303 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/16(日) 04:42:17.08 ID:lSw6Rm0do 奈良で迎える二度目の朝。 俺は今日も桜吹雪の中を歩いていた。 激動の入学式(欠席)が終わり、訪れた新しい朝。 阿知賀学院麻雀部員としての第一歩。 否が応でも気合いが入る。 京太郎「うっし!」 俺は俺の青春の舞台である学校へ向け、力強く走りだした。 …… ………… ……………… そして放課後。 俺は―― 304 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/16(日) 04:43:06.82 ID:lSw6Rm0do 京太郎「待てええええええええええ!!」 憧「いーーーーーやーーーーー!!」 また走っていた! 377 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/20(木) 00:26:17.85 ID:YorDPUyfo 京太郎「なんで逃げるんだよ! 一緒に部活行こうぜって誘っただけじゃねーか!!」 憧「だから逃げてるんでしょ!!」 ひでぇ。 まあ俺が「よう新子さん、一緒に部活行こうぜ」って言おうとした「よ」の時点でクラウチングスタートの姿勢を取ってたからな。 残りの「う新子さん、一緒に部活行こうぜ」は俺も走りながら言ったし。 てなわけで今日も元気に全力疾走。 昼飯前の空きっ腹にはちと堪えるが、負けるわけにはいかない。 熾烈なトップ争いを繰り返す俺、新子さん、俺、新子さん、俺―― 追いつ追われつ、最短ルートで部室を目指した。 378 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/20(木) 00:43:02.47 ID:YorDPUyfo そして―― バタンッ! 京太郎「おっ邪魔しゴールッ!!」 マフラー天使「ふぁっ!?」ビクッ ポニ天使「ナニゴト!?」ビクッ 座敷わらしかな?「騒々し……」 結果は同着。 飛び込んだ麻雀部の部室には、俺達を除く全員が揃っていた。 黒髪天使「こんにちは! 今日もお元気ですねっ」 京太郎「いやぁ、なんと言っても部活初日ですからね。気合いも入ろうってもんですよ!」フンス ポニ天使「おおっ、いいねその意気込み! 憧も見習えよなー?」 憧「余計なお世話っ。あー疲れた……」 などと言いながら、新子さんは軽く呼吸を整えている。 昨日から思ってたけど、何気に体力あるよな。山育ちだから? 380 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/20(木) 01:12:53.58 ID:YorDPUyfo レジェンド「よーし、みんな揃ったね?」 いたんだレジェンド(あだ名)。 レジェンド「キミキミ。こっち来な」カムカム オレェ? レジェンド「はいこれ」スッ コレェ? 京太郎「なんすかこれ」 レジェンド「入部届。昨日は用意出来てなくてそのまま帰しちゃったからさ」 京太郎「あー」 受け取る。ついでに筆記用具も。机に座ってカリカリ書く。 レジェンド「本当は来週から仮入部期間があるんだけどねー。ま、仮々入部ってことで」 京太郎「んな内々定みたいな。いいんですか?」 レジェンド「いいのいいの。憧なんてヨソの中学にいた頃に書かせてるし」 京太郎「いいんですか!? いやダメですよね!?」 383 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/20(木) 02:13:08.60 ID:YorDPUyfo レジェンド「いーのいーの。別に強制してるわけじゃないんだし」アッハッハ そういう問題だろうか……まあ深く考えるのはやめよう。 京太郎「書けましたよ」ハイ レジェンド「うむ」ホイ 受け取った入部届を小さく折り畳んで懐に仕舞うレジェンド。やっぱり問題行為のように思えてきた。 レジェンド「これが受理されるのはもう少し先だけど……おめでとう、今日からキミも阿知賀学院麻雀部の一員だ!」 パチパチパチパチ――! レジェンドの宣言に続けて拍手の音が響く。 祝福……なんだろう喜ばれてる確実に、着実に、新子さん以外に。 ポニ天使「おめでとーっ! これからよろしくね!」 俺の腕に飛びつかんばかりの勢いのポニテっ子。ところで名前はなんだろう。 黒髪天使「どうぞよろしくお願いします!」 にこやかに微笑みかけてくれる黒髪さん。ところで名前はなんだろう。 マフラー天使「あ、わ、ああああのあのあの……よろしく……///」 何気に初めてまともな声を聞くマフラーさん。ところで名前はなんだろう。 座敷童かな?「夜露死苦」 イマジナリーフレンドかな? ところで名前はなんだろう。 憧「……」 なんか言えよ。 京太郎「……………………………………………………あれ?」 384 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/20(木) 02:35:15.71 ID:YorDPUyfo レジェンド「どうかした?」 京太郎「いえ……」 不思議そうに俺を見るレジェンド。ところで名前は…… 京太郎「………………あっれぇぇぇ……?」 もしかして。 そんなまさか。 でも、どれだけ考えても……うごごご…… レジェンド「? ま、いいか。それじゃ早速だけど部か」 京太郎「やっぱ待って!!!」 レジェンド「つゥェッ!?」 俺、決意のちょっと待ったコール。 だって、これはもう間違いないから。 レジェンド「なに、本当にどうした?」 京太郎「すんません。でも俺、大変なことに気付いてしまったんです」 レジェンド「大変なこと?」 京太郎「ええ……実は俺……」 俺は―― 京太郎「ここにいる人の名前ほとんど知りません!!」クワッ レジェンド「えっこんなに打ち解けた風なのに!!?」ギョッ 387 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/20(木) 03:00:11.94 ID:YorDPUyfo 京太郎「はい……俺自身かなり驚いてます……ちなみにあなたの名前も知らないです」 レジェンド「マジで!? あ、本当だ名乗った覚えない私!!」 ほらな。 見渡せば、唯一名前を知っている新子さん以外の面々も同じように目を丸くしている。 ポニ天使「そういえば言ってなかったかも……」 黒髪天使「最初のインパクトが凄かったもんね……」 マフラー天使「あうぅ……」フルフル イマジナリーフレンドかも?