唯「ふぇ?」
憂「雪見だいふくの日らしいよ、お姉ちゃん」
憂「今日、というか昨日が」
唯「そうなんだ。知らなかったな」
唯「昨日教えてくれればよかったのに」
憂「昨日は買ってこれなくてね」
憂「と言うわけで今日買ってきました雪見だいふく」
唯「おおー真っ白い!」
憂「もちもちだよ~」
憂「半分こしようね~」
唯「ありがとう。ういー」ナデナデ
憂「えへへ~」
唯「うーん冷たいね」
憂「うん。でもおいしいよ」
唯「寒い日に食べるアイスはなんておいしいんだろう」
憂「急に食べたくなるよね」
唯「暑い日も寒い日もアイスがあれば生きていける」
憂「大げさだよお姉ちゃん」
唯「そんな気がするんだ」
憂「だいふく冷たいうちに食べちゃおう」
唯「おっとそうだったね」
憂「ちょうど二個入りだからいいね」エヘヘ
唯「私達にぴったり!」
――ペリペリ
憂「雪のように真っ白でオモチのようにふんわり」
唯「それが雪見だいふくなのです」
憂「はいスティック」スッ
唯「ありがとう。それじゃあ食べよう」
憂「つめたーいひんやりする~」
唯「おおのびるのびる」ニョローン
憂「あ、結構がんばるね」
唯「もうひょいもうひょい」
憂「もう少しのびれば新記録!?」
――ぷちん
唯「あらら」シュン
憂「ざーんねーん」
唯「もう、だいふくめ~」
憂「今日のだいふくは機嫌がよろしくないの」
唯「そんなだいちゃんは一口で食べちゃう」パクン
憂「わあ、おっきなお口」
唯「んーーーつめひゃいー」ヒョー
憂「とても幸せそう」ニコニコ
唯「お口の中がね、甘くてね、冷たくてね、おいしいの」
憂「買ってきてよかったあ」
唯「おてがらだよーういー」ナデナデ
憂「ふふふ」
唯「うい早く食べないととけちゃうよー」
憂「だいふくはとけないけど……お姉ちゃん食べたい?」
唯「ちょっとだけ~」エヘ
憂「もうっ」
唯「そんなこと言いながら憂はわけてくれるのでした」
憂「……そんな顔されたらしかたないなあ」
憂「はい、あーんしてぇ」
唯「あーーーん」
憂「お姉ちゃんのお口めがけて」スー
――ぱくん
唯「んんーおいしいですねーー!」
唯「ういのはおしいよー」
憂「どっちもかわらないよ~」
唯「ういーもっとー」
憂「しかたないなぁ」
憂「って今のでなくなったよ」
唯「ええーー」
憂「一つしかないしね」
唯「あいすーーたべたーーいーー」
憂「わがままだねぇ。お口にチャックしちゃうよ」キュ
唯「もがもが」
憂「アイス他にあったかな」トテトテ
憂「冷凍庫を開けまして中身チェック」フムフム
憂「わあ、予備用のピノ発見です」
憂「名前がかわいいよね。ピノ」
憂「おいしい名前。かわいい名前。お姉ちゃんにぴったり」
憂「はいお姉ちゃん新しいアイスだよ~」トテトテ
唯「もがもが」
憂「お口開けようね」キュ
唯「ぷはー」
憂「はい新鮮な空気すってーはいてー」スーハー
唯「空気がうまい!」
憂「こちらはもっとおいしいアイスですよ~」スッ
唯「アイスもうまい!」
憂「さあ、そのおいしいアイスの名前は~」
唯「は~?」
憂「ピノ!」ジャーン
唯「おー!ピノ!!」
唯「かわいい名前ですねー」
憂「昔そんな名前の女の子が居たからね」
唯「だからかわいいのかー」
憂「そうだね。たぶん」
憂「さあ箱で買ったから、たーんとお食べ」
唯「いっぱい食べます!」
憂「お夕飯もいっぱい食べたのにね」
唯「アイスは別腹!甘いもの別腹!!」
憂「おなかこわさないように食べましょう」
唯「うんーはやくちょうだーい」
憂「はーいあーーん」
唯「ぱくん」
唯「んんーーーおいしいいいーー」ゴロゴロ
憂「わあ雪見だいふくよりリアクション高い」
唯「いやね、チョコレートがついてるぶん甘く感じてね」
憂「ふーんわからなくもないかも」
唯「さあもっともっとーー」
憂「もうおなかこわしてもしらなーい」アーン
唯「ぱくり」モグモグ
――――――――――――
憂「結局全部食べちゃった」
憂「26個入りだったのに」
唯「私はがんばりました!」
憂「お姉ちゃんすごい!!」パチパチ
