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海馬VS闇バクラ 前編 - (2006/10/14 (土) 07:18:41) のソース

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注意1、この作品は時間軸をバラバラに進行させています。
注意2、闇バクラのキャラクターがかなり壊れています。
注意3、社長が以外と良い人です。
注意4、基本的に王国後、バトルシティ前くらいです。
注意5、注意が多いので、面倒くさい人は読み飛ばしてください…時既に遅し?

…はぁ、はあ。
どれくらい走っただろうか?
一日二日ではなく、確実に一週間は走り続けている。
俺は立ち止まり、自分の懐からウジャト眼の刻み込まれた一つの袋を取り出して、その袋から更にウジャトの刻まれたコインを1枚取り出す。
    「賭けます、俺が賭けるのは体中の疲労です。」
そのまま俺はコインを中空に弾き、そのまま見ずに手の甲で受け止める。
    「…表。」
手を除けると…裏、ハズレだ!『成功した』!
ゴゴグクォォオオ…
俺は賭けに「負けた」為、さっき賭けた疲労が全てコインに「没収」される。
さっきまで足を中心に溜まっていた疲労が今弾いた1枚のコインに吸収されていき、体中の疲労が消えたのと同時にコインに刻まれた瞳が「閉じた」。
目が開くには一ヶ月ほどの時間が掛かるので、何時もなら一ヶ月に2~3枚しか使わないが、非常時だから仕方が無い。
このコインが40枚詰まった袋は俺が逃げるのに必要な武器であり、俺が追われている理由だ。
俺を追う「あの男」もこのコインを使って何かをするつもりなんだろう…あの男、エスパー伊藤は…。


オレは自分で設計した海馬ランド3号店の地底コースターのレールを歩いて進む……。
コースターも使わずにこんな場所を歩いているかの理由は単純、この先にる敵を倒しモクバを保護し、部下を回収するためだ。
オレが直接出向くことになった理由は4時間前に原因が有る。
~4時間前~
俺が新しいゲームのプログラムをしている中、いきなりモクバがドアを開けて入ってきた。
   「どうした?」
   「俺の友達が危ないみたいなんだ! 兄サマも一緒に来て!」
   「落ち着けモクバ、冷静に状況を説明しろ。」
オレは手を止めてパニックに陥っているモクバを落ち着かせる。
   「オレの友達の亜紋(アモン)ってヤツが命を狙われてるらしくて、なんとか海馬ランドまで逃げてきたんだけど、それ以上動けないみたいなんだ!」
   「……分かった、だがオレ自身は今、プロジェクトが動けないからな、オレの部下から使える奴を何人か手配する。」
この時、オレは状況をそう深刻な状況とは思わなかった、危険な連中といってもモクバが黒服3人を使えば十分対処できるだろう、と。
  「磯野、今すぐ鰻睡(バンスイ)とハラカドと共に今すぐオレのヘリで待機しろ、そしてモクバが着き次第、モクバの言うとおりに飛べ、判ったな。」
モクバは礼を言ってからすぐにKC幹部専用の最速エレベーターで屋上まで昇っていく。
この3時間後、つまり今から1時間前に海馬ランドの従業員から連絡が入った。
  「モクバや黒服3人が開発中の地底コースターに乗って、地底深く潜り行方不明になった」と。
 

