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遊義皇プロローグ(旧) - (2007/02/01 (木) 02:17:36) のソース

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御世路村(おせろむら)、関東地方に有る人口283人の村、
名物は計18人の主夫・主婦のアイデア商品の製造・販売、観光名所は六角翡翠、
神社・仏閣が1つも無く、海・山に面している部分も多く新鮮な食事がいただけるが、
宿泊施設が一つも無いので観光には向かない、流行はデュエルモンスターズ。
そのユーザー人数は全283人中252人、村民が挙げる理由としては、
「2人集れば面白いし、人数が増えても面白いから」と言う理由が多い。
以上、小英社「日本の村民事情」127ページより抜粋。


(刃咲視点)
    「刃咲くん、デュエルするから起きて。」
俺、刃咲蕎祐(はさき・きょうすけ)はいつも通り病院で年下2人に起こされた、
……体調が悪いわけではない、家が病院で病室にだけベッドがあるからだ。
   「早く朝飯食べてよ、福助とのデュエルはもう飽きてきた。」
年下その1、倉塔壱華(クラトウ・イッカ)、この村の子供で紅一点。
   「ちょっと待てよ、俺は低血圧で朝弱いんだ…ぐえっ!?]
壱華は俺の口を強引に開き、バター塗っただけの食パンを2~3枚押し込む。
   「ちょっと壱華ちゃん、それは乱暴……。」
年下その2、倉塔福助(クラトウ・フクスケ)は静止してくれる。
   「朝飯を早く食わせればそれだけ早くデュエルができるでしょ。」
   「……あ、じゃあ僕も手伝うよ。」
オイイイイイイ!

間

   「吐きそう……。」
   「ねぇ、今日は引っ越したお兄さんのお店が開店するから見に行こうよ。」
行くところも決まってねぇのに起したのかよ。
   「それって福助が開店前から出入りしてた店でしょ? 何の店?」
   「…なんだっけ。」
ああ、ダメだコイツ。

間

   「デュエルディスク置いてるのか!?」
このオセロ村は世間からほとんど隔離しており、
数ヶ月前からテレビで見るデュエルボックスなんて無かったが、
……まさかこの村にそれを取り扱う雑貨屋が出来るとは……。
   「そりゃあ、デュエルディスクくらい置いてるよ、レンタルで良ければ有るぜ?」
この店の店長、緋色のエプロンがやけに似合っている優男。
   「……よし、オッサン、今日は開店記念でディスクをテストプレイしてやる!」
   「いや、大丈夫だよ、機動確認なら……。」
   「この小さな村全体に、貴様がケチだという事実を広めて良いか?」
   「……まあ良いや、開店記念だ、良いぜ。」
   「うあ、俺みたいな子供に懐柔されるなんて、お前はダメ大人か?」
   「ええ!? じゃあどう対応すれば良かったんだ?」
   「脅迫されてる相手、しかも子供に物を訊くとは…立派なダメ大人だな、お前は。
いきなり押し黙る店長、人生経験の薄いヤツが店なんてやるな。
   「……ダメ大人で良いから広場までちょっと歩くぞ、室内でやると天上でビジョンが切れる。」
言いながら自分用のディスクと、箱も開けてないディスク3台を持って歩き出す。
   「ところでダメ大人、名前は有るのか?」
   「……列効、列効二封気(れっこうにふうき)だ、あと俺は大人だがダメじゃない。」

間


前に何が有ったかすら判別できない開けた広場、木の一本も生えていない。
   「へぇ…結構重いのね。」
   「ダメ大人ァ、子供サイズは無いのか?」
   「無い!」
客の要望を聞き流す二封気…っふ、この店は2ヶ月で潰れるな。
   「……二封気さん、二封気さんのディスクに付いてる、そのツノみたいなのは何ですか?」
テレビで見たデュエルディスクにも、俺達の手元にあるディスクにも無く、デッキケースの上に繋がっている数十センチに及ぶ奇妙な突起物。
   「ん?…ああ、デュエル中に分かると思うぜ、
    それより四人居るから……組み合わせを決めるか、子供達、名前を訊いて良いか?」
   「知らない子供に名前を教えるダメガキにでも見えるのか? この俺達が?」
額を押さえ、呻く二封気。
   「に、二封気さん、僕が倉塔福助で、ヴァンパイア・ロードみたいなヘアスタイルの女の子が壱華ちゃん
    こっちのギゴバイトみたいにホリの深い子が、刃咲蕎祐くんです。」
個人情報保護法も知らないように、俺達までベラベラと喋るノーメイクサイレントソードマンにしか見えない福助。
   「ありがとな、福助…一戦目は俺と福助、壱華と刃咲で良いか?」
   「おじさん、そんなんだからダメ大人扱いされるんじゃないの?」
ナイスツッコミ、壱華。
   「…始めるぞ! 福助! お前の先攻だ!」
   「それじゃあドローします(手札6・伏せ0)! 
    僕は〔マンジュ・ゴッド〕を召喚して〔精霊術師 ドリアード〕を手札に加え、ターン終了(手札6・伏せ0)です。」

