AAAキャラバトルロワイアル @ ウィキ内検索 / 「頼れる相棒,守るべき妻子,愛しき女神の元へ (後編)」で検索した結果

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  • ◆cAkzNuGcZQ
    ◆cAkzNuGcZQ 執筆作品一覧(16) 113 頼れる相棒,守るべき妻子,愛しき女神の元へ (前編)・頼れる相棒,守るべき妻子,愛しき女神の元へ (中編)・頼れる相棒,守るべき妻子,愛しき女神の元へ (後編) 114 罪状はDV 判決は死刑 116 She Has The Sticky Fingers 117 ヴァンパイアハンターK 119 盤上の出来事 120 Stairway To Heaven(前編)・Stairway To Heaven(後編) 122 Carnage Anthem 124 御心 125 『B』 128 Flying Sparks 130 大人の嗜み 131 時空剣士、堕つ(前編)・時空剣士、堕つ(後編) 132 下心満載な薬屋さん 135 第四回放送 136 Justice In The Barrel 138 夢の迷い道で 【氏が書かれたキャラ】 ...
  • 頼れる相棒,守るべき妻子,愛しき女神の元へ (後編)
    第113話 頼れる相棒,守るべき妻子,愛しき女神の元へ (後編) 「クリフ、ご無事でしたか」 後ろから声を掛けられた。まだ耳鳴りが残っている為に少し声が遠いが、聞き取る事は出来る。聞き覚えのある声だ。 クリフが振り向くとレザードが微笑みながら、左手をクリフの方向に向けて立っていた。 「レザード!?てめえ、さっきはよくも…って、おい!?」 レザードの左手に紋章力のようなエネルギーが集まっている。 クリフがまさか、と思った瞬間、レザードの左手から光線が撃ち出された。 クリフは反射的に防御体勢を取るが、光線はクリフの身体の横を通りぬけていった。 目で光線の軌道を追うと、光線はボーマンに命中して炎を消していく。どうやら冷気の紋章術のようだ。 (こいつを助ける気か?何でまた?) 数秒後、ボーマンを燃やしていた炎は完全に消火された。 レザードが呪紋を止...
  • 作中時間順目次
    ...OJmms 113 頼れる相棒,守るべき妻子,愛しき女神の元へ (前編)頼れる相棒,守るべき妻子,愛しき女神の元へ (中編)頼れる相棒,守るべき妻子,愛しき女神の元へ (後編) クリフ、ボーマン、レザード ◆cAkzNuGcZQ 114 罪状はDV 判決は死刑 IMITATIVEブレア、ロキ ◆cAkzNuGcZQ 115 君が呼ぶ 哀しみのシュラオベ ルシオ、洵 ◆69O5T4KG1c 117 ヴァンパイアハンターK クラース、エルネスト ◆cAkzNuGcZQ 2日目 黎明 NO. タイトル 登場人物 作者 111 To Destroy Nightmare アルベル、レオン ◆wKs3a28q6Q 116 She Has The Sticky Fingers レナ、プリシス ◆cAkzNuGcZQ 118 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(前編)鎌石村大乱戦 第二...
  • 本編SS目次
    ...OJmms 113 頼れる相棒,守るべき妻子,愛しき女神の元へ (前編)頼れる相棒,守るべき妻子,愛しき女神の元へ (中編)頼れる相棒,守るべき妻子,愛しき女神の元へ (後編) クリフ、ボーマン、レザード 深夜 ◆cAkzNuGcZQ 114 罪状はDV 判決は死刑 IMITATIVEブレア、ロキ 深夜 ◆cAkzNuGcZQ 115 君が呼ぶ 哀しみのシュラオベ ルシオ、洵 深夜 ◆69O5T4KG1c 116 She Has The Sticky Fingers レナ、プリシス 黎明 ◆cAkzNuGcZQ 117 ヴァンパイアハンターK クラース、エルネスト 深夜 ◆cAkzNuGcZQ 118 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(前編)鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(後編) クロード、チェスター、アシュトン、ソフィア、レナス 黎明 ◆yHjSlOJmms ...
  • 頼れる相棒,守るべき妻子,愛しき女神の元へ (中編)
    第113話 頼れる相棒,守るべき妻子,愛しき女神の元へ (中編) 先程、バーニィシューズが壊れている事に気付いたボーマンは愕然とした。 (なっ!?壊れて…これじゃ…役場に…いや…アシュトンはまだかよ!?) そして軽くパニックを起こす。クリフが何かしゃべっているが言葉が頭に入ってこない。 (アシュトン?…来るわけねぇ。役場…じゃねぇ、こいつが先だ) クリフの顔付きが変わり、近づいてきた。 先程は不安感からだったが、今度は焦燥感から再び後退りする。 (だがどうする?バーニィシューズが…) パニックは治まってきたものの、バーニィシューズが壊れたショック、そして、影響は大きい。 今までクリフと互角に立ち回れていたのはバーニィシューズが有った為だと言っても過言ではないのだ。 戦うにしろ、逃げるにしろ、バーニィシューズが無ければ不利は明白。 ではどうすればい...
  • 頼れる相棒,守るべき妻子,愛しき女神の元へ (前編)
    第113話 頼れる相棒,守るべき妻子,愛しき女神の元へ (前編) レザード・ヴァレスの目が開いた時、彼の目に最初に入ったのはレナス・ヴァルキュリアの死に顔だった。 この時レザードはまだ、まどろみの中に居た。レナスの死に顔は、彼に眠りに落ちる直前の映像を連想させた。 輪魂の呪を発動させ、ハーフエルフの肉体にレナスの魂を転生させる事に成功した後、その肉体が立ち上がろうとしていた映像だ。 魂の再構築が完了するまでの間は決して目覚める事が無いはずの肉体が立ち上がるという、有り得ない出来事。 これは夢、もしくは幻覚だったのだろうか、それとも―― 「――っ」 レザードは瞬時に覚醒した。 「ヴァルキュリア――」 そして名前を呼び、振り向いた。その先には、誰もいない。 「――!?ヴァルキュリア?」 慌てて辺りを見回すが、レナス(ルーファスの肉体)の姿...
