63. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/07(日) 23:19:16.32 ID:2P/L7TL00
梓「唯先輩の隣に座っている人ってなんか怖そうです……」

澪「そういえば前に教室に来たときもそんなこと言ってたな」

律「お、噂をすれば」

姫子「……」

律「試しに声かけてみなよ」

梓「え、でも……よ、よし」

梓「あっ、あのー」

姫子「いらっしゃいませー!!」

梓・姫子「!?」

姫子「きゃー! きゃー!」

律「姫子、コンビニのバイトしてて今研修中なんだよ」

梓「かわいい……」

64. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/07(日) 23:23:39.48 ID:2P/L7TL00
いちご「……それじゃあ、伝えたから」

唯「うん。ありがとねー」

梓「あの人は?」

唯「いちごちゃんだよ」

梓「クールそうな人ですね」

唯「ううん、面白い子だよ」

唯「弱点くすぐると顔真っ赤にして無言でずっと堪えてるんだよ。面白いよ」

梓「どうりでさっき顔赤かったんだ……」

65. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/07(日) 23:27:00.23 ID:2P/L7TL00
梓「コーラってちょっと苦手です」

紬「どうして?」

梓「なんていうか飲んだ後の……」

梓「それに歯がギシギシになるのが」

エリ「コーラが好きじゃない」

梓「え!?」

エリ「そんなあなたにも勧められちゃう! 後味すっきり、気分爽快!」

エリ「これでゼロカロリー? うそー」

エリ「美味しいところが、いい。ペ○シNEX」

梓「え」

66. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/07(日) 23:30:16.93 ID:2P/L7TL00
唯「トンちゃんは可愛いよぉ、美人さんだよ〜」

梓「スッポンの中の美人の定義ってなんですか?」

唯「鼻、かな」

梓「えー、でも鼻ペッチャンコじゃないですか」

唯「潰れてても良いものは良いの! 例えばあずにゃんだって!」

梓「や、やめてくださ……ふがっ」

唯「……」

梓「ふがっ」

唯「あ、鼻毛一本出てる……」

67. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/07(日) 23:34:01.25 ID:2P/L7TL00
トンちゃん「……」

梓「トンちゃんエサだよ。いっぱいお食べ」

トンちゃん「……」

梓「ん、よく見ると水槽の中に虫が」

トンちゃん「……」

梓「いけ、いけ! トンちゃんやれ!」

トンちゃん「……」

梓「そこだ! やってやれです!」

トンちゃん「……完」

68. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/07(日) 23:37:34.73 ID:2P/L7TL00
唯「世界征服したい! 後半始まるよ〜」


律「なーんでまたそんな事を」

唯「これ答えるの二度目なんだよね」

律「じゃあいっか」

唯「聞きたくないの?」

唯「いいの?」

律「なんだよ、そんなに聞いてもらいたいのか?」

唯「いや、理由考える手間が省けて助かったなぁって」

律「ないのかよ!」

69. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/07(日) 23:41:20.23 ID:2P/L7TL00
唯「――と、様々な議論を交わしたわけだよ。和ちゃんと」

律「じゃあこれ以上話合うこともないだろ」

律「てことで私、明日早いから帰るわ」

唯「待って!」

唯「いかないで……」

律「唯……」

唯「暇なの……」

律「このやろー」

70. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/07(日) 23:45:02.66 ID:2P/L7TL00
律「世界征服って言うほど簡単なことじゃないんだぞ」

唯「その口ぶりはまるでかつて世界征服を企んでいたようだね」

律「いや、むしろ私世界救う方だから」

唯「なにっ」

唯「ていうことはお前は敵だなあちょー!」

律「むしろお前が敵だとりゃー!」
71. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/07(日) 23:49:35.97 ID:2P/L7TL00
律「はぁ、はぁ」

唯「はぁ、はぁ……ふふ」

唯「やるね、りっちゃん……」

律「お前こそ……」

「こうして敵対しあっていた二つの勢力、プリテーシスターとデコビカリーは」

「お互いを認め合い、仲良くなったとさ」

憂「めでたし、めでたし」

唯・律「なにっ」

72. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/07(日) 23:53:21.04 ID:2P/L7TL00
憂「さっきからドタバタってうるさいよー。お姉ちゃん」