&html(<Table Border BorderColor="#cc7a28" Border="2"><Tr><Td>マンジュ・ゴッド</Td><Td>光属性</Td><Td>天使族</Td><Td>レベル4</Td><Td>ATK1400</Td><Td>DEF1000</Td></Tr><Td ColSpan="6">このカードが召喚・反転召喚された時、自分のデッキから儀式モンスターカード、<br>または儀式魔法カード1枚を選択して手札に加える事ができる。 </Td></Table>)

   「俺のターン、ドロー、 ドロー!(手札6・伏せ0)、
    俺は〔キラー・トマト〕を召喚して〔マンジュ〕へ攻撃するぜ。」

&html(<Table Border BorderColor="#cc7a28" Border="2"><Tr><Td>キラー・トマト</Td><Td>闇属性</Td><Td>植物族</Td><Td>レベル4</Td><Td>ATK1400</Td><Td>DEF1100</Td></Tr><Td ColSpan="6">このカードが戦闘によって墓地へ送られた時、デッキから攻撃力1500以下の<br>闇属性モンスター1体を自分のフィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。 </Td></Table>)

凶悪な笑いを浮かべるトマトは、別の意味で熟れきった天使と死闘繰り広げ、
キラー・トマト(攻撃力1400)VSマンジュ・ゴッド(攻撃力1400)、相殺!
   「そして、〔トマト〕の効果で〔ロード・オブ・ドラゴン-ドラゴンの支配者-〕をサーチし、福助を直接攻撃!」

&html(<Table Border BorderColor="#cc7a28" Border="2"><Tr><Td>ロード・オブ・ドラゴン-ドラゴンの支配者-</Td><Td>闇属性</Td><Td>魔法使い族</Td><Td>レベル4</Td><Td>ATK1200</Td><Td>DEF1000</Td></Tr><Td ColSpan="6">このカードが場に表側表示で存在する限り、<br>お互いの場の表側表示ドラゴン族モンスターは魔法・罠・効果の対象にはならない。 </Td></Table>)

マントを翻し、福助へと殴りかかるダメ大人チックなロードオブドラゴン。
   「うわぁッ!」
ずがぁッ!
福助LP8000→LP6800
   「ターンエンド(手札5・伏せ0)だ。」

   「…なんだ、ソリッドビジョンって痛くは無いんですね、良かったぁ…あ、ドローします(手札7枚・伏せ0)、
    僕は手札の〔黄金のホムンクルス〕生贄にして、〔ドリアードの祈り〕を発動――〔精霊術師 ドリアード〕を守備表示で降臨!」
4種類の光を帯びる金髪の少女は、福助を守るように跪いた。

&html(<Table Border BorderColor="#0f9926" Border="2"><Tr><Td>ドリアードの祈り</Td><Td>儀式魔法</Td></Tr><Td ColSpan="4">「精霊術師 ドリアード」の降臨に必要。<BR>フィールドか手札から、レベルが3以上になるように生け贄に捧げなければならない。</Td></Table>)

&html(<Table Border BorderColor="#1162b2" Border="2"><Tr><Td>精霊術師 ドリアード</Td><Td>光属性</Td><Td>魔法使い族</Td><Td>レベル3</Td><Td>ATK1200</Td><Td>DEF1400</Td></Tr><Td ColSpan="6">「ドリアードの祈り」により降臨、このカードの属性は「風」「水」「炎」「地」としても扱う。</Td></Table>)

   「そして、僕は伏せカードを1枚出して、ターンエンドです!(手札3・伏せ1)」
   「俺のドローフェイズだ、ドロー(手札6枚・伏せ0)!
    …手札から〔融合〕を発動し、〔ロード・オブ・ドラゴン〕と手札の〔融合呪印生物〕を融合し、〔キングドラグーン〕を召喚する。」