  • ◆wKs3a28q6Q
    ◆wKs3a28q6Q 執筆作品一覧(15) 005 己の往く道 017 小さな手~愛しき人と炎の記憶~ 022 愛しのヴァルキュリア(;´Д`)ハァハァ 041 静かな湖畔の森の陰から 053 渇いた叫び 062 天才に涙はいらない 097 不協和音(1)・不協和音(2)・不協和音(3)・不協和音(4) 104 希望を胸に、精一杯生希望(生きよう)(前編)・希望を胸に、精一杯生希望(生きよう)(後編) 111 To Destroy Nightmare 121 夢は終わらない(ただし悪夢)(前編)・夢は終わらない(ただし悪夢)(後編) 133 ギャンブルはいつもハデのちぐう畜 134 不慣れなプリキュア MUSCLE HARD(前編)・不慣れなプリキュア MUSCLE HARD(後編) 139 平瀬村大乱戦 第ニ幕くらい ~なんという冷静で的確な判断力なんだ!!~ 145 戦地に再度集う...
  • 鎌石村大乱戦 開幕 ~守りたい者の為に~(前編)
    第110話 鎌石村大乱戦 開幕 ~守りたい者の為に~(前編) 俺はただ許せなかった。 こんなか弱そうな少女をこんなになるまで痛めつけて殺してしまうなんて…。 弓を取り出す為に地面に横たえた名も知らぬ少女の亡骸は、何故だろう? どこか安堵した様な表情で眠っていた。 今際の際にこの子が掠れた声で呟いた言葉 「ジャック、ジャック…。最後にお前に会えて嬉しいな……。 私、恐かったんだよ……一人は恐かったんだよ……」 「…私はお前と……」 この子とジャックと呼ばれた人物との関係は全く知らない。 それでも、この子のジャックに対する想いは伝わってきた。 死ぬ寸前に出てくる名前だ。きっと、この子にとって大切な人だったんだろう。 そして、最期の言葉は本当に、今にも消えてしまいそうな微かなものだったけど、その言葉はしっかり俺の元に届いていた。 ―――共に歩きたかった...
  • ◆ZhOaCEIpb2
    ◆O4VWua9pzs(旧◆ZhOaCEIpb2) 執筆作品一覧(9) 001 砂漠に落ちた涙 014 ルシファーが贈る刺客 019 どっちが化け物? 030 終着点の違う二人 051 HEAT -灼熱- 071 絶望の笛(前編)・絶望の笛(後編) 095 カタストロフィーは想いとは裏腹に 103 Start Up from Prolonged Darkness(前編)・Start Up from Prolonged Darkness(後編)       その手に光を得るために(前編)・その手に光を得るために(後編) 108 Your truth is my false(前編)・Your truth is my false(後編) 【氏が書かれたキャラ】 キャラ名 登場回数 アシュトン、ソフィア、クリフ、ルーファス、リドリー 2回 プリシス、ボーマン、チサト、シン、ミカ...
  • SSタイトル元ネタ
    SSタイトル元ネタ 書き手さんに確認を取ったわけではないので、間違っている可能性もあります。 気付いた人は気軽にドンドン追加していこう! 話数 タイトル 元ネタ 001 砂漠に落ちた涙 ルーシー・モンローの小説『砂漠に落ちた涙』 002 咎人の剣 登場人物に支給された『咎人の剣“神を斬獲せし者”@VP』 006 少女と猛者 ディズニーアニメ『美女と野獣』 010 豚に真珠もといジャックに文明機器 諺『豚に真珠』なお、意味は「価値の分かんねー奴にこんないいもの与えても意味ねーおwwwww」である。酷い。 012 孔子の倒れ 諺『孔子の倒れ』孔子のような偉い人でも、失敗することはあるというたとえである。ちなみに読みは“クジ”であって“コウシ”ではない。この記事を書いた人間は読み間違えたド低能仲間を絶賛募集中である。 018 私の名はクラース、お前は狙われている! テレビアニメ...
  • とある戦士達と機械技師の戦場
    第129話(中編) とある戦士達と機械技師の戦場 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ (やはり、あの女も生きていたか) 二階からこちらを光の矢で射掛けてきた女の姿は昼間に菅原神社で取り逃がした女だ。 あの武器も金髪の剣士の短刀同様あの時は使ってなかった。新たな協力者がいるのはほぼ間違いない。 そいつが戦闘力を有してるかどうかは不明だが、戦える事を前提に立ち回るべきだろう。 だが、まずは目の前にいる二人の対処の方が先決だ。状況的には2対2なのだが実質は狭い路地の所為で1対1が二組できている。 このままいけば俺が金髪の方を相手にする事になるだろう。問題は俺があいつを倒せるかどうかだ。 この狭い道幅では思う様に剣を振るえない。折角得意の二刀流の型を取れているのにまったくそれが活かせないのだ。 (せめて後20センチ両方の剣が短ければ引っかかる事もなくなる...
  • 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~
    第118話 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(前編) 僕はひたすらに道なりに歩みを進め続けていた。その足が目指す先は大切な仲間との再会の場所鎌石村。 ブレアさんとロキと名乗る青年と別れてからしばし歩き続けていた僕は、E-4とF-4の境目で一度その足を止めた。 このまま道なりに北へと進めば目的地には到着できる。 しかしこのままではアシュトンと交わしたもう一つの約束、仲間を集めるという事が達成できない。 特にアシュトンはプリシスとの再会をとても楽しみにしていた。 今からプリシスを探して鎌石村に辿り着く事は不可能かもしれないけれど、せめて僕達にかけられた疑いを晴らしてくれる仲間は集めておきたい。 このまま鎌石村で合流した時に、もしもアシュトンも仲間を集める事が出来ていなかったら、何のために二手に分かれたのかわからなくなってしまう。 それに正直な所、初対面...