憂「さてお姉ちゃん」
唯「なにかな」
憂「雪見だいふくなんだけど、もちもちだったね」
唯「うん、もうもちもちすぎてほっぺたとろけちゃうよ」
憂「そう!もちもちだいふく。まるでお姉ちゃんのほっぺたみたい」
唯「そうかな?」
憂「そうだよ。だからさわらしてね」
唯「流れがわかんないけど、ほっぺたくらいならいくらでもー」
憂「もちもちほっぺ~」サワサワ
唯「あんひゃりひっひゃっははめはお」
憂「わかってるよ~」グイーン
唯「のひないのひない」
憂「ふふふふふ」
唯「もーーおひゃいひ」グイーン
憂「ひょゎ~~」
唯「むむむ」グイグイ
憂「ううう」グイグイ
――ぺちん
憂「あうっ」
唯「あいたたた」
憂「手からはなれちゃった」
唯「ほっぺたがちょっとだけ伸びた気がする」ヒリヒリ
憂「えへへ、いたいのいたいのとんでけ~」ナデナデ ポーン
唯「あらふしぎ!いたいのなおっちゃいました」パパーン
憂「こうしてあげればお姉ちゃんのいたいところなんでもなおせる」
唯「大げさだよういー」
憂「そんな気がするの」
唯「でも、ありがとう」
憂「どういたしまして」
唯「ピノもおいしかったけど」
唯「ひさしぶりに食べた雪見だいふくのお味が忘れられない」
憂「もっといっぱい買ってくればよかったね」
唯「あれ箱で売ってないかなぁ」
憂「いっぱい食べたいもんねー」
唯「あいすあいすあいすあいす」
憂「今度いっぱい買ってこよう」
唯「あいすってどれくらいあるのかな」
憂「どうだろう。コンビニにいっぱいあるけど」
憂「その種類はわたしじゃあ見当も付かないよ」
唯「種類豊富なあいすをいつか食べつくしてみたい」
憂「お姉ちゃんならいつかきっとできるよ!」
唯「やっぱりー?そうかなー」
唯「あれもこれもそれもぜーーんぶ食べたいの」
憂「私はそれを見届けるよ!!」
憂「それができたら静かに余生を送れる気がするんだ」
憂「がんばったねお姉ちゃん……ってね」ホロリ
唯「またまた大げさな」
唯「でもいつかはできることを夢見て……!」
唯「さて、憂さんや」
憂「なんですか唯さん」
唯「さっきから疑問だったのが一つ」
憂「はいはいなんでしょう」
唯「なぜ昨日、いや18日が雪見だいふくの日なのでしょうか!」
憂「いい質問ですね~」
唯「ふしぎに思ったことはなんでも聞いちゃいます」
憂「えらいえらい」ナデナデ
唯「いやいやあー」
憂「え~何故その日かと言いますと」
唯「と~?」
憂「パッケージを開けて、それを縦にして上から見ると……!」クル
唯「こ!これは!!」
憂「そう!なんと!!スティックの部分が“1”に」
憂「だいふくの部分が“8”に見えるじゃありませんか」
唯「なんてふしぎな!!」
憂「そうだよすごいんだよ雪見だいふくは」
唯「それじゃあ毎月18日は雪見だいふくの日なのかー」
憂「そこはあせっちゃいけないよお姉ちゃん」
唯「うっ、先走りました」
憂「記念日はいっぱいあると嬉しいけど、よくばっちゃいけません」
憂「今月が雪見だいふくなわけは!」
憂「いい月だから!!!」
唯「いいーー!?」
憂「11月はいい月なんだよ」
唯「そうだったんだね……!」
憂「お姉ちゃんの誕生月でもあるからねいいこと尽くしだよ、いい月は」
唯「ふむふむすごいようい」
憂「えへへ~」
憂「そんなわけで今日、というか昨日は雪見だいふくの日なのでした~」
憂「正確には“いい雪見だいふくの日”だね」
唯「いい日なんだね!」
憂「いい日なんだよ~」
憂「そんな日に買ってこれなかったのが悔やまれる……!」
唯「元気出して憂!!」
唯「今度は私が買ってきてあげるから」
憂「お姉ちゃん……」
唯「というか今から買ってくるよっ!」
憂「ええ?あんなに食べたのに?」
唯「もっといっぱい食べたいよ!」
唯「憂と一緒にね」
憂「……そうだね」
憂「こんな日くらいいっぱい食べてもいいよね」
唯「さあ出かけよう」スッ
憂「うん、寒いからぎゅっとね」ギュ
唯憂「それじゃあ、いってきます!!」
おしまい
最終更新:2010年12月05日 20:55