&html(<Table Border BorderColor="#0f9926" Border="2"><Tr><Td>融合</Td><Td>通常魔法</Td></Tr><Td ColSpan="4">決められたモンスターとモンスターを融合させる。</Td></Table>)

&html(<Table Border BorderColor="#6b23b2" Border="2"><Tr><Td>竜魔人 キングドラグーン</Td><Td>闇属性</Td><Td>ドラゴン族</Td><Td>レベル7</Td><Td>ATK2400</Td><Td>DEF1100</Td></Tr><Td ColSpan="6">「ロード・オブ・ドラゴン-ドラゴンの支配者-」+「神竜 ラグナロク」<BR>このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、<BR>相手はドラゴン族モンスターを魔法・罠・モンスターの効果の対象にする事はできない。<BR>1ターンに1度だけ、手札からドラゴン族モンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。 </Td></Table>)

   「こいつは対象に取る魔法や罠は効かないぜ! 〔ドラグーン〕で〔ドリアード〕を攻撃だッ!」
   「僕はここで〔風林火山〕のモンスターの除去効果を使います!」

&html(<Table Border BorderColor="#b21162" Border="2"><Tr><Td>風林火山</Td><Td>通常罠</Td></Tr><Td ColSpan="4">風・水・地・炎属性モンスターが全てフィールド上に表側表示で存在する時に発動する事ができる。<BR>次の効果から1つを選択して適用する。<BR>●相手フィールド上モンスターを全て破壊する。<BR>●相手フィールド上の魔法、罠カードを全て破壊する。<BR>●相手の手札を2枚ランダムに捨てる。<BR>●カードを2枚ドローする。 </Td></Table>)

突如出現した水にドラグーンも球体の結界を張るも、その結界ごと流された。
竜魔人 キング・ドラグーン→破壊。
   「もちろん! 〔風林火山〕の除去効果は対象を取りませんよ!」
   「……あー、そっか、ドリアードといえば〔風林火山〕か、ミスったミスった…
    俺は〔ダイ・グレファー〕を召喚し、1枚セット、エンドだ。(手札2・伏せ1)」

&html(<Table Border BorderColor="#ccb028" Border="2"><Tr><Td>戦士ダイ・グレファー</Td><Td>地属性</Td><Td>戦士族</Td><Td>レベル4</Td><Td>ATK1700</Td><Td>DEF1600</Td></Tr><Td ColSpan="6">ドラゴン族を操る才能を秘めた戦士。過去は謎に包まれている。</Td></Table>)

   「僕のターン(手札4)、〔エレメント・ドラゴン〕を召喚して、〔ドリアード〕を攻撃表示に変更!
    〔エレメント・ドラゴン〕で〔戦士ダイ・グレファー〕を攻撃します!」

&html(<Table Border BorderColor="#cc7a28" Border="2"><Tr><Td>エレメント・ドラゴン</Td><Td>光属性</Td><Td>ドラゴン族</Td><Td>レベル4</Td><Td>ATK1500</Td><Td>DEF1200</Td></Tr><Td ColSpan="6">このモンスターはフィールド上に特定の属性を持つモンスターが存在する場合、以下の効果を得る。<BR>●炎属性:このカードの攻撃力は500ポイントアップする。<BR>●風属性:このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、もう一度だけ続けて攻撃する事ができる。 </Td></Table>)

本来のエレメント・ドラゴンでは、ドラゴンに対しての耐性を持つダイ・グレファーには勝ち目が無い。
しかし、現在のエレメント・ドラゴンは、ドリアードの放つ炎を爪に巻き込み、攻撃力を上げていた。
〔エレメント・ドラゴン〕(攻撃力2000)VS(攻撃力1700)〔ダイ・グレファー〕→戦士 ダイ・グレファー破壊、二封気LP8000→7700

