唯「ちょー暇だよーういー」
憂「なにかする?」
唯「ゲームしようよ。ゲーム」
憂「うんいいよ。じゃあぷよぷよ持って来るね」
唯「ちょ、ちょっと……なんでゲームと言えばぷよぷよなの…?」
憂「え…?だ、だって面白いし…ね?やろうよ」
唯「やだよ…ぷよぷよやると憂全く手加減しないんだもん…」
憂「そんな事言っても……、この前手加減したら怒ったじゃない……」
唯「平気で10連鎖してくるくせに、途端に2連鎖しかしてこなくなったら丸わかりでしょ……」
憂「それでも私が勝っちゃったけどね…」
唯「あざとらしすぎるんだよ憂は…とにかくぷよぷよは絶対やらないからね」
憂「じゃあ何するの?」
唯「そこで桃太郎電鉄ですよ」
憂「……も、桃太郎電鉄?ごめんね、名前だけしか聞いた事ないや」
唯「この前みんなでりっちゃんの家で楽しんだんだよ。面白いよ」
憂「たしかすごろくみたいな感じのゲームだよね?」
唯「うーん、すごろくって言うより人生ゲームって言う方が正しいかなぁ」
憂「やるのはいいんだけど…ソフトは持ってるの?」
唯「あぁ、りっちゃんをさっき呼んどいたよ」
憂「い、今……夜の10時なんだけど…」
10分後!
ピンポーン
唯「あ、たぶんりっちゃんだよ。はーいちょっとまってね!」トテトテガチャ
律「おーす!唯に憂ちゃん」
憂「久しぶりですね律さん」
律「おー本当だなー、どれくらいぶりだ?卒業パーティ以来か?」
唯「あのときも盛り上がったよね!憂お酒弱いくせにいっぱい飲むんだもん」
憂「あ、あの時は飲まなきゃいけないような流れだったから…」
唯「飲まなきゃいけない流れって…他に誰もお酒飲んでなかったじゃない…」
律「まぁ昔の話はどうでもいいや!で、桃鉄やるんだって?」
唯「うん。あ、りっちゃんもやる?」
律「あ、当たり前だろ……?これで私がやらなきゃただのパシリじゃねぇか…」
憂「あれ?律さん、その袋なんですか?」
律「あぁ、来る途中にコンビニよってきてな。いろいろ買ってきたぞ」
憂「わぁ、おかしいっぱいですね。それとこれは……」
律「憂ちゃんも喜ぶかと思っていっぱいお酒買って来たぞ」
唯「憂、目の色が変わってるよ」
憂「ひ、人をアルコール中毒みたいに言わないでくださいよ!もうっ!冷やしてきます!」
唯「立派なアル中じゃない…」
5分後!
律「とりあえず乾杯するか?」
憂「そうですね。とりあえず乾杯しましょうか」
唯「じゃあかんぱーい!」
律、憂「『かんぱーい!』」ぷしゅっ!
唯「ゴクゴク……ぷはっ!おいしいね!」
オレンジチューハイ
律「ゴク……ふぅ…久しぶりにお酒飲んだなぁ…」
白桃チューハイ
憂「ゴクゴクゴクゴクゴウ…………ぷはっ…久しぶりに飲むとおいしいですね!」
プレミアムモルツ生
唯、律「…………」
律「そうそう。はい桃鉄」
唯「わぁ…ありがとうりっちゃん」
憂「ちょっと見せてもらってもいいですか?」
律「ん?あぁいいぞ。はい憂ちゃん」スッ
憂「ありがとうございます」スッ カパッ
律「いやぁ箱の中身がいろいろと入れ替わってて桃鉄探すの大変だったよ」
唯「ふふ。ソフトリレーだね!私も適当な箱にソフトしまっちゃうからよくあるよ!」
憂「……あれ?……律さん」
律「ん?どうした?」
憂「説明書が……」
律「あれ?入ってなかったか?じゃあどっか別の箱の中だわ」
唯「箱もソフトも説明書もバラバラって…」
唯「大丈夫だよ憂!私がちゃーんと説明してあげるから!」
憂「う、うん…。じゃあお願いね。お姉ちゃん」
唯「まかせんしゃい!…………って、そういえば前借りたソフトも説明書入ってなかったよね…。」
律「あれ?そうだったっけか?」
憂「あの時は苦労したよね…」
唯「うん……。いろいろと思い出しちゃったよ」
律「まぁ過去のことはきにすんな!ほら!やるぞ!」
プレイ開始!
