唯「あ。おはよ、りっちゃん」

律「おー。おはよー。今日もあっついな」

唯「そうだねー。でも、いい天気で良かったぁ」

律「雨だったら露天風呂入れないしな。あ、唯。電車来たぞ」

唯「お電車電車ー。温泉楽しみだねー」

律「1泊にしちゃ鞄でかくないか?」

唯「えー?そうかな?りっちゃんのがちっちゃいだけだよ」

律「何入ってんの?」

唯「普通に、着替え?あと化粧品と……携帯の充電器とか、iPodとかごちゃごちゃ小物ぐらい」

律「それだけでなんで」

唯「あとお菓子と……」

律「あー、なるほど」

唯「りっちゃん、ぽたぽた焼とぼんち揚どっちがいい?」

律「……両方、電車で食うもんじゃねーだろ。音バリバリ鳴るし」

唯「じゃあね、ハッピーターンとオレオとー」

律「音うるさいのばっかか!」

唯「ええー。でも、この車両ほとんど人乗ってないよ?」

律「え?ああ、まあ、確かに」

唯「りっちゃんオレオ好きでしょ。あーん」

律「……あーん」

唯「おいし?」

律「ふん、おいひい」

唯「いっぱいあるからいっぱい食べてね」

律「ふん」

唯「ハッピーターンはこの食べた後の指が美味しいよねー。んーっ……んまいっ!」

律「そうかあ?この粉だけで食ってもなー」

唯「こんなご馳走を……あ、じゃあ、りっちゃんの分の粉ちょーだい?」

律「え、指に付いたやつ?」

唯「うん」

律「変なやつ。んっ」

唯「これが普通だよー。いただきまーす」

律「……」


律「唯、指舐めながら目ぇ見んな。恥ずかしいから」

唯「むへへ」

律「も、もう全部舐めたろ?」

唯「んむ、もうひょっと」

律「ったく……」

唯「いやー……着いたー!」

律「まだこっからバスだぞ」

唯「もう疲れたー……あ、りっちゃん駅弁売ってるよ!駅弁!」

律「駅弁は電車降りてから買うもんじゃねーし!っていうか散々お菓子食べたろ?ほーら、唯、立って!」

唯「んー。りっちゃん、引っ張ってー」

律「手間かかんなー……ほらっ、よいっ……しょっ」

唯「きゃあー、勢い余ってわーって抱き付いちゃう形にー」

律「白々しいな、おい!もー……おーもーいー!バス間に合わなくなるぞ!」

唯「あ、ごめん。私、トイレ行ってくるー」

律「自由かっ。……………………唯!やっぱり私もトイレ!」



唯「バスって乗ってると眠くなるよね」

律「寝てもいいぞ。着いたら起こすし」

唯「ん、じゃ、そうしよっかな。あんまり昨日寝れなかったんだー。肩、貸してね」

律「ん?……うん」

唯「おやすみ」

律「おやすみー」


律「……」

唯「……すー……」

律「(唯さん超いい匂いするんですけど超抱き締めて深呼吸したいんですけど)」

唯「……んん……」

律「(……鼻届くかな……あー……やっべ)」


律「ふー……ん、ふー……」

唯「……ふふっ」

律「うあ!……起きてたんなら言えよ!」

唯「違うよ!りっちゃんの息で頭あっつくて起きたの!」

律「な……ご、ごめん」

唯「そんないい匂いするの?」

律「あー……うん」

唯「そうなんだ。……いいよー、嗅いでも」

律「失礼しまーす……」

唯「どぞどぞ」

律「ふー……ん……ふー……」

唯「こんなに匂い嗅がれるの初めてだよ。……あ、一応周りに怪しまれないような体勢でね」

律「う、うん。……ん、は……これ、いいなー」

唯「りっちゃん、頭熱いよぉ……」

律「もうちょい、もうちょい……」

唯「(たまにちょっと変態っぽい方向に暴走するなあ……匂いフェチなのかな)」

唯「あ、ここだよ。今日泊まるとこ」

律「うわ、結構ちゃんとしたとこじゃん。ザ・温泉旅館って感じ」

