【ぜんかいのあらすじ】
リド最下層のエレベーターを守護する5機のファランクスは、全てファントム(無人アームヘッド)だった。
ともあれ、第一の障害を突破したバテラとアオヤギは、一つ上の階層「中間三層」へと向かう…
第03話「中間三層」
『…よし、そろそろ先へ進むか』
『ああ、そうだな…』
休息を終え、エレベーターへと向う2機。
「おーい!待ってくれえ」
が…それを追って、3人の生身の人間が何かを叫びながら走ってきた。
『ん?何だお前ら』
デッド・ネイトが振り返ると、そこには地面に頭を擦り付け頭を下げるリーダー格の男!!
「俺達はチーム・バイティングケルベロス!お前達の天井破り…俺達にも手伝わせてくれ!!」
「あ、兄貴そんな…兄貴が頭を下げることなんてありませんよ!」「そうだよ兄貴!頭なら俺達が下げます!!」
そして、リーダー格の男に続き部下らしき二人も頭を地面に擦り付け始めた!
「お前達……!」
『ど、土下座だと…こいつら本気か』
その異常な光景を見たデッド・ネイトは後退る!
『知っているのかアオヤギ』
『ああ…土下座、それは御連に古くから伝わる絶対服従のポーズだ…』
『そうなのか…だが、中間階層は下層以上に危険な筈だ。アームヘッド無しでは…』
それに対しリーダー格の男は、頭を下げたまま大声で返答する!
「機体ならすぐ用意する!ここの残骸を使って直ぐにでも戦力に加わってみせる!!」
『アオヤギ、どうする』
ラージブレードはやや困ったようにカメラアイを向ける。
『…解ったよ、俺も修理手伝ってやるから、連れて行ってやるよ』
ーーーーー
…そして数時間後、中間三層へと向かうエレベーターに3機のアームヘッドが乗り込んだ。
ラージブレード、デッド・ネイト…そして、無事だったパーツを寄せ集めて再生した《ファランクス》が1機。
「…アオヤギの旦那、バテラの旦那、改めてこれから世話になるサモンだ、部下共々よろしく頼む」
「俺はギョック」「ガリバーっす」
ファランクスの狭いコクピットの中には、三人の男…
ーーーーー
…エレベーターが停止し…金属製のゲートが開いた。
「…久し振りだぜ、ここに来るのも」
中間三層のビル群は破壊されずに残っており、5年前に見た時から変わっていないように見える。
「変だな、静か過ぎる」
不審に思ったバテラが周囲を見回すが、人間の気配は一切感じられない…が!
『未確認のアームコア反応を確認、直ちに鎮圧を開始します』
遠くのビルの影から四脚の大型アームヘッド!
「な、こいつら一体何だ…?」
「気を付けろ!他にも居るぞ!」
コア反応を嗅ぎ付け、更に集まってくる四脚…
その数、およそ10機!
「逃げ場は無い…戦うぞ!」
それぞれの武器を構え、迎え撃つ3機のアームヘッド…
サモン・バアンチイズ
チーム・バイティングケルベロスのリーダー。
子分のギョックとガリバーを率いて何度も天井破りに挑戦しているが、毎度返り討ちに遭っている。
オフィシャル・ガード・ユニット:LID-OGU-01
とある地下施設に配備されている治安維持を目的としたドローン・アームヘッド。
安全に暴走アームヘッドを鎮圧する為、低出力自壊粒子砲を装備している。
最終更新:2019年10月06日 17:11