…
純「…」
梓「ふふー」ニコニコ
純(気持ち悪いなぁ……さっきからずっとこんなだし)
ガチャ
憂「おはよー」
純「あっ憂!おはよー!」ギュー
憂「じゅ、純ちゃん…いきなり…」
純「いきなりじゃなかったらいつでも抱きついていいの?」
憂「うーん…」
梓「…」
憂「あ、梓ちゃんもおはよう」
梓「!……お、おは…」
純(お?ちょっとは成長したのか)
梓「は、は…」
憂「?」
梓「は、…はやく自分の席行けー!」ガタン
憂「わ、う、うん」
純(……やっぱりか)
梓「授業の準備でもしてれば!」
憂「うん。ありがと」
純(一応成長してはいるの、か……?)
梓「ふぅーっ…!」
憂(梓ちゃん優しい)
憂「ふふふーっ」ガサガサ
純(憂も機嫌いいし、やっぱり昨日何かあったのか)
純(ちぇー)
梓「…よし」
純「なにがよしよ。あんたももう席戻りなさい」
梓「はいはーい」
スタスタ
純「…」
純(聞いてみるか)
…
憂「…え?」モグモグ
梓(ぽかんとする憂かわいい)
純「だから、昨日ふたりで何話してたの?」
憂「何って…」チラ
梓「!」
梓(あ、アイこんたくと…)
梓(憂と、アイ、あい、愛……愛だって!?)
梓「うわぁーっ!」
純憂「!」ビクッ
梓「」ボン
純「爆発した…」
憂「梓ちゃん…?」スッ
純「あっ!さわっちゃダメ!」
憂「えっ?」
ピト
梓「」ボムッ
憂「うわっ!」
純「あーあ」
純(こいつはアホか。目配せくらいで…)
憂「梓ちゃん?」オロオロ
梓「」
純「大丈夫だよ。ほっとけば」
憂「わ、わたしのせいかな?」
純(…ある意味ね)
純「憂は心配しなくてもいいよ、そのうち直るから。…きっと」
憂「きっと…?」
…
憂「よかったぁ、元に戻って」
梓(うぅ…)
梓「…ごめん」
憂「ううん。でもどうして…」
純「うーむ、どうしてかなあ」
純「…あっ!もしかして梓は、憂と目が合ってはずかし…むぅっ」
梓(ば、ばか!)
純(離しなさいよー!)モガモガ
梓(余計なことしなくていい!)
憂(…仲良いなぁ)
純(せっかくわたしが教えてあげようとしたのに!)
梓(そ、そんなことしなくていいの!)
憂「なに話してるの?」
梓「っ!」チラ
憂「?」
梓「えへ、へへ…」ニマー
純(うわ、気持ち悪)
憂「なあに?」
梓「何でもない、から!憂は気にしないで」
憂「そう…?」
憂(仲間外れかなぁ…)ショボン
梓(うっ、憂落ち込んじゃってるし)
純(バーカ)
梓「うるさい!」ポカ
純「いたぁっ!」
憂「あー、梓ちゃんダメだよ」
梓「あ…う、うん」
純「うわぁん憂~」ギュー
憂「ちょ、ちょっと…」
梓(…もう)
…
ボボボッボボッ♪
梓「あ…メール」
パカ
梓「なんだ、純か」
純『自分で言えんのかバカヤロー!』
梓「…」
梓(そんなの…)
ポチポチ
梓『出来る!…たぶん』
梓「…」
ポチポチ
梓「…送信」
純「ふわぁーあ…」
モッジャモッジャ♪
純「あ、きた…」
パカ
純「…!」
純「おバカめ」
梓『当たり前だバカヤロー!』
純「……さーて、寝よーっと」
…
純(…ねむ)ウトウト
梓「……いつも思うけど、ちゃんと寝てるの?」
純「んぁ?あったりまえですよぉ」
梓「何時に寝てるの?」
純「10時」
梓「はやっ!子供か!」
純「別にいいじゃなぁい…ふわぁ…」
梓「まあいいけど……ってメールした頃には布団に入ってたってこと?」
純「うん」
梓「…」
純「…ていうか、あんたほんとに出来るわけ?」
梓「!…やる、つもり」
純「つもりって」
梓「でも!ちゃんと…」
ガチャ
憂「おはよー」
梓「!」
梓(よ、よし…)
梓「お、おはよう!」
純(むっ!)
憂「お、おはよう…」
梓(よし、よし…!)