「ていうか、こっちも名前聞いてないしね」ズバァッ 憧「あんたらね……」 新子さんは死ぬほど呆れている。 レジェンド「じゃ、じゃあまず自己紹介しようか? 最初は私からね」 オホンと咳払いをひとつ、レジェンドが俺をまっすぐ見据える。 389 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/20(木) 03:22:32.88 ID:YorDPUyfo #aa{{{ --……-- r―‐⌒ヾ : : : : : : : : : : : : : : : \ |∨: : : : : \ : : : : : : : : : : : : : : : \ |/゚:。 : : : : : : \.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : : : : : . /: : : \:.:.:.:. : : : :\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : : : 。 「私の名前は赤土晴絵!」 //: :/ : : \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.o。:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. :i: ゚ . /イ /: :.:.:.イ:.:. ー┬---:.:.:.:__:.`:.:.o。:.:.:.:.:.|.:..。 i{ | ′:.:.'{_|_:.:.:.:| リV:.:.:.:.:.:.:}:.>匕、: :\j--i 「この阿知賀学院麻雀部の顧問をやってるよ」 || |/: :.:.:∧}リ≫┘o。v――'’xr示=ミト、:.:.\}、 リ {: :.:.:.:.|!:‘, ィ芹≧ュ ’|イi//| 》、:。:.:.:.ぃ、 |:.:.:.:.:.「`ヽ《乂_゚ツ ゞ= '゚ :リ/リ゚。:.:.ト、i 「ちなみにここの卒業生でもある」 |:.:.:.:.小 , , ' , , : /:.:.:.∧:.} リ l.:.:.:.:.:| }ゝ-! jハ:.:.:.:j/}:.| :。.:.:.:{ {:j:八 -==ァ イ }/ j:ノ 「人呼んで――阿知賀のレジェンド!」 ゚:。.リ \{≧ュ。. ィ:jソ ″ / ゞ イニ} ` ´ {ニヽ ィニ// ゝ|ニ\_ 「これからよろしくね」 ┬==≦ニ/ニ7____ __,.|ニニムニニニニニlヽ /ニ|ニニニ/ニニニ|`-―――‐一´|ニニニムニニニニ|ニム . /ニニ:|ニ7ニニニニニ| |ニニニニ}ニニニ=|ニム }}} 京太郎「どもっす」 本当にレジェンドだったとは。 レジェンド「次は部員の紹介だね。しずー!」 ポニ天使「はーいっ!」 391 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/20(木) 03:57:15.84 ID:YorDPUyfo #aa{{{ _ . { ヽ . 八 :. ’ ヘ ::. r‐、ヘ. ヽ ,-マ ,廴__ \ γ==‐ 入. \ーュ、 ̄`ヽ ム - : : ` { \_ く.| ̄` V ´: : : : : : : ` 、: \ . `寸‐二八 ト、 /: : : :/: : : : : : : : : \: \ \ ヽ // 勹ュ ′ : : /: : : : /: : : :,ィ: : : ヽ: :\ ヽ__ // /./二\ /|: :\/:/: : :/ : : : / ハ: : : : :ヘ: : :` ー-_- __ `寸ニ/ノ /二二ハ. |λ:!: ,l:/: :\|: i: ;.イ / | : : : : : ヾー- 、: : : ` 、-- _‐-、 守三ヲ二二二入 lハ:|:ハト、i: |_|ヽ: | |/ ||: :|:ト、:\ ` 、: : : ヽ `ヾ、 マ二二二二二ニヽュ_ V´.|:l ,ィ示心ト、ハ| -┼|: :|:| |トヽー-- \: : : \ ` . `寺二二二二二ヘ\八 ハヘ. 弋_ツ ヽン芯ムイ:./|: | j! ヾ. \: : : \ 「私は高鴨穏乃!」 . `寸二二二二ヽニマ.迅ヘハ "" .辷ツ/|_j厶レ'二≧、ヾ ヽ: : : ハ ` 二二二二{ニ.ハ、ヾ、| Y`ー、_ ' ∧:|二/ムァ‐ 、二ヽ\、 }: : : | \二二ニ./ニヘヽ.|ト、`ー_'_ ィニ∧、〈 { / / /ヽニ{ ノ: : :/ 「阿知賀には中等部から通ってるよ!」 \二/二二二リ「} ̄二ニ/ニ/ニ.ヾ、>ニュ{_ム}‐' _/: : / |_/二二二二 ||二二ニレニ.厶ィ´ }:| ー―‐z/ |二二二二二ニ||二二ニ厂 リ |二二二二二ニ||二二./ |二二二二二ニ||二ニ./ 「好きなものは山!」 λ二二二二ニ ||ニニ./ ハ.}二二二二ニ/'二 /\ 二二二二二./'二 /ト、ニヽ 「趣味は山登り!」 |二二二二二.{{二ニノ ヾュニ} |二二二二二.ハヤ二二二ノタ |二 「l二二二二ヾ二ニ/.,イ 「行ってみたい場所は喫茶マウンテン!」 |二 |.|二二二二ニ}} /./ ' 八二l」二二二二_ム' / ト、 }二二≦==‐rヘ´ .|ヾュ、 }}} 穏乃「同じ一年生だし、穏乃って呼んでいいよ!」 京太郎「そうか? じゃあよろしくな、穏乃」 穏乃「うんっ、よろしくね!」 京太郎「ところでなんでジャージ?」 学校指定のじゃねーし。 穏乃「これ? 趣味!」 京太郎「趣味!?」 趣味の格好して許される場所だっけ学校って。 ていうか下を穿いてないのは何故だ。 可愛らしい顔して意外とアウトローなのだろうか……? 穏乃「次は憧?」 憧「」フルフル 穏乃「えー? じゃあ玄さん、お願いしていいですか?」 黒髪天使「お任せあれ!」 393 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/20(木) 04:40:10.53 ID:YorDPUyfo #aa{{{ __ ´:::::::::::::::::::::` 、 /:::::::::::/::::::::::::::::::::::::::\ /::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::、:::ヽヘ /::::::::::::::/::::::/:::::::::::::::::::::::|::::::ヘ:ヽ ィ ,. -――-j::::/::::::/l::::::/:::::::::: /::|::::::::l::::_:λヽ:. {:( /" ̄ ̄ ̄ ̄/::/::::::/::|:::::!