律「おじゃしゃーっす」

澪「いらっしゃい。ちゃんと勉強道具持ってきた?」

律「このバッグに入ってますよう」

澪「ん。じゃあ私の部屋においで」

律「えぇ、澪の部屋かよぉ」

澪「む、なによ」

律「だって今日すごく寒いしぃ、リビングのおこたでホカホカしながら勉強したいなぁなんて」

澪「だめだめ。今日はお客さんがくるんだから」

律「私だってお客さんだぞ!」

澪「はいはい。私の部屋にもホットカーペットが敷いてあるから」

律「ちぇー」

澪「で、ここの問題の解き方はさっきの公式を当てはめれば……」

律「ふむふむ……」

律「先生!こうですか!」

澪「どれどれ……うん、できてるじゃないか」

律「えっへっへ」

澪「律はやっぱりやればできるんだよ」

律「いや、まぁそれほどでもぉ……へくしっ」

澪「わっ……やっぱり寒いか?」

律「足元はぬくいんだけどねぇ」

澪「ううん……」

澪「あ、そうだ」

律「うん?」

澪「ほら、私のパーカー着てていいから」

律「おぉぅ……あんがと、澪」

澪「どういたしまして」

律「……」

律「澪のパーカー……」

律「……へへ」

澪「?何にやけてるんだ」

律「あ、いやなんでもないよ」

澪「ならいいけど」

律「ぬくいぬくい」

澪「じゃあ続きをやってみて」

律「はいよー」

律「……これでどうだぁ!」

澪「うーん……」

律「……」

澪「……うん、よくできてる!」

律「いやったぁ!」

澪「律って数学得意なんじゃないか?」

律「まじで?数学のテスト大嫌いなんだけどなぁ」

澪「でも短時間でここまでできれば大したもんだよ」

律「おぅ……よせやい」

澪「てれるなてれるな」

ナデナデ

律「やめぇぃ……」

澪「わ……律の手すごく冷たいぞ」

律「まじ?道理で字が震えるわけだ」

澪「……よし、私が暖かいもの持ってきてあげよう」

律「おぉ!澪しゃん気がきくぅ!」

澪「少し待っててね」

律「うーぃ」

律「……いまのうちに澪のタンスチェックでもしてあげようかな」

澪「りつ!」

律「うひゃあ!?」

澪「余計なことしたら……わかってるな?」

律「……はい」



澪「おまたせ」

律「何それ何それ!」

澪「ふふ、ホットミルクだよ」

律「えっ」

澪「ん?」

律「私、ホットミルクはあんまり好きじゃないんだよなぁ」

澪「あれ、牛乳嫌いだっけ?」

律「いや牛乳は飲めるんだけど……ホットはすこし」

澪「そうだったけか……ごめん」

律「でもまぁ、せっかく作ってくれたんだしいいよ」

澪「そう?」

律「へーきへーき。ただ……」

澪「ただ?」

律「どうせミルク飲むんなら澪ちゃんから出る澪ミルクのほう」

ボカッ

律「がっ!」

澪「ばかっ!」

律「いちち……」

澪「まったくエロ親父みたいなことを……」

律「ごめんよぅ……」

澪「……」

律「じゃあいただきますかな」

澪「……りつ」

律「んぇ?」

澪「ちょっとりつのマグカップ貸して」

律「これか?ほい」

澪「ん……」

コク

律「え?」

澪「……」

チョイチョイ

律「なに?来いってこと?」

澪「……」

律「はいはいなんですかーっと」

澪「ん……」

チュ

律「む!?」

澪「んん……」

律「んむぅ!?」

律「……んく、んく」

コクコク

澪「ぷは……」

律「ちょ、澪?え?いや……え?」

澪「これで……澪ミルク、だろ」

律「へ……」

澪「いやその……勉強がんばったご褒美、みたいな……」

律「……」

澪「……」

律「……ぬるい」

澪「う……」

澪「……わぁぁ!やっぱ今のなし!忘れてぇ!」

律「……ぷっ」

澪「笑わないでぇ!」

律「みおー、顔がリンゴみたいだぞ?」

澪「わー!わー!」

律「隠すなってぇ」

澪「何も言わないで!今すっごく私恥ずかしいから!」

律「みお」

澪「……」

律「みーお、手ぇどけて」

澪「なんだよぉ……」

律「んっ」

チュ

澪「んん……」

律「……おかえし」

澪「……あまい」

律「これはりっちゃんミルク、かな?」

澪「……ばか」



終わりです



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最終更新:2010年11月14日 03:57