浴場
唯「お、おじゃましまーす ってうわ!」
唯「なんで照明がピンクなの!?」
梓「なんかやらしいですよね」
唯「やらしくはないけど」
梓「いろいろ妄想ふくらみますよね?」
唯「膨らまないけど!?」
唯「にしてもやっぱりムギちゃんちのお風呂は広いなー」
唯「これもうお風呂じゃなくて銭湯だよ」
梓「ですね 私としては超狭いほうが良かったんですけどね」
唯「もういやだよこの子」
梓「ほらこっちきてください 浸かる前に必ず身体洗うんですよ?」
唯「ひ、ひとりで洗えるよぉ」
梓「だめです 唯先輩はズボラなんですから」
梓「人の家のお風呂を借りる以上 お湯を汚して帰るわけにはいきません」
唯「正論っぽいけど欲望がチラチラ見え隠れしてるよー」
梓「ほら 背中ながしてあげます」
唯「じゃ、じゃあ先に私があずにゃんあらってあげる!」
梓「えぇえええ いいんですかあああああ!!」
梓「まさかそんなことを唯先輩に言ってもらえるなんて」
梓「いかん 鼻血が 鼻血がね」
唯「このタオルつかって洗えばいいのかな……」
梓「タオルなんてダメです 乙女の柔肌なんだとおもってるんですか」
唯「じゃあどうすれば……」
梓「その手はなんのためについてるんですか?」
唯「おはしとおちゃわんを持つためです……」
梓「そういうボケはいらないんですよ! わかります!?」
唯「ギー太を奏でるため……」
梓「なら私を奏でることなんてお茶の子さいさいですよね!!??」
唯「なんか必死だね」
梓「わかったら 早く! はやく!!」
唯「じゃあ どこから」
梓「そんなのきまってるじゃないですか!」
唯「えっと……私馬鹿だからわかんないよ」
梓「ここです ここ!」
唯「胸部?」
梓「おっぱいともいいます」
唯「ないものをどうしろっていうの?」
梓「やめてください! そういう返しは期待していません!」
梓「ホントは唯先輩の口からおっぱいって言わせたかったんですけどね!」
唯「おっぱい」
梓「うひぃいい 言いおったでぇ」
唯「……」
梓「ほら止まってないでちゃっちゃと 洗う!」 グイ
ピタ
梓「ひゃううううううん 唯先輩いいいい」
唯「うわぁなにこの人」
梓「やめてくださいよー もうそんな ハァハ」
梓「でも もっと もっとしてほしいです」
唯「普通に洗うけど」 ワシャワシャ
梓「んっ」
梓「んはぁ」
梓「いっ あぁ……」
梓「ゃん……」
唯「やめてよその甘美な声」
唯「やりにくいよ」
梓「どうしました?」
唯「だからその甘ったるい声やめてよ……」
梓「あ、すいません 無意識にでちゃってました」
梓「無意識っちゃいました」
唯「もうやめていい?」
梓「だめですよ まだここが……」
唯「ここって……」
梓「……///」
唯「えっと///」
梓「髪の毛です」
唯「あー うん 髪の毛だよね!」
梓「あれれー いまなんか変なこと想像しました?」
唯「してないよ!」
梓「おっかしいなぁ」
梓「まぁ勘弁してあげます さぁ」
唯「うん」ワシャワシャ
梓「~♪」
唯「あずにゃん髪の毛綺麗だね」
梓「恋するオトメはいつも艶っつやなんです」
唯「へー 恋してるんだね が、がんばってねー」
梓「もう唯先輩ったら わかってるくせに」
唯「あずにゃん」
梓「なんです?」
唯「前からね 言おう言おうとおもってたことがあるんだけど」
梓「……」
梓「やめてください 聞きたくないです」
唯「あのね」
梓「嫌ッ!」
唯「私ね あずにゃんのことね」
梓「あーあー 聞こえない 聞こえませんー」
唯「結構好きだよ」
梓「あーあー あ?」
唯「でもね あずにゃんの言う好きと 私の言う好きはたぶん違う」
梓「……」
唯「あずにゃんは私にとって可愛い後輩だから」
唯「それだけ」
梓「わかってました……」