  • 希望を胸に、精一杯生希望(生きよう)(前編)
    第104話 希望を胸に、精一杯生希望(生きよう)(前編) 先程聞こえた2度目の放送で、再び仲間の死を知った。 メルティーナ、夢瑠、エイミ。 あまり交流は多い方ではなかったが、それでも皆いい人だったと思う。 だが――みんなもうこの世にはいない。 おそらく神界で死んだ時と同じように、二度と蘇れはしないだろう。 死んだらエインフェリアに戻るだけ、なんて甘い事があるとは正直思えない。 だからこそ何としてでも生き延び、プラチナと会わなくてはいけないのだ。 根拠はないが、彼女とならこの殺し合いを壊せるような気がしている。 幸いあの後ミカエルに見つかることはなく、俺も洵達も放送で呼ばれずに済んだ。 ならば仲間の死を悼むのは脱出してからすることにして、今は自分に出来ることだけを考えよう。 そうと決まれば、まずは洵達と合流だ。 そう思い、放送のすぐ後でコミュニケーターを手に取...
  • 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(前編)
    第118話 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(前編) 僕はひたすらに道なりに歩みを進め続けていた。その足が目指す先は大切な仲間との再会の場所鎌石村。 ブレアさんとロキと名乗る青年と別れてからしばし歩き続けていた僕は、E-4とF-4の境目で一度その足を止めた。 このまま道なりに北へと進めば目的地には到着できる。 しかしこのままではアシュトンと交わしたもう一つの約束、仲間を集めるという事が達成できない。 特にアシュトンはプリシスとの再会をとても楽しみにしていた。 今からプリシスを探して鎌石村に辿り着く事は不可能かもしれないけれど、せめて僕達にかけられた疑いを晴らしてくれる仲間は集めておきたい。 このまま鎌石村で合流した時に、もしもアシュトンも仲間を集める事が出来ていなかったら、何のために二手に分かれたのかわからなくなってしまう。 それに正直な所、初対面...
  • 時空剣士、堕つ(前編)
    第131話 時空剣士、堕つ(前編) 彼女達を支えているのは、『希望』だ――――モニターの前でブレア・ランドベルドは考える。 おそらく現在プリシスは室内で首輪解除の為の作業を行っている。 レナがミランダの首輪をプリシスの下へと運び、そのプリシスが戦闘に出てこない事からもそれは容易に想像がつく。 首輪解除の方法。脱出を目指す彼女達にとって、その存在は希望そのものだ。 希望という大きな拠り所があるからこそ、彼女達は必死に戦っている。目的を持てるからこそ、己を保つ事が出来る。 ミランダの死を目の当たりにして挫折しかけていたレナが持ち直したのも、その希望に向かう意志があればこそ。 ブレアの居るF・D界の大多数の人間が失ってしまっている希望と意志の力とは、それ程までに強靭で、尊い。 しかし、もしもその希望が潰えてしまったら。 希望が大きければ大きい程、反動もまた大...
  • 絶望の笛(前編)
    第71話 絶望の笛(前編) ―――いったい何がいけなかったのだろうか? 「いや…いや…違うの! そんなはずは……そんなつもりじゃ……」 少女は驚愕と絶望の前で嘆いた。冷ややかな視線が少女を凍りつかせる。 ―――いったいどこで歯車が狂ったのだろうか? 「ジャック……」 特に少年の目が痛かった。その眼がすべてを根こそぎ抉り取った。 ―――仲間を想う気持ちのどこがいけなかったのだろうか? 「わたしは…わたしは…」 もう何もかもが壊れてしまった。修復しようがないほど。 ――――時は遡る―――― G-05とH-05の境界付近。道筋を離れ、林の中を覗いてみると、きこりが休憩できるような切り株がぽつんと置かれている。 アーチェとジャックはその切り株を背に座っていた。 二人は会話することもなく、頭を落とし、無言で地面を見ている。...
  • 不慣れなプリキュア MUSCLE HARD(前編)
    第134話 不慣れなプリキュア MUSCLE HARD(前編) 怖いものなんて、ほとんどなかった。 今思えばクソ生意気なガキンチョだった頃でさえ、大人や獣を怖いと思ったことがない。 あの頃は、何でも知っている気でいたから。 相手のことを知り尽くしたと思っていたから、怖くなんてなかった。 どんなに強い相手でも、底は知れていたから。 「……フェイト。状況は?」 本当の恐怖を感じたのは、悔しいけれどダオスと対峙した時だった。 底の見えない強さと、真意の知れないその行動。 目的のための過程として平然と村を壊滅させる漆黒の意志。 どれを取っても恐怖の対象となった。 「………………ッ!!」 そして今、それに次ぐ、いや、下手をしたら匹敵するくらいの恐怖を感じている。 情けないことに、声すら出ない。 「一応、間に合いました」 金縛りに合う...
  • Your truth is my false(前編)
    第108話 Your truth is my false(前編) 「ククク…ご機嫌いかがかな、諸君?」 三回目の放送が始まる。 クレスは一言一句逃さぬようペンを走らせる。 死んでいった人たちの名前を呼ばれるたびに、線を引くのに抵抗がある。 多くの者が死んでいった。その中にはアーチェが、すずがいた。 今回の放送は今までになく死者が多い。 「クソッ」 無意識に苦言を漏らすと、クレスはすぐに気を取り戻す。 ここで弱音を吐いたらマリアさんを困らせることになる。 弱気になった自分を窘めると、隣でソファに腰掛けているマリアに目を向ける。 彼女も仲間を失ったのだ。その悲しみは深いに違いない、と心配になって視線を向ける。 そこにはペンを握り締めたままの彼女が映った。 何も言葉を発することなく、息を潜め虚空を見つめるマリア。 その姿は微弱に震えているよう...
  • 王子様はホウキに乗ってやってくる?
    第126話(前編) 王子様はホウキに乗ってやってくる? (どうする…どうすれば…!?) 逡巡するアシュトンに打ち出された弾丸のような勢いでアルベルが迫る。 咄嗟に剣を盾にして正面からそのアルベルを受け止めるアシュトン。 1歩、2歩と受け切れなかった勢いで後退するが、どうにか踏ん張り4歩目を踏み出す前に受けきる事が出来た。 交差させた互いの獲物越しに射抜くような眼光をぶつける。 「よぉ、俺の事は覚えているよな? 氷川村の近くでてめえをぶちのめした男だ」 言われるまでもない。よく覚えている。氷川村近くでレオンを斬った時その場に居合わせた男だ。その時は数本の角材だけでいいように翻弄されてしまった。 「確かあん時はあのガキを…っと!」 これ以上先を言わせるわけにはいかない。上背は向こうの方が上だが体重差と武器の重量差を利用して押し飛...
