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錬金したらやばいのができた」を以下のとおり復元します。
*錬金したらやばいのができた ◆rc417qeK9o


錬金釜が錬金を終了してしばらくたつ。
錬金中ひたすら釜の周りで走り回っていたああああだが、
いまだに錬金釜の蓋を開ける勇気がもてないでいた。

「あの材料で何が錬金されるっていうんだ……」

そもそもドラクエ6の世界には錬金釜は存在しないため何ができるか分からない。
有用な物、それこそ天空装備とか出てくれたら嬉しいが、
もしかしたら凶悪な毒ガスが錬金されて、開けたとたんに死亡とかもあるかもしれない。

「そんな死に方は嫌だよな。毒ガスで死んだとかいったらしゃれにならない」

そう思いながらもああああは少しづつ近づいていく。
そもそも支給品のほとんどを落とした以上、開けるしかないのは自明なわけで。

「よし、行くぞ……3、2、1……はあ!!」

ああああは開けた瞬間バックステップし、危険に備える。
しばらく様子を伺うが、特に何もおこらない。
ああああはそのことに安堵し、ゆっくりと錬金釜へと近づいた。
おそるおそる中身を見る。


――16歳前後と思われる全裸の金髪美少女がその中で眠っていた。


「……」

状況が整理できないまま錬金釜の中身を凝視するああああ。

なぜ、あの材料から人間が? って本当に人間か?
もしかして人形かなにかか? いや、肩は動いてるから呼吸はしてる。OK生きてるな。
眠ってるだけだ。この錬金釜って人間も入ったんだな。新しい発見だ。
いやいやそういう問題じゃないだろう。
髪は腰くらいの長さか? 結構長いな。
とりあえず胸の大きさはバーバラ程度だな。確認……ってそうじゃないだろ!?

混乱の局地にいるああああを尻目に、中にいた少女は目を覚まし、立ち上がる。
そのままああああへと向き直り言葉を発した。全裸で。

「あなたが私のマスターですね。ご命令を」
「とりあえず服を着てくれえぇぇぇ!」

反射的に答えたああああだった。

少女がカーテンを服代わりに巻きつけている間、
ああああはひたすら素数を数えつつ落ち着くための努力をしていた。
なんとか頭の中を整理し、その結果疑問が山のように噴出していく。

「マスター。作業を終了しました」
カーテンを服代わりにした少女が戻ってくる。ああああはまずは頷くことにする。
そして、まず聞かなければならないことを話す。

「改めて、俺の名前は……ぁぁぁぁ……だ。ともかくまずは君の名前と種族を教えて欲しい」

あえて種族といったのは、彼女がモンスターの一種である可能性もあったからだ。
最悪対応が変わる場合もある。
そんな思いに気づいているのかいないのか、少女は淡々をした口調で話していく。

「はい、マスター。私個人を特定する名前はありません。通常はダイヤのエースと呼んで下さい。
種族としてあえて言うなら、ホムンクルスです」

「ホムンクルス? なんでそんなのができたんだ?」
ああああは疑問の声を挙げる。
確かに錬金釜から合成されて出たというならば人工生命だろうが……

「はい、マスター。私たちトランプの名を持つホムンクルスの基本材料は、
邪神の剣、死神の盾、魔神の鎧、鬼神の兜です。
この基本材料に他の材料を加えることで様々な能力が付加されていきます。
また能力や強さに応じて、スートやランクが決まります。
基本的に1が一番弱く12が一番強いです。
また、13は基本的にマスターが相当します。
私の場合、攻撃力の元になるのがどうのつるぎのため、最弱の1になりました」

ああああの漠然した疑問に対し、ホムンクルスとしての製造方法を答える少女。
その答えにああああは沈黙する。

「……マスター?」
少女は首を若干傾けながら問いかける。

「あ、いや。ありえない話だなと呆然としただけだ」
「そうですか。呆けてないで現実を見てくださいマスター。私はここにいます。
マスターは現実を認識できない程度の人間なんですか?」

「微妙に毒舌ですかこの少女!?」

とりあえず突っ込みを入れてからああああは考える。
それは名簿に載っていた他のトランプの名前のことだった。
ああああはまずその疑問を口に出す。

「うーん……なら、この名簿の中にトランプの名前があるのは君と同種の存在ということかな?」
「現状では情報不足ですが、推測ではそうなります。
私たち、トランプのホムンクルスは、本来マスターから100mm以上離れることはできません。
しかし、例外があります。
公営の世界最大のギャンブルである、世界戦闘系七並べカード選抜で、マスターが優勝すること。
そのときマスターは名誉と莫大な賞金を手に入れ、
またマスターが扱っていたホムンクルスは人間と同等の権利を得ます。
世界戦闘系七並べカード選抜では、マスターはキングという形で出場し……
ようはMTGや遊戯王みたいなものを勝ち抜くと思ってください」