梓「私ほんとに気持ち悪いですよね」
梓「自分勝手で……唯先輩に不快な思いさせて……」
梓「抱きついて唯先輩の時間をうばったりして」
梓「ほんとただの後輩のくせに何様って感じ……」
唯「あずにゃん……」
梓「ごめんなさい もうでますね」
梓「体あらってあげるっていいましたけど もうそんな」
梓「あれ? 唯先輩なにニヤニヤしてるんです?」
梓「やっぱり私からの開放はそんなに嬉しいもんですか……」
梓「そうですよね いままで本当にごめんなさい」
梓「謝って許してもらえるかわからないですけど」
梓「ごべ……んなざい……」ポロポロ
唯「あ、まさか泣くまでいくとは」
梓「えっ」
唯「あーずにゃん可愛いッ!」
梓「えっ え?」
唯「ごめんねぇあずにゃん」
ガバ
唯「んぅー」スリスリ
梓「ななななんなんですか」
唯「いやー やっぱあずにゃんはこうじゃないとねー」
梓「?」
唯「最近のあずにゃんはアクティブすぎたんだよー」
梓「ど、どういうことですか」
唯「あずにゃんは 常にそっけなく そしてたまにみせる寂しい表情がグッドなのです」
梓「はぁ……」
唯「だからね ちょびーっとだけね」
唯「なんていうんだっけ ドッキリ?」
梓「どっきり……」
唯「ふふ 意地悪してごめんね」
梓「なんですかそれ……」
唯「ん?」
梓「ひどいじゃないですか!」
梓「私ほんとに怖かったんですよ!」
梓「唯先輩に嫌われるくらいなら舌かんで死んでやろうかと思いました!」
唯「嫌ってないよー」
梓「わかってます! わかってますよ……うぐ」
唯「また泣くの? よしよし」
梓「もう……子供扱い うわああああん」
唯「あらら 泣かない泣かない」
唯「私が悪かったけどさー」
唯「ここ数ヶ月ちょっとはしゃぎすぎちゃったね」
梓「はい……グス」
唯「私たちが卒業して寂しかったんだよね?」
梓「はい……」
唯「同じ大学に入れて嬉しかったよね?」
梓「はい……」
唯「寂しかったときの反動がちょこーっとでちゃっただけだよね?」
梓「そう……です」
唯「よしよし 大丈夫だよ」
唯「私あずにゃんのこと大好きだから」
唯「あずにゃんが思ってる以上にずっとずっとね」
唯「それに私言ったでしょ?」
梓「はい?」
『ずっと永遠に一緒だよ』
唯「って」
梓「唯ぜんぱい"……」
唯「いい子いい子」
唯「あずにゃんはいい子で優しくて賢くて可愛くて」
唯「最高のパートナーだね」
唯「友達とかね 親友とかね 恋人?」
梓「?」
唯「そういう言葉すらおこがましいんだよ」
唯「私たちって!」
梓「……それは」
梓「嬉しいです」
梓「一緒にいていいってことですよね?」
唯「うん もしあずにゃんがいなくなったら私地の果てまで探しにいくよ」
梓「あは 私とおんなじこといってますね」
唯「そうなの?」
梓「……よかった」
唯「?」
梓「じゃあ続きしていいですか?」
唯「え"?」
梓「続きですよ」
梓「今度は私が洗う番ですよね?」
唯「あの……」
梓「だめですよ いまさら」
梓「それとも私のことが好きっていうくだりもドッキリなんですか?」
梓「偽りなんですか?」
唯「そ、それは違うよ! あずにゃんのこと大好きだよ!」
梓「じゃあ私は大大好きです」
唯「……大大大好き」
梓「大大大大好き」
唯「ふふ あずにゃーんそこはさー」
梓「あっ」
唯「……聞かせてくれるよね」
梓「はい……」
梓「愛してます」
唯「うん 私も愛してるよーあずにゃん」
ギュウウ
梓「裸で抱き合うなんて……破廉恥ですよ」
唯「もっと破廉恥なこと考えてるくせにー」
梓「やめてください人を変態みたいにっ」
唯「あははー あずにゃーん」
斉藤「紬お嬢様 さっきから何を真剣に見てらっしゃるのですか?」
紬「この世の楽園よ」
終わり
最終更新:2010年12月17日 03:24