オレ(バクラ)が入手した謎の情報の為に朝から宿主を押し退けて表に出て童美野町から数10k先の伽門町(ぎゃもんちょう)まで来ていた。
受けた情報は「7つの千年アイテムの他の亜種のアイテムの存在」、情報提供者は「宿主が作ったフィギア」。
フィギアにパラサイドマインドで魂を宿らせ、それを学園祭のバザーで売り、その俺の分身達が見聞きした情報を俺に伝えている。
元々は所在の分からないタウク・ロッド・秤・錠の所在を探していたが…それ以外の「コイン」の情報を発見し、この町まで来たのだ。
…この情報がフィギアに宿らせたオレ自身からの情報でなければそんな情報は信じなかったのだが…。
そのまま町を散策し「情報提供者」からの情報とおりにそいつの家に近づき……。
ピンポ~ン♪
   「…はい、どちら様でしょうか?」
   「あ、僕、亜紋(アモン)君の友達で伊藤って云います。」
宿主の顔と声に変え、チャイムに偽名で答えた、亜紋ってのはコインを持ってるガキの名前だ。
   「……ちょっと待っててね、今開けるから。」
パタパタと走ってくる音と共に騙されやすそうなツラしたババアが出てきた。
   「いらっしゃい、亜紋はまだ帰ってないのよ…亜紋が帰ってきてから電話しましょうか?……ええっと…。」
   「伊藤です、今日は僕が早く来ることは知ってる筈なのですぐ帰ると思います。」
…クズみたいな危機管理能力だなこのバアさん、見ず知らずのオレを普通家の中に上げるか?
   「あら、そう? じゃあ亜紋の部屋で待ってる?」
願っても無い、ガキが部屋にコインを置いている可能性も低くない、こいつの危機管理能力にはオレも作者も大助かりだ。
   「ところであなた高校生よね? 亜紋とはどこで会ったの?」
   「弟が亜紋君の友達で、その後に親しくなったんです。」
もちろん全部デタラメだがな。
  「じゃあ、ゆっくりしててね。」
母親が去り、亜紋の部屋を静かに探索していると…なんだ?写真か?写真に映っているのは…海馬の弟のモクバじゃねぇか、
…カプセルモンスターズ世界大会準優勝? へぇ、流石は千年アイテムに選ばれた小僧だ、ゲームに関しちゃプロって訳か…ん?
   「ただいま~。」
   「おかえりなさい、亜紋、お友達のお兄さんの伊藤君って子が来てるわよ。」
   「伊藤?…遊○王Rの作者以外に聴き覚えが無いけどなぁ………まあ良いや、俺の部屋だよね?」
   「ええ、今は手が離せないから無理だけどあと少ししたらお菓子持ってくから。」
そしてドアを開けて入ってくる亜紋…っち、本当に早く帰って来るのかよ…。
   「こんにちは…えっと伊藤さん、今日は何か約束してましたっけ?」
   「忘れちゃってるんですか? 前に宝物の「コイン」を見せてくれるって言ってたでしょう。」
ああ、と他に約束した記憶が有るらしく机の棚を開いて色々と探している。
   「……ここじゃないのかな? …ところで――前にどこでお会いしたんでしたっけ?」
わずかに眉をひそめる亜紋に、宿主の顔で微笑を浮かべる。
   「ほら前にカプモンの大会で会った伊藤ですよ、忘れてたんですか?やだなぁ~。」
   「ああ、アレですか、前にお姉さんと一緒にカプセルモンスターズのタッグ大会で俺と戦ってた……。」
あの親にこの子有りだな、危機管理能力が可燃性だ。
   「そう、その人ですよ、やっと思い出してくれましたか。」
そこまで言った時、亜紋の手が止まった。
   「あれ?最初は俺の友達の兄貴って言ってましたよね? それでカプモンで大会に出たのは姉貴と一緒…?」
   「家は5人兄弟なんですよ、その内の長女の姉と長男の僕がタッグで、弟が1人で出てたんですよ、思い出してくれましたか?」
   「ああ、そうですか、なるほどー!アハハハハハハハハ!…誤魔化そうとしても遅ぇよ、カプモンにタッグはねえし、
 俺は大会で会った程度のヤツにコインの事を言うわけねぇんだよ! バーカ!」
そのときの怒りを例えるなら『ピンチ時に手札が抹殺の使徒のみのでドローフェイズでミスティックLV2を引いて、次のターン耐えたは良いがそのドローがラストの抹殺の使徒で耐え切れずあべし~』と言う気分だ。
俺の怒りはそのまま千年リングへ伝わり、千年リングの輝きと共に宿主の顔から俺の顔に入れ替わる。
   「今のはかなり頭に来たが…今のはお前がコインを持ってる事を認めたって事だ…今迄は確証が無かったんで嬉しいぜぇ…。」
こんなガキに怒らされたと有っちゃあ、ご先祖様(クル・エルナ村の人と思われるby作者)に申し訳ねぇから眉間のシワだけでなんとか耐える。
   「アンタも千年道具の所持者って事か…これで何をするつもりなんだ・・・・?」
言いながらガキがウジャト眼の付いた袋を学校鞄から取り出し、その中から更に眼の刻まれたコインを取り出している。
   「それか?…一体どんなことが出来るんだ? 見せてみろよ。」
   「俺と身に着けている物の大きさを賭けます!…表!」
ゆっくりと威圧するように殺気を出しながら進む俺を無視して、手の甲で受け取る・・・なんだ?
   「裏…ハズレか。」
瞬間、ガキとガキの持っていた鞄、果てはあのコインの入っていた袋まで消えた・・どう言うことだ!?
いや、だがヤツの持っていた鞄には既にオレの魂が噛み付いている――その気配によると近くだが――どこだ!?