   「そして、〔ドリアード〕は風属性も兼ねる能力を持ち、〔エレメント・ドラゴン〕は風属性が存在する時に限って2回攻撃が許される!
    さっきの〔ロード・オブ・ドラゴン〕の仕返しです! エレメントブレス!」
エレメント・ドラゴンの放った衝撃波に弾き飛ばされるダメ大人、ナイスリアクション。
   「ぐお……。」
二封気LP7700→5700
   「行って! 〔ドリアード〕! スピリッツライダアァァ………」
ドリアードは、福助の声に答え、精霊とは思えない脚力で空中へと飛び……
    「……ァァアッ キィック!」
仮面ラ○ダーばりのドロップキックで、二封気の腹を踏み込んだ!
   「うぐ…べっ ふァあっ!」
二封気LP5700→LP4500
   「そして、カードを1枚セット、終了です!(手札2・伏せ1)」
   「ぐ……このドローに賭ける!ドロー! (手札3・伏せ1)」
   「って、やっぱり年下の男の子相手に本気で興奮してるじゃねえか、それでも大人か?」
   「おい刃咲! そういう言い方をするんじゃない! 皆さんが見て…って、あ?」
二封気は今、気が付いたようだがかなりの人間がギャラリーとして回りにかなり集まっている。
   「…こ!これは! かなりのセールスチャンスか! もしかして!?」

間

   「あの…二封気さん、早くしてもらえますか?」
後にデュエルを始めた俺と壱華のデュエルの決着が付くほどの長時間、二封気の目は$マークになっていた、ダメ大人め。
   「…う、ああ、すまんすまん、俺は〔ダークソード〕を召喚、〔精霊術師 ドリアード〕へ攻撃だ!」

&html(<Table Border BorderColor="#ccb028" Border="2"><Tr><Td>闇魔界の戦士 ダーク・ソード</Td><Td>闇属性</Td><Td>戦士族</Td><Td>レベル4</Td><Td>ATK1800</Td><Td>DEF1500</Td></Tr><Td ColSpan="6">ドラゴンを操ると言われている闇魔界の戦士。邪悪なパワーで斬りかかる攻撃はすさまじい。</Td></Table>)

   「させません! 〔エレメント・ドラゴン〕を生贄に捧げ、伏せカード〔光霊術-「暁」〕を発動します!」

&html(<Table Border BorderColor="#b21162" Border="2"><Tr><Td>光霊術-「暁」</Td><Td>通常罠</Td></Tr><Td ColSpan="4">自分フィールド上に存在する光属性モンスター1体を生け贄に捧げる。<BR>相手フィールド上に存在する表側表示のカード1枚を選択し、ゲームから除外する。(オリカ)</Td></Table>)

エレメント・ドラゴンの体は光の粒へと転じ、闇の肉体を持つダークソードへと殺到する。
   「俺も伏せカードを発動する! 発動するカードは〔合身〕だ!」

&html(<Table Border BorderColor="#b21162" Border="2"><Tr><Td>合身</Td><Td>通常罠</Td></Tr><Td ColSpan="4">融合カードに定められたモンスターを融合する。(オリカ)</Td></Table>)

瞬間、ダークソードの姿は空間の渦へと消え、光の粒は討つべき目標を失い消失した。
   「こいつは罠カード版の〔融合〕ってカードでな、
    〔光霊術-「暁」〕は対象を取る除去効果……一瞬でもフィールドから離れれば倒せない!
    回避した〔闇魔界の戦士 ダーク・ソード〕と手札の〔沼地に住まうドラゴン〕を融合し〔闇魔界の竜剣士 ダークソード〕を召喚!」

&html(<Table Border BorderColor="#cc7a28" Border="2"><Tr><Td>沼地に住まうドラゴン</Td><Td>水属性</Td><Td>ドラゴン族</Td><Td>レベル3</Td><Td>ATK1500</Td><Td>DEF200</Td></Tr><Td ColSpan="6">このカードを融合素材モンスター1体の代わりにする事ができる。(その際、他の融合素材モンスターは正規のものでなければならない。)<BR>このカードが相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えた時、お互いのプレイヤーはカードを1枚ずつドローする。(オリカ)</Td></Table>)

&html(<Table Border BorderColor="#6b23b2" Border="2"><Tr><Td>闇魔界の竜剣士 ダークソード</Td><Td>闇属性</Td><Td>戦士族</Td><Td>レベル7</Td><Td>ATK2400</Td><Td>DEF1500</Td></Tr><Td ColSpan="6">「闇魔界の戦士 ダークソード」+「騎竜」<BR>このカードは融合召喚でしか特殊召喚できず、このカードは1ターンに2回まで攻撃宣言を行う事ができる。(オリカ)</Td></Table>)