  • 闇の王と炎の王、激突のこと(中編)
    第105話 闇の王と炎の王、激突のこと(中編) (よし――上手いこと挑発に乗ったか) 奥義のための『溜め』の体勢に入ったミカエルを見やり、ブラムスは自らの策が成ったことを知る。 ミカエルに対し吐いてみせた、けれん味たっぷりの口上――それらは全てが真実であり、全てが虚偽とも言える。 ブラムスは不死者でありながら、同時に拳士でもある。 不死者の持つ獣性と、拳士としての求道心が同居する彼の胸中は、 もちろん強大な敵との戦いで昂ぶりもするし、時にはその不正なる生すら賭けたいと思うほどに、 戦いという行為に飢えることもある。 しかしただ戦という行為自体を求めるだけであれば、所詮ブラムスはただ強いだけの不死者に過ぎない。 不死者の王を名乗るのであれば、求められるものはただ戦に酔うだけの獣性のみではないのだ。 あらゆる不死者をかしずかせる絶対のカリスマ、そして自らの誤りを許さない知...
  • Stairway To Heaven(前編)
    第120話 Stairway To Heaven(前編) 現在フェイトとブラムスの乗るデッキブラシは、E-04エリアの森の中まで到達していた。 このデッキブラシは、本来なら最大で使用者の2倍の速度を出せるのだが、今の彼等の飛行速度は決して速くない。 これまでの道程では、障害物の無い道路や川沿いを移動してきたので全速で飛ぶ事が出来たのだが、 E-04に進入する少し前から進路上には道路も川も無くなり、代わりに待っていたのは樹木の群がり生えている、この森だ。 徐々に多くなる樹々に進路を遮られ始め、どうしても速度を落として飛ばざるを得なかったのだ。 フェイトは今、思うように進めない現状に気が逸っていた。 (くそっ!これじゃあ……走った方が速いんじゃないのか?) フェイトのこの感覚は間違っていなかった。 操縦者の倍の速度で飛ぶ事の出来るデッキブラシが、走る事よりも遅い...
  • ◆Mf/../UJt6
    ◆Mf/../UJt6 執筆作品一覧(4) 027 その男、変質者につき―― 090 変態仮面、夜を行く 101 今夜の沖木島は所により一時棺桶、その後に炎が降るでしょう。ご注意下さい(前)・今夜の沖木島は所により一時棺桶、その後に炎が降るでしょう。ご注意下さい(後) 105 闇の王と炎の王、激突のこと(前編)・闇の王と炎の王、激突のこと(中編)・闇の王と炎の王、激突のこと(後編) 【氏が書かれたキャラ】 キャラ名 登場回数 ブラムス 4回 エルネスト、ミカエル、フェイト、ロキ、クラース 2回 みんなのアイドルヅラムスを生み出し、さらに彼を進化させ、そしてヅラムスの初バトルも手がけたヅラムス神。その実力は相当なものである。 -- 名無しさん (2008-09-28 12 42 15) コメディタッチなカオスバトルから本格的な肉弾戦まで書ける、AAAが生んだオール...
  • 夢は終わらない(ただし悪夢)(前編)
    第121話 夢は終わらない(ただし悪夢)(前編) 「夜は姿が見えにくいから、気合を入れナイトいけないな……」 まだ暗い夜の闇を見つめながら、クレス・アルベインは一人呟く。 夜の見張りにはかつての冒険で慣れてはいたが、立派な建造物の外で単身見張りの任に就くのはほとんど初めてのことだった。 家を取り囲む立派な塀のせいで視界が若干狭いのだが、塀の外に出ても暗すぎてよく見えないだろうと考え扉のすぐ近くで見張りをしている。 『見えもしないのに下手に見晴らしのいい場所に出て、不意打ち喰らって死にました』では洒落にもならない。 自分が暗闇で遠くが見えないからといって、他の参加者までそうであるとは限らないのだから。 双眼鏡の類が支給されている可能性もあるのだし、楽観は出来まい。 相手にはこちらを遠距離から確認する方法があるという前提でいるべきだろう。 自分が死んだら眠っ...
  • とある癒し手達の戦場
    第129話(後編) とある癒し手達の戦場 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 『いくぞ!』 合図と共に俺とルシオが同時に動き出す。 そんな俺には金髪が、ルシオの方には髪が長い方の女が張り付いた。 今こいつを相手してやる時間は無い。後ろからさっきの様な魔法が飛んできたら厄介だからだ。 だが、幸いな事に戦場は俺向きになってくれていた。狭い路地ではなくなり開けた空間になっている。 今までは真正面から突っ込まざるを得ず、自慢の俊足を生かせなかったが今は違う。 360度あらゆる角度から標的に迫れる。それに刀身ではなく柄を握れる様になったのがでかい。 さっきまでは思いっきり握る事が出来なかった為、競り合った時に負けていたが、しっかり握れる様になった今の俺に力押しですら負ける要素は無い。 正面から突っ込むと見せかけて瞬時に相手の後ろを取る。俺達エインフェリアが持つ...
  • その手に光を得るために(後編)
    第103話 その手に光を得るために(後編) クリフたちが死闘を演じる最中、遠く離れたところD-5とD-4の境目にレザードはいた。 レザードが何時にもなく真剣な表情でレナスの死体を見つめる。 その表情は悲しみとも慈しみともとれる表情は普段の彼とは思えないほど不気味だった。 レザードは金龍から戦闘から脱出すると、真っ先にここに向かった。 彼にとってあそこで金龍と戦うのは自分にとって本意ではなかったのだ。 戦利品であるブラッディーアーマーを着て、クリフたちと協力して戦えば、かなりの犠牲を支払って倒せたかもしれない。 だが、それではある目的を果たすのに時間が足りないために。一足に先に戦地から遠退いたのだ。 そこで、ある疑問がわき上がる。どうして一人で逃げ出したということだ。 移送方陣を使えば、大人数は無理だとしても、一人や二人ぐらいなら連れ出せるはずなのだが。 レザードは一人...
