律「そうだ!」

律「小学校の頃が澪の可愛さの黄金期だったんだよ!」

唯「なんだってー!?」

律「小学校の頃の澪はな……」

律「話しかけられただけで怯え……」

律「事あるごとに私の背中に隠れ、腕にしがみ付き、目を潤ませながら震えていた……」

唯「そ、そんな……」

律「うおおおおおお!」

唯「!?」ビクッ

律「思い出すだけでやべええええ!」

唯(小学校の時の澪ちゃん……)ゴクリ

律「もちろん今の澪も尋常じゃない位可愛い」

律「マイ・トレジャー、マイ・ソウルさ」

律「私にとって唯一無二の存在だ」

律「だが、小学校の時の澪には今とは違った可愛さがあったのだ!」

律「その時期を知っているのと知らないのでは全く格が違うんだよ!」

唯「なんてこったい……」ガクッ

律「ふははははは!」

唯「で、でも……」

唯「でもそれは自分の好みを押しつけてるだけだよ!」

唯「今の澪ちゃんの方が好な人もいるかもしれないんだよ!?」

律「これを見ろ!」ババーン

唯「それは……!?」

律「小学校の頃の澪のベストショットだ!」

唯「ぐっはあ!」バタッ

唯「か、可愛すぎて直視できない……」ガクガク

律「ふっ、思い知ったか!」

唯「私だって……」

唯「私だって澪ちゃんを可愛いと思う気持ちは誰にも負けない自信があるよ!」

律「なんだとお?」

唯「授業中は勉強を放棄して澪ちゃんの観察に徹し……」

唯「澪ちゃん画像専用のSDカードだって持ってる……」

律(それは是非欲しい……)

唯「夜は澪ちゃんを想像して悶えてるんだよ!」

律(ふむ)

律「よろしい」

律「ならば勝負で決着をつけよう」

唯「え?勝負?」

律「そうだ」

律「ルールは簡単」

律「より澪の可愛さを引き出せた方が勝ちだ!」

唯「のぞむところだよ!」

律「それでは特別審査員を紹介します!」

唯「!?」

律「こちらの方です!」バーン

紬「よろしく~」

唯「ムギちゃん!?」

紬「話は聞いてるわ」

唯(いつ聞いたんだろう……?)

紬「どっちが先行かしら?」

律「私はどっちでもいいぞ」

唯「じゃ、じゃあ私が先にいく!」

紬「わかったわ」

紬「それではスタート!」


――――

唯「ねえ、澪ちゃん」

澪「ん?唯か」

澪「どうしたんだ?」

唯「ちょっと澪ちゃんに言いたいことがあるんだ」

澪「私に言いたいこと?」

澪「なんだ?」

唯「私ね、澪ちゃんのこと好きなんだ」

澪「……え?」

唯「だからね、澪ちゃんのことが好きなの!」

澪「す、好き……!?」

唯「うん!」

澪「な、なななななんだよ急に!///」カアアッ

唯(うおい!)

唯(可愛いいいいい!)

澪(な、なんだ!?この状況は!?)ドキドキ

澪(ゆ、唯が私のことがす、す……好き!?)ドキドキ

澪(ま、まて、落ち着け……)ドキドキ

澪(落ち着くんだ……)スーハースーハー

澪(これってもしかして……告白ってやつか……?)

澪(いや、ないない……)

澪(私たち女同士だぞ?)

澪(それに……お付き合いとかは大人になってからするもんだ!)

澪(落ち着け落ち着け……)スーハースーハー

唯(あー、もう我慢できない)

唯(我慢できない!)

唯「みーおちゃん!」ダキッ

澪「ひゃあ!?」ビクッ

唯「澪ちゃ~ん♪」ギュッ

澪「ゆ、唯!?」

唯「ふおおおおおおお!」スリスリスリスリ

澪「ちょっ……!」

澪「は、離れろ!///」カアアッ

唯「うっひょー!」スリスリスリスリ

澪「ふえぇぇ……」


――――

紬「なるほど」

紬「唯ちゃんは直球勝負に出たようね」

紬「今の戸惑ってる澪ちゃん」

紬「言葉では表現できない位可愛いわ……」ウットリ

紬「どう?りっちゃん?」

律「……」

紬「りっちゃん?」

律「なんてことだ……」

紬「え?」

律「なんてことだあああ!」

紬「!?」

律「変に凝らずに澪の可愛さを最大限に引き出してやがる……」

律「たいした愛でリストだぜ……」ガクッ

紬「りっちゃん……」

律「それになんだよ……」

律「なんだよおお!」バンッ

律「あのまんざらでもない澪の表情はあああああ!」

律「正直今の澪……」

律「最高に可愛いぜ……!」グッ

紬(天国は存在したのね……)

律「よし……」

律「次は私の番か……」

律「いくぞ!」



――部室

澪「ねえ、律」

律「……」

澪「……」

澪(あれ?)

澪(聞こえなかったのかな?)

