純「いや……えっとさ」

唯「だよね~♪ わたしも触らせてもらったことあるけど気持ちよかったよぉ」

梓「なんていうか、触り始めたら止まらないって感じですよね」

唯「うんうん♪」

純「あの、そーじゃなくて」

紬「そんなにモフモフしてるの?」

律「確かに触りたくなる髪形ではあるな」

梓「ですです」

純「あー……え~っと……」

憂「モフモフしてる上に可愛いよね♪」

澪「確かに可愛いと思う……」

純「そ、そうですか!?」

梓「澪先輩に対しては相変わらずリアクション大きいね」

純「まぁね……っていうかさ、これは一体どういう状況なわけ?」

梓「わたしが純を部室に連れてきた」

憂「お願いされたのは私だけど」

唯「もう一回純ちゃんの髪をモフモフしたくて!」

律「梓が純ちゃんを連れてくるって言うから」

澪「私は律が来いって言ったから部室に来たんだけど」

紬「とりあえずお茶入れましょうか♪」

純「…………」

梓「…………」

純「憂、通訳してもらっていい?」

憂「えっとね……まずお姉ちゃんが」

唯「純ちゃんの髪をモフモフしたかったんです!」

純「そ、そう……ですか」

憂「それで、そのことを梓ちゃんに言ったの」

梓「どうせならって思って、純を軽音部に連れて来たんだよ」

純「どうせならって……」

梓「ほら、純って澪先輩に憧れてるし、唯先輩のことも褒めてたでしょ?」

純「そうだけどさ」

律「で、それを梓から聞いたあたし達が『多分面白い事になるんじゃないか?』って思って集まったんだよ」

紬「人数が増えてお茶会が楽しくなると思って♪」

澪「っていうか、見世物みたいに言ったら純ちゃんが可愛そうだろ」

純「いえ! 澪先輩とお喋り出来るならいっそ見世物でもいいです!」

澪「そ、そう……か?」

純「はい!」

梓「ホント、澪先輩に対してはテンション高いね」

純「当然だよ! だって澪先輩だよ!?」

律「差別だー」

唯「差別だ~♪」

純「あ、いえ! 先輩達のことも、もちろん凄いって思ってますよ!?」

唯「ホントに?」

純「本当ですよ! ライブとか聴いてて、一緒に演奏してる梓が羨ましいなぁって思ってましたし」

澪「そ、そうか」

律「こう……ストレートな反応はちょっと照れるな」

紬「なんか、くすぐったいわね♪」

梓「まぁ普段はダラしないけどね」

律「なにおー」

唯「あずにゃんのいけずー」

澪(……否定できない)

純「何言ってんの梓。そーいうのも良いんじゃない」

梓「そうかもだけど……いつもだよ?」

純「あたしはたまにしかここに来ないから問題ないもん」

梓「むぅ」

憂「とにかく色々あって、純ちゃんをここに連れてきたってことなの」

純「すごい大雑把な説明だね」

憂「うぅ」

唯「憂を……憂を責めないであげて純ちゃん!」

純「あ、責めてるわけじゃ……」

唯「わたしが最初に『純ちゃんの髪をモフモフしたい!』って言ったのが悪かったんだから!」

純梓律澪「…………」

律「確かに責めるなら唯だな」

澪「うんうん」

梓「そうですね」

唯「がぁん……し、しどいよみんな……」

憂「お、お姉ちゃん! 大丈夫だよっ 私も一緒に悪い子になるから!」

唯「憂……うい~!」

≪ガバッ ぎゅぅ~≫

純梓律澪(この姉妹は……)

紬「さ、お茶が入ったわよ~♪」

唯「じゃぁ、みんなでお茶にしよう」

律「さんきゅー、ムギ」

純「……グダグダだぁ」

梓澪「う」

純「あ、澪先輩は違いますよ!」

梓律「おい」

純「す、すいません律先輩!」

梓「わたしには?」

純「なにが?」

梓「むぅぅ」

憂「わ、私もいいのかな……」

唯「もちろんだよ~」

紬「憂ちゃんの分も純ちゃんの分も入れてあるわよ~」

律「んじゃ、いただこうぜー」


          ティータイム!

唯「相変わらずおいしぃ~♪」

律「やっぱこれがないとな~」

澪「むしろこればっかりだけどな」

梓「ですね」

純「わっ すごい美味しい!」

憂「うん、ホント美味しいね~」

紬「クッキーもあるわよ」

唯律「いただきー」

憂「純ちゃん、クッキーも美味しいよ」

純「ホントだっ すごい美味しい!」

紬「そう言ってもらえて嬉しいわ♪」

澪「……なんか」

梓「普通にティータイムになっちゃいましたね」

梓澪(グダグダって言われても仕方がない……)

唯「はっ そうだよ! お茶もいいけど、今日は純ちゃんの髪をモフモフするために集まったんだった!」

律「いや、唯以外は目的違うけどな」

純「あはは……やっぱするんですね」

唯「うん! モフモフしたい!」

律「でも、それってある意味失礼だよな……いまさらだけど」

澪「ある意味も何も、思いっきり失礼だろ」

唯「そうかなぁ……だって可愛いよ? モフモフしたいじゃない」

律澪(お前の可愛いは未だに分からん!)