  • 夢は終わらない(ただし悪夢)(後編)
    第121話 夢は終わらない(ただし悪夢)(後編) 「…………………………………………………………………………………………………………  …………………………………………………………………………………………………………  ……………………………………………………………………………………………………え?」 ありえない、理解できない、信じられない。 そんなワードを、目の前の男は口にしている。 「戦ったチェスターの話だと、炎を剣から出して攻撃してくるらしいから気をつけて」 ほとんど何も考えず、感情のままにプリシスは叫んでいた。 「嘘だッッ!!」 派手な音を立て、ソファから立ち上がるプリシス。 その横では、レナが顔面蒼白で言葉を失っている。 尋常ではない二人の様子で、クレスは大体の事情を察した。 「クロードが……ク...
  • 鎌石村大乱戦 開幕 ~守りたい者の為に~(後編)
    第110話 鎌石村大乱戦 開幕 ~守りたい者の為に~(後編) 「あいつら中々やりやがるな…」 ぱっと見ただの女の子と満身創痍の男にこれほどの苦戦を強いられるとは思っていなかったボーマンが呟いた。 その呟きに傍らにいるアシュトンが答える。 「チェスターは使い物になりませんしね…」 (まったくだ。これならあの時引き入れないで殺しておくんだったな…) 「どうしますか? あの大男かなりの怪力でしたよ。勝てない事もありませんが…」 「あの金髪は俺がやる。あっちの紋章術師の方はお前がやれ!」 まさか、強そうな方の相手をボーマンが引き受けてくれるとは思わなかったアシュトンは、 一瞬呆けた様な表情をするがすぐさまその申し出に頷いた。 (どう見てもあの大男は死に掛け…。『バーニィシューズ』を履いた俺の動きについて来れるわけがない。  格闘戦における速力の優位は俺にある。  それに炎...
  • 絶望の笛(後編)
    第71話 絶望の笛(後編) 理由は分からないが、ついに不可視の敵が全貌を現した。 化け物だと思われていた姿は普通の人間だった。しかし、後ろに背負っているものを除けば。 後姿でしか、判断できないが聖職者が着るような黒い服装、黒い髪の持ち主。割とガッチリとした体格の人物であった。 だが、背中には蒼き龍と紅き龍が混在しているおり、混沌とした雰囲気を漂わせていた。 巨大な爪と思われたものは両手持ちの剣であった。 人間の力を遥かに超えた腕力を以て、暴力的なまでに軽々と持ち上げている。 そして、今、その二つの剣は夢瑠を貫き、天に掲げている。 男の表情はひどく微笑んで歓喜に満ちていた。夢瑠の鮮血を一身に浴び、血塗られていく。 ネルを含め、ジャックとアーチェは躊躇していた。 この後に起こる惨劇に目を見開き、凝視していた。 男は夢瑠を貫いている剣...
  • 希望を胸に、精一杯生希望(生きよう)(後編)
    第104話 希望を胸に、精一杯生希望(生きよう)(後編) 「いや~、それにしてもビックリしちゃいましたよ」 へらへらと笑いながらクレス君が口を開く。 ビックリしたのはこっちなのだが、そのことをわざわざ口には出さないでおいた。 うっかり彼にツッコミを入れようものなら、真面目な情報交換の場がグダグダなコントになりかねない。 「でもまあ、よかったじゃないですか。ようやく仲間も出来ましたし!」 その仲間が――正確には仲間かどうか怪しい少女が――目下の問題なのだが。 どうやらクレス君は彼女に対し警戒心を持っていないらしい。 無理矢理立ち直った反動か、色々と焦りすぎてるように思える。 『信頼出来る仲間を作る事』と『疑いもせずポンポン仲間を増やす事』は別物なのだが…… とはいえ、クレス君の緊張感に欠けた珍プレーのおかげで情報交換に移る事が出来たのも事実だ。 一概に悪だとは言い切れ...
  • 闇の王と炎の王、激突のこと(後編)
    第105話 闇の王と炎の王、激突のこと(後編) 「……というわけでようやく一段落着いたので紹介する。 彼はヅラムス……じゃなくてブラムス。私がさっき逃げ出したとき、近場で偶然捕まえた助っ人だ」 残された雑木林の空き地の一角に、一同は集っていた。 ミカエルが残した多くのマグマの池はすでに冷えて固まり、飴状に融解したまま再凝固した、 不気味な傷跡が多く残る。 すでにこの一帯を焦がした熱量は主共々に死に絶え、周囲は夜の暗さと、わずかばかりの肌寒さを取り戻していた。 その中で再度小さな焚き火を囲み、一同は車座を組んでいたのだ。 クラースの紹介を受けたブラムスは、会釈も何もせずに、ひどく無愛想な様子で残る二者に名乗る。 「我はブラムス――ゆえあってこの辺りを偵察していたところ、 このクラースなる男に出会い、この喫緊の事態を知ってやって来た」 ブラムスの名乗りに応じるようにして...
  • Your truth is my false(後編)
    第108話 Your truth is my false(後編) 後ろでのほほんとしているクレスが憎たらしい。 ミランダを納得させるための演技だとはいえ、私が必死に恥ずかしい真似をしているのに、 当の本人は他人事のように不思議な顔をしている。 「変なミランダだな。いきなり何を…」 「君は黙っていてくれる」 「ひえっ!! もしかして…マリアさん怒っています?」 「別に」 ドンと大きくベッド上に腰掛けるとマリアはクレスを睨み付ける。 クレスは蛇に睨まれた蛙のようにカチンコチンに固まってしまった。 思いのほか固まってしまったクレスのことを見ると、マリアは「こんなことがしたいわけじゃないのに」と嘆息を漏らす。 でも、そうは言ってられない。 マリアはパックから筆記用具と紙を取り出すと、落ち込んでいるクレスに放り渡す。 慌ててクレスはそれをキャッチすると声...