憂「もう遅いんだから夜中に騒いじゃめっ、だよ?」

唯「ゆるしてつかんさーい!」

憂「よろしい。それじゃあおやすみなさーい」

唯・律「おやすみー」

唯「憂に怒られちゃったし、今日のところはもう寝よっか。りっちゃん」

律「そうだな」

律「……」

律「あれ、なんで私泊ることになってんだ……」

唯「添い寝してあげよう。カモン、りっちゃん」

73. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/07(日) 23:56:30.83 ID:2P/L7TL00
律「寝れないな」

唯「寝れないね」

唯「りっちゃん」

律「ん?」

唯「世界征服、本気だからね」

律「まだ言ってんのかよ」

律「……そうだ。明日お前にいいもの持ってきてやるよ」

唯「え、いいものー!?」

律「きっと今の唯にとってすっごく嬉しいもんだよ」

唯「楽しみにしてるね! わくわくするなぁ〜! ふふふっ」

74. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/08(月) 00:00:33.99 ID:08JvAw+K0
唯「……」

唯「何これ」

律「何って、アリの巣だよ」

唯「へー……」

唯「じゃなくて!」

唯「これのどこがいいものなのさ!」

律「世界征服する前の練習だよ。こいつを人間社会に見立ててみな」

唯「無理っ」

律「まぁまぁ、とにかくお前は今この瞬間! 一つのアリの巣を征服する権利が与えられた」

唯「いらないよ! 返上するよ!」

76. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/08(月) 00:03:34.69 ID:08JvAw+K0
憂「とか言ったのに」

憂「結局もらっちゃったんだ? アリの巣」

唯「違う、押しつけられた」

唯「やだよぉ。こんなの侵略でも征服でもないよ」

憂「エサはハチミツとか昆虫とか……へ〜、色々あるよー」

唯「何飼う気になってるの!?」

77. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/08(月) 00:06:58.36 ID:08JvAw+K0
憂「ほら、お姉ちゃん。見て」

唯「ん……」

憂「アリさんがエサを一生懸命運んでるよ。可愛いね」

唯「可愛くないもん」

憂「あ、アリさん同士がこんがらがっちゃった」

憂「解けたみたい……よかったぁ」

唯「……」

憂「女王アリさんが卵産んでるんだねー」

唯「ちょっときゅうり持ってくる!」

78. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/08(月) 00:10:05.11 ID:08JvAw+K0
憂「なんだか夏休みの自由研究してるみたいだねー」

唯「ねー!」

唯「見てみて」

唯「このアリ、私たちのこと見てるよ〜」

憂「ふふ」

憂「でもアリさんからしては私達ってどういう風に見えてるのかな」

唯「巨人」

唯「いや、魔王……」

憂「え?」

79. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/08(月) 00:13:29.30 ID:08JvAw+K0
唯「支配者だよ! アリ社会の支配者」

憂「ど、どうかな」

唯「お前達の世界はこの私の手の中にあるー! はっはっはー!」

憂「これって世界……?」

唯「でも」

唯「なんか可哀想になってきた」

憂「切り替わり早いね!?」

80. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/08(月) 00:16:13.64 ID:08JvAw+K0
唯「やっぱり」

唯「世界征服なんてするべきじゃないね」

憂「どうしたの急に?」

唯「ううん、ただ平和が一番だってことに気づいたんだぁ」

唯「このアリたち見てたらそうかなぁって」

憂「うん」

憂「そうだね」

憂「平和が一番だよ、お姉ちゃん」

唯「うん。平和って素敵だよ」

唯・憂「あったか、あったか」

81. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/08(月) 00:19:27.76 ID:08JvAw+K0
和「世界征服、やめたの?」

唯「私には荷が重かったんだよ」

和「根性無し」

唯「実は期待してたの!?」

和「さぁ」

澪「世界をお花畑でいっぱいにできたら素敵だと思わないか?」

律「お前の頭の中のメルヘン花畑だけで十分だよ」



お  わ  り




最終更新:2010年11月25日 23:54