__/;イ::/l:::斗!|:{ |:| l:「!i:} 「私は松実玄!」 \.、 /´ /::/:::::/彡|::´|::///ノ/:::ムリ.lλ|| |j |リ ` `ー――- __ , イ/::/::::/:,. 、::l:::::l伝丁` ム '乏灯ハn /.ハ 「ここ阿知賀女子……じゃなかった、阿知賀学院の高等部二年生です!」 `二ニ=‐-::::::::::::::::::::/:/:: {⌒゚l :::代ツ ゞ' ハ::〈イ ヾ { , -‐:::二_____:::::::::__//::::::::人___l:::::|"" ` ".::l::::::ヽ_ У`ー- . __ \、 // ̄ , ィ´:::::::::::::::::::::::::ア::://__ イ l:::::| ( ̄ア イ:::|:::::::|入 ̄ `ヽ _ヽ\マ、 `ー//===テ´:::::::::::::::::::::,、::::>-‐´ ̄ ̄ 八 l:::::ト` x _´ .イ .l::::|:::::ⅰ `ト \ .\` `>==イ`ー┴' ̄`´ ̄`ー….  ̄ - _ \ | ヽlλ|/Yヽ_レ、 人/イ::ハ ` 、 } .r- ` /ミ ` ー _ - _ \ .| ヾ「 ̄`r{:.:.:.:.{ { 彡イ::::::ヽ_ ヘ __ノ . `  ̄└- _ ― ` / 入:.:.:水\__ト |  ̄ ヽ:::::ヾ、  ̄ ̄ ̄ ̄¨¨ ̄ アァ―ァ‐‐ァ‐-‐ァ…'ー―‐-- ____/ ー、:.`:./ λ:.:/ :. }::::::|ヽ. // {::::/_ イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::/ `ヽ、. ヽ∧/ ´ | l:j::::| リ `ー=ニ二二__::::::::::::イ:::::::::::::::/_r‐く ` o 丿 ノイ:::ノ `ー―一'::::::::::::::/| ̄`>‐  ̄ ヽ、 ィ __ ´ ー‐ ' ` ー―一「 ̄ ̄:.:/ くヽ ー一o / マ:.:.:.:.:./ \\ o r´ }:.:.:.:ハ ー` -―一 ´ r'ーf 「えと、はじめての男の子の部員で少しびっくりしてるけど、仲良くしようね!」 rー ´:.:.:.ヽ \ o __ィ /__:.:| ヽ:.:.:.:.:.:.:/\__ ` 大o /:.:.:.:`ヽ \:.:/:./:.:.:.:.:.:`ヽ /{:.:|ヽ/:.:.ヽ:.:.:./ 「穏乃ちゃんと同じで阿知賀には中学から通ってるから、困ったことがあれば力になれると思うし」 `У:.:.:.:.:.:.:.:ハ`´:.:.:.:ヾ、:.:.:.:.:.:.:.:〉´| ィ'`ー、:.:.:.:.:{:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:\_/ λ {三三三天 ̄ ̄|:.:.:.:.:.:._イト----一 /| 「だから、どうか以後お見知り置きくださいっ!」 ` ̄` <_入  ̄ ̄_ハ|////////| `マ ̄ ̄///ハ.////////| V//////∧/////// ∨/////.∧//////’ ヽ//////ハ/////.j }}} うん。 おっぱいだ。 玄「? あのー、私の顔に何かついてる?」 京太郎「ヴェッ!? い、いえなにもないですなんでもないです!」 ついてるのはもっと下の方です! 玄「そう?」 京太郎「そうですとも! えっと、今後ともよろしくお願いします、松実先輩」 玄「あ、そのことなんだけどね。私のことも名前で呼んでもらっていいかな?」 京太郎「え、なんでですか?」 玄「実は私にはおねーちゃんがいて、同じ部活の仲間なのです」 京太郎「マジすか」 玄「ですのだ。だから、おねーちゃんと区別がつくように名前で呼んで欲しいの。いいかな?」 京太郎「そういうことなら。改めてよろしくです玄先輩」 玄「うんっ! じゃあ次はおねーちゃん、どうぞ!」 マフラー天使「う、うん……」プルプル 406 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/21(金) 01:19:43.11 ID:mhHjqz1Xo #aa{{{ / 〉/〉 へ / //// / >_ _ / .//' ./ /// / r――- _ _ -―…‐- / ム' // r―… ̄ \ / / r三ニ ヽ / / _ -――- _ [_ , / / _ -――< ̄ {__/ _ -‐- / 厶 : : : : : : : : : : : : ` __{三ィ _-< ` 、 / | /.: : : : : : : : : : : : : :\:\\ ̄ ̄ ./ー‐ ´/ _ -‐´` 、 / | ____/.:: : : : : : : : : : : : :.\、: :\ヽ、.:. / 厶 -‐  ̄ ` 、/ |____i: : : : | : : : : : : : |;: : :.|Lミxヾ、.:.>< -‐ ¨ / l: : : : |: : :l : : ;ィ: |ト: : ハ|_}!ト: }\`}/ / 八: l: :ハ.: :.l://|-jj }:/ ネ灯〈ィ、: く _____/ 、:'; : ハ: :ヽ/ ネィ ゞ',, ;{ l ト、: :. _ ―  ̄ ', '; : :ヘ: : :込_リ ` ハヽ、ヽ マ ̄ ’:';: : :ヘ : ヽ'''' r ア /、「イ Ⅵ 「わ、私は松実宥って言います」 ハ: : マ\:.`マァ<ニユ込、` ノ'ヘ ____/: : |ヘ:.`\ \:`| } 入 ̄ `ー /二ニ=-: : : //. ヽ: : : ̄ア {‐' ト \ 「三年生で、玄ちゃんのおねーちゃんで、」 /: : : : : : :/: :> 丁 ` ー-| | ハ:`ー--イ \ ′ ̄ ̄{イ: :λ{ `| 、 ハ {`ぐ、__}`、ゝ´ヽ | _ 八: { ヾ ヽ.`ー才 .|: : }ヽ ::._|、 「ちょっと人見知りで、ちょっと寒がりなんだけど……」 γ´ `、r‐、 ヽ、 `/ ノ .