赤い竜の背に乗り、闇魔界の剣士は聖霊術師の少女を一刀の元に切り伏せる!
〔闇魔界の竜剣士 ダークソード〕(攻撃力2700)VS(攻撃力1200)〔聖霊術師 ドリアード〕、精霊術師 ドリアード破壊、福助LP8000→LP6500
   「ど、ドリアード!」
   「〔ダークソード〕の効果によって、もう一度攻撃を行なえる! 福助を直接攻撃!」
福助LP6500→LP3800
   「1枚伏せて―――ターン・エンドだ。(手札0・伏せ1)」
素早い攻めだが……にしても、どうも二封気の戦術には違和感が有る。
   「〔キングドラグーン〕なんざ使うからドラゴンデッキだと思ったが、〔ダークソード〕?」
   「私も今気が付いたんだけど、あのデッキは漠然と『融合デッキ』を切り札としたデッキなんじゃないかな。」
……なるほど、な。
   「つまり〔ドラグーン〕に必要だったのは効果体制でも召喚効果でもなく、融合デッキに存在する、って事か。」
つー事は、あのディスクのツノは……
   「融合デッキ入れでしょうね、普通のディスクには15枚しか入らないし、戦術的にも必要ね。」
   「デッキ改造してまでやる戦術かぁ? ダメ大人らしいぜ。」
だが、なんにしろ福助のピンチは動かない、福助の数少ない除去罠は回避され、切り札のドリアードも倒された……
ダメ大人に負けるようなやつじゃねぇんだが……ここからが正念場だぜ、福助。


(福助視点)
僕の手札は〔オクジュ・ゴッド〕と〔火霊術-「紅」〕が1枚ずつ、
このカードじゃ〔ダークソード〕は倒せないし、延命にもならない…このドローに賭ける!
   「僕のターン、ドロー!(手札3)……う……。」
   「ハズレでも引いたか?」
   「…いいえ、当たりです。 墓地の〔精霊術師ドリアード〕と〔ドリアードの祈り〕を除外して〔オクジュ・ゴッド〕を召喚します。」

&html(<Table Border BorderColor="#cc7a28" Border="2"><Tr><Td>オクジュ・ゴッド</Td><Td>光属性</Td><Td>天使族</Td><Td>レベル4</Td><Td>ATK1000</Td><Td>DEF1000</Td></Tr><Td ColSpan="6">墓地に存在する儀式モンスターと儀式魔法をゲームから除外して特殊召喚する。<BR>このカードの特殊召喚に成功した場合、デッキから儀式モンスターと儀式魔法を1枚づつ手札に加える。(オリカ)</Td></Table>)

   「効果でデッキから〔精霊術師 ドリアード〕と〔ドリアードの祈り〕を手札に加えます。」
場に出現したのはパッと見はウニ状のモンスターだが、実際は黒い腕に更に腕が生え更にまた、と何本もの腕に腕が連なり胴体が見えない異形の天使。
そのモンスターが僕のデッキに何束かの腕を差し込み、2枚のカードを僕に手渡してくれた。
〔精霊術師 ドリアード〕・〔ドリアードの祈り〕デッキ→福助の手札
   「そして〔天使の施し〕を発動! 3枚引き2枚捨てます、
    捨てるカードはさっき手札に加えた〔精霊術師 ドリアード〕と〔ドリアードの祈り〕です!」

&html(<Table Border BorderColor="#0f9926" Border="2"><Tr><Td>天使の施し</Td><Td>通常魔法</Td></Tr><Td ColSpan="4">デッキからカードを3枚ドローし、その後手札からカードを2枚捨てる。 </Td></Table>)

ざわめきが起こる、ドリアード使いの僕がドリアード捨てる、と言うのは凄いのかな。
   「そして僕は今墓地に送った2枚を除外して、2枚目の〔オクジュ・ゴッド〕を出します!」
さっきと全く同じ手順、同じビジョンで僕の手札に2枚のカードを渡すオクジュ。
〔精霊術師 ドリアード〕・〔ドリアードの祈り〕デッキ→福助の手札
   「そして僕は手札の〔エレメント・ザウルス〕を生贄にして、手札に加えた最後の〔精霊術師 ドリアード〕を降臨させます。」
再び僕の前に降り立つドリアード…でもゴメン…。
   「僕は〔リチュアル・ウェポン〕を〔ドリアード〕に装備させて………攻撃。」

&html(<Table Border BorderColor="#0f9926" Border="2"><Tr><Td>リチュアル・ウェポン</Td><Td>装備魔法</Td></Tr><Td ColSpan="4">レベル6以下の儀式モンスターのみ装備可能。装備モンスターの攻撃力と守備力は1500ポイントアップする。</Td></Table>)

じゃぎいいいいいい……ぱぁッん!