唯「えー?何それ?」

「ようこそ、おいで下さいました」


唯「予約してた平沢です」

「遠いところご苦労様でした。お荷物こちらへどうぞ」


律「あ、どうも」

唯「りっちゃん、先に受け付けしてくるからちょっと待っててね」

律「はーい」

律「(……唯って、こういう時の手続きとか意外にさらっとこなしちゃうんだよなー。旅館選びとか予約とか全部任せっきりだったし)」

唯「ごめんごめん、行こっか」

律「(そういうとこ……大人なんだなぁ)」

唯「?」


……

「お部屋こちらです」


唯「広ーい!」

律「それより景色!すげー緑!」

「ふふ、えらい仲よろしいんですね。ご姉妹なんですか?」


律「えーっ、と……友達です」

「そうですか。若い人はこういう所では結構珍しいんですけどね。すごい良い所なんでね、お友達と楽しんでいってくださいね」


唯「ありがとうございます」

「お布団は夕食の後、お風呂のほう行っていただいてる間に敷かせていただきます」


唯「お願いしまーす」

「では、ごゆっくり……」



律「さーて、と……唯、お茶飲むだろ?」

唯「お茶は後でいいよ。ね、りっちゃん」

律「どした?」

唯「私達、友達なの?」

律「……あ、さっきのか?いや、あれは仕方ないだろ?」

唯「友達だったらもういい事してあげない」

律「ちがっ……もー!そういう意地悪すんなよー!」

唯「りっちゃんは私の何?」

律「え……」

唯「2人っきりで旅行しちゃってる私の、なーに?」

律「……彼女だよ」

唯「……でしょ?彼女でしょ?」

律「ああ」

唯「おいで」

律「うん……」

唯「脱がすね」

律「ちょ、ちょっ……え、温泉……外湯巡りしたい言ってたじゃん」

唯「お風呂入ったら、りっちゃんの好きな匂いも落ちちゃうよ」

律「あ……」

唯「入る前に1回、ね」


………

律「……1回、って……言っただろ……」

唯「えへへ……えー、私は……1回、だけど?……りっちゃんが1回って、意味だったら……はぁ……すぐ終わっちゃうでしょ」

律「はあ……はー……」

唯「何回いったの?2回まではわかったけど」

律「……4回だよ、ばか」

唯「んふふ。よーし、じゃあ今日はあと『5回』はしようね!」

律「………え、おい。5回って……もしかして、それ……かける4って事?」

唯「さー、りっちゃん。温泉行こ」

律「な、なあ、唯さん?」


唯「浴衣ー!」

律「浴衣ー!」

唯「雰囲気出るねー!」

律「な。温泉街、って感じ!」

唯「あ、でも外出る時って靴……」

律「あー、言えば下駄貸してくれるみたいだぞ」

唯「あ、そうなんだ。良かったー」

律「えーっと?温泉が……1、2、3……おー、この一帯に18個もあるってさ」

唯「ふわー!すごいねー。何個入る?全部入る?」

律「全部……はちょっと無理だろうけど、いっぱい行こ」

唯「うん。んでね、温泉って1個2個って数え方で合ってる?」

律「……1、軒……2軒とか?」

唯「うーん……」

唯「ふー……」

律「気持ちいー……」

唯「……さっきのアレとどっちが気持ちいい?」

律「舌引っこ抜くぞー」

唯「いやん。田井中さん怖ーい」

律「うるせっ。あー……でも、汗だくだったからマジで生き返るー」

唯「真夏にあんながっつりするもんじゃないね」

律「夜はクーラーがんがんにしてからやろうな」

唯「……なんか、りっちゃんにそうやって誘われると新鮮で……いい」

律「だって……旅行だし……私だって、その、いっぱい唯と……したいじゃん?」

