律「おら!こっちこい!」

紬「律ちゃん、乱暴はよくないって!」

梓「いたっ!離してっ!土下座しますから!謝りますから」

律「はぁ?何言ってんだタコ助、もう土下座だけじゃゆるさねーよ」

梓「そ、そんな・・・」

律「まぁとりあえず土下座だけどなっ!」

梓「・・・・・・離して、離してください!!」

律「あぁ?」

梓「もう我慢の限界です!離せっ!」バッ

梓が自分を掴んでいた律の腕を振り払う

律「あずさああああああ!」

律が梓に襲い掛かる

梓「いやあああああああ!!!」ドンッ

梓が律を突き飛ばす


ゴスッ


ドサッ



律「・・・・・・梓、お前・・・」

律の頭から血が広がっていく

澪「あわわわわ」

紬「律ちゃん・・・?」

律「・・・・・・」

梓「え・・・これ・・・」

唯「律ちゃん動かないよー」

澪「おい律!」ユッサユッサ

紬「澪ちゃん揺すったらダメよ!呼吸はある!?」

澪「えーと・・・ない・・・」

梓「ここまで込みでドッキリですよね?早く起き上がってくださいよ律先輩」

紬「・・・・・・」チラ

紬「澪ちゃん、脈は?」

澪「ちょっと待ってくれ・・・脈は・・・脈はかすかにだけどある」

紬「人口呼吸と心臓マッサージよ!早く!」

澪「お、おう!」

梓「あのっ!冗談ですよね?」

紬「・・・・・・」チラッ

紬「唯ちゃんはAED取って来て頂戴!」

唯「う、うんっ!わかたっ!」ダダッ

梓「も、もういいですから!」

紬「・・・・・・」

紬「・・・」カチカチ ピッ

紬「もしもし救急車をお願いします。頭を強く打って出血が・・・」

梓「・・・・・・」

紬「・・・は桜ヶ丘女子高等学校の3階です・・・はい」

梓「・・・おえっ・・・おえっ・・・おええええ」

澪「ふーっ!ふーっ!」

梓「ううっ・・・・・・」フラフラ

紬「梓ちゃん!」

梓「はい」

紬「梓ちゃんも手伝って!律ちゃんの名前を呼んであげて!」

梓「・・・はいっ!律先輩!律先輩!」

梓「律先輩!律先輩おきてください!」

律「・・・・・・・」

澪「1・2・3・4・・・1・2・3・4・・・」

紬「澪ちゃん変わるわ」

澪「ありがとうむぎ。・・・・・・梓、ごめんな」

梓「はい?」

澪「梓が言うとおりドッキリだったんだ」

梓「・・・な、なんだ・・・やっぱり。よかったぁ~」

澪「途中までは・・・・・・だ」

梓「え?」

澪「律が起こって梓をおどかすって聞かなくてさ」

梓「・・・」

澪「むぎもドッキリに協力したら梓は完全に騙されるんじゃないかって」

梓「・・・・・・」

澪「梓が土下座して顔を上げたらドッキリ大成功の札を出して終わり・・・だったんだよ」

梓「え・・・え?え?え?え?」

澪「まさかこんなことになるなんて・・・・・・」

紬「ごめんね梓ちゃん」

澪「だから私はやめようって言ったんだ!!」

紬「ちょっと!澪ちゃんだってしょうがないって言いつつ参加してたじゃない!」

澪「私は何にも関係ないからな!」

紬「意外とズルいのね秋山澪

澪「おい」

紬「何よ」

澪「まぁ、むぎは転校すればいいか。裁判沙汰になってもいい弁護士つけてもらえそうだしな」

紬「はぁ?」

梓「あ、あの・・・」

澪「むぎ、お前はノリノリだったからな。私は証言するぞ」

紬「仲間を売るの?」

澪「売るって?ww真実を話すだけだ」

梓「やめてくださいよ・・・うぅ・・・」ポロポロ

梓「澪先輩もむぎ先輩も悪くないですよ・・・うぅ」ポロポロ

梓「原因はどうあれ律先輩を突き飛ばして怪我させたのは私なんですから・・・ぐすっ」

澪「梓・・・・・・」

紬「梓ちゃん・・・ごめんね」

澪「とにかく人工呼吸と心臓マッサージを続けよう!」

紬「そうね!」

澪「くそっ!唯の奴は何をしてるんだ!」

梓「ぐすっぐすっ・・・おえっ・・・おえっ」

紬「梓ちゃん大丈夫?」

梓「すみません、今頭がぐちゃぐちゃしてて気持ちも悪いし・・・おえっ」ポロポロ

紬「梓ちゃん、手握っててあげる」ぎゅっ

梓「ありがとうございます・・・ぐすっ」