澪「ねえ、律」

律「……」

澪「……」

澪「おい、律!」

律「……」チラッ

澪(あっ)

律「……」プイッ

澪「!?」

澪(今……こっち見たよな……?)

澪「……」

澪(もしかして……)

澪(わざと無視した!?)

澪(なんでそんなことを……)

澪「ねえ、律ってば……」

律「……」スタスタ

澪(なんで……なんで無視するの……)

律「あーずさ♪」ダキッ

澪「!?」

梓「ちょ、唯せんぱ……」

梓「え?律先輩!?」

律「あずさ~♪」スリスリ

澪「……」プルプル

梓「な、なんですか!?急に!」

律「唯の真似~」

梓「離れてください!」

律「あずにゃんのいけず~」

梓「気色悪いです!」

律「き、気色悪い!?」ガーン

律「梓……それはリアルに傷つくぞ……」ズーン

梓「あ……すみません……」


澪(律……)

澪(どうして……)ジワッ

澪(私何か嫌われるようなことしたかなぁ……)グスッ

澪(りつぅ……)ウルウル


澪「え?」

律「一緒に帰ろうぜ」

澪「り、律……?」

律「ほら、いくぞ」

澪「う、うん」

澪「……」

澪「ねえ、律」

律「んー?」

澪「私、律に何かしたかな……?」

律「え?別に?」

澪「そ、そうだよな……!」

律「どうしたんだ?」

澪「いや……律に嫌われちゃったのかなって思って……」

律「私が澪を嫌いになる?」

澪「うん……」

律「そんなことあるわけないだろ」

澪「え?」

律「私は、澪が大好きだよ」

澪「!」

澪「り、りつぅ……!」

律「さ、いくぞ」

澪「うん!」

 バタン

梓「……」

梓「……あれ?」

梓「帰っちゃった……?」

梓「何だったんだ……今の……」

――――

紬「ふむ」

紬「りっちゃんも王道で攻めたようね」

紬「わざと相手に冷たくして不安にさせる」

紬「そして後から優しくする」

唯「こ、これは……」

唯「これは反則だよおおお!」

唯「冷たくされて涙ぐむ澪ちゃん……」

唯「可愛すぎるよ!」

紬「唯ちゃん、今回はそれだけじゃないわ」

唯「え?」

紬「りっちゃんと澪ちゃんには『今まで積み重ねてきたもの』があるわ」

唯「今まで積み重ねてきたもの?」

紬「そうよ」

紬「りっちゃんと澪ちゃんは幼馴染よ」

紬「澪ちゃんは昔からりっちゃんにべったりだったはず」

紬「それが突然冷たくされたらどう思う?」

紬「そりゃあ泣きたくもなるわ」

紬「今まで共に時間を積み重ねてきた相手だったらなおさらよ」

紬「そしてそのあと優しくなんてされたら……」

唯「……」ゴクリ

紬「もしりっちゃんはそれを分かっていて今回の攻め方に出たとしたら……」

唯「!」

唯「りっちゃん……恐ろしい子!」

紬「今頃あの二人……ナニしてるか分からないわよ」

唯「うわあああああああ!」ズガーン


――翌日

紬「結果を発表します!」

唯「私の勝ちだよ!」

律「いーや、私だ!」

紬「ジャカジャカジャン」

唯「……」ゴクリ

律「……」ゴクリ

紬「引き分け~」

唯「ええ!?」

律「引き分け!?」

紬「そうよ♪」

唯「どうして?」

律「それじゃあ勝負した意味が……」

紬「だってね……どっちの澪ちゃんも可愛かったんだもん」

律「まあ、そうだけど……」

紬「でもね、2人とも」

唯「え?」

紬「ちょっと言いたいことがあるの」

律「言いたいこと?」

紬「まずは唯ちゃん」

唯「私?」

紬「唯ちゃんは今回、澪ちゃんの純情な乙女心を弄んだのよ?」

唯「ええ!?」

紬「好きと言っておきながら放置だなんて……」

紬「まあプレイとしては良いものかもしれないけど……」

唯「?」

律(なに言ってんだこいつ)

紬「そんなの許されないわよ!」

唯「ガーン!」ガーン

紬「りっちゃん!」

律「は、はい!」

紬「あなたは今回勝負のためとはいえ、結果として澪ちゃんを悲しませてしまったわ」

律「……」

紬「本当に澪ちゃんのことが好きならそんなことできないはずよ!」

律「ガーン!」ガーン

唯「うう……」

律「うう……」

紬「真の愛でリストへの道はまだまだ長いようね」

紬「これからも精進しなさい!」

唯「はい!」

律「頑張ります!」

唯(ムギちゃんはいったい何者なんだろう)

 これからも澪ちゃんを愛で続ける日々は続くのであった。

梓「なんか私だけ蚊帳の外じゃありません?」

紬「気のせいよ」



                       おわり!



最終更新:2010年11月14日 01:04