律「姫って可愛いよな~」

澪「ああ、あの茶髪は素敵だよ」

紬「私、姫ちゃんの髪を梳くのが夢なの~」

梓「すみません、なんの話をしてるんですか?」

律「ああ、うちの姫の話だよ」

澪「すごく可愛いんだ」

梓「姫、ですか……」

梓(姫、かあ。誰のことだろう?)

梓(律先輩はまずないな。よく言えばボーイッシュだし、悪く言えばガサツだし)

梓(澪先輩かムギ先輩?でも茶髪らしいし。……そもそもお姫様ってどんな人柄だろ?)

梓(ローマの休日のオードリー・ヘップバーンみたいな、マイペースで天然入った感じかな?)

梓(マイペースで天然で、茶髪の人。わかった、唯先輩だ!)

梓(唯先輩がお姫様。唯姫かぁ……)

梓(……あれ?ってことは、みんな唯先輩狙い!?)

律「なんかこう、むぎゅーって抱きしめたくなるんだよなぁ」

梓「だ、ダメです!」

律「ほえ?」

澪「あ、梓?」

梓「……あ、いえすみません。なんでもないです」

梓(何やってんだろ私。別に唯先輩なんかどうでもいいのに)

澪「でも、姫ってなんか近寄りがたいオーラ漂ってるよな。最初怖かったよ」

律「そーだよなぁ。孤高の一匹狼って感じで」

紬「お昼ご飯も休み時間もいつも一人よねぇ」

梓「ち、ちょっと待ってください!どうして仲間外れにするんですか!」

律「仲間外れ?」

梓「ちゃんと輪に入れてあげましょうよ!かわいそうじゃないですか!」

律「お、おー。そうだな……」

紬「今度誘ってみましょう」

梓(まったく……)

律「和はいいよなぁ。姫のすぐそばの席で」

澪「うらやましいな」

梓(ああ、唯先輩のすぐ前の人だっけ)

律「和の奴、近くに姫がいるから集中できないって言ってたな」

紬「授業中何度も振り返ってるものねえ」

梓「よっぽど心配かけてるんですね」

律「心配?わかってないなぁ。和は姫に夢中なんだよ」

梓(え、えぇー!幼なじみにお熱って、なんのギャルゲですか!)

澪「ちょっと不良っぽいビジュアルがまた素敵だよな」

梓「!?」

律「そうだなー。ルーズソックスとかしびれるぜ」

紬「でも本当は礼儀正しい子なのよね~」

梓「る、ルーズなんかはきません!」

律「ほえ?」

澪「あ、梓?」

梓「……いえ、なんでもないです」

梓(唯先輩はルーズなんかはかないもん!)

澪「コンビニでバイトしてるらしいな」

梓(え?)

紬「レジ打ちって大変ななのよねぇ……」

律「若いのに偉いよなぁ」

澪「お前も見習えよ」

梓(ち、ちょっと待って。どうして私にだけそんな大事なこと知らされてないの?)

紬「その上ソフトボール部のエース。本当に立派だわぁ」

梓「ちょっとおおお!」

澪「あ、梓?」

律「どうした?さっきから変だぞ」

梓「どうしたもこうしたもないですよ!何ですかソフトボール部って!二股じゃないですか!」

紬「ふたまた?」

律「……ははーん、梓。さてはお前も姫狙いだな?」

梓「なっ……そんなんじゃないです!」

律「でもダメだぞ~。姫は私がいただくんだから」

紬「あっ、抜け駆けはずるいわ!」

澪「そうだぞ、姫は最初から私のなんだから!」

律「澪お前、何をどさくさに紛れて!」

紬「そうよそうよ!最初から私一人のものなんだから!」

律「いーや、私のだー!」

澪「私のだ!」

紬「私の!」

ギャーギャー ヤイノヤイノ

梓「……ダメです!」

澪紬律「!?」

梓「ダメです!唯先輩は、唯先輩は私が……」

澪「唯」

律「先」

紬「輩?」

ガチャ

唯「こんにちは~」

梓「ほ、ほら!ルーズソックスなんてはいてないじゃないですか!」

唯「ほえ?るーず?」

澪「梓、お前いったい、」

梓「唯先輩は、唯先輩は私のお姫様なんです!いくら先輩方でも譲るわけにはいきません!」

梓(ああ、言っちゃった。でももう後には引けない!)

律「……梓、お前なんか勘違いしてるだろー。私ら唯についてなんか話してないぞ」

梓「え?」

澪「立花姫子、知ってる?」

紬「姫子ちゃんはうちのクラスのアイドルなの~」

律「ちょっと不良っぽいけど、部活やバイトを頑張る姿にみんなメロメロなんだぜ!もちろん私もな!」

澪「わ、私だって!」

紬「私も~」

唯「みんなホントに姫ちゃんが好きだねぇ~」

梓「」

唯「あれ、あずにゃん?」

梓「どちくしょおおおぉぉぉおおお!」



おわり




おまけ

エリ「姫子ー、喉乾いたでしょ?コーラあげる!」

信代「肩こってるでしょ?マッサージしようか」

いちご「……これ、あげる……」

姫子(……はあ、みんなほっといてほしいなぁ。私の本命は一人なんだから)

姫子(……唯……)



おわり



最終更新:2010年11月18日 02:44