次の日


唯「それじゃあ憂!お母さんたちによろしくね!」

憂「もー、きっとお母さんたちびっくりすると思うよー?辞めて帰って来たと思ったら、また行くって・・・」

唯「へへ、ごめんごめん」

憂「ふふ、けどお姉ちゃんが続けた仕事が見つかってよかったよ」

唯「うん!」

憂「頑張ってね!!」

唯「うん!ありがとう、憂!!」

ポーーーッ(汽車の音)


汽車内

唯「ほんとにこれでよかったのかな・・・」

梓「なんですか?まだ悩んでるんですか?」

唯「だって・・・」

梓「指きりしましょう!!」

唯「え?」

梓「いいから!!」

唯「え、あ!」

梓「指きりげんまん、嘘ついたらひゃくせんぼんのーます!指切った!っと」

唯「・・・」

梓「絶対使用人は辞めない!指きりしましたからね!」

唯「う、うん・・・!!!」



屋敷外


梓「ふぅ、帰ってきました・・・」

唯「・・・」

梓「ほら、顔あげて!!」

唯「う、うん・・・」


婆「・・・ゆ、唯!?」

唯「ば、婆さん!!」

婆「唯!!よかった、よかった!帰ってきてくれたのですね!!」

唯「はい!!心配かけてすみませんでした・・・!」

婆「本当ですよ・・・!けど、ほんと、ほんとによかった・・・!」


婆「もちろん続けるために帰って来たのですよね?」

唯「はい・・・!」

婆「よろしい。さっそく荷物を片付けなさい」

唯「はい!!」


使用人宿舎


梓「良かったですね、怒られなくて」

唯「うん!見つかった時は心臓止まったけど」

梓「ふふ」

使用人1「あれ?なんであんたがいるのよ・・・」

使用人2「辞めたんじゃないの!?」

使用人1「あんたが入ってきていい・・・」

唯「また使用人を続けることにしました。よろしくお願いします!!」

使用人1・2「はぁ!?」

唯「負けないから」

使用人1・2「なっ!!!」

梓「あんた達がどんだけ卑怯なことしてきても挫けないから」

使用人1「あ、梓!あんた何こんな奴のことかばって・・・!」

梓「唯は私の友達です!!!友達に酷いことしたら許さないから!!!!」

使用人1「ひっ」

使用人2「い、行こう」

使用人1「う、うん・・・」ダッ

唯「あ、梓ちゃん・・・」

梓「はーーーすっきりした!!」

唯「ごめんね、ありがとう・・・!」

梓「ま、あいつらがこれで止めるとは思いませんから。一緒に頑張りましょ!」

唯「うん!!」


澪「何?2人が帰ってきた?」

婆「はい。先ほど帰って参りました。今部屋の片づけをしているところです。もう少し経ったらこちらへ来るでしょう」

澪「そ、そっか・・・。ってなんで私に報告する!」

婆「いえ、一番心配していると思っていたので・・・」

澪「な、なわけないだろ!」

婆「そうですか?」

澪「そうだ!!たくっ・・・(よかった)」



澪部屋


梓「澪様!入ってもよろしいでしょうか?」

澪「入れ」

梓「失礼します・・・」

唯「失礼します」

澪「・・・連れて帰ってきたんだな」

梓「はい!澪様のおかげです!!澪様が行ってこいと言ってくれなかったら私・・・!」

唯「え、澪様が言ったの?!」

澪「ば、ばかか!!そんな言うわけ・・・!!」

梓「本当にありがとうございます!!!」

澪「・・・あ、ああ・・・」


紬「・・・誰が帰ってきていいって言ったのよ」

唯「つ、紬様・・・」

紬「なんで戻ってきたの?」

唯「続けたいからです」

紬「なに、あなたはこの仕事が天職だと思ってるわけ?」

唯「そんなことは思ってません・・・!けど今はこの仕事を続けたいんです!!」

紬「私は許さないわよ」

唯「紬様!!!」

紬「絶対嫌だから!!!」

律「いい加減にしろよムギ」

紬「り、りっちゃん!?」

唯「律様?!」

律「唯おかえり、それとごめんな・・・」

唯「た、ただいまです・・え、あ、どうして律様が謝るのですか?」

律「全ての原因は私にある。・・・ムギごめんな」

紬「!!」

律「私が唯にお前から貰った便箋をあげてしまったのが気に入らなかったんだろ?」

紬「・・・」

律「やっぱりな・・・はぁ」

律「たく、しょーもない」

紬「しょーもないって・・・!!!」

律「しょーもないだろうが!!!!どうして私たちの問題に唯を巻き込む!?」