  • Start Up from Prolonged Darkness
    第103話 Start Up from Prolonged Darkness(前編) 己の宿命に翻弄される青年がいた。 その青年の人生は長い暗闇だった。 ただ宿命のために生きる生活は虚構のように長く陰鬱だった。 宿命の証の指輪だけが暗闇の中で彼を嘲笑った。 その笑いが更に青年を陰鬱にさせた。 その青年は暗闇の中で生きるのを拒んだ。 青年は―――が欲しかった。 その手に―――を得るために。青年は暗闇が包まれる空間を歩き出した。 だが、それは『無理』を証明するための旅。 たとえ、無駄な抵抗だと分かっていながらも、青年は足を進めた。 そして、彼は果てのない暗闇の最中、同じような境遇の少女に出会った。 青年は喜んだ。自分と同じような苦しみを持つ存在いることに。 だが少女は同じ境遇だったが、青年とは少しだけ違った。 少女は『無理』を証明するためではなく、『可能性』を証明...
  • その手に光を得るために(前編)
    第103話 その手に光を得るために(前編) 「ルーファスさんがどうして……私…夢を見ているのかな?  もしかして……私、死んじゃったのかな?」 「いいや、現実だぜ。今ここに……俺はお前のそばにいるぜ。  紛れもなく俺は現実にいる……」 ルーファスの真っ直ぐな視線。ソフィアは嬉しそうに見つめ返す。 「感動の再会といきたいところだけど……アレを倒してからにしようぜ」 ルーファスが飄々と答えると背後に気配が宿る。 金龍が埃を叩きながら起き上がると、眼窩を尖らせ睨み付ける。 瞳に宿る邪悪な炎、金龍は憤怒に満ち溢れていた。聞き捨てならないことを言われたのだ。 「アレだと……神である私がアレ扱いだと。  殺す……貴様を殺す。ズタズタに引き裂いて、この世に肉片すら残さぬぞ」 金龍は激昂に身を委ねると、斧を具現させ、一気にルーファスの下へ踏み込む。 ...
  • それぞれの理由
    第126話(後編) それぞれの理由 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 「よぉ、作戦会議は終わりかよ? とりあえずてめえが一番の危険人物ってのは確定しているからなぁ、てめぇからのしてやるよ!」 無造作に握られる剣を構える事もせずに離れた距離をアルベルが疾走してくる。 「待って!アルベルお兄ちゃん! 僕アシュトンお兄ちゃんに話が…」 そのアルベルに向かってレオンが叫ぶ。そんな彼にアルベルが振り返らずに返答した。 「今のこいつには何を聞かせても無駄だろうぜ。せめてこいつが戦えなくなってからにするんだな!」 その通りだ。誰がなんと言おうが僕はプリシスの為に他の参加者を皆殺しにするんだ。 そうしないと彼女に振り向いてもらえない。だから、先ずは邪魔な君達から始末させてもらうよ。 突進してくるアルベルに向かって剣を振り下ろす...
  • Start Up from Prolonged Darkness(後編)
    第103話 Start Up from Prolonged Darkness(後編) クリフもその現場を見ていた。 恐怖で蹲るソフィアと「まさか」と呆然とするレザードを。 後悔だけが湧き上がる。なぜ俺はあそこで油断していたのか、 躍起になった相手が俺らを狙ってくるという考えに至らなかったのか。 そんな自分の不甲斐なさに打ち震えているクリフを尻目に、 呆然としていたレザードが息を切らし、レナスの亡骸に近づいていった。 「おお、そんな……我が愛しきヴァルキュリアが……」 さすがの冷静沈着なレザードもレナスの死に酷く動揺していた。 レザードはまだ暖かさが残るレナスの身体を抱き上げる。 すると、レザードの地面から紋章が浮かび上がる。それはレザードの移送方陣であった。 移送方陣の紋章がレザードとレナスに覆い被ると、その場から影形をすら残さず消え去った。 ...
  • Stairway To Heaven(後編)
    第120話 Stairway To Heaven(後編) 「ドラゴンオーブをこちらへ」 レザードのその言葉で、ソフィアは固まった。 ソフィアはレザードと再会してから今まで、ルーファスの言葉に従い、彼女なりにレザードに気を許さないでいるつもりだった。 だがルーファスからは、具体的にどのようにオーブを護れば良いか、までは聞いていない。 今のようにレザードから直接ドラゴンオーブを求められてしまっている状況では、一体どうすれば良いのだろうか? ルーファスの遺言なのだ。正直にオーブの存在を話して渡す訳にもいかない。 レザードは信用出来ないとは言え仲間なのだ。戦って済ませる訳にもいかない。 オーブを護る為には、レザードを騙すしかないだろう。ソフィアはそう考えた。 しかし、騙すと言ってもどうやって? つい最近まではただの女子高生に過ぎなかったソフィアには、騙し合いや駆け引きの...
  • 不慣れなプリキュア MUSCLE HARD(後編)
    第134話 不慣れなプリキュア MUSCLE HARD(後編) 言った言ったチェスターが言った!! ついに、あの言葉を言ってしまったッ!! 「その格好、何?」 変態扱いしたソフィアですら、直接的には言えなかったこの言葉。 ヅラムスと何度も言いそうになったクラースですら、口にしなかったこの言葉。 「……何か、おかしいか?」 ヅラムス、もといブラムスが、「なにいってんだこいつ」と言わんばかりに答える。 そして、チェスターから返された言葉は、それこそ今まで誰一人として言えなかった言葉であった。 「おかしいに決まってんだろ鏡見てみろよ!  そんなおかしな格好している意味でも何かあんのかよッ!?」 そしてそれは、彼――フェイト・ラインゴットを戦慄させるには十分すぎる単語だった。 訪れる、沈黙。 ついに聞かれた、格好の意味。 出て...
  • 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(後編)
    第118話 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(後編) ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ (クソッ、視界がぼやける。腕にも力が入らない。結局俺はこのまま誰一人守り抜く事すら出来ずに死んじまうのか…。  クレス悪い…。あれだけ大口叩いて別れたってのに、アーチェの仇を討つ事も、この娘を守る事も出来なかった…) 思い返せばここ最近の記憶は後悔ばかりだ。 村を守れなかった事。再会したクレス達の足手纏いにしかなれていない事。 ここに来てから起きた分校での出来事。アーチェの死。 そしてこの女の子の事。 (せめてアシュトンだけは止めないと…。俺がこの娘に持ってきちまった災いだからな…。  くそっ、俺に力があれば…。何でもいい。俺に力をくれ。この娘を守れるだけの力をっ!) そう俺は願った。神様なんていないって思っている。それでも祈らずにはいられ...