律「私と唯と憂ちゃんの3人でいいよな?」
唯「うん。コンピューターはいらないよ」
憂「……パクパク……」
律「年数は?」
唯「5年でいいよ!あまり長くやると飽きちゃうし!」
憂「…………ゴクゴク……」
律「名前は普通にゆい、うい、りつでいいよな?」
唯「わかりやすいね!」
憂「………………」
律「よしとりあえず汽車とセリフをまっはに…」
憂「ちょ、ちょっと……」
律「ん?どうした?憂ちゃん」
憂「二人とも私の事忘れてない……?」
律「…え?」
唯「忘れてないよーほら!ちゃんとうい社長も居るよ?」
憂「そ、そういうことじゃなくて……年数とかさっぱりなんだけど……」
律「あぁ年数ってのはプレイ年数の事だよ」
憂「い、いや…大体はわかるけど……一応決める時に説明が欲しかったなぁ…って…」
唯「あーそうだねぇ……ごめんね?憂。私達だけでサクサク決めちゃって」
律「あぁそうだな。憂ちゃん初めてだもんな。次からはちゃんと説明しながらやるよ」
憂「…あ、ありがとう。お姉ちゃんに律さん」
律「もう!堅苦しいな!律でいいよ。呼びづらかったら唯みたいにりっちゃんでもいいし」
憂「そ、そんな……先輩ですし…」
律「いいっていいって!どうせ唯と似たような顔なんだから気にすんなって!」
唯、憂「…………」
目的地『仙台』
順番
1、ゆい社長 2、うい社長 3、りつ社長
律「さてと……えーとな?この目的地って奴があるだろ?」
憂「はい」
律「とりあえずサイコロを振ってだな。そこにたどり着くのが目的だ」
憂「…ゴールしたら何かあるんですか?」
律「援助金って名目でお金がもらえるんだ。青マスとか止まってもお金がもらえるけど、額が10倍以上違うからゴールした方が早いわけだ」
憂「なるほど。…えと…このゲームって最終的に何を競うゲームなの?」
唯「えーとねぇ。プレイ終了時に総資産が一番多いプレイヤーが勝ちなの。だからお金を競うゲームかなぁ…?」
律「まぁ他にも物件とかカードとかいろいろあるからその時になったら説明していくよ」
憂「わかりました。」
5月
唯「とりあえず最初はみんな手堅く目的地を目指したね」
憂「うん……って目的地に行かない事とかあるの?」
唯「あぁ違うよ。普通は目的地に行くのが正しいんだけど、慣れた人だったら最初から直ぐ隣の千葉でカード集めに没頭したりするからさ」
律「まぁ今回は初めてのういちゃんがいるしな」
唯「前にプレイした時、私も始めてだったのに1年粘ってたじゃん…」
律「まぁ細かいこと気にすんな!」
憂「とりあえず続きやろうよ。お姉ちゃんの番だよ。…………プシュッ」
唯「うん……って憂…それ何本目?」
律「4本目だな。さすが憂ちゃん」
憂「ち、違うよ!ただ喉が渇いてたから…そ、それに朝から水分取ってなかったし…」
唯「チューハイ飲めばいいじゃん……なんで全部ビール…」
律「いい飲みっぷりだから気にしないで飲んでくれよ憂ちゃん」
憂「あ、ありがとうございます……ゴクゴク…」
唯「まぁこんだけビール買ってくるりっちゃんもりっちゃんだけどね」
律「いや、前に飲んだ時憂ちゃんビールばっかり飲んでたからな。憂ちゃんのためにビールはいっぱい買ってきた」
唯「よかったね憂。読みの深いりっちゃんに感謝だよ」
憂「も、もう!だから人をアル中みたいに扱わないでくださいよ!」プシュッ!