|イ:j ::. j \ | | __ - ― …´ヘ { l リ }o ノ \ |. ノ γ´ ヾ、 / /o t‐ ´ `ー- 、 ヽ x } ヽ }\ ./ | ヽ \ ><´.. _} 「 ` ´ o .L /アi__ } `´ `ー‐…  ̄ ̄ /くヽ、 | γ { .| `ー-一´ | `ー` 〉 j ヽ/ / o 〈 l _ { >、 o 〉 `ー' し' _____/:.:.:.:` 、 ∧o,.イ 「よ、よろしく……ね?」 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.>‐- ____/:.:.:′| |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.:.:.:λ 八:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |:.:.:./:.:.:.:ヽ:.:.\ >‐ ':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |:.:/:.:.:.:.:.:.:ヘ:.:.:. \ }}} 京太郎「………………」 (結婚したい) 宥「あ、あのぅ……?」ビクビク 京太郎「ヴァッ!? す、すみません急に黙り込んで! 失礼でしたよね?」 宥「ううん、気にしないで」 京太郎「で、玄先輩のお姉さんってことは、先輩も名前でお呼びしても……?」 宥「うん。呼びやすいように呼んでくれれば……」 京太郎「じゃあ……宥先輩、これからよろしくお願いしますです」 宥「は、はい。こちらこそよろしく」ペッコリン かわええ……なんだこの癒し系。 京太郎「ところで何故マフラー?」 宥「私、寒がりだから……」 京太郎「サムクナイヨ!?」 宥「つ、次は灼ちゃんお願い~」ソソクサー 座敷ナリーフレンドなの?「了解」 407 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/21(金) 01:22:27.98 ID:mhHjqz1Xo #aa{{{ __ -‐…:::::::…‐ 、 , 彡:::::::::::::::::::__::::::::::::::::::\ γ/:::::::::::::_ -‐/ィ::::::::::::::::::::::ヽ {イ::::::::;ィ/、 // /::::::::::::::::::::::::::::::, /`::/{|_ l .i/ /::::::::::/::::::/:::::::::::::. r=ュ 、 , -‐':::::::::/久心 l l:j::::::|/:::::::/:::::::i::::::::! ヲ/./ /イ::::::::: ノ 弋ツ \オト、:::/:::::::/:::::::: 「鷺森灼。二年生」 /ノノ. {'./:::::::::: i "", 欠x ||::У::::::/:::::::::’ |´ニ{. `ヽ:::/ハ. _ {ぅ::炒':::::::/::::::: / i´ニニ.} ` .≧ヽ i ) ""`/::::::/:::::::::::/ 「好きなものはハルちゃん」 レ‐ r' _ // ./ >- _γ´:::::::::;:イ::::::::/::::::| |. { r‐ ´ 厶壬ァ水___〈:::::::__/`´:::;.ィ:::::イノ | :. , ノ ∠_ ィ__}=| _ _入 r、ー'///ィ/ | >_≦-‐…二 -イ´  ̄ . -―`| レ´ ` ' / -┴  ̄ _ -‐ 7 / / .j } ー‐ァ ,ィ ´ _ -‐ / ./ / レ ハ、 ' _/  ̄ . / ´ / ./ / 厶-‐-、 くヾx_ア / / _ __/ / .| `j / >‐' ム-‐ ´ /:.ヽ| r' ..| ./ム. ' / | ̄ ̄`ー->-、γ ハ/ / / |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.\. r' | / . __ユ__:.:.:|:.:./:\:.:\ | ` ´ }:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.≧===‐く_ 八:.:.:.:.:.:_ -久:`ヽ___:.:.:.:.:.:片、:.:.:.: ̄ | ヽィ:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.\__:.:.:| レ:.:.:.:.:.:..:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`く . .: \:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:. |:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:/ i ア ̄`{:.:.:.:.:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.}-、_/ | ./ `ー一ァ┴―一' | / / | ./ / }}} 灼「以上」 京太郎「短っ!」 灼「他に話すことなんて無……」 京太郎「でもめっちゃ余白ありますよ」 灼「それは他の3人と違って右側に起伏がないせい」 確かに。 京太郎「えーと、それじゃあ前例に倣って灼先ぱ」 灼「鷺森先輩とお呼び」 京太郎「ウィッス」 ていうか、俺にしか見えないトモダチじゃなかったんだ…… 412 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/21(金) 01:55:40.50 ID:mhHjqz1Xo 穏乃「んじゃ最後は憧だねっ!」 憧「え゛、あたしはいいってば」 玄「ダーメ。昨日も言ったけど、親しき仲にも礼儀ありなのです」 憧「だから親しくないっての!」 宥「憧ちゃん、仲良くないのはあったかくないよ?」 憧「ぅぐ、宥姉まで……」 灼「往生し」 憧「う~~~~~っ」 くるり。 それまで俺に背を向け、部の女性陣とあーだこーだ言い合ってた新子さんが振り返る。 ……すっげー嫌そうな顔。 相変わらず浮き足立ってる(物理)し。 俺が何をしたというのか。 また、俺が何をすると思っているのか。 少し慣れても、やや傷付く。 