後日



律「なんか飲むか?」

澪「んー、んじゃ麦茶でいいや」

律「ほいよ」コポポポ・・・

澪「って、おい。キッチンにいくんじゃないのか」

律「めんどくさいから色々持ってきた」

澪「お前、それじゃせっかく冷えてたのに」

律「いいじゃんいいじゃん」

澪「全く・・・」

律「んで、ここの公式の使い方なんだけど」

澪「ちょっとは自分で考えろ」

律「嫌だなー考えた結果わからないから聞いてるんですよー澪しゃん」キュンッ

澪「澪しゃんって呼ぶな」

律「ちぇー」

澪「全く、で。ここか?」

律「・・・」ジーッ

澪「ん?どうした?」

律「いや、今日の澪の髪型はうなじがエロいなーと思って」

澪「バーカ、変なことするなよ?」

律「どうしよっかなー」ワキワキ

澪「はーなーれーろー」グググ・・・

律「抵抗されると燃えちゃうよなー?」

澪「抵抗しないとされるがままだろ」

律「へへーん、そうともいう」

澪「こらー」ギリギリ・・・

律「嫌なら帰ってもいいんだぞ?」ニヤニヤ


澪「それはもっと嫌」

律「じゃあ・・・」

澪「どっちも嫌だってば!」ガッツン!