唯、律「………」
7月
憂「あの……」
律「ん?どうした?あぁ物件か」
憂「これってどういう意味なんですか?」
【こけし屋 1000万円 20% 】
律「これは1000万円でこの物件が買えることを示してるんだよ」
憂「買うと何かあるんですか?」
律「一年に一回決算ってのが起こるんだけど、その時に物件の収益率に応じた配当金が分配されるんだよ。こけし屋だったら20%だな」
憂「つまりこの物件を買うと決算時に200万円もらえるってことですか?」
律「そういうことだな」
憂「でもそうしたらこの物件を買っても元を取れるのは5年後って事になりませんか?」
律「お!流石に目の付け所が違うな。大丈夫だよ、ゲーム終了時の総資産に物件その物の値段も含まれるから」
憂「という事は簡単に言えば銀行の預金と一緒ってことですか?元金と利息のような」
律「おぉいいたとえだな。実に理解が早いな!さすが憂ちゃんだ。………………」
唯「ちょっと……りっちゃん何で私の方見るのさ……」
律「別に?ただ姉妹でここまで差が出るかねぇ…って思っただけだよ」
唯「なっ!?……た、確かに憂に比べてちょーーとばかし理解が遅かったけどさぁ……」
律「5年目に理解ってのはちょーとのレベルじゃない。何回私に説明させたんだ」
憂「お姉ちゃん……」
唯「ちょ、ちょっと!そんな同情の目を向けないで!大体決算って何?そんなややこしい物を作るからわかりにくいんだよ!」
憂「え?」
律「え?」
唯「…え?」
律「まさかと思うが……唯?」
憂「お姉ちゃんもしかして……」
唯「…………な、なに…?」
律「決算っていうシステムを、このゲームが作ったと思ってるのか?」
唯「………ば、馬鹿にしちゃあ駄目だよ!もちろん知ってるよ!?」
憂「………………」
唯「け、決算を最初に作ったゲームの事でしょ…?知ってるよ!?えーっとね……ちょっと待ってね……ここまで出掛かってるんだけど……」
憂「…………うぅ…」
律「お、お前……マジか……」
10分後!
憂「…というわけで、企業だけじゃなくて地方公共団体とかもキチンと財務諸表を提出しないといけないの」
憂「……わかったかな……?」
唯「…………うん…」
憂「…………」
律「どうだー?ちょっとは賢くなったかー?現実の企業にも決算はあるんだぞー?ゲームが最初じゃないぞー」
唯「もうわかったよ!」
8月
憂「よいしょー」 コロコロ 〔4〕
憂「あ、赤マスだ……、まぁいいや…」
【うい社長は40万円失った!】
唯「そぉい!」 コロコロ 〔3〕
唯「もちろん青マスだよ!」
【ゆい社長は5400万円手に入れた!】
憂「ず、ずいぶん収支に差が出る設定ですね…」
律「まぁ最終的に億を超えて兆が当たり前になるからな」
憂「…ちょうすごいですね」
唯「…………」
律「……酔ってるのか?」
憂「……なんでもないです……」
10月
律「誰もゴールできないな…」
唯「みんな圏内には居るんだけどね…中々ぴったり止まれないよ」
憂「よし、私の番だね?4こい4こい…」コロコロ 〔4〕
律「おっ!」
唯「あっ!」
憂「や、やった!1,2,3,4と!ゴールだよ!」
律「最初は憂ちゃんが一番乗りかぁ。さすがリアルラック持ってるなぁ」
憂「えーと援助金だよね…?いくらもらえるんだろ……」
【うい社長は援助金として1億6020万手に入れた。】
憂「…す、すごい!1億円以上も貰えるなんて!青マス10回分はあるよ!」
唯「その何かに換算するの好きだよね…」
唯「うぅ…ちょっと待ってよ……この配置じゃ……」
律「あ、唯が一番遠いな。まぁ最初だから大丈夫だろ」
憂「え?……一番遠いと何かあるんですか?」
律「まぁ見てればわかるよ。……ほらおいでなすった」
「それではゆい社長!貧乏神との旅をたのしんでくださーい!」
憂「びんぼうがみ…?」
律「あぁ。このゲームを友情破壊ゲー足らしめる存在がこいつだ。正直貧乏神電鉄にしてもいいんじゃないかってぐらい存在感がある」
憂「…名前から大体どういうキャラか想像できますけど…そんなに酷いんですか?」
律「このキャラ自体はそうでもないんだけどな……まぁとにかくこいつが原因で前回澪と唯がマジ喧嘩に発展した」
憂「え、あの澪さんが……?」
唯「あれは澪ちゃんが9割悪いよー私ただキングボンビーなすりつけただけなのに」
律「その発言で既にお前が7割悪いだろ…」
最終更新:2010年11月05日 03:33