中耳のインピーダンス整合

中耳とは、外耳と内耳の間に位置し、伝音器として働く部分のことをいう。中耳は、耳小骨(ツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨)を通して、外耳道、鼓膜を経由して入ってきた振動を内耳に効率よく伝達、すなわちインピーダンス整合を行う働きをもつ。

具体的には、耳小骨は靭帯や筋肉で支えられており、てこの原理によってインピーダンス整合を行っている。このことにより、約30[dB]の増幅が行われるといわれている。

空気の固有音響インピーダンス4.3 \times 10^2 [kg/s \cdot m^2] であり、リンパ液の固有音響インピーダンスは、(水と同じと考えると)1.5 \times 10^6 [kg/s \cdot m^2] であり、中耳によるインピーダンス整合によって、伝達効率が非常に改善していることがうかがえる。

参考文献

  • 音響用語辞典 (コロナ社)
  • 聴覚と音響心理 (コロナ社)

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最終更新:2009年01月22日 13:50
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