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グラハム仮面はクールに去るぜ」を以下のとおり復元します。
*グラハム仮面はクールに去るぜ ◆T7dkcxUtJw


私、グラハム・エーカーは自分が乙女座であることを神に感謝していた。
今月の星占いで乙女座には出会いのチャンスとは書かれていたが、こうもすんなりとガンダムと出会えるとは。
惜しむらくは機体が私のフラッグでは無く、コア・ブースターなる戦闘機だったことだが、この際贅沢は言うまい。

「しかし、随分と日焼けしたようだな、ガンダム!体も大きくなって……まさか成長期だったとは!」

雄々しく立ちはだかる巨大な黒いガンダムを視認し、私は叫ぶ。

「私の四年越しの愛、受け止めるがいい、ガンダム!」

ガンダムから発射される極太のビームをスレスレで回避する。ふむ、男子三日会わずんば、と言う奴だな。
まさかしばらく会わない内にあんな物を持っていたとは。おっと、第二射か!

「無駄無駄無駄無駄ァッ!敢えて言おう、カスであると!」

極太ビームと続いて散蒔かれた実弾を余裕で避け、私はコア・ブースターに内蔵されたミサイルを発射する。
あの巨体では、そう簡単には避けられまい!

「さらばだガンダム!……なんだとおっ!?」

発射されたミサイルはガンダムに当たることなく空中で爆発する。
くそ、ガンダムめバリアーを装備していたとは……。くそ、これでは抱き締められん!
そして、驚愕で一瞬動きを止めたのが悪かったのだろう。コア・ブースターの右翼に、ビームが直撃した。

「くっ……ここまでか……。だが、私はタダで死んでやる程安い男では無いのだよ!」

翼を無くし、墜落を始めた機体を無理矢理方向転換し、ガンダムに向ける。

「魅せてやろう……これぞ私と大和魂のフュージョン!カミカゼアタックだ!」

巨大であればあるほど、懐に入られては何も出来ない。
私はガンダムのコックピットに狙いを定め、カミカゼアタックを敢行した。



「ダリル……ハワード……。今度こそ、仇は討った……」





体が燃えていくのを感じる。
戦闘機が突っ込んだ衝撃で、僕の体は既にぐしゃぐしゃに潰れていた。
これはもう助からないだろうな。
でも、不思議と死ぬことに対する不安も未練も無い。
まあ死ぬ前にルーベンスの絵を見れなかったのは少し残念だけど、もういいんだ。

何よりも大切な友達と、また逢えるんだから。

もうすぐ君の元へ行くから、待っててね、パトラッシュ。


【Cー03/深夜】

&color(red){【ネロ@フランダースの犬 死亡確認】}
&color(red){【グラハム・エーカー@機動戦士ガンダム00 死亡確認】}

*時系列順で読む
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*投下順で読む
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|[[破壊神ネロ]]|&color(red){ネロ}||
|[[あの時、思った]]|&color(red){グラハム・エーカー}||

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