「それはメタ発言過ぎないか!?」

「想像しやすいと思われるので。ともかく詳しいルールはこの状況では意味がないので省略しますが、
この名簿に乗っているのならば、大会で優勝したチームのホムンクルスだと考えられます。
そして現状この大会で優勝したのは1チームのみ、キングハート率いるチームです。
キングハートの真名はデータにありませんが」

以上、と続けた少女の言葉を聞きながらああああは思う。

世の中は広いな……結局よくわからん。

と。でもまぁそういう世界もあるのだろうとああああは考え直し、
今必要そうな疑問のみに考えを絞っていく。

「よくわからんが、とりあえずこの名簿のカード名は生き物なんだな」
「そう考えてよいと思います。人間形態時では機能は人間とまったく変わりありませんし。
違いとしては名前のとおりの体をカードに変化すること。
戦闘能力が普通の人間と比べると高い者が多いと言うことでしょうか。
同じカードナンバーでもマスターによって能力に差ができますが」

ああああは能力という言葉に意識を向ける。
少女に戦闘能力があれば、ここで生き残る可能性が上がるかもと思い、質問する。

「なるほど。そういえば君の能力はなんだ?」
「私自身の戦闘能力は皆無ですが、主スキルとして"合体"が使用可能です」
「"合体"?」
「マスターと一心同体になることでマスターの武器や防具として働くことができます。
マスター専用ブースターというものでしょうか」
「武器か……ちょうどなくなったし試してみてもいいかな」
「……え……えーと、そ、そうですか?!」

なにげなく軽く答えたああああに対し、
ダイヤのエースはそれまでの淡々とした口調が崩れ、急にうろたえ出す。
なんとなく頬が赤くなっているようにも見える。

「……こ、こんなところでいきなりですか。
いくら私のマスターとはいえ、出会ってすぐですよ。ちょ……ちょっと心の準備が……初めてですし」
「いや、そこで赤くなりながら言うなよ! やましいことじゃないよね、これ!?」
「そ、それでは、不束者ですがよろしくお願いします」
「だからそこスルーしないで! 聞き方によってはやばいか……ら……!?」

突然ダイヤのエースの顔が崩れる。
始めは顔を覆う皮膚や筋肉などが溶けるようにどろりとした赤黒い肉の塊になる。
次に見えたのは白い骨。それも一瞬後には肉の塊に飲み込まれる。
同様の現象は肉体全てに波及し、その場に人の形が無くなり、半液状の塊が残る。
次にその肉の塊が触手のように動き、一瞬でああああの体へとまきついていく。
同時、赤黒い肉の塊も変化し、金属光沢を帯びた物質へと変化する。
その、わずか1秒に満たない間に、鎧姿のああああが立っていた。

そしてその姿は、

「やっぱりかー!」
『な、なにか問題でも? わ、私、何か失敗しましたか?
いまさらいらないからチェンジとか言わないで下さいね』
「……いや、もういいです。てかキャラ急に変わりすぎでしょう?!」
『それはきっと混ざってたDVDの影響でしょうね。9枚も入ればいろいろな人格がインプットされますし。
メタ的にいえば、どんな変な口調でも、そういうものとして済ませられるようにですが』
「そうですか……」

どう見ても魔王だった。


【1日目 昼/B-2 レンタルビデオ店内】
【名前】ああああ@ドラゴンクエストⅥ 幻の大地
【服装】どうみても魔王、それ以上の何か
【状態】Lv5、ホイミ忘却
【装備】ダイヤのエース
【持ち物】基本支給品一式
【思考】
 1:いや、もうどうでもいいや
 2:とりあえずこんな名前をつけた主催者殺す。せっかくなのでドラクエⅤの主人公もいたら殺す……あれ、いない?
 3:マジで名前変えたいです!
 4:バトルロワイアル、ヤバすぎる。マジで怖い。
 5:放送ってまだなのかな?
 6:千草貴子役の人、好みのタイプだ。
【備考】
※第1回放送を思いっきり聞き逃しました。
※ダイヤのエースが錬金されました。
※錬金釜が壊れたかどうかは次の人にお任せです。

【ダイヤのエース@七並べ】備考
ああああをマスターとして認識しています。
人間形態時:ああああから100m以上離れられません。
合体時:ああああの能力を上げる能力。魔王っぽい装備になります。
    どれくらい上げるかは続きの人にお任せです。


*時系列順で読む
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|[[混ぜるな危険]]|ああああ|[[]]|

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