413 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/21(金) 02:20:36.15 ID:mhHjqz1Xo #aa{{{ -――- _/ \ //: :/ :| : : |: :│: : _/{⌒\ /: /i 仏ィ| : : |ー八-∨ j:|:ト、: : . / :/八i庁仆: : 斥允ヵ:∨リ:|い: :i : : i |: i:代:ソ \|弋:::ソノ|Y^' |: :|: :| 「えっと……」 : : | | 从 '__ u. |:|ノ: |: :|: :| | : | |:V介: . ‘ ′ イj/: ; : :|: :| | : | ∨!:.| i: ≧= ´ト、∨: /: : : :│ | : | |_|: リくΥ r'´ /7゙: /i: : :| :│ | : | /V: /L|人,,/}//: :/ `\l : :| | : l |/: /〈 `YY⌒〉/: : : /│: :| | : |/|: :| く__ノ入,ノ>| : : | ' |: :│ | : |/|: :| / /` | : : |∨/ |: :│ | : i{ |: :| { {. \| : : |リ/ :|: :│ │:从|:八 ○、\八|_八i{ 八 : | }}} 憧「新子です」 京太郎「知ってます」 #aa{{{ -――- _/ \ //: :/ :| : : |: :│: : _/{⌒\ /: /i 仏ィ| : : |ー八-∨ j:|:ト、: : . / :/八i庁仆: : 斥允ヵ:∨リ:|い: :i : : i |: i:代:ソ \|弋:::ソノ|Y^' |: :|: :| 「……」 : : | | 从 '__ u. |:|ノ: |: :|: :| | : | |:V介: . ‘ ′ イj/: ; : :|: :| | : | ∨!:.| i: ≧= ´ト、∨: /: : : :│ | : | |_|: リくΥ r'´ /7゙: /i: : :| :│ | : | /V: /L|人,,/}//: :/ `\l : :| | : l |/: /〈 `YY⌒〉/: : : /│: :| | : |/|: :| く__ノ入,ノ>| : : | ' |: :│ | : |/|: :| / /` | : : |∨/ |: :│ | : i{ |: :| { {. \| : : |リ/ :|: :│ │:从|:八 ○、\八|_八i{ 八 : | }}} 憧「お、おしまい?」 穏乃「ちょっと待てーい!!」ウガー 416 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/21(金) 02:44:26.10 ID:mhHjqz1Xo 憧「な、なによ! ちゃんと自己紹介したでしょ!?」 灼「どこが「ちゃんと」?」 宥「あったかくない……」 玄「ゲロ以下ですのだ!」 憧「みんなヒドくない!?」 酷いと思う(小学生並の感想)。 穏乃「憧ー……これから一緒に部活やっていくんだからさ、もっと色々しゃべろうよ」 憧「だ、だって無闇に個人情報を垂れ流すのはよくないことだから」ゴニョゴニョ SNSか。 レジェンド「ったくしょーがないな憧は……ごめんね、気を悪くしないでね」 京太郎「いやいや、なんのこれしき」 レジェンド「おー男らしいね!」 京太郎「男ですから。はっはっは」 憧「……だから嫌なんじゃん」ボソッ 家に帰ったら泣こう。布団の中で。 418 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/21(金) 03:14:08.91 ID:mhHjqz1Xo レジェンド「じゃあ最後になっちゃったけど、キミからも自己紹介お願いしようかな」 京太郎「オレェ?」 レジェンド「まだでしょ? 自己紹介」 京太郎「そんなば――」 かな。と続けようとして、回顧。 ――『ゴォォォーーーーール!!!』―― ――『声かけ事案か!!!』―― ――『ゲスリング部です』―― 京太郎「――本当だ! 俺この部に来て一度も名乗ってませんね!!」 レジェンド「だよね~」 驚いた。 心はすっかり麻雀部の一員だったというのに、現時点でお互いの名前すら知らなかったとは。 京太郎「えー、じゃあ、まあ、オホン」 何を言ったものか。 なるべく話の広がる、とっつきやすい内容が好ましいよな。 六対の視線に晒されながら、そんなことを考える。 考えて、そして―― 419 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/21(金) 03:22:01.36 ID:mhHjqz1Xo #aa{{{ ____ _ / ' Y __> / ゙、 \ / | | `,=- / i _l,-|‐ | | -ト.|_| ヾ、 |/ __ ゙、 ハ,ハ|゙、 |/|ハ∧| / ゙、 ___, -‐::´| /ヘ ゙、,|≡≡ Y ≡NV ___ ゙、 「須賀京太郎です」 /:::::::::::::::::и{ 丶 | ハ|  ̄ // ̄ ̄\::::::::::゙、ィ-ャ r ----┐ ,ノ //|::::::/::::::::::||::::::::::/\\_`ー-‐',...イ |/:::|::::/::::::::/::|| /「:ト、:::》 T ≫:::::::| /:::::::::::::::::::::::::/ ゙̄、::| `ー-,ァ ケ/「|`ーi、 |:::::::::::::::::::::::::/ |;;| o〈 // |;;|. / | ./:::::/ー-、:::/:::| ||;;| V |;;|. | |::::/::o:::/ヘ|::::::| /:/ o |::| | |=|===彳 ||::::/ /:/ レ | |:::|::::::::::|:::イ、/ |´ o ,イ | |:::゙、__;|:;/:::| / / | | |::::::::::::::::::::::/ /_ | | | !:::::::::::::::::::::| /―┤ o ┌┤| | `ー-、::::::::::| / /| | | |  ̄ ̄|o | / | | | | }}} 420 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/21(金) 03:23:33.94 ID:mhHjqz1Xo #aa{{{ ____ _ / ' Y __> / ゙、 \ / | | `,=- / i _l,-|‐ | | -ト.