唯「ねえねえ何のはなしー?」

律「…唯良いところに来た!唯からも言ってやってくれ!」

唯「え~なにー?いちごちゃんに何かを言えば良いの?」

律「いちごの奴が髪の毛を触らせてくれないんだ!さきっぽだけでいいのに!」

澪「嫌がってるんだから無理に触ったら駄目だろ?」

いちご「…」クルクル

律「ああああ見せ付けやがっていちご!これ見よがしに髪をクルクル触って酷いぞ!」

いちご「…別にそんなつもり無いし」クルクル

律「ねえさきっぽ!さきっぽだけで良いから!」

唯「そーだそーだ!さきっぽだけだー!」

澪「お前らいい加減にしろ!」ゴチンッ

律「何で私だけっ!?」

澪「まったく…確かに綺麗な髪だからな。触りたい気持ちもわからないでも無いけど」

律「だっろー?よし決定!さあいちごちゃああん覚悟しましょうね~♪」ワキワキ

いちご「…手の動きがキモイ」

律「…駄目?」

いちご「…律の髪の毛も触らせてくれたら良いけど//」

紬「フヒッwww」

澪「おお、良かったな律」

律「交換条件とはやるなあ…もちろん構わないぞーほれ」クイッ

いちご「…綺麗…」さわさわ

律「あははー…なんか照れるし///」

唯「りっちゃんの髪の毛も綺麗だよねえ」

律「はあ…よしじゃあいちご、触るぞ?」

いちご「待って」

律「え…」

いちご「放課後、ふたりっきりでが良い。今日部活無いから」

律「…はい?」

律「なして…?今じゃあ何故駄目なんだ?」きょとん

いちご「…」

律「うーん…わかった!つーわけで澪、今日私部活遅れるんで宜しく!」

澪「う、うん…」

唯「?」

紬「ンフッwwwww」



-放課後・体育倉庫-

律「えーと…何でまたこんな人気の無い場所に」

いちご「…」

律「んーと…まあいいやんじゃあ早速」

いちご「…」

律「…うっわあ、やっぱり綺麗だなあスベスベで…」さわさわ

いちご「…んっ」

律「…ふう。いやあ良い触り心地だったなあ」

いちご「…」

律「…?」

いちご「…もういいの?」

律「え?」

いちご「もう触らないで良いの?」

律「ん?うん」

いちご「…そう」

律「…うん?ああ、ありがとうないちご。じゃあ私部活に行くからさ」

いちご「…」

律「ありがとなっ!」

いちご「…待って」くいくい

律「ん?」

いちご「…」

律「どした?」

いちご「…」

律「…?」

いちご「…」そわそわ

律「…」

いちご「…っ」

律「…具合でも悪いのか?おでこ触るぞー」ぴとん

いちご「っ//」

律「熱は無いなー…」

いちご「…」カアアアッ///

律「と思ったらあれ…お、おい熱っぽいんじゃないかコレ」

いちご「…」(顔を赤くしてそっぽを向き目を瞑って小刻みに震える)

