――夜

唯「あいすおいちー」ゴロゴロ

憂「あはは、よかったぁ」ニコニコ

憂「私お皿洗ってくるね」

唯「うん、わかったー。終わったらおしゃべりしようよ」

憂「うん!」

憂(えへへ。今日もお姉ちゃんかわいかったなぁ)ニコニコ

憂(お夕飯もいっぱい食べてくれたし。口にケチャップつけてかわいい!)

憂(早くお皿洗ってお姉ちゃんのところ行こう)

――キュ ジャー カチャカチャ

憂(そろそろお水が冷たくなってきたなぁ)ゴシゴシ

憂(手も心なしか、荒れてきたような)

憂(お姉ちゃんの手はスベスベだからいいなぁ)カチャカチャ

憂(私が手を握ると嫌がるかな)ピタッ

憂(うぅ。いけないいけない変なこと考えるのは止めとこう)

憂(はぁ。なんか心も体も重たい)

憂(お姉ちゃんに頭なでてほしいなぁ)

――キュ キュ

憂「はい。キレイになった」

憂「水をキレイに拭いて完了だね」

憂「ピカピカの台所で心も和みます」

憂「お姉ちゃんのところに行こう」

唯「ふんふん~」ゴロン

憂「お姉ちゃんお待たせ」

唯「あ、ういー待ってたよー」

唯「おいで一緒に寝そべろう」コッチコッチ

憂「うん!」ダキッ

唯「わっ。今日のういったら積極的だね」

憂「えへへ、そうかな」ギュー

憂「お姉ちゃんあたたかいから」

唯「うふふかわいいかわいい」ナデナデ

憂「あっ」

唯「ん?どうしたのいやだった?」

憂「ううん。もっとやってぇ」ニコ

唯「へへ、ういのためならいくらでもやるよー」ナデナデ

憂(うーん。ぽかぽか~)

唯「よしよーしよしよーし」

憂「えへへ~」ニコー

唯「んん……かわいい」

憂「えーそうかな」

唯「私がかわいいって言うからかわいいもん」

憂「どこらへんが~?」

唯「ん~ぜんぶ!!」

憂「よくばり!」

唯「えっー!」

唯「だって、ういのかわいくないところは無いよ」

憂「わぁ」

唯「髪の毛いい匂いするし目はくりくりだし唇はぷるぷるしてるし」

唯「おいしいお料理作るこの手は最高だよぉ」ギュッ!

憂「わっ」

唯「おおぉ、冷たい!」

憂「あはは……最近寒くなってお水も冷たいんだぁ」

唯「うむむ。それはいけません。私が温めてあげよう」ギュ

憂「わあ。お姉ちゃんの手、あったかい」

唯「うふふ。手にういへの愛情を込めてるからね」サスサス

憂「えへへ~ありがとう」

唯「ういーちょっと手が荒れてるね」

憂「……うん。ザラザラしちゃう」

唯「ハンドクリームぬってあげる」

憂「……うん、ありがとう」


――パカッ

唯「おーし。ぬるよー」ぬりぬり

憂「くすぐったくて気持ちいい」

唯「あははーぬりぬりー」

憂(お姉ちゃんの手、気持ちいい……)

唯「はい、キレイにぬれたよ。これでもうスベスベな肌に」

憂「ありがとうお姉ちゃん。お姉ちゃんのおかげでキレイになるよ」

唯「いやいや~」テレ

憂(テレてるお姉ちゃんかわいい!)

唯「うーん、私も手伝えばよかったね。ういばっか負担になってるような」

憂「ううん、私が好きでやってることだから気にしないで」

唯(むぅ。相変わらず手伝わせてくれない。よしそれなら)

唯「ういー。からだつかれてなーい?」

憂「からだかぁ。ちょっとだけかな」

唯「うふふ、そうだよねそうだよね」

唯「そんなういを癒してあげます!」ふんす!!

憂(お姉ちゃん気合入ってる……!)