|_| ヾ、 |/ __ ゙、 ハ,ハ|゙、 |/|ハ∧| / ゙、 ___, -‐::´| /ヘ ゙、,|≡≡ Y ≡NV ___ ゙、 「長野から来ました」 /:::::::::::::::::и{ 丶 | ハ|  ̄ // ̄ ̄\::::::::::゙、ィ-ャ r ----┐ ,ノ //|::::::/::::::::::||::::::::::/\\_`ー-‐',...イ |/:::|::::/::::::::/::|| /「:ト、:::》 T ≫:::::::| /:::::::::::::::::::::::::/ ゙̄、::| `ー-,ァ ケ/「|`ーi、 |:::::::::::::::::::::::::/ |;;| o〈 // |;;|. / | ./:::::/ー-、:::/:::| ||;;| V |;;|. | |::::/::o:::/ヘ|::::::| /:/ o |::| | |=|===彳 ||::::/ /:/ レ | |:::|::::::::::|:::イ、/ |´ o ,イ | |:::゙、__;|:;/:::| / / | | |::::::::::::::::::::::/ /_ | | | !:::::::::::::::::::::| /―┤ o ┌┤| | `ー-、::::::::::| / /| | | |  ̄ ̄|o | / | | | | }}} 「「「長野ぉ!!?」」」 京太郎「おうっ!?」ビクゥッ 440 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/22(土) 01:00:53.71 ID:+X2861+No 憧「い、い、今! 長野って言った今!?」ズイッ 京太郎「あ、ああ言った。確かに長野って言った」 玄「長野ってあの長野なのですか!?」ズズイッ 京太郎「多分その長野かと……」 穏乃「長崎でも名古屋でもなく、長野!?」ズズズイッ 京太郎「長野だって。あと名古屋は県名じゃないからな、一応」 なにこの食いつき。 元から友好的だった穏乃と玄先輩はともかく、新子さんは未だかつてない距離感だぞ。 目と鼻の先に迫る美少女×3に、否応なしに鼓動も高まる。 レジェンド「はいはい、ちょっと落ち着きなって」パンパン そこにレジェンド☆助け舟。 穏乃と玄先輩の首根っこを掴み、俺から引き離す。 レジェンド「ほら憧も。いいの? めちゃくちゃ近いけど」 憧「へ? ……ぁ、きゃああっ!?」ババッ 京太郎「悲鳴って……」 しかも助走なしで後方に5メートルぐらい飛ばなかったか今。 443 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/22(土) 01:44:07.64 ID:+X2861+No 憧「あたしったらなにやってんのよぉぉ……///」プシュー 宥「ストーブよりあったか~い」ホッコリ 部室の隅でうずくまる新子さんを宥先輩がフォロー(?)してる。 一方、俺の前にはレ・ジェ・ン・ド。 レジェンド「本当にごめんね、みんな勢い任せでさ」 京太郎「いえ別に。けど、なんで長野って聞いた途端あんなリアクションを?」 レジェンド「ああ、実はうちらの昔馴染みが今長野にいるんだ。それでね」 京太郎「ふんふむ」 ちょっとした縁ってことか。 の割にはテンション上がり過ぎな感もあるが、まあ気にするほどのことじゃないよな。 レジェンド「それで……須賀京太郎くん、でいいのかな?」 京太郎「あ、はい」 レジェンド「じゃあ須賀くんね。改めてよろしく!」 京太郎「よろしくお願いします!」 固い握手をかわす俺とレジェンド。 これで自己紹介も円満終了。 心置きなく部活を始めることが出来 灼「なんで長野から奈良の高校に来たの?」ズバァッ ぐへぇ。 444 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/22(土) 02:19:12.96 ID:+X2861+No [4/19] 穏乃「そう言われれば……」 玄「不思議だよね。ご両親と引っ越してきたの?」 京太郎「あー、いやー、そのー……一人暮らしっす」 「「一人暮らし!?」」ズズイッ 京太郎「近い! だから近い!」 この二人と新子さんの距離感、足して2で割れないものか! 穏乃「なんで一人暮らし? 高1でそれってかなり大変じゃない?」 玄「どうしても阿知賀に入りたい理由があったの?」 京太郎「え、ええまあ」 言えない。 「元お嬢様学校なら非モテのオイラにもワンチャンあるかもなんて思っちゃったでゲス。ゲスゲスゲスゲス(笑)」なんて。 ので、 灼「どんな理由?」 京太郎「……実は……」 「「実は?」」 京太郎「実は――」 京太郎「実は須賀家の男子には代々16歳になる年に見聞を広める為に特殊な環境に身を置いて自立した生活を送るべしという家訓がありまして長野から遠く離れたここ奈良の山奥の元女子高はその修練の場としてうってつけだと思い遥々やって来た次第でございます嘘じゃないです嘘じゃないです許してください」 口からでまかせで煙に捲こう! 447 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/22(土) 02:30:30.60 ID:+X2861+No 穏乃「……」 玄「……」 灼「……」 レジェンド「……」 宥「……」 ウォーズマン「……」 憧「……」 京太郎「……」 頼む、バレないでくれ――! 穏乃「へー! そうなんだすごい!」 玄「お若いのに立派なのです!」 灼「心意気は買いたい」 レジェンド「困りごとがあったら力になるからね!」 宥「あったか~い」 ウォーズマン「コーホー」 京太郎「ありがとうございます!」 あっこの人達ちょれーわ! 憧「………………」 453 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/22(土) 03:21:48.35 ID:+X2861+No レジェンド「さて! そろそろ練習始めよっか?」 穏乃「うおお待ってましたー!」キャホーイ 憧「やっと麻雀出来るのね……」ハァ 玄「頑張ろうね、おねーちゃんっ」ムンッ 宥「う、うん」プルプル 灼「グローブグローブ」ギチッ レジェンド「須賀くんはとりあえず見学ね。分からない所があったら質問して」 京太郎「いやぁ、今は分かる所の方が少ないと思うんで黙っときます。後でルール教えてください」 レジェンド「はは、オッケー。