エアミス研読書会
第3回 米澤穂信『インシテミル』 (2010-10-24 15:00頃~18:00頃+21:00頃~24:00頃)
作品紹介
2007年文藝春秋 → 2010年文春文庫
「ある人文科学的実験の被験者」になるだけで時給十一万二千円がもらえるという破格の仕事に応募した十二人の男女。とある施設に閉じ込められた彼らは、実験の内容を知り驚愕する。それはより多くの報酬を巡って参加者同士が殺し合う犯人当てゲームだった――。いま注目の俊英が放つ新感覚ミステリー登場。
(文春文庫版カバー裏紹介文)
本書は、青春ミステリの名手として知られる米澤穂信(
@honobu_yonezawa;→
Wikipedia)が、ミステリに“淫してみる”という趣向のもと、クローズドサークルを舞台に本格ミステリの味付けを施した殺人/推理ゲームを展開し、第8回本格ミステリ大賞の候補作にもなった作品です。
実験という名目で、外部から切り離された地下の館〈暗鬼館〉でゲームが繰り広げられるという、
前回の北山猛邦『「アリス・ミラー城」殺人事件』とはまた違った形で極度に人工的な作品世界ですが、インディアン人形や〈メモランダム〉といったミステリマニア向け(?)のガジェットと、一種独特のルールや“お約束”の通じない登場人物などによるアンチミステリ風の展開とのミスマッチが見どころでしょうか。
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ネタバレ注意 |
人物 |
凶器 |
メモランダムの内容 |
結城理久彦 |
火かき棒 |
殴殺:A.C.ドイル『まだらの紐』 |
須和名祥子 |
ニトロベンゼン |
毒殺:J.D.カー『緑のカプセルの謎』 |
安東吉也 |
紐 |
絞殺:オルツィ『隅の老人の事件簿』 |
若菜恋花 |
空気ピストル |
銃殺:C.ディクスン『第三の銃弾』 |
岩井壮助 |
ボウガン |
射殺:ヴァン・ダイン『僧正殺人事件』 |
大迫雄大 |
マンドリン |
撲殺:(E.クイーン『Yの悲劇』) |
箱島雪人 |
スリングショット |
撃殺:M.ルブラン『二つの微笑を持つ女』 |
釜瀬丈 |
氷のナイフ |
刺殺:(ネタバレのため自粛) |
真木峰夫 |
手斧 |
斬殺:横溝正史『犬神家の一族』 |
西野岳 |
赤い丸薬 |
自殺 |
渕佐和子 |
ゴルフクラブ |
爆殺:E.C.ベントリー |
関水美夜 |
ニコチン |
薬殺:E.クイーン『Xの悲劇』 |
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吊り天井のスイッチ |
圧殺:江戸川乱歩『白髪鬼』 |
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参考リンク
一部にネタバレがあるのでご注意下さい。
まとめ
2010-10-24 24:00頃、無事に終了しました。参加者の皆様、お疲れ様でした。
最終更新:2010年10月25日 22:34