梓「・・・律先輩がこのまま死んじゃったら・・・・・・私やっぱり少年院に入るんでしょうか?」

澪「梓?」

梓「ちゃんと罪をつぐなわなきゃいけないのはわかってます・・・でも怖いです・・・・・・うっうっ・・・」

紬「梓ちゃん・・・私が責任を持って梓ちゃんに最高の弁護士をつけるわ」

澪「多分大丈夫だよ」

梓「澪先輩、むぎ先輩・・・」

澪「もしそうなっても私たちはずっと仲間だからさ、毎日面会にも行くよ」

梓「うっ・・・・ぐすっ・・・あ゙い・・・ぐすっ」ボロボロ


・・・ピーポーピーポー

紬「救急車のサイレンだわ!」

澪「頑張れ律!頼む!生きろ!生きろ律!」

律「・・・・・・」

梓「律先輩!律先輩!」

澪「ふーっ!ふーっ!・・・はぁはぁ・・・」

紬「どうしたの澪ちゃん、なんでやめるの?」

澪「もう・・・ダメだ・・・」

梓「そんな・・・」ぐにゃ~~

紬「ダメって!どいて!私が代わりに続けるわ!」

澪「もう・・・・・・ダメなんだよ、見てわかれよ・・・・・・出血も酷い・・・」

紬「そんな・・・うぅっ・・・・・・」

梓「律先輩!りっつ・・・・・・うっ・・・・・・うわあああんんん!!」ボロボロ

ガチャ

唯「みんなお待たせ!AED持って来たよ!!」

澪「唯・・・・・・もういいぞ・・・」

梓「うわああああ」

梓は入ってきた唯にも気づかずに律に突っ伏して泣き崩れている

紬「梓ちゃん、よしよし」


唯「あずにゃん、AEDだよ!」

梓「あああああああ律先輩いいいいいい!!!」

唯「あーずにゃーん?」

梓「・・・うっ・・・・・・うっ・・・」

唯「もしかしたらAEDで生き返るかもしれないよ?とりあえず使ってみようよ」

澪「そういう機械じゃないからそれ・・・・・・」

唯「はい、あずにゃん。見て」

梓「・・・ぐすっ・・・ドッキリ大成功?」

唯「いえーい!」

律「おつかれー」

澪「長いよ」

紬「私上手く演技できてたかしら~うふふ」



梓「え?は?あれっ?何?え?え?え?は?は!?はああ!?」

律「だからドッキリだよ」

梓「ちょっともおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

律「ごめんごめんwww」

澪「ごめんな梓」

梓「もおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

唯「大成功だね~」

梓「本当に救急車のサイレンしてたじゃん!もう~~いやぁ~」

唯「カセットだよあれww」

律「リアリティの追求ってやつだな、うん」

梓「あああああああああああああああああ」

梓「ちょっとイタズラの限度を超えてますって!!」

律「んなことないって。むぎには脈で気づかれたしな」

紬「ちゃんと計らないとだめよ梓ちゃん」

梓「うわ、うっぜえええええええええ」

澪「はは・・・」

律「ドッキリをかけようとして起きた事故みたいなね」

梓「ざけんなって!!田井中こら!!」

梓「絶対に許さんからなクズ共!!」

梓「あああああ!!」ぶるぶる

律「マジでキレてるぞこいつ・・・」

唯「逃げろー!」

紬「逃げろー!」

澪「ちょっと待って!」

梓「待てやこらあああああああああ!!」

律「おい梓!!!」

梓「あぁ!?」

律「これ読め」ポイッ

律「じゃあな!」

バタンッ


部室に一人取り残された梓

梓「最低だよ、あの先輩達!!」

梓が律から渡された手紙を読む

梓へ

今日のドッキリ、まずは謝る

すまんかった! ← 律
ごめん、本当にごめん梓! ← 澪
あずにゃんあんまり怒らないでね~ ← 唯
本当に申し訳ありませんでした ← 紬

私達のこと、嫌いになったか?
なったよな?
そうしたら大成功だ

梓「え?」

どうしても別れってのは辛くなるからな
喧嘩別れならそういうのがなくなると思って酷いドッキリを選んだ
みんな梓のこと好きだからな

梓「・・・うっぜ」ポロポロ

梓「本当に最低な先輩達です・・・」ポロポロ    完



最終更新:2012年03月04日 21:43