伊藤はオレが消えたのを見てかなり動揺しているようだ。
俺の千年道具、「千年ペンタクル(金貨)」の能力は「賭けた物を没収されるか、倍にして返される能力」だ。
今、俺は身長を賭けて失敗した、だから奪われたのだ、成功してれば身長三メートル越えで余裕で捻り潰してやったんだが・・・。
~三分後~
お、あいつがドア開けて…帰るんだな?…OKOK、後は俺が戻るだけ…つっても賭けだけどな、まあさっき失敗したから次は成功するだろ、多分。
   「賭けます、賭けるのは俺の命です、さっき賭けた物を返して下さい…表。」
そう、一回失敗して奪われた物は所持者の命を賭けるか、全く同じ物を賭けてもう一度勝負しなければ為らない…。
ずっと小さいままって訳にもいかねぇしよ~、しょうがねーなー。
   「…表…ふぅ、成功だ。」
ギィ…。
一瞬で変換される身長と、同時にドアが開く!
   「あら、居たの? 亜紋?」
   「うわ!?…ビックリしたぁ、入る時はノックくらいしろよな! っつか母さん今度からあんな怪しいヤツ家に入れるな…。」
そこまで言うと、母さんの口から恐怖の言葉が飛び出した。
   「伊藤くーん、亜紋居るわよー、外に出てなかったみたいー!」
   「あー、やっぱりそこに居たのかー、亜紋くーん♪」
…猫被って母さんと一緒に俺を探させていたのか!?
ヤツが近付くより早く、マンション七階の俺の部屋の窓のふちに座り、コインを投げる。
   「賭けます、賭けるのはこれから起きる落下の衝撃です!裏!」
   「ああ、危ないよ、亜紋くん。」
迫る伊藤は無視して俺はコインを掌で止めて、確認した…裏!成功!
メダルを見るや否や、即座に覚悟を決めてそのまま窓から滑り降りた。
   「亜紋!?」
   「…ち、このガキがぁああ!」
母さんと伊藤が何か言っているが、俺は既に空中だ。
……大丈夫なんだよな?これ大丈夫なんだよな?マジで大丈夫だよな?さっきギャンブルで成功したよな? 成功…したっけ?いや絶対成kぶふ!?
ぐげしゃあべしょっぉ!
…あ、大丈夫だった。
俺は上で何か言ってる母さんと伊藤は無視して、俺は今後どうするかを考え始め・・・・。
スタっ
…今、何か落ちてくる音がしなかったか? そして背後に出現した伊藤の気配…振り向く暇すら惜しみ、俺は全速力で走り出した。
   「逃がすかァ!」
何であの高さから降りれるんだよ!?…でもそれよりヤバイ、どうする!?
走れ!あんな化け物と組み合っちゃ勝てねぇ、追いつかれるだろうが逃げるしかない!
……………………………ってあれ、追いつかれない?
数十メートル走った辺りで気配が近づかないことに気付き、少し後ろを振り返ってみると・・・・あのー、何か伊藤さん肩で息してるんですけどー。
   「ハァ…ハァ…待て…おい……貴様、待て」
ええええ!? 体力ねぇえええ!?  何か「休日は家でテーブルトークゲーム用のフィギア作ってます」ってぐらい弱ええええ!
俺はそのまま走って伊藤を振り切ったところで伊藤がどうやって俺の前に出られたのか考え始めた…もしかしてエスパー?…って事は。
  「分かった! あいつの名前はエスパー伊藤だ! カバンに入って俺の近くまで移動してきたんだ!」(ンなわきゃぁ無い、by作者)
とするとどうする、エスパー相手じゃ勝てる気がしねぇし…エスパーに勝てそうな物って言うと…超能力暴露テレビ特番ぐらいか?
……いや、もう一つ有るぞ! モクバの兄ちゃんの瀬人さんだ! あの人なら「KCの科学力はァ世界一ィィィィィィィ!」とか言いながら倒せる!
よっしゃ、そうなればモクバへの電話番号はっと…って、携帯電話がねぇ! 公衆電話探すか…有るのか? 今のご時世に?
   「手間を取らせるんじゃねえよ。」
   「うおおおお!? 来たああああ!?」
何時の間にか詰め寄ってきた伊藤からまたもやダッシュで逃げる――ヤベェ!


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