純「い、いえ……構いませんよ。美味しいお茶もクッキーも頂いちゃいましたし」

梓「あげたのはムギ先輩だけどね」

紬「じゃぁ……私もモフモフしていいかしら?」

純「え?」

紬「だ、駄目……かしら?」

唯「わたしもモフモフしたい……」

純(う……なに、このほんわかオーラ)

澪「無理しなくていいぞ? 純ちゃん」

純「……というか、もう好きにしてくださいって感じです」

梓「その台詞、何だかイヤラシイね」

純「なんで!?」

唯「よし! んく……んくっ もぐもぐ……」

憂「お姉ちゃん、そんなに急いで食べると喉に詰まっちゃうよ」

唯「ふぅ~……だいじょぶだいじょぶ♪ さぁ! 純ちゃんの髪をモフモフしちゃうよ!」

紬「わ、私も……こくこく……ぱくぱく……」

律「ムギまで……」

紬「だいじょ~ぶ! それじゃぁ、私もモフモフさせてもらうわね♪」

澪「そんなに純ちゃんの髪、触りたいのか」

梓「あ、ちょっとタンマ! えと……じゃすとあもーめんとぷりーず!」

唯「え、英語!? あ、えっと……ふぁっきゅー!」

律「さのばびっち!」

梓「何でですか!?」

唯律「つい!」

梓「ついって……」

澪「それより、どうした梓?」

梓「えっと……ちょっと思いついたことがあるんで、モフモフタイムはちょっと待って下さい」

唯紬「えぇ~」

梓「純、ちょっと手伝って」

純「なに?」

梓「そのソファー動かすから手貸して」

純「いいけど……」

憂「何するの? 梓ちゃん」

梓「ちょっと待ってね……純、ソファー反対向きにするからそっち持って」

純「ひっくり返すの?」

梓「違う! ソファーをテーブルの方に向けるの!」

純「冗談だってば」

憂唯律澪紬「?」

梓「こうやって……」

純「っしょっと!」

≪ガタガタッ≫

梓「じゃぁ、純はここに座って」

純「ほいほい」

梓「唯先輩……あ、唯先輩だけこっち来て下さい」

唯「ほーい」

律「何が始まるんだ?」

澪「さぁ?」

紬「何かしら?」

梓「で、他のみなさんはそっちのテーブルで」

律紬「了解~」

澪「あぁ」

憂「それでどうするの? 梓ちゃん」

梓「純と唯先輩のやり取りを、みんなで見学しようと」

純「ちょ!? 一対一でお喋りしろってこと?」

梓「基本的にね」

純「……イジメ?」

梓「何でよ」

唯「純ちゃんはわたしと二人でお話しするのは嫌?」

純「え……ち、違います。そういう意味じゃなくてですね」

律「まぁまぁ、こっちからも少しはフォローするって」

澪「律……お前楽しんでるだろ」

律「だって面白そうじゃん」

梓「みなさんも純に興味ありそうだったし、こっちの方が色々聞けると思って」

純「そうかもだけど……これってめっちゃ緊張する」

憂「でも、澪さんと二人っきりでお話できるよ?」

純「このままでお願いしますっ」

梓律「変わり身早っ」

紬「じゃぁ……スタート~♪」

唯「それじゃぁ、お隣失礼しまぁす♪ ……よいしょっと」

純「よ、宜しくお願いします」

唯「えへへ~♪ 何か変な感じだね~」

純「そ、そうですね……」

唯「緊張してる?」

純「えと……ちょっとだけですけど」

唯「自分の家だと思ってリラックスしてね~」

純「が、頑張ります」

唯「あ、そだ……それじゃぁ、髪触ってもいい?」

純「えと……はい、どうぞ」

唯「ありがと~♪ ではでは……モフモフ」

純「んっ」

唯「あ、乱暴に触っちゃったかな? もっと優しくするね?」

純「いえ……ちょっとくすぐったかったもので」

唯「そっか、痛かったら言ってね? ……モフモフ……サワサワ」

律「……会話がエロく聞こえるのはあたしだけか?」

梓「わたしもです」

澪「う、うん」

憂紬「?」

唯「モフモフ♪ モフモフ♪」

純「あ、あのそろそろ……」

唯「モフモフ♪ モフモフ♪」

純「あの……唯先輩?」

唯「モフモフ♪ モフモフ♪」

純「えっとぉ……」

唯「モフモフ♪ モフモフ♪」

純「…………」

唯「モフモフ♪ モフモフ♪」

律澪(そんなに触り心地いいのか)

紬「うずうず」

唯「ふはぁ~……堪能しました!」

純「ふぅ……ご満足していただけでよかったですぅ」

唯「じぃ~」

純「な、何でしょう?」

唯「やっぱ可愛いよー!」

≪ガバッ ぎゅぅ~!~≫

純「ひぃ!?」

唯「モフモフ可愛い! 純ちゃん可愛い!」

純「ひゃぁぁぁぁっ!」

梓「そこは『にゃぁっ!』って言わないと」

純「そんなこと言ってないで助けてよ!」

唯「スリスリ~♪」

憂「でもそうなっちゃうとお姉ちゃん止まらないから♪」

純「憂まで!?」

紬「後輩とのスキンシップってほのぼのするわね~♪」

梓「唯先輩のはちょっと行き過ぎな気がしますけどね」

唯「♪~」

純「わっ あ、あれですよ! 色々と何かこうギュ~って!」

憂「お姉ちゃん暖かいでしょ~♪」

純「そうだけど! 当たってますって! 押し付けられてますって!」

律「当ててんのよ!」

澪「何で律が言うんだよ」

律「ちくしょー! 言ってみてぇ!」

梓「無いからってキレないで下さいよ」

律「お前も無いだろ!」


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最終更新:2010年11月06日 01:03