唯「…」ジー

梓「見つめてても言いません」

唯「えー、どうしてー?」

梓「そんなこと言われてから言うと私がアホみたいじゃないですか」

唯「そんなことないよー、例えば…」

~~~

唯「くっ…これが魔王の力…敵わない…」

さわ子「ふはははは!所詮はその程度かー!」

梓「唯先輩!」

唯「あ、あずにゃん…こ、これを読んで…」

梓「…これは?」

唯「最強の呪文、ダ・イスキー…これがあれば魔王を倒せる…」

唯「勇者の血をひくあずにゃんにしか唱えられないんだ…」

梓「唯先輩…」

~~~

唯「って状況だったら絶対言っちゃうでしょー?」

梓「魔王も悠長なもんですね、もしかしたら倒されるかもしれないのに待ってあげて」

唯「そーこーじゃーなーいー!」

唯「お約束に突っ込んじゃダメだよー」

梓「じゃあなんですか、どうして魔王と戦う前に私を連れて行かなかったのかってことですか?」

唯「それは…私が呪文書を見つけたところに魔王に出くわしたんだよ!」

唯「っていうかそこじゃないよ!これだったら言うでしょ?」

梓「この状況なら言うかもしれないですけど、今は違いますよね?」

唯「まーそうだけど」

梓「だいたいこの例だと多くの人間が幸せになりますけど、今喜ぶのは唯先輩だけですよね」

唯「ムギちゃんあたり喜びそうだよ?」

梓「あー、そうかもしれないですけど今いませんし」

唯「でもあずにゃんが何か損するわけでもないんだしー」

梓「それを言うのにもエネルギーを消費します」

唯「言っておけば一言で済んだものを、言わないせいで長々と話したあとに言う台詞?」

梓「…すみません、今のは考えなしな発言でした」

唯「じゃあ仮に私が言ってなかったとしたら言ってくれた?」

梓「それはないでしょうけど、今よりは確率が高かったと思いますよ」

唯「じゃあ記憶を消すしか…」

梓「しかじゃないです、だいたい記憶が消えても言いませんって」

唯「そんなー」

梓「損も得もしないんなら普通はしませんよ」

梓「まるで世界の子供たちが救われないボランティアですよ」

唯「私は救ってくれないのー?」

梓「足ならすくってあげますけど」

唯「それはひどいよー」

唯「でも得はあるよ!」

梓「私の得でない場合はもれなく却下しますが」

唯「私に絡まれない!」フンス

梓「それを自分で言っちゃいますか、って言うか今の自分がうざいっていう意識はあったんですね」

唯「意図的だからね」

梓「意図して後輩をうざがらせるような人には尚更言えません」

唯「何て言えないのかな~?」

梓「言いませんよ?」

唯「うん、言わないと思ってた」

梓「だいたいそんな目で見るからダメなんです」

唯「目?」

梓「目です、フランス語で言うところの…」

唯「言うところの?」

梓「すみません、失念しました」

唯「元から知らないんじゃないの?」

梓「そういえば失念って仏教用語らしいですよ」

唯「それで自然に話逸らしたつもり?」

梓「つもりでしたがダメですか」

唯「私はそこまで甘くないよ」

唯「で、どんな目?」

梓「私の台詞を期待するような目で見られたら、言ったら負けだと思います」

唯「でもそれはあずにゃんが私の返しを期待してるからそう見えるだけかもよ?」

梓「でも言ったら返しますよね」

唯「うん」

梓「…じゃあ仮に、私が『大嫌い』って言ったら唯先輩はどうします?」

唯「え…ショックを受けて30分へこむ」

梓「そういう意味じゃないですし、へこむの短すぎです」

唯「じゃあどういうこと?」

梓「自分で言った台詞を思い出してください」

唯「あ、『大大嫌い』って返す?」

梓「正解です、じゃあ『大大嫌い』って私が言ったら?」

唯「あずにゃんはそんなに私が嫌いなの?」

梓「仮にって言ったでしょう」

唯「『大大大嫌い』って返す!」

梓「上出来です、じゃあもう言わなくてもいいですね」

唯「つまり、『大好き』って言ってくれると!」

梓「言いませんよ」

唯「なんでー」