  • とあるリーダーの戦場
    第129話(前編) とあるリーダーの戦場 「決めたわ。いい、クレス。私達は――――――――」 続く台詞を吐き出すその前に、ほんの一瞬だけ私は躊躇した。手に入れた情報を吟味した結果、これが最良の選択と言えるのか。 今の様な今後を左右する重大な決断を下した事は多々あった。それも自分の命だけではなく、自分を慕って付いてきてくれる多くの仲間の命運をも左右する大きな決断を。 その都度クリフが言うのだ。「まぁ、なるようになるんじゃねえか?」と、 そんな無責任な…等と思っていると決まってミラージュが「あまり楽観視するのは良くありませんが、マリアが決めた事なら私達みんな後悔なんてしませんよ」と私に微笑んで後押しをしてくれた。 それに続いてリーベルやマリエッタ、他のクルー達が口を揃えて「全力を尽くしますよ。リーダーが望んだ結果を手に入れる為にね」と言ってくれた。 今の自分の傍にはそんな...
  • 時空剣士、堕つ(後編)
    第131話 時空剣士、堕つ(後編) クレスは奥歯を噛み締めていた。 こうなったのは、完全に自分の落ち度だ。そう思えてならなかった。 男はさっきから自分よりもレナ、ミランダを優先して狙っていたではないか。 1対1の戦いには拘らず、倒せそうな相手から倒していく。 それがこの男の戦術だと分かっていたはずなのに、またもレナやマリアを危機に陥らせている。 自分がしっかりとあの男を止めていればこんな状況にはならなかったのに。 みんなを護ると決めた側からこの体たらく。一度は世界を救いもした時空剣士の名が聞いて呆れるというものだろう。 「頑張れレナッ! 頑張ってくれ!」 これで何度目だったか。 男がレナの作り出した防壁に向かって跳び、斬りつけ、防壁を蹴って距離を置く。 その度に防壁が歪み、レナの表情は段々と焦りの色に侵蝕されていく。 その度にクレスは歯痒さを切に感じな...
  • 今夜の沖木島は所により一時棺桶、その後に炎が降るでしょう。ご注意下さい(前)
    第101話 今夜の沖木島は所により一時棺桶、その後に炎が降るでしょう。ご注意下さい(前) 沖木島の夜闇を切り裂く、4つの輝き。 1つは、やや黄色味を帯びた白色の光。 それは光源自体の速度が上下するに合わせて高度も増減するところを見れば、自転車の光とすぐに分かろう。 そして2つ……厳密には、一対という表現の方が正しい赤い光。 それは見る者がおよそまともな生物であれば恐怖を感じずにはいられない、魔の存在のみが宿しうる禍々しい眼光。 最後の1つは、それら二者を圧倒する、凄まじいまでの反射光。 ぶっちゃけこれ摩擦係数完璧に0じゃね? と疑いたくなるほどにツルンツルンの、髪の毛の枯れ果てた…… ……おっと失礼、頭頂部に一本だけ残ってたのを忘れてた。まあとにかく、老年男性の頭部がその光源。 それら四つの光は、闇の中を比較的高速で移動していた。 その速度は、平均的な青年男性の全...
  • 闇の王と炎の王、激突のこと(前編)
    第105話 闇の王と炎の王、激突のこと(前編) 幾十もの大気の炸裂音が間髪もおかずに連続し、さながら一つの轟音を奏でているように聞こえる。 フェイト・ラインゴッドは目の前の光景を見やりながら、自身の耳の訴える情報が、 視覚からの情報と矛盾しないことを確かめていた。 炎と闇の相克が生み出した超爆発で、突如として生まれた目前の空き地。 爆風と瘴気に抉られた地面からは、辛うじて抉り取られずに済んだ木の根が、ところどころで露出している。 目の前の空き地がつい1分前までは雑木林の一部だった、その証拠。 そして雑木林に生まれた空き地のあちこちでは、闘気と闘気がぶつかり、弾け、閃く。 「オラオラオラオラオラオラオラオラァッ!! さっきまで叩いていたデケえ口はどうした変態仮面野郎ッ!!?」 強靭な肉体の周囲を、ほぼ火炎も同然の高温のオーラで包んだ大男、ミカエル。 彼は目の前の敵に吼え...
  • 幸運と不幸は紙一重?
    **第59話 幸運と不幸は紙一重? (ごめんね……プリシス。訂正する、2つじゃなかった) 黒服の男を追い掛けて森を抜けると、驚くことに獲物の数が増えていた。 (4つだった。目の前の3人と拡声器の娘) 自然に笑みが浮かんでくる。 『運が良い』こんなことを思ったのは何時が最後だったろうか? 獲物の様子がおかしい。 どうやら自分が現れたことに気付いていない様だ。 『運が良い』3人とはいえ、そんな間抜けの集まりなのだから。 思わず声に出して笑い出しそうになるのをグッとこらえ、代わりとばかりに剣を構えなおす。 「行くよ2人とも」 そしてアシュトンは一気に間合いを詰めに掛った。 ■ 「はやく、たす…逃げ……ごろざれちまう」 「あー、もう、だから何なのよ!」 助けを求めつつもこの場から逃げようとする男を、メルティーナは捕まえて思わず怒鳴る。 このキモ男の様子から切羽詰ま...
  • 第118話(後編) 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(後編)
    第118話 鎌石村大乱戦 第二幕 ~龍を屠る赤き一撃~(後編) ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ (クソッ、視界がぼやける。腕にも力が入らない。結局俺はこのまま誰一人守り抜く事すら出来ずに死んじまうのか…。  クレス悪い…。あれだけ大口叩いて別れたってのに、アーチェの仇を討つ事も、この娘を守る事も出来なかった…) 思い返せばここ最近の記憶は後悔ばかりだ。 村を守れなかった事。再会したクレス達の足手纏いにしかなれていない事。 ここに来てから起きた分校での出来事。アーチェの死。 そしてこの女の子の事。 (せめてアシュトンだけは止めないと…。俺がこの娘に持ってきちまった災いだからな…。  くそっ、俺に力があれば…。何でもいい。俺に力をくれ。この娘を守れるだけの力をっ!) そう俺は願った。神様なんていないって思っている。それでも祈らずにはいられ...