律「心配だなあ…なんだったら送って行くぞ?今日は休むって澪にメールしよう」カチャッポチポチ

いちご「…」

律「平気?」ポチポチ…カチャッパタン

いちご「…別に具合は悪く無い」

律「いやでも顔赤いし…」

いちご「…平気」

律「言っとくけど気を使わなくてもいいぞー?一日位休んだって平気だからさ」ニコッ

いちご「…」カアアッ

律「まだ熱っぽいみたいだし、さ?」ピトッ

いちご「っ//」カアアアッ

いちご「…わかった」

律「じゃあ取りあえず此処出よっか?」

いちご「…」

いちご「…わかった…」シュン…

律「(つーかなんでわざわざ放課後にこんな場所に来させたんだろう…まあいいか)」

いちご「…」シュン…



-帰り道-

いちご「…」シュン…

律「(辛いのか?元気ないなあ…)」

いちご「じゃあ私、家こっちだから」

律「え…?送っていくぞ?」

いちご「…いい」

律「良くない良くない。心配だから最後までついて行くよ?」

いちご「…悪いからいい」

律「気を使うなって言ったろ?ほら行くぞー」グイッ

いちご「っ//」

律「手ぇ柔らかっ!乙女かっ!」

いちご「…っしらない…」カアアアッ



-若王子宅-

律「此処かー」

いちご「…ん」

律「家の人は?」

いちご「今日はいない…あっ」

律「居ない?…それじゃあお邪魔するけど良いか?心配だし」

いちご「嘘、本当は居る」

律「いや居ないんだろ?ほんと気を使わなくても良いし。なんなら泊まっていく勢いでおっけーだぜ?」

いちご「っ!?……ヤダ//」

律「何でだよー…私の事嫌い…とか?」

いちご「…」

律「髪の毛も触らせてくれなかったしさー…あーあショックだなあいちごに嫌われてるなんて…」ズーン…

いちご「…違う」

律「…え?」

いちご「…」

律「…」

いちご「………好き」カアアッ

律「…」ドキッ

いちご「…あがって」

律「…え?あ…う、うん…お邪魔します(今、いちごの事が滅茶苦茶可愛く見えた…いや普段から可愛いんだけど)」


-いちごの部屋-

いちご「…」

律「…」

いちご「…」モジモジ

律「(何で正座して向かい合ってるんだ私達)」

律「なあ、取りあえず着替えてさ?ベッドで横にならないか?」

いちご「…ベッド…//…ヤダ…」

律「ええー…」

いちご「…」ソワソワ

律「熱あるんだろ…?」

いちご「…無い」

律「…アアアー!!!!我侭言ってないで着替えろっ!手伝ってやる!」ガシッ

いちご「…っ!」ビクッ

律「汗とか掻いてるんなら拭かないと治らないぞっ!ほらチャッチャと着替えろよー!」

いちご「…っっ///」イヤイヤ

律「もー…だったら早く自分で着替えろよー…下着は部屋にあるのか?」

いちご「…」コクコク

律「…ひょっとして恥ずかしい?」

いちご「…うん」

律「ですよねー、いくら女の子同士って言ってもねー」

いちご「…」

律「手伝うなんて冗談だって。まあそこまで具合は悪く無さそうだし一人で平気だろ?」

いちご「…」シュン

律「(何で黙るし)」

律「…ん…トイレ借りようかな。その間に着替えておくんだぞ?」

いちご「…わかった。早く出て行って」

律「…ほーい(やっぱり嫌われてるのか…?)」ガチャッバタン…

いちご「…はあ…」ドキドキドキ

律「いちごとふたりっきりかー…ご飯とかお風呂とか…用意してやろうかな」

律「私一人でやれない事も無いけどなあ…澪とか呼んで手伝わせちゃおうかな?」

律「ぶっちゃけ今日のいちごの謎のリアクションは一人じゃあ受けきれないし…」

律「熱の所為であんななのかな…?」

律「看病して早く良くなって貰おう。まずは澪達を呼んでいいか聞いてみるとするかー!」

律「着替えたかー?」ガチャン

いちご「…っ///」

律「まだ下着なっただけかー…」バタン

いちご「…っ…っ///」アワアワ

律「それ新しく着けた下着?」

いちご「…っ」コクコク

律「ふーん…んでその転がってるのが着替える用の服か」

律「手伝ってあげよう。ほらばんざーい」グイッ

いちご「…ヤダッ///」

律「まあまあ…うわ、色白いなー…綺麗過ぎだろ」マジマジ

いちご「見ないで…」カアアッ

律「うん?あ、あーつい見惚れちゃったなあ、てへ」

いちご「…ウザイッ///」カアアッ

律「体冷やすといけないな…一気に行くぞーほいほいっ」スルスルッ

いちご「…っぁ…//」

律「出来たー…子供の頃人形の服を着せ替えた事を思い出したなあ」

いちご「…バカ…///」

律「ああそーだ。今日泊まるのは確定として」

いちご「…っ!?」

律「家の事さあ、私一人でもやれない事は無いんだけど。澪とか呼んじゃってもいいよな?」

いちご「……え?」

律「早速澪とー…うーん取りあえず唯とかムギにもメールしよう」カチャン…ポチポチ

いちご「…」ガーン

律「人手は多い方がいいしな。気にしなくても良いよ?困った時はお互い様だろ?」

律「唯とかいちごの事気に入ってるし、喜んで看病してくれるぞー?よし送信っと」ポチポチ…パタン

いちご「…」ガーン…

律「速っ!ムギからだ…何々?」カチャン