…
純「あーお腹すいた!早く食べよう!」
憂「今日の体育大変だったもんね」
純「マラソンとか信じられない。なくなんないかなー」
憂「雨でも降ればいいけどね」
梓「……雨だと、延期」
憂「そうなの?中止にはならないんだ」
梓「…うん」
純「…」
ガチャ
澪「こんにちは~…」
梓「あ、澪先輩」
澪「あ!梓いたぁ!」パア
澪「よかったー、馴染みのない教室は緊張しちゃって…」
梓「…それで、何ですか?」
澪「ああ、ライブの曲決めたいから来てくれ。ほら、部活テスト前でできないから」
梓「わかりました」
…バタン
純「…」
憂「軽音部も大変だね」
純「…ジャズ研のほうが練習してるもん」
憂「あはは…確かにね」
純「あー、何だか急に疲れが出てきたぞー」
憂「平気?」
純「憂に膝枕してもらえば一気に回復する気がする」
憂「えっ……でも、ここじゃ…」
純「うそっ、やってくれるの?」
憂「えっ?だってそうすれば疲れが取れるんでしょ?」
純「うんうん!じゃあ…」
憂「でもここじゃできないから、あとでね」
純「……はぁーい」
憂「……マラソン、中止はないのかな?」
純「……みたいだね」
純(…ていうか、梓、憂に話しかけてたな)
純(こりゃちょっと危ない、かな?)
純「……憂、あーん」
憂「また?」
純「うん」
憂「…あーんっ」パク
…
憂「…三人で帰るの、初めてかな?」
純「あー、確かに」
梓「純とならあるのにね」
純「なによその言い方」
梓「別に」
憂「まあまあ、そろそろ行こ?」
純「行こ行こー!」
梓「…そうだね」
憂「……あ」
純「ん?」
梓「?」
憂「ふたりとも、飴食べる?」
純「これまた急に」
憂「えへへ、ポケットに入ってた」
梓「も、もらう」
純「むっ、わたしも!」
憂「はい、梓ちゃん」
梓「あ、ありがと」
憂「純ちゃんも…」
憂「…あ」ピタ
純「え、くれないの?」
憂「ううん、口開けて?」
純「へ?どうして?」
憂「ほら、あーん」
純「!…あーん!」
憂「お昼のお返し!」ポイ
純「むが……うまい!」
憂「えへへ」
梓「…」
純「んふふ~」コロコロ
…
スタスタ…
純「なんか新鮮だなー、こういうの」
憂「初めてだもんね」
純「はっ!憂がジャズ研入れば、毎日一緒に帰れるじゃん!」
憂「……じゃあ、入ろうかな?」
梓「!」
純「ほ、ほんと!?じゃあ…」
梓「う、憂!」
憂「ん?」
梓「軽音部も、部員募集中だけど…」
純「なによ、憂を盗む気?」
梓「う、憂は別に純のものじゃないし」
憂「ふたりとも、冗談だよー」
純梓「ええーっ?」
憂「あ、梓ちゃんまで…」
純「ひどい!わたしたちを弄んでたってわけ!?」
憂「ち、違うよぉ」
憂「だって今は、家のこともあるし…」
梓「……まあしょうがないよね」
憂「ごめんね」
純「ちぇー、チャンスだと思ったのに」
純「あ、わたしこっちだ」
憂「もうお別れかー、寂しいな」
純「わたしもだよ憂ーっ」ギュー
憂「うっ」
純「あ、ごめんごめん」
純「……じゃ、バイバイふたりとも」
憂「うん、また明日ね」
梓「…ん」
テクテク…
憂「…ふたりになっちゃったね」
梓「…うん」
梓(どうしようどうしよう…)バクバク
梓(ここで誘わなくちゃ…)
梓「…憂!」
憂「ん?」
梓「ちょっと、お茶」
憂「お茶?」
梓「…しに行こ」
憂「今から?」
梓「今から!」ガシ
憂「わわっ」
梓(ふーっ、ふーっ)ズンズン
憂「ま、待って」
…
ガチャ
梓「ふたりです!」
憂(はやい…)
梓「…」スタスタ
憂「…」スタスタ
梓「…じゃ、じゃあ座って」
憂「う、うん」
梓「…」
憂「じゃあ紅茶でも…」
梓「あ、わたしが頼むから!」
憂「え?」
梓「いいから!」
梓「あ、このケーキふたつお願しゃす!」
梓(噛んだ…)
憂(梓ちゃん噛んだ…)
梓「…」
最終更新:2010年12月01日 00:51