アットウィキロゴ
澪「あぁ…わかった…」ピラッ

律「………」

澪「………」ピラッ

律「………」ウズウズ

澪「………」ピラッ

律「ポニテー!!」

ゴチン

澪「さっさと用を済ませろっ!!」


律「うぅ…だって…だって…澪つれないんだもん…」

澪「はぁ……しょうもないやつだな…」パサッ

トイレ

律「………」

澪「………」

律澪「「あのさぁ…」」

律澪「「!!」」

澪「律から言いなよ…」

律「わかった…」

律「昨日は…悪かったよ…」

澪「なんだ…そんなことを気にしていたのか…律らしくないぞ…」

律「なんかさぁ~澪があのまま楽団に入って私達を置いていっちまう気がしてさぁ…」

澪「律……」

澪「ふっ…ふふっ…」


律「み…澪…?」

澪「はははっ……なんか律ってこんなにかわいいやつだっけと考えたらおかしくて…」

律「なっ…!か…か…からかうなっー!!///」

澪「はははっ……」


律「も…もう…///」

澪「律…心配してくれてありがとう…」ボソ

律「え…?なんて言ったんだ…?///」

澪「別に……」ニコッ

律「それじゃ…今度は澪の番だぞ…何を言おうとしていたんだ…?///」

澪「う~ん…もうわかったから良いよ…」

律「は?」

澪「それよりいつまでトイレに入っているんだっ!もうすぐ閉店時間だぞっ!」

律「あっ…悪い…」ドタバタ

秋山家

ドゥルドゥルドゥーン~

澪「う~ん…エレキベースの音ってこんな音で良いんだろか…?」

澪「やっぱり、上手い人のベース演奏を聞きたいなぁ~」

澪「どうしたら良いんだろ…?」

澪「なんだか、最近このベースにも愛着がわいてきたな…」

澪「名前をつけてあげたいな…」

澪「う~ん…」

ドゥドゥルドゥルドゥドゥーン

澪「アントワネット…うん…これが良いな…」

澪「よし!お前の名前はアントワネットだっ!」

澪「ふふふ…」


翌日

澪「♪~」

紬「あら、澪ちゃん、おはよう」ニコッ

澪「あぁ、ムギおはよう」

紬「なんだか、機嫌が良いわね」

澪「あぁ…最近アントワネットが調子良くってな…」

紬「あんとわねっと…?」

澪「あぁ!このベースのことさっ!フェンダー・ジャズベースのことっ!」

紬「私が貸したベース…」

澪「」


澪「ごめん…愛着がわいたからつい…」

紬「買ってくれるかしら?」ニコッ

澪「そ…そんなっ…名前をつけただけなのに…」

紬「そ~ねぇ~」カチッカチッ←電卓を打つ音

澪「ごめんっ!名前なんていうのは無しにするからっ!」

紬「あはっ♪澪ちゃん頑張って払ってね♪」

澪「」


澪「えっ…0円…?」

紬「ふふ♪澪ちゃんってば、本当に焦ってて面白かったわ♪」

澪「む…ムギ…」

紬「これは私から頑張っている澪ちゃんへのささやかなプレゼントよ」

澪「あ…ありがとうっ!!絶対に大切にするよっ!!」

紬「ふふふ♪どういたしまして…」


放課後

澪「ふふ…アントワネット…」サスリサリ

澪「お前も大事に扱っていくからな…///」サスリサリ

澪「ふふふ…///」サスリサリ

唯「」

澪「ふふふ…って、おいっ!!唯いつからそこにっ!!///」

唯「み…み…」カタガタ

澪「ん…?///」

唯「澪ちゃんが本当の変態さんになっちゃった…(泣)」

澪「」

唯「澪ちゃん…ごめんなさいっ!私次からちゃんと練習するからっ!!」

澪「だっ…違うっ!!落ち着けっ!!」

唯「落ち着いていられないよっ!!楽器持つだけであんな怖い顔されたらっ!!……グスッ」

澪「だ…だから…」アセアセ

唯「次から獣神サ〇ダーライガーのマスクを…」

澪「だから口も見えちゃうってっ!!」

ガチャッ

律「おっーすっ!」

唯「うぇっぐ…澪ちゃんはこのマスク被らないと、みんなから変態さん扱いされちゃうよっ!!」グイグイ

澪「だ…だからいいってっ!!」

律「何やってんだ…お前ら…」


澪「律っ!唯を抑えてくれっ!」

律「えっ…?あぁ…」

ガシッ

唯「!? 律っちゃんっ!抑えるのは澪ちゃんだよっ!澪ちゃんはもう楽器を触るだけで変態さんになるんだよっ!」

律「!!マジかっ!?澪…お前…ついに、そこの領域まで…」

澪「だからっ、違うんだっ!!唯は勘違いしているんだってっ!!」

唯「勘違いなんかしてないもんっ!!私、この目で澪ちゃんが楽器をいやらしい手で触って変態さんみたいな顔をしていたもんっ!!」

律「澪…やっぱりお前…」

澪「」


唯「……えっ?ムギちゃんからベースもらったの?」

澪「そうなんだ…つい、嬉しくて…」

律(いや、変態顔の理由にはなんないだろ…)