唯「りっちゃん……。……あは、は……ちょっと……うん、ちょっともう1回体洗ってくるね」

律「(え……まさか今ので濡れたんか?あいつマジでどうしようもない変態じゃねえのか)」


唯「4個目にもなると、どこまで洗えばいいかわかんないね」

律「私、3個目からかけ湯しかしてないわ」

唯「ふー……ここもまた風情あっていいねえ」

律「な。……ま、正直違いはわかんないけど」

唯「あ、りっちゃんも?」

律「うん。みんなそんなもんじゃね?」

唯「だよねえ。……ね、これ上がったら1回部屋戻ろ?」

律「え……あ、そうだな」

唯「……ちょっとのぼせてきたからですけど?」

律「わかってますけど?」

唯「何か期待してたように聞こえましたけど?」

律「……悪いか?」

唯「……全然?」


……

唯「たっだいまー!あー……畳気持ちいいー」

律「ちょっとクーラーつけるけど、いいか?」

唯「あ、大丈夫だよ」

律「風、直接当たらないようにしとくから。……はい、お茶」

唯「ありがとー」

律「ふー……」

唯「はー……」

律「……」

唯「……クイズ。若い恋人から不倫カップルまで、なんでみんな温泉旅行に行きたがるんでしょーか」

律「えー、なんだろ?…………えー?わかんねえ」

唯「降参?」

律「降参。正解は?」

唯「温泉旅行って、あんまりする事無いでしょ?温泉入って、温泉饅頭食べて……あとは部屋でこういう風にお茶飲むぐらいで、結構時間持て余すよね」

律「そうだな」

唯「じゃあ、そういう時カップルって何する?」

律「……ああー」

唯「……隣いってもいいですかー?」

律「……どうぞー」

唯「で、カップルは何する?」

律「え?あ、まだクイズ続いてんのかよ」

唯「ヒントは、私もりっちゃんも大好きな事です」

律「えー……なんだろーなー……へへ」

唯「じゃ、ヒント2。今りっちゃんの頭の中はこれでいっぱいです」

律「……これ正解したら賞品出るのか?」

唯「正解賞品は、平沢唯ちゃんからのあっつーいキッチュです」

律「キッチュ欲しいです……」

唯「お答えどーぞ?」

律「セックス、です」

唯「正解、です」

律「賞品ちょうだい……?」

唯「でーはー、賞品の贈呈でー、んっ……んんっ!?」

律「んん、あ……ふう……んう」

唯「ちょ……りっちゃん我慢できなくなっちゃった?」

律「だって……唯ばっかり、なんか……私の事いっつも全部わかってるみたいで、ずるいだろ」

唯「びっくりしたぁ……。ぐふふ、私が賞品もらっちゃったねー」

唯「お返ししたげる」

律「うん……」

唯「……あのさ、はだけた浴衣から見えるちっちゃいおっぱいって良いよね」

律「わ、わかんねーよ……」

唯「やっぱり浴衣良いよ……さっきよりもめちゃくちゃ興奮するよ」

律「じゃあ……いっぱい気持ちよくしてよ」

唯「……りっちゃん、ほんと私のツボ心得てるよね。狙ってやってる?その顔と台詞……」

律「こんなん計算でできねーっつの……」

唯「おーっとぉ?こーれは、かーなり期待しちゃってる乳首ですねー」

律「……唯、舐めて。舐めて」

唯「まーまー、待ちんしゃい。……ふー……ふー……」

律「やっ……息は、お前……」

唯「うわ、コリッコリ。りっちゃん、だんだんえっちな乳首になってきたよね」

律「うん……全部唯のせいだけどな」

唯「んへへ」

唯「ぎゅうーっ」

律「いっ……!」

唯「……ってやったら怒る?」

律「お、怒るわ!ほんとに痛いよ、唯……」


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最終更新:2010年12月21日 02:34