じゃあ……しず、憧、玄、座りな!」 「「「はい!」」」 名前を呼ばれた三人がレジェンドの待ち構える雀卓を囲む。 気合十分といった様子の表情を順番に眺め、ニッと笑うレジェンド。 レジェンド「それじゃ行くよ!」 「「「よろしくお願いします!」」」 そして中央にあるボタンが押され、サイコロが転がる。 この瞬間、いよいよ動き出したんだ。 俺の、麻雀部員としての高校生活が――! 456 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/22(土) 03:41:08.96 ID:+X2861+No レジェンド「ツモ!」 レジェンド「ツモっ!」 レジェンド「それロン!」 レジェンド「ロン!!」 レジェンド「ツモォ!!」 レジェンド「 タ ン ヤ オ 」 レジェンド「ローン!」 レジェンド「はいツモ!」 レジェンド「またツモ!!」 レジェンド「それはロン!!!」 レジェンド「ここでツモッ!」 レジェンド「さらにローン! ロン!」 ↓レジェンド #aa{{{ , -──- .、 , ' ,.へ、 \ _|__ ゝ / ./ v\ ヽ |, -‐ 、 ノ 〈 u \、 ヽ..___, 1 ', .<| _,ノ ロンッ……! ,.. -一''´ /⌒i 〉 v v゙ヽ ヽ.__,. !. } ∠_-‐ l(7//u { \、l,,`ー'' レ _|__ ゝ ロンッ……! _,,.. -‐'' " ̄,二ニ=‐、 ヽ/'∧ヾ:ヽ._。ン,, _'.ニラ"´ |, -‐ 、 ` 、,,. -‐'' " │ i. l |ヽヾ:ミ;;彡 <。_ノ .<| _,ノ . ヽ | !. ! ト、ヽ,\r- v' |ッ' ロンッ……! . ', | l │U\,.、`'ー`ュ、 :| _|__ ゝ |. | !. |.\. ~`'ー= ェェシ`’ .|, -‐ 、 ロンッ ! | | ト、 ゝ、ー /! | <| _,ノ ロンッ……! . ! .> レW%ラ'ヽ`´| | | . ,' │ |%二7 / | W _|__ ゝ / |. |)// ./ | .|, -‐ 、 ロンッ……! 、/ | |/ / / l <| _,ノ \ |. l. /,.イ l_,,. ‐''" ロンッ……! \ | l /' l l -─-、 \ | l∠..‐''"レ''" ̄``ヽ __ノ . \ _,,. ‐''" / \ o , ‐'''`ー-、 {. /´⌒ヽ. ヾ.l i.゙、 o ロォンッっ……! ヽ. / `‐、 ヽ.) } .」 } } } o . ` ( 、_ \ r'_,ノノ.ノ/ . \ 、 \ \、 ヽ ` 「| ヽ. !`、 .) } { | |! }_ノ .{_/.Lノ `' o }}} 京太郎「ぅゎレジェンドっょぃ」 457 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/22(土) 04:07:34.23 ID:+X2861+No …… ………… ……………… とっぷり日没。 まさか昼からぶっ続けで打つとは思わなかった。 そうすること自体が予想外だったし、それをやり遂げたみんなの気迫も想像以上としか言えない。 部活が終わると、鷺森先輩はレジェンドと退散。 途中まで一緒に帰っていた松実姉妹とは別れ道で離れ離れに。 穏乃とも今しがた手を振り合ってまた明日。 即ち、 憧「……」 京太郎「……」 そうだね、一日ぶりの気まずいタイムだね。 459 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/22(土) 04:36:24.49 ID:+X2861+No 憧「……」テクテク 京太郎「……」テクテク 沈黙が痛い。 まさかここまで帰り道が同じだとは。 昨日も通学路の割かし早い段階で出くわしたんだし、何もおかしいことはないけど。 憧「……」テクテク 京太郎「……」テクテク 新子さんは何も喋らない。 流石に夜の屋外を走るのは危険と判断したのだろう、不承不承という顔で歩いている。 憧「……」テクテク 京太郎「……」テクテク ちなみに今の状況を図で表すと、 |俺 道路 新子さん| こう(↑)なる。 車道と歩道の区別もない古びた道の、端と端。 その狭さ故、口を開けば声は届くが…… 京太郎「……なあ」 460 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/22(土) 05:23:29.08 ID:+X2861+No 憧「……」 京太郎「なあってば。聞こえてるだろ?」 憧「………………何?」 警戒心剥き出しの声。 京太郎「えーとだな……。……謝りたくて」 憧「は?」 新子さんが振り向く。 憧「な、なんで……なにを謝ることがあるの?」 京太郎「いや、色々あるだろ。昨日のこととか、あと今日の部活中とか」 憧「部活中?」 京太郎「新子さん、ずっと居心地悪そうだったからさ」 憧「っ」 図星っぽい。 折角の機会だ、このまま言うべきことは言ってしまおう。 京太郎「仲良しグループによそ者が、しかも男が混じったら、やっぱやり辛いよな」 憧「ゃ、その、」 京太郎「勢いで入部しちまったけど、改めて考えると空気読めてなかったかなーって。だから……すまん」ペッコリン 461 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/22(土) 05:43:38.01 ID:+X2861+No 深く頭を下げる。 自分が楽しむことばかりを優先して他人には我慢を強いるなんて、嫌だから。 無意識でも無自覚でも、一瞬でもそうしてしまったなら、それが挽回出来るなら、したいから。 京太郎「俺、調子に乗りやすいトコがあって……よく人に迷惑かけちまうんだ」 憧「……」 京太郎「でも、はじめての部活なんだ! だから、出来るならみんなと仲良くしたいから……新子さんとも」 顔を上げて、新子さんを見据える。 立ち止まった俺達。距離は変わらず、視線だけが交差した。 そして、 憧「………………それなら、あたしこそ、ごめん」 新子さんは、絞り出すようにそう言った。 京太郎「へ?」 憧「ど、どっちかが一方的に悪いって話じゃないでしょ、こういうの。ていうか、大半はあたしのせいかなって……」 京太郎「自覚あったのか」 憧「あるわよ! 当たり前でしょ! ……あたし自身あたしの性分には迷惑してるけど、同じぐらい周りも困らせちゃってると思うし」 京太郎「」ウンウン 憧「無言で頷かれてもムカつくんだけど……」 462 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/22(土) 05:49:09.37 ID:+X2861+No 憧「と、とにかく! 