【生徒会室】

コンコン、ガララ

梓「和先輩」

和「あら珍しい、どうしたの?」

梓「ちょっとお話をしたくて」

和「私と?」

梓「はい」

和「何の話かしら?」

梓「……平沢姉妹について…とか?」


【体育館倉庫内】

唯「ぅぅ…さむい…」

憂「お姉ちゃん大丈夫…?」

唯「だ、大丈b…へっくちゅんっ」

憂「…」

唯「…大丈夫大丈夫」

憂「お姉ちゃん…」ギュ

唯「あ…」

憂「」ギュゥゥゥ

唯「うい……えへへ…あったかあったか」


【生徒会室】

梓「へぇ~、そうなんですか」

和「でね…」

長い…。
最初の切り口として平沢姉妹のことについて聞いただけなのに、
ただ姉妹の仲良しっぷりを延々と聞かされているだけだ。

和「聞いてる?」

梓「は、はい、聞いてます」

和「でもあの子達、私に何か隠してるようなの」

それ、私への好意ですよ。

梓「和先輩」

和「ん?」

梓「眼鏡外してみませんか?」

和「どうしてそうなるのかしら…」

……。

和「…これでいい?」

梓「あ、やっぱり眼鏡外したほうがカワイイですよ」

和「かわいい?私が?」

梓「はい、……あ、ちょっと膝の上借りますね」

和「え?」

ヒョイ

梓「っしょ…っと」

和「なっ…」

梓「これで先輩の顔がよく見えます」

和「何かのいたずら?」

梓「違いますよ」

もう少しかな。

梓「……キスに興味あります?」

和「無いわ」

梓「即答ですね…」

和「あなたは?」

梓「ありますよ」

和「そう……」

梓「だから……目閉じてください」

和「ぇ…?」

梓「しますよ」

和「……」

……。

本当に閉じました。
かわいい人です。

梓「…」
和「っ」

梓「……目、開けていいですよ」

和「……」

女の目になりました。
今触れたのは私の指なのに。

梓「では部室に戻ります」

和「ぁ……そう」

梓「和先輩」

和「……何?」

梓「またしましょうね」

和「……好きにしなさい」

梓「そうですか、では」

ガララ…

……。

和「はぁ…何だったのかしら…」

和「…ん?何か落ちてる」

和「……クリップ?」


【廊下】

完全とはいかなかったけど、ほぼ攻略かな。

ムフフフ。
残るは平沢姉妹だけ。

中野梓ハーレム計画
クライマックスです。


【体育館倉庫前】

 ガチャ

梓「♪」

 ガラララ…

梓「お待たせしましたー」

……。

梓「憂?唯先輩?」

……。

梓「おっと、電気電気」パチッ

梓「奥かな?」

 スタスタ

梓「いたいた」


梓「唯s……」


梓「……ん?」


梓「……」

私はその可能性は無いと考えていた。

普通に考えればありえない話なんだ。

唯憂「スースー」

肩を寄せて静かに寝息を立てている姉妹。

この姉妹も“普通”だと考えていた。

普通?
あー普通なわけないじゃん。

私が女好きでハーレムしようとしてる時点で“特殊”なんだ。

そんな特殊世界で“普通”だと考えることがナンセンス。

何故こんな当たり前のことに気が付かなかった。
気付いていればこの状況になるために何らかの手を打てたはずだ。
いや……これが運命だったのかもしれない。

唯「…うい…スー」
憂「…スー…お姉ちゃん…」

服が少し乱れている姉妹。
首すじや頬に赤い跡がいくつも付いている。

―――――“和「でもあの子達、私に何か隠してるようなの」”

間違いない。

この姉妹……

唯「ヘヘ…」
憂「…エヘヘ…」

………… 一線越えてるし。


【部室前】

梓「……くそ」

まぁいいや、一時撤退。
計画が無駄になった訳じゃないし。

こうやって収穫もあった訳だし。

ガチャ

梓「ただいm……え?」

ペロペロ
ペロペロ

律「ムギぃ…ちゅぱちゅぱ」
澪「あぅむ……はむっ」

紬「ハァハァ…もっと舐めてぇ…」

梓「ムギ…先…輩?」

紬「…? あ、梓ちゃん、おかえり~」

律「」ペロペロ
澪「」ペロペロ

梓「……」


紬「私、足舐められるのが夢だったの~♪」


梓「ぁぁぁぁあああああちくしょぉぉぉおおおお!!!」


………

……



どうもー、平沢唯です!
うへへ…昨日の憂可愛かったなぁ~
おっとと、よだれが…。

最近ちょっと憂がところ構わず甘えてくるので困ってます。
このままだと憂と私の関係が皆にバレてしまいます。

バレないようにしなきゃね…。
うーん、一人暮らしとか考えてみようかな……。


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ど、どうも、秋山澪です。

どうしよう…。
ムギの足が忘れられない……。

梓も良かったけど、ムギの足はちょっと癖のある臭いが良い。
それはまさに甘美な贅沢なんだ。

あぁ…、また嗅ぎたいな…。

ムギってどこの大学行くんだろう?
もし一緒の大学に行ければ……。
あ、やばい…ムギの足の虜になってる…。


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うおっしゃ!田井中律だ!

ムギ足、さし足、しのび足!
とにかくムギの足が好きだ!!

舐めたい!舐めたい!舐めたい!
ムギ足ハッピー100%だ!

はぁ…。
今度、頼んでみようかな…。
でもちょっと恥ずかしい。そんな乙女心も刺激するムギ足最高ー。


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こんにちは~、琴吹紬です。

うふふふふ~
りっちゃん澪ちゃんに足を舐めてもらって幸せです。
もっと舐めてもらいたいな~

この学校に来て、夢がいっぱい叶うなんて夢にも思いませんでした。

今度の夢は……りっちゃんの髪触ってみたい!

叶うかな~♪


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こんにちは、真鍋和です。

あれから音沙汰なし。
一体あれは何だったのか。私にはわからない。

……。

あ、クリップ返さないと……。


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こんにちは、平沢憂です!
お姉ちゃんと体育倉庫に閉じ込められてしまったのですが、
お姉ちゃんとついついしてしまった・・・の後に眠ってしまったので、
開けてくれた人を見ることができませんでした。

梓ちゃんに訊いても、

「私、知らない、見てない」
の一点張り。

じゃあ誰が開けてくれたんだろ?


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再びこんにちは、中野梓です。
ハーレム計画失敗で気力が下がってしまいました…。今日、髪結んでくるの忘れてるし……。

計画は練り直し。次のチャンスを待つ。

と言ってもチャンスは先輩達の卒業後ぐらいかな。
あ、バレンタインがあるか。ムフフ、待っていてくださいね。

いざという時のために何か必殺技を……泣き落としなんてどうかな?

そうだ、卒業式の日は目薬を用意しておこう。




おしまい。



最終更新:2010年12月03日 00:06