澪「楽器を愛さないと応えてくれないんだ…」

唯「わ~澪ちゃん、楽器を本当に愛しているんだね!」

澪「私の音楽精神なんだ…楽器を大切にしない人は良い音楽は出来ないし、上達しない…」

唯「私もギー太を大事にするっ!!」フンスッ


澪「そうだぞっ!唯っ!」

唯「私も一緒にギー太と寝たり服を着せたりして大事にしているんだぁ~」

律「大切にするの方向性が違うっ!!」

唯「えっ…違うの?」


澪「こ…心向きは良いんだが…やり方を間違ってしまえば逆に良くないんだ…」

唯「ええっ!?私間違っているのっ!?ごめんねー!ギー太!」ダキッ

澪「まぁ…唯はギター始めたばかりだしな…正しい知識があれば楽器は本当に大事にできるよ」

律「定期的なメンテとかしろよー」

唯「なにそれ…?」

澪「」

律(無知ほど残酷ってこのことか…)


ガチャッ

紬「遅れてごめんなさい!」

唯「やっほ~ムギちゃん!お腹空いたよ~」

紬「今日は私が焼いてきたクッキーよ♪」

唯「うわぁ~ムギちゃん上手ぅ~!」

さわ子「うわぁ~ムギちゃん美味しい~!」

紬「………」

さわ子「あ、ムギちゃん、私アップルティーね!」モグモグ

澪「いつの間に…」

律「本当に神出鬼没だな…」

律「さわちゃんさぁ…最近、人間離れしているよな…」

さわ子「あら、つまりそれほど私が神がかっているというわけね」

律「なぜそうなる…」

さわ子「そういえば、澪ちゃん、ベースはそろそろ慣れたかしら?」


澪「あ、はい!なんとか慣れてきました!」

さわ子「たぶんこれからはベースを使う曲が増えると思うから澪ちゃんにためになる音源を持って来たわよ」

澪「ほ…本当ですか?ありがとうございますっ!」

さわ子「これでベースを頑張ってね」

唯「いいなぁ~澪ちゃん…」

さわ子「あら?唯ちゃんは私という素晴らしい先生がいるから大丈夫わよ?」

唯「おぉ~そうだったぁ~」

律(ギター以外は教わらない方が良いな…)

紬(唯ちゃんが先生に染まっちゃう…)

澪「あ…あの先生…」

さわ子「な~に?澪ちゃん、人生の先輩である私に何でも聞きなさい」

律(言葉の端々を気にしたら負けなのか…?)

澪「あのっ!私…上手いベース演奏を生で見てみたいんですっ!どこか見られる場所はないですか?」

さわ子「……!」カキカキ

さわ子「はい」サッ

澪「これは…何ですか…?」

さわ子「私の知っているとあるジャズバンドのライブハウスよ。大丈夫。安全でお洒落な感じの場所よ」

澪「あ…ありがとうございますっ!」


律「ライブハウスって年齢制限なかったっけ?」

さわ子「そーねー…どちらかというと、お酒も頼める喫茶店みたいな感じだから大丈夫よ」

律「何でさわちゃんがそういうところに行くんだよ…」

さわ子「……ふっ…大人の女の事情よ…」

律「………」

律(うそくせえええ!!)