律「~~~!!!!!」

澪「全く、ほら。勉強するぞ」

律「へ、へいへい・・・」アタタ





唯「あーずにゃん、いらっしゃい♪」

梓「あ、はい・・・なんですか?」

唯「今日は憂に会いにきたの?」

梓「そうですよ」

唯「だよねー?でも憂なら和ちゃんとお出かけだよ」

梓「そうなんですか、じゃあ唯先輩で我慢します」

唯「そうそう、私で我慢してね」ニコニコ

梓「はい。しょうがないですね」

唯「あー可愛い」ギュー

梓「あ、私飲み物買ってきたんで、お茶の準備しなくていいですよ」

唯「本当に!?この子はよく出来た子だよホントにねー」ギュー

梓「おだててもジュースくらいしか出ませんよ。ほら、行きましょう」テクテク

唯「はぁい」テクテク

梓「くっつきながら歩くのやめてくださいってば」

唯「えー?」ギュー

ガチャ

梓「全くもうっ」バタンッ

唯「痛い!?私挟まってるよ!?」

梓「あ、ごめんなさい。つい」

唯「ついって、確実に確信犯だよね」

梓「まぁ、座りましょうよ」

唯「えへへー」






律「疲れた」

澪「勉強は一切捗ってないけどな」

律「そりゃ、まぁ、澪しゃんにじゃれつくのに忙しくて」

澪「落ちるぞ、大学」

律「・・・さぁ?」

澪「さ、さぁって・・・」

律「むしろ落ちた方がいいんじゃないか?私から開放されるぜ?」

澪「なっ、なんでそんな」

律「ははは。冗談だよ」

澪「・・・」ギュッ

律「おいー、みおー?」

澪「一緒じゃないと、嫌だよ・・・」ギュー・・・

律「だーから、そうやってマジっぽくくっつくなよ」

澪「だって、律が・・・」

律「襲っちゃうぞー?」

澪「それは嫌」

律「わがまま」

澪「うん」

律「でも好き」

澪「ん」

律「こんなの、いつまで続くんだろ」

澪「え?」

律「私、澪を落とす気満々だから、そこんとこよろしく」

澪「ははっ、無理」

律「ひでぇ!?」

澪「私も、律に新しく好きな人できるの待ってるんだけど?」

律「ははっ、無理」


澪「・・・」

律「なぁ、今・・・まんざらでもなかっただろ?」

澪「さぁな」

律「こっち見て言えよ」

澪「なんでわざわざ抱き着いてるヤツの目を見なきゃいけないんだよ」

律「いいから」スッ

澪「肩にあご乗せるな」

律「・・・」グリグリ・・・

澪「痛いっ!」バッ

律「・・・」ガブッ

澪「~~~!!」

律「へっへー」

澪「いったぁ・・・」

律「血、出た?」

澪「わかんない・・・痛い・・・」

律「ごめんなー?澪の唇が可愛いもんでついなー」

澪「だったら普通はキスすると思うんだけど・・・?」

律「噛み心地よさそうだったから」

澪「ばーか・・・」イタタ・・・





梓「・・・あ、もうこんな時間ですか」チラッ

唯「うん・・・あのさ」

梓「なんですか?」

唯「好きだよ」

梓「そう、ですか・・・///」

唯「・・・」

梓「・・・?」

唯「あずにゃんは奥手なの?」

梓「奥手って・・・」

唯「そういう雰囲気になったら、避けるよね」

梓「そんなこと・・・」

唯「あるよ。現に今もそう。帰ろうとしたでしょ」

梓「それは時間が・・・」

唯「この間は8時過ぎまでいたのに?」

梓「・・・」

唯「いじわる言ってごめんね」

梓「いえ、私のほうこそ、ごめんなさい」

唯「なんであずにゃんが謝るの?」

梓「まだ、そういうの・・・怖くて・・・」

唯「本当は、りっちゃんとそういうことしてた私に軽蔑してたり」

梓「な、ないですよ。そうだったら付き合ったりしません」

唯「あれ?私達、付き合ってるんだ?」ニコニコ

梓「っ・・・!///」

唯「やっとあずにゃんの口から言ってくれたね」

梓「先輩、ずるいです・・・」

唯「そうかな」トンッ

梓「え・・・?」バフッ

唯「やっぱりさー、我慢できそうにないよ、私」

梓「・・・!」

唯「いいよね?」

梓「や、やぁです!」パシンッ

唯「ったぁ・・・」

梓「頭冷やしてください!それじゃ、失礼します!」バタンッ

唯「いたたた・・・はぁ・・・」

唯「・・・やっちゃった」

唯「明日謝らないと・・・はぁ・・・」

和「全く、駄目駄目ね」

唯「あれ?和ちゃん」

和「今帰って来たのよ」

唯「そうなんだ?あずにゃんとすれ違った?」

和「えぇ、怒ってみるみたいよ?」

唯「・・・ふぅん」

和「随分と素っ気ないのね」

唯「あずにゃんのことは好きだし・・・付き合えるなんて、想像すらしてなかったような奇跡だけどさ・・・」

和「なによ?」

唯「付き合うって、あくまでスタート地点なんだよねー」

和「そりゃそうよ」

唯「あはは・・・和ちゃんと憂とどこに行って来たの?」

和「別にどこでもいいでしょ」

唯「ふぅん。そうだ」

和「今度は何よ」

唯「憂の首筋にいやらしい跡つけるのも程ほどにしてね?なんか目のやり場に困っちゃうから」

和「あぁ、そこまで考えなかったわ。今日はつけてないから大丈夫よ」

唯「そう?ならいいんだけど。妹のそういうの見るって結構気まずいんだよ?」

和「悪かったわね」

唯「んん、別にいいよ。憂を大切にしてね」

和「唯に言われたくないわ」





紬「・・・っていうことがこの間・・・」

さわ子「へぇ・・・まぁまぁ、りっちゃんも唯ちゃんもよくやるわね」

紬「若いっていいわねー」

さわ子「なんで私のセリフとるのかしら?っていうかそれ、人に言われるとちょっとショックね」

紬「まあまあ」

さわ子「でも、りっちゃんと澪ちゃんはどう転ぶのかしらね」

紬「さぁ?とりあえず、もうちょっと様子見ないとなんとも言えないけど・・・」

さわ子「けど?」

紬「ただひとつ言えるのは、この状態がいつまでも続くことはないってことくらいかな」

さわ子「そうね。そんな不安定な状態が保てるなら、始めっから唯ちゃんと関係を持つほど思いつめることもなかっただろうし」

紬「りっちゃんも唯ちゃんも器用そうに見えて不器用なのよね」

さわ子「それ、同い年の子の発言とは思えないわ・・・」ハァ

紬「だってそう思ったんだもの」

さわ子「まぁ言いたいことはわかるけどね」


ピピッ・・・


さわ子「ん、コーヒー取ってくるわ」スクッ

紬「えぇ」

さわ子「はい、どうぞ」コトッ

紬「はい。私、ブラックはちょっと・・・」

さわ子「大人びてるんだか、なんなんだか・・・」

紬「微妙な年頃なの」フンッ

さわ子「はいはい」

紬「むー・・・」

さわ子「ねぇ、もし私が」

紬「他の人に目移りしたらどうする?って?」

さわ子「うん、あたり」

紬「とりあえず、今までされたことを教育委員会に報告するわ」

さわ子「」

紬「・・・長い付き合いになることくらい、覚悟してたでしょ?」クスクス

さわ子「えぇ。もちろん。ぜーんぶ覚悟の上よ」クスッ

紬「知ったような口をきくつもりはないけど・・・」

さわ子「なに?」

紬「唯ちゃん達にしても、りっちゃん達にしても・・・」

さわ子「言いたいことはわかったわ。でも、それ以上言っちゃ駄目」

紬「やっぱり?」

さわ子「えぇ。なんか言ったら本当のことになりそうで」

紬「このままハッピーエンドってことにして、目瞑った方がいいよね」

さわ子「・・・そうは言ってないでしょ。大丈夫よ、あの子達なら同じ過ちは・・・」

紬「んー・・・どうかな」

さわ子「何を根拠に」

紬「ほら、また・・・」チラッ

ポツ・・・ポツ・・・

さわ子「え?」

紬「雨だわ・・・」





プルルルル・・・

ピッ・・・


『あーもしもし?私だけど』

「あぁ、どうしたの?」

『あのさ・・・』

「何、早く言いなよ。じれったいなぁ」

『・・・今から部屋に行っていいか?』

「・・・」

「・・・雨降ってるけど?」

『別に、平気だよ』

「あっそう・・・じゃあ、好きにしたらいいよ」




おわり





最終更新:2010年11月10日 00:08