ドリアードは弓矢に4つの精霊力を含め、目にも留まらぬ弓速でダークソードと騎竜を纏めて射抜く……が、
当たる寸前にダークソードが投げた二本の剣の内、かろうじて一本は回避するももう一本は正確にドリアードの胸を貫いている。

〔闇魔界の竜剣士 ダークソード〕(攻撃力2700)VS(攻撃力2700)〔精霊術師 ドリアード〕、共に破壊、墓地へ。
   「そして……2体の〔オクジュ・ゴッド〕で……二封気さんに攻撃します!」
疾走する二体のウニ(笑)の前に巨大なドラゴンが出現し、2体の行く手を阻む。
   「伏せられた〔リビングデッドの呼び声〕を発動し墓地から〔竜魔人 キングドラグーン〕を復活させる、攻撃するか?」

&html(<Table Border BorderColor="#b21162" Border="2"><Tr><Td>リビングデッドの呼び声</Td><Td>永続罠</Td></Tr><Td ColSpan="4">自分の墓地からモンスター1体を選択し、攻撃表示で特殊召喚する。<BR>このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。<BR>そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。 </Td></Table>)

   「…っう………攻撃はキャンセルしてバトルフェイズは終了、1枚セットして…ターンエンドです。(手札2・伏せ1)」
   「ドロー(手札1枚)して引いたカードをそのまま使用、〔ダブルフージョン〕!」

&html(<Table Border BorderColor="#0f9926" Border="2"><Tr><Td>ダブル・フュージョン</Td><Td>通常魔法</Td></Tr><Td ColSpan="4">墓地に存在する融合モンスター1体をフィールド上に存在する融合モンスターに装備する。<BR>装備したモンスターは攻撃力が1000ポイントアップし、装備状態と為った融合モンスターの効果を使用できる。(オリカ)</Td></Table>)

   「〔キングドラグーン〕に〔ダークソード〕の能力と鎧を移植・融合し、
    〔ダークソード〕の二連続効果を得る! 真・魔竜剣二連閃! 〔オクジュ・ゴッド〕を秒殺!」
黒い闘気と鎧を纏い、両手に双剣を携えた竜魔人からの攻撃に、オクジュは身を挺して僕を守ってくれたが、衝撃波だけで僕のライフを削りきった。
〔竜魔人 キング・ドラグーン〕(攻3400)VS(攻1000)〔オクジュ・ゴッド〕、オクジュ・ゴッド破壊、福助LP3800→LP1200
〔竜魔人 キング・ドラグーン〕(攻3400)VS(攻1000)〔オクジュ・ゴッド〕、オクジュ・ゴッド破壊、福助LP1200→0
   「…ありがとうございました。」
   「やっぱり勝つと楽しいな! 有難う御座いました!」
ドリアード…君を犠牲にしたのに……勝てなかった…。
   「うおおお!? 泣くな! 福助泣くな! デュエルで負けたくらいで泣いてたら馬鹿だぞ!」
   「ゲームくらい手加減してあげれば良いのに…大人げねぇな。」
   「可哀想にねぇ、あの子まだあんなに小さいのに。」
おばさんやおじさんが口々に言う…違…僕が泣いてるのは……。
   「いや、ゲームで手加減って大人の対応かも知れませんけど、ゲームでは相手に失礼ですよ!? むしろ!」
   「それでも泣かせた事実は変わらないぞ! このダメ大人め!」
刃咲くんまで怒る…なんでだろ?
   「何で俺、お前にまで責められてんの!?」
   「うあーん、泣かされたー!」
何度見ても刃咲君って嘘泣きに見えるんだけど・・・人を疑っちゃダメだね、ゴメン、刃咲君。
ですが二封気さんは糾弾されながらもデュエルディスクのソリッドビジョンが怖かったことにして、
そのビジョンの性能を売りにしてディスクを5枚売ってました。
PS,その後、泣き止まない刃咲君に二封気さんが歩み寄った折に刃咲君が耳打ちするように二封気さんに抱きついた後、
     いきなり二封気さんが「それじゃあこれからは無料でお前ら三人にディスク貸すよ!」と言っていたので、明日から毎日これが使えるみたいです!

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