急に仲良くってのは難しいけど、あたしも……うん、努力はするから」 憧「だから――」 #aa{{{ /. : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .\ /. : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .ヽ / : . / : . : . : . ,. : . : . : .i. : . : . : . : .ヽ . : ', , 'ニ/. : .:,'. : . : . : . :i . : . : . : |. : . : . : . :、. :! : ._{_}ミ ヽ // /. : . :i: .,' . : . ,':/! . : . : . : |. : . : . : . :.:i .|: イ:| \: \ . // .,' /: . :| :| ./: . |/ | |:ノ: .ヽ、 |: . : . : . : .:.|: |r:{: .| \: \ . /:, ' /:/! : .:.| .|/| :|: | ,|イ : . : . : ト:、{ :i:.:| : i: |: |/| : | \: `. 、 /:/ !:| | :i . :!:.∧.斗匕 圦 : . ト : | ヽ`{:十t}: } :|: !: i | ヽ: . :i . /:/ |:!|:| . |.:|:{x示㍉xミヽ\:{ ヽ{xテヤ示xV!: :!,'.: .| | ヽ:.| ,' :i {! .|∧: :! 圦 {トイ_刈` ´{トイ_刈 灯:.:| : . :| | |.::| | :| |:i :ヾ|: :{ 乂こソ 乂こソ |: :!|. : . :l | !: | | :| |.| . : |:从 :xx //////xx | :|ノ . : . |:.| |.::| | :| |l.|: . : |:.{ム "゙ ' ""゙ | :|: . : . : |: | |:| |: | i| i!: :. :.|: |:.:ヽ. __ イ:.|: |. : . : . :|: | |.| | :| l|:.:| : . : | :|: .|: > . ´ ` イ:.:..!.:|: | . : . : . |: | |.::| |: | l|: . !.: . :..|: :i:.:|: . : r‐|` -‐ ´ |入.:.|:.| :|. : . : . : l: | !: | | :| l|: : |: : . : !_ l:_| _/ \ / \j :!: . : . : . :|: | |:| |: | |: : ,:|. : . : |ヽ{ | /`Yバ ノ/|. : . : . : . l: :| ! :| | :| |:, イl: . : . .| ヽr──ミ、__彡──y' |. : . : . : :/ヽ:! |:| |: | / /. : . : .j { { } } |: . : . :./ \ ! :| }}} 「これからよろしく。……須賀くん」 465 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/22(土) 05:56:07.67 ID:+X2861+No [13/19] 京太郎「――」 なんだろう。 救われたって以下略。 何度か心が以下略 だからこそ以下略 それが無性に以下略。 とても清らかな以下略。 今ならもっと以下略。 そうだ、俺からも以下略。 新子さんが以下略。 そうと決まれば以下略。 俺は一歩、新子さんに向け足を踏み出して―― ガッ 京太郎「あっ」 憧「へっ?」 ボロい道路の小さなヒビに躓いた。 466 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/22(土) 06:10:45.72 ID:+X2861+No で、転んだ。 ずっでーんと転んだ。 スッテンコロリンと転げた。 山の中の町だから、複雑な傾斜とかあって、転がった。 痛い。 憧「ちょ、大丈夫!?」 京太郎「た、多分……」 頭上から、新子さんの純粋に気遣わしげな声が降ってきた。 おお、こういうトラブルがきっかけで距離が縮まる可能性を見落としてたぞ。 手でも掴んで助け起こしてもらえば、それだけで心も体も急接近! ……いや、いやらしい意味ではなくてな? てなわけで、喜び勇んで顔を上げる。 もしかしたら、喜び勇み過ぎて顔がニヤけてたかもしれない。 それが致命的だった。 だって、 顔を上げたら、 スカートの中身が見えちゃったんだよねー。 今日は白でした。 467 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/22(土) 06:32:51.66 ID:+X2861+No 「「!!!!!」」 反応は同時だった。 俺はあろうことかニヤけ面のまま硬直。 新子さんは現状を瞬時に理解し(てしまい)紅潮。 やがて元凶である夜風が途切れ、翻っていたスカートも元の位置に。 沈黙。 京太郎「………………」 憧「………………」 咲に会いたい(現実逃避)。 とか言ってらんねぇ! 京太郎「……あ、あたら」 憧「あー!!」 京太郎「!?」ビクッ 468 名前:4月6日(土)[saga] 投稿日:2013/06/22(土) 07:14:08.87 ID:+X2861+No 憧「あー。あーあーあー」 京太郎「あ、あたらしさん……?」 憧「あーーーーーーーーーーーーーーー」 京太郎「アタラシサン!?」 憧「ーーーーーーーーーーーーーーーっ……そう。あっそう。あーそう! そーゆーこと!? 作戦!?」 京太郎「何が!?」 憧「作戦だったんでしょ!? 謝るフリして覗きとか信じらんない!!」 京太郎「いやいやいやいや違うって! 今のはマジで事故、事故なの、事故なのよォーーーッ!!」 憧「でも見たでしょ?」 京太郎「見たよ?」 憧「死ねェ!!!」バキィッ 京太郎「はにわッ!?」グシャッ 憧「ほんっと最低! もう知らない! えっちバカ痴漢ヘンタイーーーーーっ!!」ダーッ コッテコテの捨て台詞を残して走り去る新子さん。 俺は呼び止めることも出来ず、ただ地に伏して呟いた。 京太郎「……謝り損だった……」ガクッ 【TO BE CONTINUED...】