから料理も覚えたし、掃除も洗濯も、きっとなんとかやっていかなきゃ。
やっていこうと決めたの。それに絶対やっていけるって。
だって私、ずっと憂のことを見ていたから。
憂が私の笑顔のために色々してくれたこと、全部全部おぼえているよ。きっと一生の宝物だよ。
憂から貰ったもの、たくさんの想い出、それがあれば何があっても・・・・
多少何かでつまづく事があっても、ぜったい笑顔で乗り切っていけるって。
憂がくれた、この笑顔で。
憂 「お姉ちゃん・・・・」
唯 「大好きだよ憂、今までもこれからもずっと」
憂 「お姉ちゃん!お姉ちゃん!うわーん・・・」
なんだか私、今日は泣いてばっかりだなぁ。
それもこれも、勝手に疎外感かんじて勝手に落ち込んでた私が悪いんだけど。
結局、純ちゃんの言ったとおり、すべて私の勘違いだったんだね。
たとえしっかりしても、暮らす場所は離れ離れになっちゃっても・・・・・
お姉ちゃんはずっと、私の大好きなお姉ちゃんなんだ。
唯 「あ、でもー・・・・」
憂 「??」
唯 「まだまだお料理初心者なのでぇ・・・ レパートリーが少ないのね・・・・えへへ」
唯 「同じ料理ばかりじゃ飽きちゃうしぃ・・・ たまに。ほんのたまぁーにでいいから、憂の料理食べに帰ってきてもいいかなぁ~~~」
憂 「うん、もちろんだよ、お姉ちゃん!」
やっぱり私の大好きなお姉ちゃんだ!
唯 「あ、それとねー(ごそごそ)」
唯 「じゃーん!!」
憂 「どこからかタッパーをとりだした!?」
唯 「そして中身は、じゃじゃーん!ハンバーグです!」
唯 「今日のメイン中のメイン。こればっかりは憂に一番に食べて欲しくって、他のみんなにも味見はしてもらってないんだ」
憂 「(あ、なんか嫌な予感)」
唯 「さ、せっかくだからここでパクッと行っちゃって~。食べさせてあげるね。はい、あーんって」
憂 「・・・・あーん。ぱくっ」
唯 「どう??どう!?美味しくて、ほっぺた転げ落ちちゃいそう!?」
憂 「・・・ごくん。ふぅ・・・ お姉ちゃんはこれ、味見はしたの?」
唯 「してないよ!憂に一番に食べて欲しかったから!(ふんす!)」
憂 「あはは・・・・ 美味しかったよ、お姉ちゃん・・・・」
やっぱり私の大好きなお姉ちゃんだぁ・・・
なんか私、まだまだ必要とされてるって実感が得られちゃった。
複雑だけど、ちょっと嬉しかったり・・・ えへへ。
唯 「さ、音楽室に戻ろう、憂。みんな待ってるよ」
憂 「うん!」
おわり
後日談!!
純 「憂ー、一緒に帰ろ!」
憂 「うん♪」
純 「あれ?梓は一緒じゃないの?」
憂 「うん。部長さんは色々忙しいみたい。新歓ライブの講堂使用申請とか・・・他にも色々」
憂 「私も手伝うって言ったんだけれど、部長の仕事はきっちり自分でこなしたいからって断られちゃった」
純 「はー、相変わらずお堅いね。梓らしいけど・・・」
憂 「責任感が人一倍なんだよ。偉いよね」
純 「・・・・」
純 「あの。ごめんね?あまり軽音部のほうに参加できなくて・・・・」
憂 「えー、良いんだよ!こっちこそごめんね、ジャズ研との掛け持ちで大変でしょう?」
純 「そんなことないよ。どっちも楽しいし、大変とかぜんぜんそんなことない」
純 「梓との約束もあったし・・・・」
憂 「うん♪」
純 「(なにより憂が心配だったから・・・なんて、言えないよなぁ)」
憂 「じー・・・」
純 「な・・・なに?///」
憂 「ありがとうね。純ちゃん」
純 「(み・・・見透かされてる!?)」
憂 「えへへ・・・ あ、そうだ。純ちゃん。、今晩お暇??」
純 「うぉい!いきなり大胆だな!」
憂 「・・・? 暇だったら、うちでお夕飯でもどうかなって思ったんだけど・・・」
純 「・・・ですよねー」
憂 「都合悪かった?」
純 「まったく!喜んでお邪魔させていただきまっす」
憂 「良かったー。お姉ちゃんがいなくなってから、お料理するのも腕のふるい甲斐が無くって」
憂 「今晩は、久々に腕によりをかけてご馳走を用意しちゃうよ!」
純 「食後のデザートに、クッキーなどもよろしく~」
憂 「任せて!えへへ・・・ 嬉しいなぁ・・・・」
憂 「本当、色々ありがとね。純ちゃん、大好き」
純 「///うん!」
おわり!
最終更新:2011年10月18日 12:05