紬「だ、だってりっちゃんがコイツに便箋を・・・!」

律「なら私を怨めばいいだろう!?当る相手が間違ってるんだよ!!!」

紬「だ、だって!」

律「だってもクソもねぇよ!!」

紬「うっ・・・」

律「いいか・・・、お前のやり方は汚い。私がいっちばん嫌いな陰湿な最低な行為だ」

紬「うぅ・・・」

律「澪だって変われた。ならお前だって変われるよ」

紬「変わる・・・?」

律「その最低最悪な根性、私が叩き直してやるよ!!!」

紬「ひっ!!」

澪「だ、だから私は変わってなど・・・」

律「謝れ」

紬「え?」

律「唯に謝れ。酷いことしてごめんなさいって」

紬「なっ!!ど、どうして使用人にこの私が・・・!!」

律「使用人だって人間なんだよ!!たとえ身分が違えど、人間は人間だろ!?」

紬「人間!?笑わせないでよ!!!使用人が人間なわけ・・・!」

パァアアアン

紬「いたっ!!!」

律「いい加減にしろ!!!」

紬「な、なによおお、この私をひっぱ叩くなんて・・・!!」

唯「紬様・・・」

紬「なによ!!あんたは引っ込んでなさいよ!!」

唯「ごめんなさい・・・」

紬「はぁ!?」

唯「私が全て悪いんです」

紬「そうよ、何もかもあんたが悪いのよ!!!!」

唯「だから、チャンスをください」

紬「チャンス!?」

唯「もう一度、使用人として頑張って見せます」

紬「なっ、な・・・」

唯「私、まだこの仕事続けたいのです!!お願いします!!チャンスをください!!」

紬「あんた何を言って・・・」

唯「使用人が紬様に何を言ってるってことですよね!分ってます!けど、けど私はこの仕事を・・・!」

梓「私からもお願いします!!!チャンスをください!!!」

紬「な、なによ梓まで・・・!」

澪「じゃー私からも」

紬「はぁ?!澪まで・・・!!!」

律「じゃあ私も」

紬「律!?」

紬「な、なんなのよ一体・・・!!!」

紬「こ、これじゃ私一人が悪者じゃない!!たかが使用人如きに何みんなで・・・!」

律「たかが使用人か。使用人がいなけりゃ何もできないお嬢様がよく言うぜ」

紬「なっ!!」

律「もう少し使用人の気持ち・・・考えてみろよ」

紬「っ!!も、もう好きにすればいいじゃない!!!どうなったって知らないから!!!」ダッ

唯「あっ・・・!!」

律「ふー・・・」

唯「り、律様・・・」

律「好きにしろだって。あいつはどうだか知らんが、チャンスをくれたと思っていいんじゃないのか?」

唯「い、いいのかな・・・」

澪「好きにしろって言ったんだからいいんじゃないのか」

梓「そうですよ!よかったですね!唯さん!!」

唯「う、うん!!」

梓「これからもずっとずっと一緒に頑張っていきましょうね!!」

唯「うん!!」

梓「約束忘れないでくださいよ!?」

唯「もちろんだよ!!」



『お母さん、お父さん、憂へ

みなさんお元気ですか?私は皆から煩いといわれるほど元気にしてます。
この前は色々ごめんなさい。けどやっぱり今の仕事を続けたかったのです。
今では戻ってきてよかったと思います。後悔はありません。
まだ失敗は多いし、迷惑ばかりかけちゃってるけど、けど今の仕事がすごく楽しいです。

大切な友達もできました。今度の正月には連れていきますね。

それではまた』

唯「ふぅ・・・」

純「それしか書かないのー?」

唯「うわ!!!」


純「そんな驚かないでよー」

唯「きゅ、急に出てきたら驚くよ!!!」

純「ふふ。で、その大切な友達って私のことでしょうねー?」

唯「うん!」

純「・・・え!?」

唯「え?」

純「そ、そうなの?」

唯「そうだけど。あ、あと梓ちゃんね」

純「そ、そう・・・(大切な友達だったんだ、私・・・)」


唯「正月空けといてね!」

純「う、うん。って何勝手に決めてんのよ!!」

唯「へへー。あ、嫌だった?」

純「べ、別に嫌じゃ・・・」

唯「あ、お掃除の時間だ!いこーっと!」

純「ちょ、っちょっと人の話を!!」

唯「いこっ、純ちゃん!」

純「う、し、仕方ないわね!」

唯「よーし、今日も琴吹家の皆さんのため、いっぱい尽くすぞーー!」


END



最終更新:2010年11月19日 05:19