憂「癒すって、どうやって?」

唯「ふふ、日本古来の伝統的な癒しといえば……」

憂「ごくり……」

唯「かたたたき!」バーン

憂「かたたたき?」

唯「そう、かたたたき。昔お母さんにやったことあるけど」

唯「してあげるとものすごい笑顔になるんだー」

唯「だからういにもやってあげるね!」

憂「お、お姉ちゃん」ウルウル

唯「さあ起き上がって、ういはここに座って」

憂「うん」ちょこん

唯「それでー私もここにー」ちょこん

憂「……何で私の前に座るの?」

唯「だってういの顔見えないじゃんー。後ろだと」

憂「そうなんだ」エヘヘ

唯「そうだよー。じゃあたたくね」

憂「うん!」

唯「はーい、トントントン」トントン

憂「いいよお姉ちゃん気持ちいいよぉ」ウットリ

唯「ほんとー?いたくない~?」トントントン

憂「うん、すっごく気持ちいい」

唯「よかったーどんどんいくよー」トントン

唯「タントン タントン タントントン」トトン

唯「リズムよくねー」トントン

憂「お姉ちゃん上手だよー」ニコニコ

唯「わー、ういが笑顔になった」

憂「お姉ちゃんのおかげー」ニコー

唯「おお、かわいいかわいい」ナデナデ

憂「わっ」テレテレ

憂「お姉ちゃんありがとう。体、楽になったよ」

唯「ホント?よかったぁー」

憂「私もお姉ちゃんにやってあげるね」

唯「えーいいよぉ。ういはやすまないと」

憂「いーの。私だけじゃお姉ちゃんに悪いもん」

憂「はい、かたたたくからねー」スッ

唯「わっ」

憂「とんとんとん」トントン

唯「わぁ、うい上手だねぇ。すごく気持ちいい」

憂「えへへ、お姉ちゃんと同じ感じにやってるんだよ」トントン

憂「お姉ちゃんもこんな感じで私にやってくれたんだぁ」トントントン

唯「えへへーじんわりと気持ちよくなってくよ」

憂「よかった。お姉ちゃんすごい笑顔で」

唯「ほら、ういも笑顔になってー」ニコ

憂「なってるよー」ニコ

唯憂「えへへ~」ニコニコ

唯「おーし、お次は私の番だね」

憂「まだあるのー?」

唯「次はかたもみだよー」

憂「わあ」

唯「確かこれも気持ちよくなるよー」

憂「つぼ押さえるといいんだよねぇ」

唯「それー」モミモミ ギュギュ

憂「あーーいいよぉお姉ちゃんん」ポワーン

唯「ふふふ、お姉ちゃんがもっとつかれをとってあげる」モミモミ

憂「ふふ、くすぐったいけど気持ちいいよ」

唯「よいことです!」フフン!

唯(なんか腕疲れてきちゃった)モミモミ

憂「お姉ちゃん?腕疲れたの?」

唯「ふぇ?何で??」

憂「だんだん力弱くなってるよ」

唯「あははは、……うん腕つりそう」シュン

憂「大丈夫?私はもう平気だからやすもう?」

唯「そうします。ごめんね力なくて」

憂「ううん。お姉ちゃん頑張ってくれたから。私嬉しいよ!」

唯「おおぉ、ういにそう言ってもらえると私だって嬉しいよぉ」ウルウル

憂「お姉ちゃん腕出して」

唯「ん?」スッ

憂「ふふふ、さすってあげる」スリスリ

唯「わぁ」

憂「いたいのいたいの飛んでけーってね」ニコ

唯「ういにいたい所さすってくれれば、どんなキズでも治っちゃいそうだよ!」

憂「そうかなー」

唯「そうに決まってる!」

唯「ういー、ちょっと手出してみてー」

憂「ん?」スッ

唯「はい」ギュ!

憂「あ、お姉ちゃんの手が私の手包んじゃった」

唯「そうだよ、ういの手荒れも私が治すよ」ギューギュー

唯「ういの手荒れもとんでっちゃえー」スリスリ

憂「……お姉ちゃん」

唯「んー?」

憂「ありがとう。これで明日にでも治っちゃうよ!」

唯「わーすごいー」

唯「うーん、やっぱり私もお手伝いしないとなぁ」

憂「ダメだよ。お姉ちゃんケガしちゃったら大変だし」

唯「あうー」

唯「うーんうーん、じゃあ……」

唯「あ!ちょっと待ってて」ピコン

憂「うん?」

唯「すぐ戻るよーー」タタタ


――唯の部屋

唯「うーんと、とりあえず即席でっと」

――チョキチョキ ペタペタ

唯「よーしっ。完成」

唯「うい待っててー」ドタドタドタ

唯「おまたせぇ」フー

憂「おかえり」

唯「ういにこれをあげます!」

憂「こ、これは……」

唯「かたたたき券!有効期限無しの使用回数無限!!」ジャーン

唯「これでいつでもどこでもかたたたきが出来ます!」

唯「ちなみに破れたりしても再発行可能だよー」ニヒヒ

憂「お、お姉ちゃん……これを私に?」プルプル

唯「今はちょっと即席で作ったからこんなんだけど」

唯「そのうちキレイなの作るから遠慮なく使ってねー」

憂「ありがとうお姉ちゃん!大事にするからね!!」ポロリ

唯「いや……使おうね」アハハ

憂「うんうん、ありがとう」ウルウル

憂「優しいお姉ちゃんだーすき!!」ダキッ

唯「私も憂が大好きだよーー!」ギュッ

憂(本当に大切に使おう……)

憂(お姉ちゃん本当に大好きだよ!)



                 おしまい



最終更新:2010年11月15日 20:54