そのライブハウス

澪「ここか…」

律「なぁ…何で私まで来なきゃならないんだ?」

澪「り…律にもべ…ベースのことを知ってもらわないといけない、と思ってさ…」

律「一人で行ったことのないところに行くのが怖いんだろ?」ボソッ

澪「うっ…うるさいっ!!とにかく、一緒に入るんだっ!!」

律「えぇ~」ズルズル

ガチャッ

澪「………」そ~

♪~

澪「バラードだ……」

ベーシスト「………」

ドゥーンドゥドゥドゥーン

澪「あ…ビブラート…すごい…」

ギタリスト「………」

ジャジャッジャジャジャジャ

澪「ギターもこんな音を出せるんだ…」



律「あたしオレンジジュース!」

マスター「はいよっ」


♪ジャ~ン

澪「………」パチパチ

ベーシスト「ん?見かけない顔だね?初めて?」

澪「えっ…?あっ…はい…///」

ベーシスト「演奏中俺をじっと見ていたな…もしかして、俺に惚れちまったのか?」

澪「ええっ!?そ…そんな…つもりじゃ…//////」

ベーシスト「はははは……うっ!?」

ギタリスト「あ・な・たぁ~!!不倫したらただじゃおかないからねっ!!」

ベーシスト「冗談だっつぅーの!全く俺のファンに嫉妬しているのか?」

ギタリスト「いい加減になさいっ!!」ゴンッ

ベーシスト「いっつぅー」

観客「「わははは…」」

澪「ふ…ふふ…」


律「なんでぇ~ドラムないのかよ…」ズズッ

マスター「悪いね…今日はドラムの人が来れない日なんだ…」

律「ふ~ん…」ズズッ


ベーシスト「はぁ…子どもも出来てから14年目なんだぜ?いい加減俺を信じて欲しいなぁ…」

ギタリスト「へぇ~子どもを主に育てたのは誰かしらねぇ~?」

ベーシスト「はぁ~参った参った…嫁さんには頭が上がりませんよ…」

観客「「はははは…」」

澪(この人達…夫婦なのか…)


観客1「お子さん14歳って中学校卒業するな~」

ベーシスト「あぁ、そうなんですよ。もうすっかり高校受験まっしぐらなんすよ。こいつと同じで糞真面目でね~」

ギタリスト「あなたがいい加減過ぎるのっ!」

観客2「そのお子さん、どこの高校を目指してんだ~」

ギタリスト「まぁ…桜ヶ丘高校ね…でも、難しいからねぇ…」

ベーシスト「おいおい…子どもに期待するのが親ってもんだろ!まぁ、俺達は期待と応援しかできませんが…」

ギタリスト「そんな娘のための応援の曲を弾きます!」

ベーシスト「にっ……」

♪ドゥルドゥドゥドゥーン

澪(すごいっ!今の右手の動き…)

マスター「あったかい夫婦だろ…?親心のあったかさが出ているなぁ…あぁ…君にはまだ早い話しだったね…」

律「ふーん…親心ねぇ~」ズズッ



♪~

ベーシスト「………にっ」

♪ドゥルドゥルドゥルドゥルドゥーン

ギタリスト「………にっ」

♪キューンギュギュギュリジャジャジャ

澪(こ…これが…軽音楽なのか…す…すごい…)

ベーシスト・ギタリスト「「………にっ」」

♪ジャジャーン

観客「「ブラボ~!!」」


帰路

澪「………」

律「ふぁ~いや~夫婦でジャズバンドとかあるんだなぁ~途中の夫婦漫才も面白かったなぁ~」

澪「………」

律「?お~い!み~お~!」

澪「! そうかっ!わかったぞっ!」

律「うわっ!!いきなりどうしたんだよっ!!」

澪「わかったんだ…」

律「ん…ベースか?とんだ絶対眼力だな…」

澪「違う違う…音楽についてだよ…この前私たちで合わせた時と先生に私のエレアプを聞かせた時の違いが何だったのかわかったんだ…」

律「さわちゃんに聞かせた時ってさわちゃんから酷評だったやつか?」

澪「あぁ…それの違いがわかったんだ…」

律「なんなんだ…?私たちにも通じることか?」

澪「あぁ、もちろん!一言で言えば、良い音楽は『気持ちが込もっていること』なんだっ!」

律「!!」

律「ふ~ん…」←興味があまりない


澪「前に先生に酷いと言われた時、私は先生から無理やり弾かされている感じがして嫌だったんだ…その気持ちが楽器に伝わり音として現れて先生が酷いと感じたんだ…」

律「それってさわちゃんが悪いんじゃん…」

澪「その後、私たちで合わせた時は、みんな気持ちが私を慰めることで一致団結していたからあんなに良い演奏が出来たんだ…」

律(まぁ…あの時、早く立ち直ってくれなきゃ困るしな…)

澪「誰かに聞いてもらいたい…これまでの努力を達成したい…音楽を素で楽しみたい…このメンバーで弾きたい…そういった気持ちが込もった演奏をすれば私たちは絶対に伸びると思う…」

律「………」

澪「だから…私たちはいつまでも気持ちが込もった演奏をするために、モチベーションを高く維持するべきなんだっ!」

律「でもさ…あんまり力んでいたら疲れるぜ…?」

澪「力んだらいけないさ…律。無駄な力は省かないと…楽器は応えてくれないよ///」ニコッ

律「澪……」


澪「なんか…熱くなっちゃった…恥ずかしい…///」

律「澪は本当に音楽が好きなんだな…」


6
最終更新:2010年01月12日 04:05