  • ヴァンパイアハンターK
    第117話 ヴァンパイアハンターK 自転車がある程度速度に乗り、バランスが取れてきたところで、クラースは振り返った。 フェイト達の様子を伺うと、ブラムスがフェイトの腰に手を回し、しっかりとしがみついて飛んで行くのが見える。 「フッ」 クラースは思わず苦笑した。 「ん?どうしたクラース?」 「いや、フェイトの腰に手を回しているブラムスを見て、ちょっとな。  おそらくフェイトに言われるがままにやっているんだろうが、  ここから見てもバランスが悪そうだ。…素直と言うか律儀と言うか」 「ハハハ、確かにな。あの体格差ならフェイトの肩に手を掛ける方が安定するだろうに。  しかし、彼らに助けに来られたお姫様はどんな顔をするか…見てみたい気もするな」 「見るまでもなく想像出来るがな。…同情するよ。お姫様にも…奴を連れて行く王子様にも」 「フェイトが王子様でソフィアがお姫様な...
  • 現在状況(ジャック)
    ジャック・ラッセル(死亡済) 死因:首輪爆発 状態:頭と体が永遠にお別れ 現在地:G-03/F-03、F-04、G-03、G-04の4つのエリアが交わる場所 死亡時間:一日目・夜 初期支給品:首輪探知機@BR 最終装備:レーザーウェポン、スターガード 最終所持道具:首輪探知機、荷物一式(水分は無し) [最終行動方針:仲間を集めてルシファーをぶっ倒す] 【動向】 首輪探知機というラッキーアイテムを支給されるが、機械に疎い彼には無用の長物。 尋ね人リドリーは島の反対側でマーダー化…果たして無事に再会できるのか。 用を足そうとしたところアーチェと接触、仲間に。拡声器で仲間に呼びかけを行うため神塚山へGO! しかしその途中第一回放送を聞いて落胆。アーチェが拡声器を使用する所を見届ける。 その声を聞いて駆けつけたネル、夢瑠と会うがアシュトンの登場で状況は一変。...
  • 恨みと怒りのメビウス
    第123話 恨みと怒りのメビウス ソードボンバーを放って数秒して、ようやくクロードはアシュトンに追いついた。 追う途中に見えたアシュトンの後姿。 二匹の竜がいなくなって広くなった筈のその背中は、何故か小さく見えた。 「クロード。悪いけど僕は手加減なんかしないよ。全力でいく」 その表情に明確な殺意を滲ませ、アシュトンが呟く。 こんな顔をしたアシュトンをクロードは見た事が無かった。 常に笑顔を浮かべ、優しい表情をしていたアシュトンは一体どこへ行ってしまったのか。 アシュトンの視線の先では、チェスターが彼と同じような表情でこちらを睨みつけている。 「ハリケーンスラッシュ!!」 クロードが如何にして相手を無力化しようか考える間も無く、アシュトンがチェスター達に突っ込んだ。 アヴクールが起こした竜巻が、周りの草木を薙ぎ倒しながらチェスター達を襲う。 「く...
  • コミュニケーター
    コミュニケーター 銀河連邦で使われている標準の通信機。 1天文単位の距離までの重力通信と、音声パターンの解析による未知言語の翻訳が可能となっている。 また1光年程度の距離までであれば、シグナル式の救難信号を発する事も出来る。 ※以下、ロワ内でのネタバレ +【アイテム追跡メモ】 【アイテム追跡メモ】 [支給された参加者] クレス [所有者] クレス(16話、45話) ↓ マリア(45話、49話、60話) ↓ 洵(60話、73話、83話、104話(前)(後)、115話、119話、122話、129話(前)(中)(後)、131話(前)(後)、133話) ↓ ルシオ(73話、83話、104話(前)(後)、115話、119話、122話、129話(前)(中)(後)、131話(前)(後)、133話) [メモ] 2つ支給されるが、どちらも...
  • 御心
    第124話 御心 何処となくひんやりとした暗い廊下から寝室内へと入ったミランダは、クレスを拒むかの様に、すぐにふすまを閉めた。 引き手に手をかけたままの姿勢で廊下側に意識を向けてみると、 少ししてから廊下を遠ざかる足音が。続いて玄関のドアを開く音が耳に入る。 どうやらクレスはミランダが磯野家で見張りをした時とは違い、表で見張りに当たるらしい。 カチャリ。と玄関のドアの金具が立てた音を最後に、廊下からは物音一つ聞こえなくなる。 ミランダは両手で顔を包み、「はぁ~~~」と一つ、長めの溜息を吐いた。 (お二方はこの神の試練を何と心得ているのでしょう!  神が与えたもうた神聖なる試練の中で、あんな、あの様な不埒な行いを…………!) マリアとクレスに対し、ミランダの心中では軽蔑の念が渦巻いていた。 それは無理のない事である。 ミランダの解釈では、この島は神の試練を...
  • 光の勇者の不幸(連鎖編)
    第84話 光の勇者の不幸(連鎖編) 「ハア…ハア…」 ジャック達から逃げ出したアーチェは、一人森の中を彷徨っていた。 もうどこに向かって進んでいるのかも、どこにいるのかも分からない。 彼女の頭にあるのは仲間に会いたいという一心のみ。 それだけが、今のアーチェを動かしていた。 今どこにいるんだろう? 既に彼女は走っておらず、その歩みは疲労のためか遅い。 さっきまで全力疾走を続けていた為に、彼女の疲労は既に限界の所まで来ていた。 それでも仲間を探し、アーチェは進む。 やがて前方に道が見えてきた。 どこへ通じているか分からないが、ここを進めばどこかの村へ出れるかもしれない。 村に行けばきっと誰かがいるはず。 クレスか、クラースか、チェスターか、すずか、ミン… ミントの名が浮かんだところでアーチェは気付く。 もうミントはいないという事を。 彼女は死...
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