律「ん?フラグ折るな?」

律「あれ…写メ付きだ」

律「ん?唯と澪のにそっくりな携帯だ。折られて粉々な携帯が写ってる」


律「他の奴らからは返事が無いな」

いちご「…?」

律「なんかさあ、他の奴は来ないみたいだな」

いちご「…っ」


律「じゃあ私だけで頼りないかもだけどさ。大船に乗ったつもりで看病されてくれよな」ニコッ

いちご「…っ…っ…///」アウアウ

律「お?こっちの散乱してるのは元から着てた服とか下着だな」ヒョイッ

いちご「っっ!???///」

律「洗濯しておくからさ。えっと洗濯機どこ?」

いちご「…!…!」アウアウ

律「熱ひどいのかー?しっかりしろ平気だぞー。どれ熱はっと」ぴとっ

いちご「」プシュウウウウウウ

律「お、おい平気かー!しっかりしろいちご!」

いちご「」

律「いちご…?いちごーーーっ!!」ペシペシ

……


いちご「……」パチッ

いちご「おでこが冷たい…冷えピタ…?」ペチペチ

いちご「…気絶したんだっけ」

いちご「…服が着替えてある」

いちご「…」

いちご「着替えさせられた…?」

いちご「…///」アウアウ

いちご「…」むくっ、テクテク


-台所-

律「夕飯は何作ろうかなあ」

いちご「…律」テクテク

律「おおー目が覚めた?」

いちご「うん…ありがとう」

律「いいよいいよ。もう起きて平気なのか?」

いちご「…平気」

律「そうか。んでさー夕飯何作ろうか迷ってたんだけどな?」

いちご「…別に自分で作る」

律「は…?いやいやいいよ。ねえ冷蔵庫の中の物使って良いよな?」

いちご「…自分で作る。悪いから」

律「あああああそれ禁止だぞー!悪いからっての無し!友達だろー?」

いちご「…(友達)」シュン

律「あ、あれー…や、やっぱり私の事嫌いなのか…?」シュン…

いちご「…っ」

律「…」

いちご「…」

律「……」

いちご「………大好き…///」カアアアッ

律「…」ドキッ

いちご「…」(そっぽを向いて目を伏せモジモジしつつ顔を真っ赤にしている)

律「…そ、そっかー…?ならいいんだけど…(可愛い…やっぱ可愛いぞ)」

律「え、えーっとお…何か食べたいものあるか?」

いちご「…作ってくれるの?」

律「ああ、作るぞ!」

いちご「…」んー…

律「…」

いちご「…」モジモジ

律「…」ワクワク

いちご「…ハンバーグ…」

律「…おお」

律「ハンバーグか…うんひき肉もあるしいいんじゃないかな」ニコッ

いちご「…ハンバーグ…」

律「(可愛い…)」

いちご「…手伝う」

律「え…」

いちご「一緒に作ってもいいでしょ?」キラキラ

いちご「…一緒に作りたい」

律「だ。駄目だ駄目!病人なんだから!」

いちご「…別に病気じゃない」

律「熱あっただろ?」

いちご「…無い」

いちご「律の所為」ボソッ

律「ん?なんて?」

いちご「一緒にハンバーグ作りたい」

律「…ええー…」

いちご「…作る」

律「熱は?触って確かめ…」ヒョイッ

いちご「触らないで…体温計で測る。取ってくるから待ってて」

律「え…じゃあ場所を教えてくれ私が…」

いちご「来ないで」タッタッタ…

律「…(嫌われてる…間違いなく嫌われてる…)」ガーン

いちご「取ってきた」テクテク

律「ん…じゃ、じゃあ計ってくれ」(エプロン装備中)

いちご「…///」ぽーっ…

律「可愛いエプロンだな?いちごに似合いそうだ」ニコッ

いちご「っっ////」カアアアッ

いちご「…今熱を計る。(前を肌蹴るから)こっち見ないで…///」するっ…

律「え…うん…(見ないでって意味わかんないぞ…どんだけ嫌われてるの私)」ガーン…

いちご「…///」ドキドキ

律「あ、ねえたまねぎ何処?」クルッ

いちご「…っ///こっちを見ないで…野菜室にあるっ」ドキドキ

律「へーへーい…」シュン…

いちご「…///」ピピピピッ

いちご「…」スチャッ

いちご「…!!」ガーン

律「何度あった?」ヒョコッ

いちご「別に無いし平気」サッ

律「え…見せて?」

いちご「…」アウアウッ

律「…えー…?」

いちご「…」

律「ね、ねえちょこっとだけ…」

いちご「…」アウアウ

律「そりゃああっ!」ガバッ!

いちご「っっ/////」ビクッ!

律「…ほっほーう…37度2分ねえ」

いちご「……本当にさっきまでは無かった筈だから」

律「いやあるし…それに体育倉庫の時から様子おかしかったじゃんかー」

いちご「…」

律「…」

いちご「……律の所為///」カアアッ

律「何で私!?」

いちご「…早く作って。手伝うのは諦める…熱あるから」

律「…ええー…だから熱あったんだろずっと…」

いちご「…」

律「…」

いちご「…ハンバーグ、楽しみにしてる」テクテク…ガチャッバタン…

律「…(もう何が何だか…)」

律「…こうなったらとびっきり美味いのを作って驚かせてやるーっ!」カチャカチャ


いちご「…」ドキドキ

いちご「抱きつかれた…///」カアアアッ

いちご「触られた部分が…熱い…」

いちご「…部屋に戻ろう」

いちご「…」


2
最終更新:2010年12月17日 01:28