梓「正直に言いましょう、恥ずかしいです」

唯「そんなことないと思うけど」

梓「少なくとも私のキャラじゃないです」

唯「まー素直すぎるあずにゃんはいじりがいなくて寂しいし…」

梓「そんな風に思ってたんですか、少し嫌いになりました」

唯「あわわ」

唯「今どのぐらいでしょうか?」

梓「嫌い度-99.995ぐらいですね」

唯「どういう指標?」

梓「普通を0として、嫌いなら数字が増えます」

梓「で、-100だったのが0.005増えました」

唯「ホントちょっとだね」

唯「あれ?これって…実は大好きってこと?」

梓「唯先輩が思うんならそうなんでしょうね」

唯「あずにゃんはいじっぱりだなー」

梓「唯先輩はいじわるです」

唯「でも大好きなんなら言ってよー」

梓「だからそれは唯先輩の予想でしょう、実際そうかは分かりませんよ」

唯「うむむ」

梓「それに」

梓「私が素直だと唯先輩が寂しがりますから」

唯「あずにゃん…」

唯「大大好き!」

梓「私まだ何も言ってませんよ」

唯「大好きって言わないと大大好きって言わないと思ったら大間違いだ!」

梓「ずるいですね」

唯「本心だしー」

梓「じゃあ仕方ないですね」

おわり






うらおまけ

ここからは本編とは関係ありません





ていしょくやさん!

あずさ「私は小ライスに…」

ゆい「大大好き」

あずさ「え?」

ゆい「え?」




つむぎ「ケーキ多く持ってきちゃった」

りつ「ここは私が…」

みお「おいおい」ポカッ

あずさ「ここは公平にダイスで…」

ゆい「大大好き」

あずさ「え?」

ゆい「え?」




りつ「はい、あずさの出来上がりー!」

みお「なっ!」

ゆい「あずにゃーん」ダキ

みお「ゆいも乗っかるなよ」

ゆい「…あずにゃんはそんなこと言わないよ?」

みお「ゆ、ゆい先輩大好きです」モジモジ

ゆい「大大好き」

あずさ「え?」




ゆい「あ…」バシャー

あずさ「ああ!何やってるんですかゆい先輩、お茶こぼして!台拭きもってきますね」

ゆい「大大好き」

あずさ「え?」

ゆい「え?」




さわこ「部活紹介のビデオのために衣装用意したわよ!」

りつ「全身タイツじゃん…」

あずさ「タイツきもいです」

ゆい「大大好き」

あずさ「え?」

ゆい「え?」




みお「雪降ってきたなー」

りつ「スキーやりたいなスキー、スキー大会!」

つむぎ「私の家の山予約取っておく?」

あずさ「それじゃあ大スキー大会ですね…」

ゆい「大大好き」

あずさ「え?」

ゆい「え?」




ゆい「あずにゃん」

あずさ「なんです?」

ゆい「好きって言って」

あずさ「いやです」

りつ(あずさのマネ)「大好き!」

ゆい「大大好き」

あずさ「え?」

ゆい「え?」




ゆい「あずにゃん、『だ』」

あずさ「だ?」

ゆい「『い』」

あずさ「い…」

ゆい「『す』」

あずさ「す…」

ゆい「『き』!」

あずさ「あ、そう言えば昨日面白い本買ったんですよ!読みます?」

ゆい「え?」




あずさ「ゆい先輩、だい…」

ゆい「…!」ピク

あずさ「…ぶ上手くなりましたね」

ゆい「そ、そう?」

あずさ「だい…」

ゆい「…!」ピク

あずさ「…成長ですよ」

ゆい「えへへ~」

あずさ「私ゆい先輩が、だい…」

ゆい「!」ピク

あずさ「…の練習好きとは思ってませんでした!練習しましょう!」

ゆい「え?」




あずさ「きーのーは今日みたい、明日は今日みたい♪」

ゆい「!」

あずさ「だいじょっぶだいじょっぶ楽しかったら大正解♪」

ゆい「…」ジー

あずさ「ロッカーはいつだってね"今"やんちゃざかーりー♪」

ゆい「…」ワクワク

あずさ「すっすめ乙女抱きしめて~希望を~♪」

ゆい「…」スゥ

あずさ「…」

ゆい「…え?」




あずさ「ゆい先輩、突然ですが大好きです」

ゆい「え?何?」

あずさ「え?」

おわり




最終更新:2010年11月20日 00:22